海外事情・旅行流通

 

フォーカスライトJapanでは、PhocusWire Daily (phocuswire.com) の毎日のニュース

意訳して、毎週 月曜日更新の「海外事情」に掲載しています。

「海外事情」は、この他に TD 勉強会( www.e-tdb.com )と、その一部を 

トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD / 海外事情」にも

掲載しています。 

 

2020年以前の「海外事情」は、TD 勉強会 www.e-tdb.com のアーカイブにて 

ご覧になれます。TD = Travel Distributionの略です。)

 

 

TD海外事情 9月12日号 NEW

 

7. 気候変動、夏休みの旅行に影響」が、『暑い気候の傾向は今後も続くという前提で、旅行者は夏の間、物理的に涼しい場所を訪れるようになるかもしれない。あるいは、シーズンのかなり早い時期や遅い時期に訪れるなど、訪れる時期を変え始めるかもしれない』・・・と言っている。旅行業界は、サステナ(sustainable)への対応と合わせて、気候変動の対策を考えなければならなくなっている。

 

12. プロプテック、サステナレンタルの鍵」では、『持続可能性は、企業とその顧客の双方にとってますます重要な課題となっている。気象パターンが変化し、様々な異常気象に見舞われる中、気候変動の問題は現実的な懸念事項であり、これらを克服するための冷暖房技術が必要とされている』・・・と言っている。短期レンタルには(にも)冷暖房装置を完備したスマートホームが必要となっている。

 

11. ユナイテッド航空、2回目eVTOL投資」では、『UAEve Air Mobility4人乗り電動航空機(航続距離60マイル)200機と、さらに200機を購入するためのオプションを契約した。これは、United航空がArcher Aviation1,000万ドルを支払い、同社の電動垂直離着陸機100機を購入してから1カ月もたたないうちに実現したものである。UAの顧客にハブ空港への迅速かつ経済的で持続可能な移動手段や密集した都市環境での通勤手段を提供する』・・・と伝えている。

 

日経98日朝刊「次は空飛ぶクルマだ」は、ホンダが電動垂直離着陸機(eVTOL、空飛ぶクルマ)を開発していることを伝えている。ホンダは、すでに小型航空機「ホンダジェット」を開発、小型ジェット機販売で2021年まで5年連続の世界首位をキープ、eVTOLでも同様の記録をキット達成してくれるだろう。

(編集人)

 

 

目次

1. (TJ) トリアド、企業にID属性提供

2. (TJ) エクスペG、社会的影響、サステナ新戦略立上げ       閲覧第2

  (TJ) = トラベルジャーナル 926日号参照

 

3. 小説「XYZ・コム」(第10回)

4. 新興企業の舞台:最安値ホテルRatePunk

5. なぜ空港セルフテック、今や重要不可欠                             閲覧第1

6. 支払い新興企業SquadTrip、オンライン決済ツール立上げ

7. 気候変動は夏休みに有益か

8. Spontanaとアメリカン航空、パーソナライズで統合

9. In The Big Chair: Aloke BajpaiインドIxigo                           閲覧第3

10. グーグル、Women in Travel CICと提携

11. ユナイテッド航空、2回目eVTOL投資

12. プロプテック、サステナレンタルの鍵                              閲覧第4

13. 95日の週の資金調達記事

 

 

3. 小説「XYZ・コム」(第10回)

神田神保町には、中央線で御茶ノ水駅まで行って、そこから明大通りの坂を下り駿河台交差点に出ることにした。駿河台を右に曲がれば、靖国通り沿いの世界最大の古書街に行き着く。中央線は、新宿から四谷経由のワンストップで御茶ノ水駅にはたったの8分で着く。電車は、勤め人の帰宅ラッシュアワーより1時間も早いため空席が目立っていた。Hは、両枠が空いた席となる場所を見つけ、車窓からの眺めをゆっくり楽しんだ。

 

中央線と複々線の総武線の上りは、新宿→千駄ヶ谷→信濃町駅とたどり、そこから迎賓館赤坂離宮の南端沿に走るトンネルを抜け出て江戸城(現皇居)の外濠に入り、その空濠(真田濠)の中にある四谷駅に至る。四谷駅からの進行方向左側、つまり南側の景色が頗る良い。反対の北側は、江戸城を守るために盛り土された土塁が高く積み上がり、文字通り殺風景で面白くも何ともない。四谷駅→飯田橋駅のちょうど中間地点からは水濠となる。土手には桜並木が続き、濠では釣り堀やボート遊び、それに岸にはレストランやビアホールが並ぶ。そして飯田橋駅からは神田川と並走する。そこから水道橋駅までは線路沿いの直ぐ後ろに並んだビル郡や首都高5号線で視界をさえぎられるが、水道橋駅→御茶ノ水駅間では、後楽園遊園地を経て神田川の川べりの緑地帯から順天堂大学、東京医科歯科大学などの高層ビルを眺められる。電車は御茶ノ水駅に滑り込む。

 

御茶ノ水駅では、駅舎の全面改良工事が進行中で、そのための仮設桟橋が駅と並んで神田川に設置されている。この駅の東端にある聖橋は、延命200年を目標とした聖橋長寿命化工事が終了してすっかり綺麗になったが、仮設桟橋に邪魔をされて、プラットホームからは残念ながら一望すること叶わない。せっかくなので、Hは、最後部の改札口を出て、上流のお茶の水橋から新装なった聖橋を俯瞰することとした。コンクリートのアーチ橋のデザインは秀逸で、その優雅な橋脚は何度見ても飽きない。聖橋より下流には、大きな八の字型の鉄骨で川を跨ぐ総武線の神田橋梁橋と、緑色の二重アーチ橋になった松住橋の連結が見える。ちょうど総武線が橋を渡っているところだ。聖橋と、その下で神田川を渡る丸ノ内線は、同線が開業した後に乗り物絵本の代表的な構図となったという。

 

この景色も素晴らしいが、それよりも下流の昌平橋から見る聖橋の方が余程に絶景でHは大好きだ。左に赤の中央線が走る。今では廃駅となっている明治45年に作られた万世橋駅の赤レンガ高架橋の上を神田駅に向かい、そして終点東京駅へとつながる。旧万世橋駅のホームや階段などの残っていた遺構の一部は、そのまま再利用された「旧万世橋駅」商業施設として蘇っている。その高架橋の階段を登って線路階にあるホームに上り、実際に駅構内を歩く気分で回遊でき、そこにはガラスに囲まれた展望カフェデッキもある。中央線がすぐ両脇を行き交う特別な空間だ。

 

黄色の総武線が通る神田川橋下のちょうど中央奥には聖橋が見える。川の右岸には古びた下田屋風の住居が10数件も所狭しと並ぶ。この界隈は、古本屋街を含めて1945年の東京大空襲に被災していない。聖橋の袂の右からは東京メトロ丸ノ内線の真っ赤な電車がヒョコッと顔を出す。・・・上段は総武線、中断は中央線、下段は丸ノ内線と、上中下の三役揃い踏みとなる。しかし、実際にはこれら三つが同時に見られるのは極めて稀だ。松本清張の「点と線」では、東京駅の13番線ホームから15番ホームが見通せるのは、たった4分間だけしかなかった。三役揃い踏みは、それよりも確率はズーッと低いに決まっている。

 

御茶ノ水駅から聖橋と昌平橋から聖橋の二つの景色は、まるでその趣を異にするが、鉄道模型のジオラマを彷彿とさせる。

ところで鉄道模型のジオラマと言えば、神奈川県横浜市西区高島一丁目12号横浜三井ビルディング2階の原鉄道模型博物館の右に出るものはない。この博物館は、原信太郎氏(1919-2014)が製作・所蔵した世界一ともいわれる膨大な鉄道模型と、巨大な鉄道模型のジオラマが置いてある。全ての原信太郎の模型は、通常の模型と異なり、鉄のレールと鉄の車輪を用い、架線から電気を集める。レールのつなぎ目の音がゴトンゴトンと鳴り、鉄道模型が本物と同じような走行音を発して動くことで知られている。一番ゲージ(縮尺約1/32)の鉄道模型が実際に走行する、一般公開されている室内施設としては世界最大級のジオラマである。そしてジオラマ上で、模型の列車や電車を動かすことができるシュミレーターの運転席が設けられている念の入りようだ。小学生などの子供多たちの見学者だけでなく、鉄道オタクの大人たちにも極めて人気が高く、予約で運転手になる順番を取るのが大変だ。目的地の商材集めの担当のHは、当然この鉄道模型博物館を横浜のマストビジットにリストした。

 

時間は、5時に近づいている。聖橋の見学もそこそこに切り上げて、Hは急ぎ明治大学通りを下って行った。道筋には楽器店が多く並ぶ。明大通りを中心に、

お茶の水、神保町、小川町、淡路町のエリアに約50の店が並ぶ日本有数の楽器の街でもある。カレーの店も目に付く。何しろ神保町は「カレーの聖地」ともいわれ、特に欧風カレーが有名で、400店を超すカレー店(またはカレーを看板にすえるレストラン)があるという。神保町が自慢する世界一は、古本屋街だけでなく、楽器店街、カレー店街もある。目と鼻の先の秋葉原に行けば、ここも世界一の電気街が待ち構える。ゲームやフィギュアのサブカルも、中野ブロードウエイには及ばないけれども、多くを取り揃えていて有名だ。訪日外国人需要にもアキバは人気沸騰だ。

(続く)

 

4. 新興企業の舞台:最安値ホテルRatePunk

RatePunk は、主要なオンライン旅行代理店の宿泊料金を比較している。消費者が部屋を検索すると、ブラウザー拡張機能が上位の予約サイトをスキャンして価格比較を実行し、ユーザーが最良の取引を行えるようにする。

同社の2人の創業者は、インタラクティブな旅行代理店であり、フライト検索および予約エンジンである AirGuruも設立している。2月にリトアニアで設立された RatePunkには15人の従業員がおり、チームの拡大を目指している。

ユーザー数は 18,000人に達したが、ユーザー エクスペリエンスを向上させる新機能を常に実装することで、より多くのユーザーを獲得している。マーケティングでは、ソーシャルメディアと協力しており、ミクロおよびマクロのインフルエンサーも試している。先月は、メディアの報道に取り上げられることにも焦点を当てた。最近、英国の有力紙の1つであるExpress.co.ukに掲載された。RatePunkは依然として資金提供に依存したプロジェクトである。私たちにとってうまくいくビジネスモデルが見つからなかった。各予約プロバイダーは、5%のアフィリエイト コミッションを支払う。しかし今のところ、私たちの主な焦点はできるだけ多くのインストールを獲得することである。

今から1年後、少なくとも 500,000 のインストールに到達したいと考えている。新しい予約ウェブサイトをシステムに追加し続けることで、ユーザーにより良い価格を保証できるようになる。

(9/6 https://www.phocuswire.com/startup-stage-ratepunk-browser-extension-lowest-hotel-price?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

5. なぜ空港セルフテック、今や重要不可欠

夏休み、あなたは異国の地へ飛び立とうとしている。そして、興奮が高まっている。空港に近づくと、ターミナルの外は乗客の長蛇の列で大混乱。この光景は、この6週間、世界中の多くの空港で見られた光景を彷彿とさせる。チェックインや手荷物の預け入れまで、あと数時間かかるかもしれないと思うと、心が沈む。残念ながら、これはこの夏、何千人もの旅行者にとってあまりに身近な体験なのだ。世界の航空業界は人手不足に見舞われ、さらに休暇を過ごすのに必死な乗客が殺到し、かつてないほどの混乱に見舞われている。国際航空運送協会(IATA)が発表した6月の旅客データは、夏の旅行シーズンに向けての力強い回復を反映している。収益旅客キロで測定した6月の総トラフィックは、20216月と比較して76.2%増加し、世界のトラフィックは、パンデミック前の70.8%の水準に達している。一方、欧州の航空会社は5月のトラフィックが412.3%増、キャパシティが221.3%増となった。北米の航空会社では、輸送量が203.4%増加し、輸送能力は101%増加した。この急速な回復は、空港、航空会社、乗客に大きな影響を与えた。労働力不足により、一部の空港では一貫して高いレベルのサービスを提供することが困難になっている。旅行者にとっては、待ち時間が長くなり、手荷物が紛失する可能性が高くなることを意味する。また、影響を受けているのは手荷物の照合だけではない。チェックイン、保安検査、入国審査での従業員不足により、空港での移動時間が長くなっている。今こそ、テクノロジーを活用し、チームの業務改善を支援する絶好の機会である。多くの先進的な空港では、空港外でのチェックインからセルフサービス式手荷物預け入れ装置まで、すでにセルフサービス技術を採用しており、これらの空港では、効率性の向上と乗客の体験の向上が報告されている。

プロセスの効率化で空港のキャパシティを向上

空港は長い間、混雑を緩和し、旅客サービスを迅速化する方法を模索してきた。空港外でのチェックインは、ハブ空港がどこからでも旅行者のチェックインと手荷物の預け入れを管理できる機会を提供する。スポーツイベントやビジネス会議から、鉄道駅やクルーズ港まで、その可能性は無限大だ。クラウド対応の旅客処理ソリューションの台頭により、空港外のポータブルなチェックイン・デスクは、一箇所に固定された専用サーバーの代わりにインターネット接続を介して航空会社に直接接続することができるようになった。この技術は、COVID-19の大流行時に、ある大手航空会社が海外に取り残された国民の送還便を迅速に手配する上で極めて重要な役割を果たした。この航空会社は、帰国便を必要とする旅行者の突然の流入に対処するため、クルーズターミナルにポータブルチェックインキオスクを配備することができた。最終的には、近隣の空港の混雑を劇的に緩和することができた。もちろん、ターミナルでもセルフサービスのチェックインや手荷物の預け入れができるようにする必要がある。

乗客が自分の時間やサービスをコントロールできるようにすることは、これからの空港の優先事項であるべきだ。アイスランドの国営空港であり、航空ナビゲーションサービスを提供するIsaviaは、このことを認識しており、セルフサービスの手荷物預け入れ装置とキオスクを近代化しつつある。これは、Icelandairを含む空港と航空会社のパートナー企業が、乗客の体験を大幅に向上させるために、より緊密に連携することを支援するものである。クラウドコンピューティングは、空港でのチェックインや手荷物預け入れの技術を、パートナーである航空会社に提供する。Keflavik空港は、Icelandairがすでに使用している手荷物照合システムを採用し、航空会社と空港が共通のデータソースから手荷物管理の改善に取り組むことができるようになる。これらの新しいセルフサービス装置を利用する乗客には、他の航空会社の窓口に並ぶことなく、超過手荷物などの付帯サービスの料金を支払う方法がより便利になるなど、直接的なメリットがある。空港では、これらの機器の多くが遠隔監視機能を備えているため、問題を迅速に検知して対処し、高い運用性を確保することができる。

バイオメトリクスの活用による待ち時間の短縮

バイオメトリクスは、将来のセルフサービス・テクノロジーにおいて重要な役割を果たすと思われる。例えば、バイオメトリクスに対応したeGateは、セキュリティや搭乗時の乗客の対応を自動化し、ボトルネックを解消してヒューマンエラーをなくす。また、これらの分野でエージェントによるチェックポイントへの依存を減らすことで、スタッフを他の業務に割り当てることができるようになる。乗客にとっては、紙ベースの搭乗券やパスポートをバイオメトリクスに置き換えることで、空港内の各タッチポイントで旅行書類を提示する必要がなくなり、職員との対面によるやりとりを最小限に抑えながら空港内を素早く通過できるようになる。最近、Houston空港は、クラウドベースで生体認証が可能なセルフサービスの乗客サービス技術を採用し、航空会社パートナーが生体認証チェックインおよび搭乗機能を導入するための門戸を開いた。2021年には、成田国際空港株式会社が日本初のエンドツーエンドの生体認証搭乗プロセスを導入し、乗客は紙の書類を使用せず、画面に触れることなく空港内を移動することができるようになった。旅行者は、生体認証キオスクでチェックインと登録を行い、顔画像を撮影してパスポートと照合することができる。このプロセスが完了すると、自動手荷物預け入れ装置に荷物を預けることができ、自動手荷物預け入れ装置に近づくと、内蔵カメラで乗客が自動的に認識される。成田のe-Gateにはカメラが設置されており、乗客の身分証明書と搭乗許可証を自動的に確認する。IATAの予測によると、2024年の旅客数は40億人に達し、パンデミック前の水準を103%も上回るとされている。空港は、自社と旅客にとって最適なセルフサービス技術の利用拡大を早急に検討すべきである。テクノロジーは旅客処理の効率を劇的に向上させる実績があり、空港は必要なリソースを例外処理に振り向けることができ、最終的に旅客へのサービスを向上させることができる。

著者:Richard DinkelmannAmadeus傘下の ICM Airport TechnicsCEO

(9/2 https://www.phocuswire.com/airport-self-service-technology?oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

6. 支払い新興企業SquadTrip、オンライン決済ツール立上げ

自動決済ソリューションのSquadTripは、柔軟な分割払い、Apple Payチェックアウト、プロモコードの提供により、旅行関係者がミレニアル世代の旅行者をターゲットにするためのオンラインツールを発表した。オクラホマに本社を置くこの新興企業によると、大小のグループ旅行の主催者が予約ページを作成し、効率的に支払いを受け付け、コミュニケーションと財務を一箇所で管理できるようにする。SquadTripのプラットフォームは、スプレッドシートを使って支払いを追跡したり、複数のメッセージを送信したりする必要をなくすという。「SquadTripのアイデアは、親しい友人の誕生日旅行のための資金集めをよりシンプルにする方法を手伝っているうちに生まれた。当社のソフトウェア・システムによって、彼は年に一度のグループ旅行を100万ドル規模の旅行業に変えた」と、同社の共同設立者であるDarrien Watsonは言う。このSaaSプラットフォームは、先日開催されたBuild In Tulsa Techstars Acceleratorに選ばれた。SquadTrip12万ドルを獲得し、追加資金でマーケティングツールや旅行起業家向けの教育リソースを追加する予定だという。オクラホマ州タルサを拠点とする2つの組織、TechstarsBuild in Tulsaは、"最も有望な新興企業12"を選んだという。"多様なリーダーがいるチームであり、大半の企業が黒人CEOによって設立・指導されている"という代表的な企業である。Techstarsは今後3ヶ月間、「Black Wall Streetの遺産を基に、素晴らしいメンターネットワークと我々のパートナー組織Build in Tulsaの助けを借りて、創業者が事業、顧客、資本へのアクセスを急速に拡大するのを支援する」という。このクラスは、2022113日の週に開催されるDemo Dayで、その進捗を披露する予定である。SquadTripの共同設立者であるStevon Juddによると、数百人の旅行主催者がこのツールを使って、年に3回以上の旅行を管理しているという。旅行関係者は、カスタマイズされた旅行ページや旅行パッケージを構築し、支払いプランや自動課金を設定することができる。その他の機能としては、予約詳細の管理、DocuSignとの統合による権利放棄やチャージバック契約の署名、Stripeによる日払い決済などがある。SquadTripのユーザーは無料でアカウントを作成でき、月々の支払いはなく、各トランザクションに4%の手数料がかかるという。「当社のクライアントのほとんどは、当社の自動化された機能によって、ビジネスを拡大しながら支払いの追跡と回収を簡単に行えることに同意している」とJuddは付け加える。SquadTripの共同創業者は以前、黒人起業家向けのイベントチケットプラットフォームを作成し、2017年にeBayStartup Cup Challengeで優勝している。

(9/7 https://www.phocuswire.com/Technology/squadtrip-launches-platform-to-help-trip-organizers-target-millennial-group-travelers/52689?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N)

 

7. 気候変動、夏休みの旅行に影響

1978年のギリシャでOlivia Newton Johnが「Summer days, drifting away」と歌ったとき、おそらく彼女は気候変動について考えてはいなかっただろう。しかし、最近の記録的な熱波と、今後さらに暑くなることが予想されることから、旅行業界が知っている夏の日々は、本当に永遠に消え去ろうとしているのかもしれない。暑いのは旅行者が求めることだから、ビジネスには不都合はないだろうと考えているならそれは間違いだ。高度な自然言語処理、人工知能、機械学習技術を駆使してソーシャルメディアをリアルタイムで分析するMabrian Climate Perception Indexに基づく当社のデータを見てみると、フランス、ギリシャ、スペインの今年の夏の観光客の天候に対する満足度は、昨年よりも平均して低いことがわかる。なぜだと思うか?旅行先を選ぶ最大の要因である天候に関しては、ホテルや旅行先のせいであろうとなかろうと、満足しない顧客は戻ってこない。天候が直接の原因とは言えないが、当社の他のモニタリングツールでも、この時期、これらの国の観光客はホテルや旅行先全般への満足度が低くなっていることが分かっている。一方、当社の気候認識指数によると、2021年と比較した場合、英国ではこの夏の観光客の天候に対する認識は全体的に改善されている。偶然なのか?また予約する可能性が高くなったのか?それは、あなたの考え次第だ。

アプローチの再考

Rethinking approach

暑い気候の傾向は今後も続くという前提で、しかも科学的根拠はすべてそのように示している。では、業界として「夏休み」に対するアプローチ全体を見直す必要が生じるのは、いつになるのだろうか。答えは2つある。第一に、旅行者は夏の間、物理的に涼しい場所を訪れるようになるかもしれない。あるいは、シーズンのかなり早い時期や遅い時期に訪れるなど、訪れる時期を変え始めるかもしれない。しかし、これは旅行業界にとって大きなチャンスでもある。人気のない観光地は観光客を増やして経済を活性化させ、人気のある観光地が抱える大衆化の問題は軽減される。また、現在、低賃金で夏場しか働けない従業員も、年間を通じて(あるいはほぼ年間を通じて)安定した雇用を得ることができる。イギリス人やドイツ人がデンマークのビーチで休暇を過ごすようになるとは限らない。むしろ、北フランスやスペインなど、夏でも適度に暖かい地域の方が、人気が出るかもしれない。このような観光地は、熱波が発生したときにマーケティングを強化することをすでに考えているはずである。おそらく、現在暑い場所で休暇を過ごしているドイツ人やイギリス人を直接ターゲットにして、「ここに来さえすれば涼しくなれる」という広告を出すことさえあるだろう。しかし、世界中の多くの旅行者が毎年同じビーチを訪れることに中毒になっていることを考えると、暑い時期に訪れる人が減り、典型的なシーズン以外に訪れる人が増えることが予想される。そのためには、私たちが何世代にもわたって実践してきた暦の習慣を見直す必要があるかもしれない。例えば、学校は夏休みを他の時期にシフトするのだろうか。学校間で夏休みをずらすこともできるだろう。企業では、社員が休暇を取りやすいように、5月と10月の2回、閑散期を設けることはできないだろうか。政府は、新しい祝日を作ったり、古い祝日を移動させたりして、バランスを取ることができるだろう。しかし、観光産業も同様に、提供するサービスや価格設定を変えなければならない。同じ人数を同じ期間、同じリソースで提供することは、採算が合わなくなり、値上げが必要になる。そのためには、モデルや考え方さえも変えなければならないが、それを素早く実行したものが、先発者としての優位性を獲得することができる。また、暑い季節には、人々の行動が夕方以降にシフトし、バーやレストランも遅くまで営業する必要が出てくるかもしれない。地域によっては、政府がライセンス法を変更する必要があることを意味する。暑い日ほど長く営業すればいいのだろうか?同様に、多くの人が、より屋根のある公共スペースや、太陽の強さに合わせて動くシールドを期待し始めるかもしれない。技術的な観点からも、これは多くのニーズとそれゆえのチャンスをもたらす。天気予報やアドバイスのツールは、休日のプランニングに大きな役割を果たすだろうし、スタッフのプランニングもそうなるかもしれない。もしかしたら、旅行サイトの検索フィルターに「平均気温」ボタンがつくかもしれない。収益管理の観点からは、長年にわたる「ピークシーズン」の価格設定は確実に見直され、代わりに価格が気温に連動するようになるだろう。悲しいことにOlivia Newton Johnは、彼女の演じるSandyが気候変動活動家の原型であったかどうかを確かめるために、この世にいない。しかし、私たちの業界にとって確かなことが一つある。「冬休みは新しい夏休みだ」と言う旅行業界の達人たちに、早く備えればいいのだ。

(9/8 https://www.phocuswire.com/does-climate-change-mean-summer-holidays-are-over-for-good?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

8. Spontanaとアメリカン航空、パーソナライズで統合

7下旬に発表された7,500万ドルのシリーズB資金調達ラウンドに続いて、SpotnanaAmerican航空との統合を開発し、「航空会社と旅行プラットフォームの間でこれまでで最も深い統合」と呼んでいる。Spotnanaによると、NDC接続により、同社のプラットフォームを通じて予約する旅行者は、柔軟性の強化、ロイヤルティ プログラムへの登録、優先搭乗、追加の無料受託手荷物のオプションなど、よりパーソナライズされたオファーを受け取ることができる。同社によると、統合には Spotnanaの「従来のPNRの代わりにオープンで拡張可能な記録システム」が使用され、チケット交換とキャンセル(exchanges and cancellations)を自動化できるという。Spotnanaの共同創設者兼CEOであるSarosh Waghmarは、「NDC10年前に旅行業界に導入されたが、法人旅行への採用はほとんど見られなかった。旅行エコシステムを接続し、新世代のパーソナライズされた旅行体験を提供するように設計された新しい最新のクラウドベースのインフラストラクチャを業界に提供することで、それを変えることを目指している」と述べている。American航空の航空会社リテール担当マネジング ディレクターである Neil Geurinは「Spotnanaを通じて予約する当社の法人顧客は、企業が承認した単一のオンライン予約ツールを通じて、より高いオファー、特典、および付加価値を含む最新の小売体験にアクセスできるようになる」と述べている。8月、SpotnanaTroopは、企業と旅行管理会社の両方のために、会議場所の選択と旅行予約テクノロジーを単一の文字列に自動化する統合を発表した。

(9/8 https://www.phocuswire.com/spontana-integrates-american-airlines-personalized-offers?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

9. In The Big Chair: Aloke BajpaiインドIxigo

Aloke Bajpai2007年、共同創業者のRajnish KumarとともにインドにIxigoを設立し、消費者の旅行予約プロセスをテクノロジーで改善することを目指した。2021年、IxigoConfirmtktに続いてAbhibusを買収し、資金調達を行いIPOの計画を発表した。9月上旬、Phocuswrightはインドの旅行市場について、詳細な市場規模や予測、流通動向、主要旅行セグメントの分析、主要開発など、包括的な見解を示す「インド総合市場レポート」を発表した。以下、PhocusWireがグループCEO兼共同創業者のAloke BajpaiIxigoの成長性や優先順位など、Ixigoについて詳しく聞いた。

Q: IxigoCOVID以前の水準に回復しているという点で、どのあたりにいると考えているか。

20223月期は、COVID前の売上の3.4倍で終了した。だから、回復という点では、トランザクション、トラフィック、収益、GTVにおいて、COVID前のレベルを回復するだけでなく、超えるのもおそらく最速だっただろう。これは、私たちが非常に国内にフォーカスしていること、最大のビジネスが鉄道、バス、フライトであることを反映している。国際線もあるが、それは事業のごく一部なので、COVIDの規制による影響は少なく、国内線の利用者の多くは公共事業や家族、勤務先への帰省を目的としているので、より早く立ち直ることができた。市場全体では、特にフライトの回復が十分ではなかった。前四半期の時点でも、COVID導入前の国内線レベルの7580%しか回復していない。鉄道の場合は、政府が列車内の混雑を避けるために予約列車を利用する人を増やし、予約キャパシティを増やしたため、昨年でもすでにCOVID前のレベルまで回復していた。私たちは、主に予約席でプレーしているので、その恩恵を受けている。IRCTCIndia Railway and Catering Tourism Corporation)のオンライン予約では、非常に大きなシェアを占めている。

バスの方は、多くのアセットオーナーが資金繰りに行き詰まり、資産を失ったところもあったが、3月に第3の波が引き始めると、再び良い回復が見られるようになった。前四半期の時点で市場全体はCOVID前の80%近くまで回復していると思う、フライトと同じレベルだ。この2つの市場も、今年度後半には完全に回復すると考えている。大きな課題は運賃だと思う。ロシア・ウクライナ戦争の影響で、ここ数ヶ月は原油価格がかなり高騰している。もし運賃がCOVID前と同様であれば、COVID前の需要レベルを上回っているはずだが、多くの路線でCOVID前より30%高くなっている。

Q: 業界の本格的な回復をどのように予測しているか。

前四半期は、ホテルにとってレジャー旅行が非常に良く回復したと聞いているし、企業旅行も大型団体を中心に戻り始め、MICEセグメントも良い伸びを見せた。ホテル業界はこの四半期で回復し始めたということであるが、ホテルは我々のビジネスの大きな部分を占めているわけではないので、正確な数字はわからない。法人需要はまだCOVID以前のレベルには遠く及ばないので、回復に最も時間がかかるのはホテルだというのが我々の印象である。レジャーは非常にうまく立ち直っている。ここ数ヶ月の長期休暇には、人気のあるレジャーリゾートで部屋を見つけることができないと思う。これはいい兆候で、料金も上がっているので、ホスピタリティのプレーヤーは財務的によく回復し始めたと思う。しかし、私たちのユーザーの多くが属する中級クラスや格安クラスで見ると、裁量的な消費がまだ大きく戻っていないため、本格的な回復にはまだ長い道のりがあると思う。いつごろ本格的に回復するかというと、今期中には回復すると思う。

Q: Ixigo2021年に、資金調達、IPOの可能性、ConfirmtktAbhibusの買収など注目すべき発表をした。資金調達は何に使われたのか?

5,300万ドルのうち、約3,600万ドルは一次資金で、多くの投資家から調達した。買収以外の資金使途はない。それ以外では、まだ銀行にかなりの額を預けていると思う。昨年度はキャッシュEBITDAがプラスだったので、目に見える損失はESOP(業員による株式所有計画)によるところが大きい。IPOを予定していたので、従業員全員にESOPストックオプションを付与し、PNL(損益計算書)に会計上の打撃を与えている。昨年8月にSEBIIPOを申請し、12月中旬に承認され、今年12月中旬まで有効である。暦年2022年の前半は市場が波乱含みで、外は非常に不安定な状況である。インドの状況は、世界の他の地域に比べてそれほど悪くはないようだ。インドの株式市場は昨年のピークと非常に似たような水準にあるので、引き続きベストなタイミングを見極めたいと思っている。

(以下省略)

(9/8 https://www.phocuswire.com/aloke-bajpai-ixigo-group-ceo?oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

10. グーグル、Women in Travel CICと提携

女性の地位向上を目指す社会的企業であるWomen in Travel CICは、Googleと提携し、英国の旅行・観光業界で働く不利な立場にある女性を支援する。

このプログラムは、Women in Travel CICEmployability Programmeを通じて資金提供され、10人の女性をスポンサーとして、スキルアップ、メンタリング、能力開発ツールを提供し、潜在的な雇用主を紹介する。このパートナーシップにより、GoogleWomen in Travel CICの男性支援プログラムにも積極的に関与していく。また、毎年開催されるInternational Women in Travel and Tourism Forumの会場とホスピタリティを提供する予定。

Women in Travel CICの創設者兼マネージングディレクターのAlessandra Alonsoは、「私たちは2021年以来、Googleと素晴らしい協力関係を築いており、彼らのサポートと私たちのプログラムへの熱心な参加に大いに感謝している。英国の旅行業界では人材不足が続いており、今回のパートナーシップの刷新は絶好のタイミングと言える。私たちは、スキルトレーニング、メンタリング、自信育成に投資することで、非常に回復力のある優秀な女性が即戦力となり、採用に苦労している多くの企業に重要なソリューションを提供できるようになる」と述べている。Phocuswright Researchのレポート「Help Wanted: How Travel Survives the People Shortage」で引用されている、アメリカホテル・宿泊協会の202110月の調査によると、94%のホテルが人員不足で、47%が長引く危機から「深刻な人員不足」であることが分かった。また、オックスフォード・エコノミクスによるAHLAのための分析では、ホテルは年末に166,000人の労働者が減少し、2019年から7%減少すると予測されていることも調査の中で引用されている。5年前の設立以来、Women in Travel CICは、Employability Programmeを通じて、154人の女性に1,200時間以上のガイド付きサポートを提供してきた。

(9/9 https://www.phocuswire.com/google-partners-with-women-in-travel-cic-to-support-uk-women-in-travel?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=7798E1381467C7B 0

 

11. ユナイテッド航空、2回目eVTOL投資

United航空は、Eve Air Mobility1,500万ドルを投資し、同社の電動垂直離着陸機を最大400機購入することで合意した。これは、United航空がArcher Aviation1,000万ドルを支払い、同社の電動垂直離着陸機100機を購入してから1カ月もたたないうちに実現したものである。今回の投資は、Eve4人乗り電動航空機(航続距離60マイル)200機と、さらに200機を購入するためのオプションである。この契約により、UnitedEveは、Eveの航空機の開発・使用・応用に関する研究や、アーバン・エア・モビリティ・エコシステム(UAM)などのプロジェクトでも協力することになる。

同航空のコーポレートベンチャーファンドUnited Airlines Venturesの社長、Michael Leskinenは「United航空は、サプライチェーンのあらゆるレベルにおいて、いくつかの最先端技術にいち早く投資を行い、航空業界の持続可能性と革新におけるリーダーとしての地位を確立している。今日、Unitedは、eVTOL企業2社に公的に投資した最初の大手航空会社となり、再び歴史を作ろうとしている。Eveとの契約は、都市部での空の移動に対する当社の自信を示すとともに、従来のオフセットを使用せずに2050年までに炭素排出を完全にゼロにするという当社の目標に向けたもう一つの重要なベンチマークとなる。当社のクリーンエネルギー技術一式は、これまでの航空輸送に革命をもたらし、航空産業が持続可能な未来に向かうための触媒となるものと確信している」述べている。

Eveは、ブラジルの航空機メーカーEmbraerのテクノロジーインキュベーター「EmbraerX」内のスタートアップとして2017年に立ち上げられた。同社は今年5月に上場した。Eveの共同CEOであるMichael Leskinenは、「UnitedEveに投資したことで、当社の製品とサービスに対する信頼が強まり、北米市場での地位が強化された。UAMにとらわれない当社のソリューションは、Eveで培ったグローバルなノウハウとEmbraerの伝統と相まって、この取り組みに最適であり、Unitedの顧客にハブ空港への迅速かつ経済的で持続可能な移動手段や密集した都市環境での通勤手段を提供できると確信している。Unitedと協力して米国のUAMエコシステムを推進することは、他に類を見ない機会であり、我々はそれを楽しみにしている」と述べている。

(9/8 https://www.phocuswire.com/united-makes-second-evtol-investment-in-less-than-a-month?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

12. プロプテック、サステナレンタルの鍵

短期レンタルは非常に有利である ― 特に、この業界が現在目撃している人気のブームがそれを証明している。AirDNAの調査によると、不動産管理者は2019年に前年比23%増の最大66%の収益を得ている。しかし、この成功は、短期賃貸管理者が持つプロセス、テクノロジー、オペレーションに大きく依存している。スマートホームの領域でかなりの期間働いてきた私は、プロプテック(property technology)業界がまず革新し、次に進歩し、そして今、本格的に離陸するのを目の当たりにしてきた。以前は、物件にスマートテクノロジーを組み込むことは、法外な費用、つまり必要条件ではなく贅沢品であると広く見なされていた。しかし現在では、スマートテックの導入は、オーナーにとっては資産の保全と将来性の確保、スタッフおよびオペレーションの合理化、そして何よりもゲストの満足度を向上させる費用対効果の高い方法であり、同時に不動産マネージャーにとっては、上昇する諸経費を削減するための重要な見落としのない方法となっている。

長年にわたって多くの不動産管理者に伝えてきたように、短期レンタルはあなた自身が賢明であればこそ成り立つものである。収益性の高い業界の恩恵を受けるには、プロパティ・テクノロジーの役割と重要性を理解し、それがいかに企業のコストを削減し、長期的な戦略的ビジネス目標を促進するかを理解することが重要だ。インフレが進み、市場が不安定な今こそ、テクノロジーによって自動化、合理化、収益性の向上が図れるかどうかを見極めることが重要である。節約だけではない ― 小さく賢い投資は、企業の競争力を高める。

短期レンタルの利用者は、自宅と同様に休暇中もテクノロジー・ソリューションを利用したいと考えている。実際、これらのゲストの42%は、スマートテックが滞在中に最も楽しめた施設の機能であると考えている(PointCentralProperty Management Insights Reportによる)。このような統計は、よりスマートな短期賃貸に対する需要があることを示しており、さらに、それはセールスポイントにもなる。

 

スマートホームとは、IoTAIの技術を活用し、スマートフォンやAIスマートスピーカーなどの制御デバイス、テレビ、照明器具などの生活家電やエアコン、給湯器、スマートロック、インターホン、シャッター、換気システムなどの住宅設備などのデバイスを接続し、より快適な生活を実現する住宅のこと。Wikipedia

 

同様に、環境の持続可能性は、企業とその顧客の双方にとってますます重要な課題となっている。気象パターンが変化し、様々な異常気象に見舞われる中、気候変動の問題は現実的な懸念事項であり、これらを克服するための冷暖房技術が必要とされている。不動産管理会社は、革新的な技術に投資することで、気候の予測不可能性をよりよく管理することができ、また、スマートで環境に配慮した自動化された施設に滞在したいと考える、増え続ける宿泊客にアピールすることができる。Vacationer Sustainable Travel Survey 2022の調査結果によると、87%以上のアメリカ人が旅行における持続可能性を多少または非常に重要視しており、これは宿泊客の期待に直接影響する。幸いなことに、テクノロジーと持続可能性の関係は強く、どちらも短期賃貸ビジネスのコスト抑制(より効率的になることで)に役立つ。ここでは、管理者のコストを削減し、ゲストの体験を向上させることができる最新のプロパティテクノロジーをいくつかを紹介する。

温度とエネルギーのコントロール

Temperature and energy control

スマートサーモスタットは、不動産管理者が行うことができる最もシンプルで手頃なアップグレードの1つである。しかし、その価値を過小評価しないで欲しい。これらのデバイスは、エネルギーコストを最大23%削減することができ、オフセットによる大幅な節約につながる。エネルギー価格の持続的な上昇の時代に突入している今、これは魅力的な早業だ。デバイスは温度を追跡し、冷暖房システムの健全性を監視し、月次レポートを提供し、さらに不動産管理者にHVAC(空調システム=Heating Ventilation Air Conditioningの頭字語)の潜在的な問題を警告し、未発見の故障による高額な修理費を防ぐのに役立つ。このようなデータがあれば、不動産管理者は物件のシステムをよりよく監視し、高価なミスが発生する前に対策を講じることができる。

スマートホーム技術

Smart home tech

スマートホームオートメーションの世界は、短期間に大きく進歩し、ゲストを運転席に座らせるが、不動産管理者が自分の物件を実際にコントロールできるようになった。現在、管理者は、モバイルアプリを使って、エネルギー消費量から誰が自分の物件にアクセスしているかまで、すべてをどこからでも遠隔で追跡することができる。不動産管理者にとって、自動化は今や「必須」となっている。キーレスエントリー、完全に監視された水道システム、空調管理は、時間、コスト、エネルギー、さらにはスタッフのリソースを節約するために制御および利用できる機能のほんの一例である。さらに良いことに、不動産管理者は、いつでもどこからでもこれらの機能を監視することができ、不動産への出入りのコストを節約することができる。

インテリジェント・プロテック・ソリューション

Intelligent proptech solutions

問題が起こる前に防ぐことで、短期賃貸ビジネスはエネルギーを節約し、予期せぬ大きなコストを回避することができる。たとえば、水。米国では毎日、パイプの破損や家電製品の水漏れにより、14,000件もの水害が発生している。物件管理者は、宿泊客が水漏れを発見することを期待できないし、同様に宿泊客も、パイプが破裂したときに物件管理者がすぐに駆けつけてくれることを期待できない。

インテリジェントな水管理システムは、センサーと応答システムを使って物件内の水流を監視し、水漏れの可能性を検知して、さらに一歩進んで、問題が検知された場合には自動的に水道のバルブを閉めるなどの措置をとる。暖房システムも同様だ。インテリジェントなHVAC管理技術は、非効率性やリスクを早期に認識し、不動産管理者は修理、損害、返金にかかる費用を物件ごとに年間250ドルも削減することができる。このように問題を予見することは、ビジネス的にも意味があり、将来のオペレーションを保証するものである。

持続可能で効率的な未来

A sustainable, efficient future

競合他社が増加する中、短期賃貸ビジネスが成功するためには、変化するゲストの期待に対応することが可能であり、また必要である。上記のような不動産技術ソリューションを採用することで、不動産管理者はコストを抑えながら、技術先進社会の要求を満たす、より持続可能で成功する賃貸経営を行うことができるのである。

著者:Jim Netska PointCentral社短期賃貸営業部長。

(9/9 https://www.phocuswire.com/why-proptech-is-key-for-a-sustainable-rental-businesses?oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

13. 95日の週の資金調達記事

l  短期レンタル所有者への資金支援Nectar

短期賃貸のオーナーやオペレーターに、業績に応じてキャッシュフローを前払いする(advances)企業であるNectarは、2,500万ドルのクレジット・ファシリティを締結した。Coromandel Capitalはアトランタを拠点とするNectarに資金を提供し、Nectarはこの資金を短期賃貸のオーナーや経営者にキャッシュフローを前払いする(advances)ために使う予定である。前受金(advances)は、物件の改築や改装、追加物件の頭金などに充てられる予定だ。

Nectarは、「強力なキャッシュフローを生み出しながらも、厳しい資金調達環境に直面している」短期賃貸事業者の課題に取り組んでいるという。同社はすでに、米国9州の事業者に300万ドルを融資している。Nectarの共同設立者兼CEOであるDerrick Barkerは、「Nectarは、ポートフォリオを拡大する準備ができている短期レンタル事業者のために、より良いソリューションを構築することに専念している。Coromandel Capitalとの提携により、より多くの起業家に資金を提供できるようになる。"我々のビジョンを十分に理解し、受け入れてくれるチームとパートナーシップを築くことができ、とても嬉しく思っている」と語る。Nectarは、短期賃貸市場における投資家の意欲を利用しながら、事業者の参入障壁の低減を支援する新しいタイプの企業の1つである。

(9/6 https://www.phocuswire.com/Nectar-short-term-rentals-25M-credit-facility?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

l  英新興企業 wi-Q

英国マンチェスターを拠点とする新興企業wi-Qは、ホスピタリティとレジャー分野における決済のデジタル化を支援するため、300万ポンドの資金を調達した。Praetura Venturesが資金を提供した。2014年に設立されたwi-Qは、モバイル注文と決済のソリューションを通じて、ホスピタリティやレジャー企業がゲスト体験を向上させることを目的としている。Dashと呼ばれる同社のプラットフォームにより、ホスピタリティ施設は飲食物の注文をリアルタイムで管理することができる。また、Enterpriseサービスでは、客がスマートフォンで注文や決済を行うことができる。wi-Qの技術は、レストランやホテルの注文管理、準備、配送のスピードアップにも役立っている。この新興企業によると、パンデミックの後、消費者の習慣の変化に対応するために接客業がデジタル化を重視するようになり、同社のサービスに対する需要が急増しているとのことだ。今回の資金調達により、現在32カ国で顧客をサポートしているwi-Qは、米国とアジア太平洋地域にも事業を拡大する計画。2018年、スマート台帳企業のFetch.AIwi-Qと提携し、時間帯、気温、現在のイベント、顧客の過去の好みなどの変数に基づいて、顧客にアンシラリー プロダクトのインテリジェントな推奨を提供している。

 (9/8 https://www.phocuswire.com/wi-q-lands-3-million-to-digitalize-payments-in-hospitality?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

l  法人旅行決済Mesh Payments

企業向け決済の新興企業であるMesh Paymentsは、最新の資金調達ラウンドで6,000万ドルを確保し、総額12,300万ドルに達したと発表した。Meshは、中堅企業に焦点を当て、出張や娯楽を含む企業支出に関するデータの自動化と提供を支援することを目的としている。提供するサービスには、コーポレートカード、SaaS型サブスクリプション管理、バーチャルカードと同期して使いやすくなるナンバーレスVisa物理カードなどがある。現在、MeshMonday.comHippo Insurance、金融テクノロジー企業のSezzle、不正管理プラットフォームのRiskified、開発者向けセキュリティプラットフォームのSnykなど、約1,000の中堅企業を顧客として報告している。同社は、今年上半期に3倍の収益成長を達成したと主張している。Meshは、今回の資金調達により、市場参入のための取り組みを拡大し、製品イノベーションを加速させる計画。

GMesh Paymentsの共同設立者兼CEOであるOded Zehaviは、「企業が分散型および遠隔地の労働力モデルを運用するにつれ、企業の支出に関する全体的な可視性はさらに重要となっている。激動する市場においてさえ、投資家や顧客からMeshの信頼は、当社のファイナンスオートメーションプラットフォームが、コスト削減環境を乗り切るために企業が求めるものであることを補強するものである」と声明の中で述べている。世界的な投資会社Alpha Wave,Tiger Global, TLV Partners, Entrée Capital, Meron Capitalが今回の資金調達ラウンドを主導した。*この記事はBusiness Travel Newsに掲載された。

(9/9 https://www.phocuswire.com/payment-startup-mesh-scores-60m-funding-round?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

 

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