海外事情・旅行流通

 

フォーカスライトJapanでは、PhocusWire Daily (phocuswire.com) の毎日のニュース

意訳して、毎週 月曜日更新の「海外事情」に掲載しています。

「海外事情」は、この他に TD 勉強会( www.e-tdb.com )と、その一部を 

トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD / 海外事情」にも

掲載しています。 

 

2020年以前の「海外事情」は、TD 勉強会 www.e-tdb.com のアーカイブにて 

ご覧になれます。TD = Travel Distributionの略です。)

 

 

TD海外事情 919日号 NEW

 

11. 支払いテック、航空会社の小売り機会最大化」が、航空会社はリテーリングの機会拡大化と販売コストの削減のために、支払い(決済)のイノベーションが必要だと言っている。航空会社の三大販売コストは、代理店手数料、GDSフィー、クレジットカード手数料だ。正確には“・・・だった”の過去形が正しい。2000年になってから、代理店に払っていたベースコミッションが全廃された。(ただし、インセンティブコミッションは別の話だ。)

次にインターネットが普及するにつれて、まず自社サイト経由の直販を増やし、それからNDCを開発してGDSフィーを現在削減中だ。これについてはまだ道半ばで、このフィーが全廃されたわけではない。「6. アマデウスNDCLHグループを加え参加20航空会社に」がレポートする通り、GDS自らがNDCコンテンツアグリゲーターとなって、フィー獲得の権利を手放さないで死守している。

三番目のクレカ手数料のコストについては、手がつけられていない。クレジットーカード会社は、航空会社のマイレッジの大量購入者でもあるからだ。マイレッジ購入の大お得意様のご機嫌を損ねるような、手数料カットなどできっこない話なのだ。航空不況時には、マイレッジを担保に差し出して緊急融資までお願いしている。

それでもMcKinseyは、支払いテクノロジーを活用してこのコストを間接的に削減し、合わせてリテーリングを強化することを提案する。これで少しはコスト減が実現するかもしれないが、マイレッジを大量に買ってもらっている限りは、抜本的なコストカットとはならないのではないだろうか。コスト削減よりも、リテーリング強化による増収の方が余程効果が大きいと思われる。

(編集人)

 

目次

1. (TJ) ゲーミフィケーション、法人旅行環境対策に役立つか        閲覧第4

2. (TJ) TiqetsKlook、在庫共有開始

  (TJ) トラベルジャーナル926日号を参照

 

3. 連載小説「XYZ・コム」(第11回)

4. 旅行新時代のホテルテック3つの予測                                       閲覧第1位

5. 新興企業の舞台:ブロックチェーンホテル検索Pinktada

アマデウスNDCLHグループを加え参加20航空会社に

7. Q&A: Doug Lansky、グリーンウオッシング語る                  閲覧第2

8. Phocuswright Conference 2022

9. My Method: Stacyホテルの紙からDX

10. ホテルの新属性マーケティング                                    閲覧第5

11. 支払いテック、航空会社の小売り機会最大化                  閲覧第3

12. ウインダム、モバイルチップアプリ導入

13. 楽天インド、インドのシステム会社と提携

14. Ixigoとアマデウス、新フィンテックと支払いオプション追加

                                                                                    閲覧第5

15. 912日の週の資金調達記事

 

3. 連載小説「XYZ・コム」(第11回)

東京都千代田区神田神保町一帯は世界最大の古書店街である。古本の聖地とも言われ、店の数は130軒、180軒、少なくとも400軒と諸説ある。岩波書店、小学館などの大手から中小に至る出版社、印刷所、新刊を扱う一般書店の他に、明治大学、日本大学など大学、学術関係の施設もあり、これらが一体となって本の街を形作っている。この地区内の古書店には都内の古書の約三分の一が集っていると言われる。

 

古書店の多くは、東西は駿河台下交差点から専大前交差点までの靖国通り沿い、そこから南側で一筋に並行する神田すずらん通り沿い、そして神保町交差点からJR水道橋駅東口まで南北に走る白山通り沿いにほとんどが集中する。それらの多くは、通りの南側に即ち北向きに建っている。これは日光が当たって本が傷むのを防ぐためである。靖国通り開通以前のメインストリートだった神保町すずらん通り沿いの古書店も、ほぼ北向きに立っている。三省堂書店もかつてはすずらん通り側が正面となっていた。三省堂(明治14年創業)は、1981年に建てた本社社屋が老朽化したため、今年(2022年)8月に閉鎖して取り壊し、3年後の2025年に完成する新しいビルに建て替わる。古書店街の住所としては、神田神保町と神田小川町、西神田等であり、JR神田駅からは1kmほど離れる。御茶ノ水駅からの距離の倍以上だ。これは、ウィキペディアなどからの一部の抜粋である。

 

古本屋の店構えは独特だ。多くの店は、100円から500円の均一本を並べたワゴンの台が、店の前の歩道にまでせり出している。店の中に入れば独特の香りが漂う。まさか商品の古書を食ってしまう紙魚(シミ)を飼っているわけでもあるまい。それはインク、紙や装丁に入っている化合物の経年劣化によるもので、時間が経つと光や熱、湿気の影響を受けて、それらが破壊されて気化するためらしい。

 

店の独特をさらに強調するのが店の主人だ。古本屋の主人は、大抵、無愛想が多い。陰気な店の奥の薄暗い帳場机で俯いて本を読んでいる。古本屋を営業しているくらいだから無類の本好きで、本が好きでたまらない人たちなのだ。古本の背表紙を見ただけで本の価値を一瞬にして暗算できる。・・・と同様に、客の程度を上目遣いの一瞥で見抜くすごい才能を有している。要するに、愛書家である一定のレベル以上の客しか相手にしない。客の教養程度を即座に判定できるのだ。教養とは、学問、知識などによって養われた品位であり、教育、勉学などによって蓄えられた能力や文化に関する広い知識を指すそうだ。

それを備えた人たちは、自然と自信に満ちた立ち居振る舞いをする。しかし中には謙虚さのかけらも持たないで、矢鱈滅多らいかにも知識人でござるとばかり、それをひけらかす嫌な輩も多い。高円寺の古本屋の主人で、1993年に直木賞をとった作家の出久根達郎(1944~)の「古本奇譚」(200912月)には、古本屋は「本を知っている人だけが買えば良いと言う態度をとる」と自ら述懐する。

独特の佇まい、閻魔様みたいな主人・・・、何か気後れしてしまって入りにくい。それを知ってかしらでか、神田古書店連盟が発行する「JIMBOCHO古書店MAP 2022」には、表紙のトップに「先入観を捨てよ、書店へ入ろう」とわざわざ呼びかける。「・・・捨てよ、」とは命令形だ。それはないだろう。そうではなくて、「先入観を捨てて、書店へ入ろう」だろう。どうしても古本屋の好ましくないDNAが残ってしまっている。

さてこのMAPには、古書店が123と新刊書店/取次店/出版社が15の合計138店が、文学、古典籍、歴史・・・美術・版画、趣味・芸術、サブカルチャーなど11のカテゴリーに分類されてリストされている。神保町の古本屋は、そこらのとは違って、取り扱う書籍のジャンルを決めた専門店がほとんどだ。

またリストの中には事務所営業のみで、店舗を構えていないのが15ほど存在する。ネットで古書目録などの案内を掲載し、インターネット販売をしているのだ。店でも目録を配っている所がある。Hがしばしば尋ねる版画を取り扱う複数の店でも配っている。それは、江戸末期(19世紀中頃)の浮世絵から現代までの版画が掲載されていて至って重宝だ。出久根達郎の「古本奇譚」には、古書目録に付ける解説は、本を知り尽くしている愛書家にとっては釈迦に説法、教授に授業となるので迷惑千万となることがあるそうだ。しかし、美術や版画の目録書に限っては、絵画の展覧会の図録カタログと同様で、作品のサムネイルを並べて作者名に制作年と絵のサイズがあれば済む。それに加えて「小シミ、小シワ、小ヤケ」などの絵の状態や版画の場合は版画技法などのほんの数行の情報が付けてある。

 

先にも触れた通りウィキペディアには、「店の数は130軒、180軒、少なくとも400軒と諸説ある」と書かれているが、この古書店MAPからはどうやら130店ぐらいが正解のようだ。リストされている店の全てには順番に番号が振ってある。山吹書房の背番号が166番で最大だ。けれども欠番がかなり存在するので、明らかに店の数が減少していることが分かる。どのくらいの期間がかかっているのかは分からないが、28店(17%)が店を閉じてしまったと推定される。山吹の背番号166からMAP掲載数138を引くと28となる。

店が少なくなっている原因は、読書離れや活字離れが進み、本が読まれなくなっているからだろうか。近年は、半分の人たちが1年間で1冊も本を読まないという。新聞はまだしも、驚いたことに漫画も見られなくなっているらしい。動いて喋ってくれるアニメ動画の方が、人気が高くなっているからのようだ。

 

最近、“タイパ”なる新語が登場している。タイム・パーフォーマンスの短略語だ。タイパ志向の人たちは、ユーチューブなどの動画を倍速で見る。とにかく何でもかんでも、物事の早い迅速な結果を渇望する。映画やドラマであれば、早く結末を知りたがる。だから倍速となる。これは、インターネット時代のなせる技なのもしれない。クリック一つで欲しいものが手に入る時代なのだ。分からないことがあればネット検索すれば良い。アットいう間にほとんどの答えを回答してくれる。アマゾンプライムは、ネット購入した商品を即日配達する。GOタクシーは、スマホのアプリのクリック二つで、乗車希望地点に最速でズバリ配車する。検索エンジンは検索結果表示のスピードを競う。その中で世界のほとんどの検索市場を占有してしまうグーグルは、ユーザが求める情報の骨子を検索結果画面(SERP= Search Engine Result Page)脇に“強調スニペット”として表示する。その結果、それを見たユーザーが、表示されたコンテンツをクリックせずに、そのままSERP画面から離脱してしまう“ゼロクリック検索”が増えているという。

 

“急がばタイパ”(?)で、特に若い人たちが堪え性をなくしてしまっている。Hは、タイパの社会現象を懸念しつつも、勤めるXYZ・コム社でタイパの便利ビジネス開発に励む自分に・・・、何とも矛盾した割り切れない複雑な感情を抱き始めている。ビッグデータ、マシンラーニング、AI(人工知能)、はたまたブロックチェーンの分散型台帳など、最先端のITテクノロジーが次々と開発されている。

1960年代に予測された「半導体のトランジスタ集積率が1.5年〜2年で2倍になる」というムーアの法則が、それから50年以上経った今でもその拡大が止まらない。世界のデータ量は、2011年に初めて1ゼタバイト(ゼタは1兆の10億倍、1023、垓)を突破し、今後10年にはその1,000倍のヨタバイト(1024、𥝱)の大台に達すると予測されている。ゼタとヨタとか珍紛漢紛この上ない。現在でも多すぎると思われる情報量が、10年後にはその一千倍になると言うのだから恐ろしい。この情報過多は確実に読書離れをどんどん更に引き起こすだろう。人々は本を読む暇を無くしているのだ。

ネット社会に育ったデジタルネイティブは、ソーシャルネットワーキング(SNS)に忙しい。2000年代中頃からのスマホの普及によりSNSは世界で大流行している。人と人のユビキタスの双方向の繋がりを実現した。便利になったものだ。しかしこの常時リアルタイムの繋がりは、実際のリアルの人と人の血の通った繋がりの機会を無くす犠牲の上に成り立っている。若い彼らはSNSから目を離さない。そして極端にFOMOFear of Missing Out、)つまり仲間ハズレを恐れる。ネット炎上やネットいじめの社会問題も起きている・・・。

テクノロジーは、社会をますます便利にするけれども、本当に社会に役立つものなのか?本当に人を幸せにしてくれているのだろうか?・・・Hは悩み始めている。

 

閑話休題。話を神保町古本屋街に戻そう。

(続く)

 

4. 新興企業の舞台:ブロックチェーンホテル検索Pinktada

Pinktadaは、トークン化に基づいて設計された、ホテルの部屋のメンバーシップ ベースのプライマリおよびセカンダリ マーケットです。Pinktadaはブロックチェーン技術に基づいて構築されており、比類のないユーザー エクスペリエンスを提供する。Pinktadaは、NFTの実用的な側面を活用して、旅行者の柔軟性を維持しながら、計画が変更された場合にプラットフォーム上で予約トークンを交換または販売できる、返金不可の予約の売上増加という形でホテルにより大きな価値を提供する。Pinktadaは完全に没入型の顧客体験を提供し、旅行者が予約前に3Dで設備や部屋を探索と、ホテルが独自の属性を紹介できるようにする。

ビジネスとテクノロジーについて、Pinktadaのプラットフォームは、何十年も前から存在する基本的な予約モデルを変革することを目的としている。Pinktadaのマーケットプレイスモデルは、ホテルオーナーと旅行者双方にメリットをもたらすという点でユニークだ。ホテルオーナーは、直接的な金銭的利益を得るだけでなく、より自由に実験し、旅行者のために革新的な新しい選択肢を生み出すことができるようになる。ホテルはいずれ、現在では想像もできないような深さと精度の消費者データにアクセスできるようになるだろう。また、旅行者は、計画を変更したり、特定の部屋や部屋タイプ、ニーズに合わせた旅行オプションを探したりする、かつてないほどの柔軟性を手に入れることができるようになる。

Pinktadaは、ホテルパートナーおよびその宿泊客に、チェックアウト時に実用的なNFTをパーソナライズされた記念のNFTに変換する機能を提供する。NFTPinktadaとホテルの共同ブランドであり、旅行者は旅行中のビジュアルアセットを使ってカスタマイズすることができる。これらのNFTは、実用的な価値(例えば、NFTの所有者が家族や友人と共有できる特別なクーポン)を持つこともでき、象徴的でユニークな旅行体験(例えば、歴史あるホテルや有名人がかつて宿泊した部屋など)の場合は、収集的な価値を持つこともできる。

Pinktadaの革新性と独自性は、「ホテル+部屋+宿泊」のそれぞれの組み合わせが、Room-Night-TokenRNT)と呼ばれる個別のトークンとなることである。

RNTは、私たちのプラットフォーム上で完全に取引可能である。所有者は、私たちのマーケットプレイスでそれを使用したり、売却したり、他のRNTと交換したりすることができる。この技術革新により、Pinktada.comでホテルの部屋を検索する旅行者は、一次供給と二次供給の両方から在庫を引き出すことができるという、画期的なモデルを構築することが可能になった。旅行者は、ホテルからの在庫販売と当社のマーケットプレイスのオプションを組み合わせて、各ホテルのオプションの混合レートを見ることができる。プライマリーマーケットからは手数料を徴収し、セカンダリーマーケットではマーケットプレイス参加者から手数料を徴収している。5月に立ち上げてから、収益が出始めている。

割引プリペイド払い戻し不可の予約は、ホテルは収益を生成することを保証するが、顧客のための任意の柔軟性を排除する。返金不可予約は通常、返金可能予約と比較して1015%の価格割引が適用される。レジャー客は価格に敏感な傾向があり、2019年には、レジャー客の高い割合がこの割引に魅力を感じ、返金不可の予約を選択し、キャンセルする能力を放棄した。顧客の予定が変更になった場合、それがキャンセルであろうと、スケジュールの変更であろうと、仲間の人数の変更であろうと、顧客は予約を変更することができない。この場合、顧客は支払いを完全に失うことになる。どちらのモデルも最適とは言えない。旅行者の計画が変更された場合、潜在的な損失は、ホテルと旅行者のどちらかが負担することになる。ネットワーク化された世界では、毎日何万人もの人々が旅行の計画を変更している。ネットワークベースのソリューションでは、旅行者が他の旅行者を見つけて、既存の予約を引き継ぐことができる。

Pinktadaのトークン化された宿泊モデルは、ホテルと旅行者の双方にとってより良い結果を生むように最適化されている。ホテルは、Pinktadaで全客室を返金不可で販売することができ、総需要や個々の旅行者の計画の変化に関係なく、安定した一貫した収益を保証することができる。旅行者は、マーケットプレイスで予約を変更する能力を維持しながら、返金不可の予約による価格割引を享受することができる。

供給側では、ホテルはもちろん、世界の旅行の一部である。2019年の世界のホテル客室売上は5,500億ドルと推定されている。オンライン予約は、世界のホテル収益のサブセットである。年々、オンラインプラットフォームでの予約が増えている。消費者側では、米国の主要な集中ソース市場におけるプロフェッショナルなミレニアル世代とZ世代旅行者を初期ターゲットとしており、その数は約1,100万人と推定されている。

Pinktadaは、プライマリーマーケットでは手数料を徴収し、セカンダリーマーケットではマーケットプレイス参加者に手数料を徴収している。5月に立ち上げてから、収益が出始めている。1年後には、シリーズAラウンドを調達している予定である。(この記事は一部省略している)

(9/12 https://www.phocuswire.com/startup-stage-pinktada-nft-based-hotel-marketplace?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

5. 旅行新時代のホテルテック3つの予測

ホスピタリティの未来は、リゾート、ホテル、レストランにとってエキサイティングなものであり、接続された体験が顧客満足度とロイヤルティの両方を促進する。今日の旅行者は、ホテル、アクティビティ、エンターテイメント、レストラン、食事など、何千もの選択肢の中から自分の体験を選ぶことができる。目的地を発見するために、旅行者は実際にそこにいる必要はない。旅行前も旅行後も、バーチャルにそこにいることを望んでいる。さらに、スマートフォン、コネクテッドTV、ラップトップなどを通じて、常に何があるのかを知り、それを味わうことを望んでいる。デジタルと実際の世界のバランスを完璧にとり、従業員がハイテク環境で人間離れしたサービスを提供できるようにし、訪問のどの段階でも総合的なゲスト体験を提供できるようにするものである。とはいえ、接続性の向上、AIによる認知コンピューティングの利用、さらにはメタバース内の新興デジタルワールドが、ホスピタリティの未来を形成している。

ホテルの場所はプレゼンスフリーの選択肢を提供するようになる

Venues will serve up presence-free options

過去2年間、ホテルやリゾートでは、デジタルチェックインやチケット購入、アプリやモバイルでの注文、生体認証による支払い方法など、「非接触型」のオプションが大流行時に採用さたが、これらはすべて今後も継続される予定である。今後、ホスピタリティ企業は、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、さらにはメタバースに見られる仮想コミュニティなどの革新的なテクノロジーを用いて、ホテルの場所(venues)に全く存在しないゲストを迎え、世界のどこにいてもプレゼンスフリーな体験を提供できるようになるだろう。

ゲストの体験は、ホテルの場所に到着するかなり前から始まり、ホテルの場所を出た後も長く続くことになる。Foresight Factoryでは、ホテルの場所に到着する前から休暇を満喫することを「プリテイルテインメント(pretailtainment)」と表現しているが、これは、ゲストの体験を拡張する上で重要な要素となってきている。このため、リサーチや探索の段階で潜在的なゲストを惹きつけ、コンバージョンさせるためのデジタルコンテンツを作成するブランドが増えている。将来的には、写真を見たり、メニューを見たり するのではなく、完全にインタラクティブで没入感のあるデジタル・オプションを最初に試さない限り、ゲストはもはや何もしないだろう。バーチャル体験が実際のイベントの前触れであることは譲れないところであり、企業はよりクリエイティブでパーソナライズされたプリテイルメントオプションを提供し始めるだろう。また、「滞在後」のサービスも統合し、ゲストの体験をトータルに演出することができる。お礼の手紙や形だけのプレゼントではなく、ゲストが滞在中や訪問中の特定の瞬間を思い出すのに役立つデジタルコンテンツを受け取ることができるようになるのだ。

ホスピタリティ企業は、ゲストの気持ちを解釈し、対応するようになる

Hospitality companies will interpret and cater to how guests feel

顧客を知り、より個別化されたサービスを提供することは、これまで以上に容易になっている。高度にデジタル化されたカスタマージャーニーや、より高度なロイヤルティプログラムのおかげで、ホスピタリティ施設は現在、AIテクノロジーと組み合わせることで洞察を生み出し、オーダーメイドの体験を生み出すことができる豊富なデータを利用できるようになった。これらの洞察は、従業員の能力向上にも役立ち、最高品質のパーソナライズされたサービスを提供し、要望を先取りするために必要な情報を従業員に提供することができる。

対面でのやり取りが少なくなる中、「人間離れした」サービスを提供するために必要なものをスタッフに提供することは、ブランドを際立たせ、トータルな体験をより意味のあるものにすることにつながるだろう。

ホスピタリティ企業は、ゲストに洞察をフィードバックする

Hospitality companies will feed insights back to guests

宿泊客が正しい旅行を選択することに関心を持ち、テクノロジーによってそれを実行できるようになるにつれ、ホスピタリティ施設は、リソースの配置や顧客の滞在中の期待に最も応えるための施設の調整に関して、意思決定に役立つデータを共有する準備が必要になっている。さらに、環境、健康、倫理に配慮したより多くのオプションを提供する準備をしなければ、より積極的で配慮のある競合他社にビジネスを奪われる危険性がある。このような期待に応えるためには、収集したデータを迅速に把握し、適切な対応をすることが必要だ。

そのため、単に接続性のためのWi-Fiソリューションを導入するだけでは、もはや十分ではない。ホテル、リゾート、レストランは、現在および将来のデジタル革新を促進し、驚きと喜びのある総合的な顧客体験を提供できる、高性能で安全、信頼性の高い自動化ネットワークを装備し、現在および将来の需要を満たす必要がある。

まとめ

Conclusion

テクノロジーの進化に伴い、ホスピタリティの未来は急速に到来している。

休暇を過ごす人々やその他のゲストは、いつ、どこで、どのように関わるかを問わず、優れたデザイン、パーソナライズ、魅力的なインタラクションを常に期待する。これらの要求に応えるには、収集したデータをより良く迅速に解釈し、それに応じて対応することが必要であり、これは単にデータをあるデバイスから別のデバイスに移動させるだけにとどまらない。

著者: Elaine Shuckは、Hewlett Packard Enterprise CompanyであるArubaの垂直マーケティング担当シニアマネージャーで、ホスピタリティや大規模な公共施設の業界を担当している。

(9/12 https://www.phocuswire.com/three-hospitality-tech-predictions-for-new-era-of-travel?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

6. アマデウスNDCLHグループを加え参加20航空会社に

Lufthansa GroupAmadeusと契約を結び、NDC対応のインターフェイスを介してGDSシステムにNDCを発信するコンテンツを提供する。この契約は、Lufthansa, SWISS, Austrian Airlines, Brussels Airlines, Air DolomitiEurowings Discoverからのオファーを対象としており、Amadeus NDCの数は20を超える航空会社になった。このGDSにはすでに、Air France-KLM, British Airways, American Airlines, United Airlines, Singapore Airlines, EmiratesなどのNDCコンテンツが存在する。

Lufthansa Groupのコンテンツは、継続的な価格設定やさまざまなアンシラリーサービスを含め、今年の第4四半期に展開を開始し、時間の経過とともに追加のコンテンツと機能が追加される。Amadeus Travelの社長である Decius Valmorbidaによると、今後のNDCに対するAmadeus3つの優先事項には、この予約後のサポートの継続的な開発、古いEDIFACTシステムのロジックを新しいNDCインターフェイスと組み合わせた検索機能、必要な場所にコンテンツを表示する全体論的アプローチが含まれる。

(9/12 https://www.phocuswire.com/amadeus-ndc-content-surpasses-20-airlines-with-addition-of-lufthansa-group?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

7. Q&A: Doug Lansky、グリーンウオッシング語る

気候変動の脅威が高まる中、旅行業界は解決策よりも多くの課題に直面している。一部の企業は地球温暖化と闘うために勇敢な努力を行っているが、多くの企業は「グリーンウォッシング」、つまり主張を裏付ける確固たる証拠なしに環境に配慮していると売り込んでいると非難されている。特に航空におけるカーボン オフセットの有効性は、疑問視されている分野の1つだ。「うますぎる話に聞こえる」と、目的地管理と観光のスペシャリストであるDoug Lanskyは言う。以下では、Lanskyがこの慣行についての見解を共有し、旅行会社が相殺スキームを導入し続けている理由を明らかにし、テクノロジーが持続可能性への取り組みをどのように強化できるかを説明する。

Q: LinkedInで「私は長い間、旅行業界をより環境に配慮したものにするためにカーボンオフセットを利用することの可能性について話してきた・・・それは、自分にはエネルギーがないからと執事にジョギングを頼むようなものだ」と言っている。それは、どういう意味か説明してくれるか?

カーボンオフセットの話は、ちょっと話がうますぎるような気がする。奇跡のダイエット薬みたいなものだ。私がビジネスクラスで海外に飛ぶと、地球の反対側にいる人が、太陽電池で動くテスラの後ろに植物を数本放り込んで、森の端まで運転していって植物を植えてくれる、そうすれば私はライフラットな座席でCO2罪悪感のない良心で眠りにつけるという考えなのか? そうだ、その通りだ(目くそ鼻くそを笑う絵文字!)

Q: オフセットが確実に排出量を削減しないことが調査で示されているのに、旅行会社がネットゼロ排出目標をサポートするためにオフセットを使用し続けるのはなぜかわざと無知? より安価なオプション?

正直に言おう。これを調べるには多くの調査作業が必要である。いくつかのテレビ ニュース番組がこのテーマにジャーナリズムの牙を食い込ませようとしているのを見てきたが、すべてのリソースを持っている彼らにとっても、それは簡単なことではない。簡単に言えば、それは企業側のエコ マーケティングと、企業側と消費者側の故意の無知の組み合わせだということである。これらを組み合わせると、強力なグリーンウォッシング カクテルができあがる。

企業側からも、消費者側からも、このモデルは非常に魅力的である。今までと同じことをしていて、わずかなオフセット料金を支払うだけで、私たちがしていることはすべてカーボンニュートラルになり、それで満足できるのである。何が気に入らないのか?全体がちょっとした詐欺だという細かい点を除けば。

たしかに例外はある・・・合法的なプログラムもある。しかし、大半のプログラムは、すでにホテルや航空会社と結びついていて、支払う料金に組み込まれているのだ。また、それほど不快なことでもないので、旅行を楽しもうとしているときに、フライトやホテルのチェックイン時に、顧客として本当に文句を言うつもりか?仮にそうだとしても、チェックインカウンターの人がその懸念に対処してくれるとは思えない。消費者に責任を負わせるべきなのか、それとも企業の責任で排出量を削減すべきなのか。たぶんどちらでもない。たぶん、食品医薬品局のような、競争の場を公平にする規制機関が必要である。製薬会社は、新しい薬を市場に出すのに時間がかかると不満を言うかもしれないが、FDAの前には、偽の薬で非常に多くの人々が死亡し、多くのヘビ油のセールスマンがクレイジーな調合と非常に低い消費者信頼を誇っていたそれが、オフセットを使用した現在の状況である。

Q: 消費者に責任を負わせるべきなのか、それとも企業の責任で排出量を減らすべきなのか?  

たぶん、どちらでもないだろう。食品医薬品局(FDA)のような、公平な競争の場を提供する規制機関が必要かもしれない。製薬会社は新薬を市場に出すのに時間がかかると文句を言うかもしれないが、FDAができる前は、偽薬で死ぬ人がたくさんいたし、おかしな調合薬を売りつける偽薬販売員もたくさんいて、消費者の信頼はとても低いものであった。オフセットも同じような状況だ。

Q:グリーンウォッシングに関して、最大の違反者である旅行会社の例を挙げることができるか? 

そのサメの水槽に飛び込みたいとは思話ない。航空会社、クルーズ船、ホテル、タクシー、フェリー、列車はすべて汚染している。つまり、私たち全員が汚染しているということでもある。例えば、飛行機を減らす、燃費の良い飛行機(船や車も)を使う、生物分解性のある皿やカトラリーを使う、節水シャワーやソーラーパネルを設置するなど、明らかに汚染を減らすことができるものもあるし、皆もよく知っているものもたくさんある。しかし、そのような取り組みをする代わりに、あるいはそれに加えて、「カーボンニュートラル」や「ネット・ゼロ・エミッション」というマーケティングを行いたいと考えているかもしれない。それはおそらく、創造的な計算や環境慣行の創造的な解釈に基づいているのだろう。

Q: 旅行業界において大規模な基準を設定するには、何が必要だろうか?

ボランタリー・オフセットは現在20億ドル規模の産業であり、その多くにとって、そのような基準は彼らの生活を危険にさらすことになるので、苦しい戦いになるように思われる。

Q: オフセットが益となるより害となる例は、どのようなものがあるか?  

オフセット・サービスを提供する企業の多くは、付加価値のある意思決定を支援することを大前提としている。つまり、誰かが木を切り倒そうとしたとき、それをしないようにお金を払えば、それだけは起きなかったことになる。しかし、これは非常に怪しいことなのだ。多くの場合、企業は人々にお金を払って、どうせ保全されるはずのものを保全させている。つまり、何の付加価値もない。

Q: オフセット以外にも、旅行会社が二酸化炭素排出量を削減するために最も効果的な方法は何か。

まず、透明性を確保することが重要だと思う。例えば、ニューヨークからマイアミへのフライトをお気に入りのOTAで予約したとする。その日、20便のフライトが表示されたとする。同じ時間帯、同じ価格帯のフライトでも、数種類あるかもしれない。その中で、最もエコなフライトが特定されたらいいと思わないか。つまり、まずは直行便で、その中で最も燃費のいい飛行機を使っていること。その基準を満たす便が複数ある場合は、合成燃料や生物分解性のカトラリーなどを使っている便から順にリストアップしていく。そうすれば、私たちは自分の財布で投票し、最もエコな航空会社に報酬を与えることができる。ホテルでも同じようなことができるかもしれない。

Q: サステナビリティへの取り組みを支えるテクノロジーは、他にどのようなものがあるのか。

電気や自転車を動力源とするタクシーが登場している。水をすぐにリサイクルして、通常の10%の水量で快適にシャワーを浴びることができる特殊なシャワーも登場している。ホテルの部屋では、ベランダのドアを開けるとエアコンを止めるセンサーや、シーツやタオルを洗うときに水の消費を抑える特別な洗濯機もある。

Q: 旅行系のスタートアップ企業にとって、初日から持続可能なビジネス構築をどのように考えるべきか。

サステナビリティが物事の方向性であることを理解するのは難しいことではない。衣料品、玩具、靴、家具、その他多くの分野で、サステナビリティをビジネスモデルの中核に据える企業の強力な前例がある。旅行もそれに倣ってみてはどうだろうか。アルバのBucuti & Tara Beach Resortのような、先駆的なホテルもある。オフセットにほとんど、あるいはまったく依存することなく、より多くの関係者が真の意味でこの流れに乗ることができれば、業界は大きな利益を得ることができるはずである。

(9/13 https://www.phocuswire.com/doug-lansky-on-the-efficacy-of-carbon-offsetting?oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

8. Phocuswright Conference 2022

この2年以上、何度も失敗を繰り返しながら、旅行業界は復活を遂げた。航空便は満席、客室稼働率と宿泊料金は急上昇し、いくつかの市場やセグメントでは、今年、パンデミック前の最高値と同等かそれ以上になる見込みである。

何百万人もの旅行者が、ようやく自分の家の庭以外の場所を探検できることに喜びを感じながら、外に飛び出している。しかし、旅行者が世界に羽ばたくとき、間違えてはならないことがある。旅は復活しても、決して順風満帆とは言えないのだ。記録的な燃料価格と抑制されないインフレは景気回復の足を引っ張り、労働力不足は旅行者の野心的な計画を台無しにする恐れがある。

このような逆風にもかかわらず、消費者の旅行に対する意欲は衰えないが、選択肢を見極める目は肥えてきている。このように、臆することなく、かつ要求の高い消費者を獲得するための戦いは、これまで以上に熾烈になるだろう。

同時に、旅行業界を取り巻く環境は根本的に変化しており、一部の業界関係者には危険な道、その他の関係者にはまたとないチャンスとなる。

(9/13 https://www.phocuswire.com/phocuswright-conference-2022-travelers-titans-trailblazers-theme?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

9. My Method: Stacyホテルの紙からDX

ホスピタリティ業界におけるパンデミックの影響を受け、Staycityホテルは日常業務を改善する方法を模索していた。COVID-19では、ハウスキーピングという裏方部門が脚光を浴び、清掃やサービスに対するゲストの期待がますます高まっていた。人手不足が深刻化し、世界的な大流行から回復するにつれてホテルの稼働率が上昇する中、Staycityはハウスキーピングとオペレーションの主要部門の生産性と効率性を向上させる方法を見つける必要があった。

課題

The challenge

Optii導入前の当社のプロセスは、ペンと紙とクリップボードを使った時代遅れのシステムに基づいていた。ハウスキーピングチームとフロントデスクなどの他部署間のコミュニケーションは不便で、全員の調整をするために貴重な時間を浪費していた。このような非効率的なプロセスは、必然的にお客様にも伝わると思ったので、改革を行う必要があった。Staycityでの私の役割は、業務効率を高めることであり、そのためにはテクノロジーに投資する必要があると考えた。私の役割は、ホスピタリティ業界ではかなり新しく、ユニークなもので、ホテルのオペレーションを近代化し、ホテルマネージャーの優先事項の最前線に届ける方法を中心に考えている。ハウスキーピングとオペレーションサービスは、どのホテルにとっても基幹業務であり、チームの生産性だけでなく、お客様の体験を向上させる技術やソリューションへの投資を検討する際には、最初に検討すべき分野であると私は考えている。

ソリューション

The solution

これが、Optii Solutionsに導かれた理由。Optiiは、ゲストのプロファイルとホテルのニーズに基づいて毎日の客室係のルートをマッピングする予測技術によって、私たちのホテルの運営を最適化した。そのデータ駆動型プラットフォームは、ホテル業務のワンストップショップを提供し、日々の業務に対する洞察を提供することで、我々のチームが最も生産的な方法で業務に取り組めるようにする。私たちは、紙とペンで行うような手動のオペレーションではなく、日々のオペレーションを確実に可視化する必要があった。Optiiはオペレーションを一元化し、チームのパフォーマンスのどこにギャップがあるのか、どこを改善すべきなのかが分かるようになった。

チームは、この技術をとてもうまく取り入れてくれた。当初は、ハウスキーピングチームがこの技術を受け入れないのではと心配したが、初日から受け入れてくれた。実際、もしこれを取り上げるようなことがあれば、反乱が起きると思う。ホスピタリティ業界では人手不足が叫ばれているが、Optiiを導入したことで、オペレーションチームやハウスキーピングチームの日々の仕事が楽になったこともメリットのひとつである。Staycity3つのホテルでOptiiが稼動すると、すぐに変化が起こり、業務効率が上がった。

結果

The result

Optiiを導入したときには期待していなかったのだが、部屋と部屋の間の移動時間が短縮されたことは歓迎すべき結果であった。客室係のルートを自動化することで、客室間の滞在時間をそれぞれ25分短縮することができた。これにより、1時間45分のターンアラウンドタイムを短縮し、定刻またはそれ以前に部屋を利用できるようになり、お客様の列も80%削減できた。生産性も25%向上し、チームとしてだけでなく、お客様にもメリットがある。客室の回転が速くなったことで、ロビーでお待たせするお客様が減り、フロントデスクは廊下を走って空室状況を探すことなく、簡単に空室状況を確認できるようになった。

適切なテクノロジーに投資し、堅牢なデータにアクセスできるようになったことで、日々の業務が一変した。今後も、ホテルの運営にふさわしい注意を払うために、これをどのように活用できるかを探っていきたいと思っている。

著者: Lloyd GreenStaycityのオペレーション・エフェクティブネス部門責任者。

(9/14 https://www.phocuswire.com/my-method-how-staycity-went-from-pen-and-paper-to-tech-driven-operations?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

10. ホテルの新属性マーケティング

属性ベースのショッピング (ABS) は、最近ホテルでホットなトピックだ。HITECの最近のパネルで、パネリストは、NYUStayNTouchが後援した1,000人以上の旅行者の調査について議論した。とりわけ、この調査は、私たちが最もよく耳にする2つの質問に対応している。そして、それはホテルの収益に何をもたらすかこの調査では、両方について良い回答データが得られたが、避けられない最終的な質問である「ABSの動作はどこで確認できるか?」、そして「今日の本番環境で誰がそれを使用しているか?」には対応していなかった。 GauVendiはドイツに本拠を置く小さな会社で、PMS接続のインターネット予約エンジンとCROモジュールを備えている。どちらもABS対応で、少数の施設で稼働している。この製品は、CRSの主要企業が構築しているブランド レベルのソリューションではなく、一度に1つのプロパティのみに対するポイント ソリューションを表している。しかし、その初期のデータは、顧客がそれを好む/使用するかどうか、およびホテルがそれから収益を増加させるかどうかについての質問に対する初期のガイダンスを提供することができる。参考までに、この分析のために収集されたデータに関するいくつかの簡単な事実を次に示す。

·        このデータ セットには、202241日から831日までの期間中に作成および消費された合計1,893件のネット予約を含む14のプロパティが含まれている。

·        すべての施設はヨーロッパにある。

·        予約ツールを使用すると、旅行者はABSパス、または利用可能な最良の料金、最も人気のある (実際には、ホテルが宣伝したい料金)、およびその他の部屋タイプ/料金プランの組み合わせの従来のオプションのいずれかを選択できる。

·        すべてのデータは、独自のデータベースからGauVendiによって報告されている。

これが本当の属性ショッピング?

ABSには次の特徴がある。

·     買い物客は、購入したい特定の部屋レベル (ビュー、寝具、部屋のサイズ、高層階、レート、チェックアウトなどの属性を選択することで、希望する部屋の体験を定義できる。

·     購入した部屋が購入した属性を持つことを保証する – 属性は「リクエストに応じて」ではない。

上の画像では、ホテルの買い物客が選択できるいくつかのオプションがあることがわかる。上部に属性があり、次に最低価格、最も人気のある部屋タイプ/料金プランの組み合わせが続く。ABSのこの特定の実装は、ABSの説明でよく説明されるショッピング カートの比喩とは異なることに注意して欲しい。ここで、買い物客は、ショップが発生する前に関心のあるすべての属性を選択し、カートに追加されるときに各属性の価格を表示するのではなく、推奨されるバンドルごとに1つの価格を表示する。

買い物客が属性を選択すると、ショッピング エンジンはすべての部屋を調べて、買い物客に1つ以上の「最適」を見つけるために必要な属性の少なくとも一部を備えた部屋を見つける。買い物客は、自分のリストに最も近いオプションを確認し、その中から選択することができる。ABSにとって重要なことであるが、支払った金額を確実に受け取ることができる。このユーザー インターフェイスのもう1つの重要な側面は、各属性の価格が個別に表示されないことである。代わりに、ホテルは、買い物客が選択する可能性が最も高いと思われる属性のバンドルを提供することをテストしており、各バンドルの合計価格が関連付けられている。ABSが他のシステムと共に本番稼動し、さらにテストされるにつれ、旅行者が新しいショッピング方法に慣れ、ホテルが様々なデザインで実際のコンバージョンデータや収益データを収集するにつれ、様々な実装を目にすることになるだろう。旅行者にABSの選択肢を提示する方法は、一概に正しいとは言えない。

これまでの結果は励みになる

Results to date are encouraging

カスタマー エクスペリエンスについて説明したので、質問に答えるために初期の結果のいくつかについて説明する。これらの結果は、この特定のソリューションに関連していることに注意して欲しい。旅行者はホテルを予約するためにABSに興味を持っているか彼らはそれを予約に使用するか?彼らは彼らが見ているものを理解するか? 調査結果によると、回答者の97%がある程度の関心を示しており、37%が非常に関心を持ち、20%が非常に関心を持っている。実際には、このインタフェースを提示されたとき、買い物客は実際にABSを理解し、直接プロンプトを表示することなくABSを選択した。実際、インターネット予約エンジン (IBE) の予約全体の17.4%ABSパスから生じており、「最も人気のある」オプションを選択した人とほぼ同じ数である。顧客はABSを使用して、属性を追加せずにデフォルトの部屋を予約して最低価格を取得し、それによってホテルの収益を減らすだろうか調査では、1日の客室料金に251ドル以上を支払う旅行者の63%と、151ドルから250ドルを支払う旅行者の48%が好みの部屋の機能にもっとお金を払っても構わないと思っている。実際には、GauVendiシステムからの実際の予約を調べる際に、非IBEチャネル (OTAおよびグループ予約を含むの平均1日料金を100で指数化すると、IBE料金は次のように指数化される。

  • IBE - 100
  • ベストレート - 110
  • 最も人気のある - 118
  • 最高値 RT/RP - 131
  • ABS - 121

いくつかの最終的な考え

Some final thoughts

これは決定的な調査ではないが(私たちは、標準的なユーザーインターフェースと並行して実行するために、ABSなしの対照群を作ることができればよかったのだが、彼らが尋ねたホテルの中で、テストのためにABS経路をあきらめるというところはなかった)、私たちはこの調査がABSについて一般的に良い方向性を示していると考えている。

ABSオプションが買い物客の前に出されると、彼らのかなりの部分がそれを理解し、使用し、購入することができる。さらに、買い物客は、ABSを使用してより安い家屋料金を見つけようとしているわけではない。彼らは、最低価格の部屋タイプ/料金プランの組み合わせまたは OTA料金カテゴリーよりも大幅に高い1日あたりの平均料金(ADR)を追加する属性を付加している。

追加の観察

Additional observations

·     最初の結果は有望であるが、改善の余地は十分にある。その大きな分野の1つは、個別に価格設定された属性を提示することである。これにより、プロパティは、さまざまな状況で買い物客がそれぞれに支払う意思があるかをテストできる。夏と冬では、バルコニーの価値が大きく異なる。カップルの冬と家族の夏では、暖炉の価値が大きく異なる場合がある等などである。

·     システムは、未購入の属性を解放するために、1日を通して定期的に部屋の割り当てを最適化する。これをより頻繁に行い、 (たとえば、各ショップの前によりインテリジェントな動的な部屋の割り当てを適用すると、より多くの属性が販売可能になるため、ABS予約のADRが増加する可能性がある。

·     この実装は、ホテルの予約エンジンまたはコール センターにより多くの予約が送られるためのABSがダイレクト チャネルのソリューションであることを強調していることに注意して欲しい。

·     また、ABSは、自動レート ショッパー(automated rate shoppers)が解読するのも困難である。標準的な最低価格または推奨される客室タイプと料金プランの組み合わせを把握することは比較的一般的だが、買い物客が利用できるさまざまな属性の組み合わせをすべて把握しようとすると、すぐに困難な作業になる。これにより、顧客にパーソナライズされた料金を提供する際に検出を回避しやすくなる。

·     ABSを継続的に使用すると、ホテルが推奨事項を新しい方法でパーソナライズするために使用できる、顧客固有の新しい嗜好データが多数生成される。たとえば、ABSに関心を示し、より頻繁に買い物をする人には、従来の最低価格や推奨カテゴリーではなく、自分用にパーソナライズされた属性バンドルが表示される可能性がある。

·     すべての属性のショッピング、価格設定、および購入データは、収益マネージャーとマーケティング担当者にとって価値あるものとなる。個々の属性と事前設定されたバンドルの価格弾力性をテストするだけでなく、マーケティング担当者は、さまざまなコンテキストで各属性の説明の違いを調べることができる。パーソナライゼーションは、個々の属性を組み合わせてまったく新しい次元を獲得する。

ABSはまだ始まったばかりだが、有望な証拠がいくつかある。この新しいショッピング方法が、旅行者が欲しいものをより多く手に入れ、より多くを求めて (直接戻ってくるようになることを願っている!

著者:George Roukas  Hudson Crossing の共同設立者でありパートナーである。データは、GauVendi の共同創設者兼マネージング ディレクターである Markus Muellerによって提供されている。

(9/14 https://www.phocuswire.com/early-look-attribute-based-shopping-in-production?oly_enc_id=9229H9640090J9N)

 

11. 支払いテック、航空会社の小売り機会最大化

2030年までに400億ドルの価値が予測される小売(retailing)は、今後数年間で航空会社に大きなチャンスをもたらす。しかし、McKinsey & Co.の新しいレポートによると、その可能性を完全に実現するには、航空会社がその支払いコンポーネント(the payment component)を正しく取得する必要がある。McKinseyは、「航空会社の小売支払いのイノベーションが収益を改善する方法(Airline retailing: How payment innovation can improve the bottom line)」というタイトルの調査で、航空会社が顧客体験を改善し、収益を増やし、コストを削減するために、支払いに関するイノベーションがどのように役立つかを概説している。現状では、毎年、約29億件の航空会社の予約支払いトランザクション (1兆ドルに相当が世界中で行われている。ただし、この取引にはコストがかかる。McKinseyの分析によると、航空業界は支払いコストに年間200億ドル以上を費やしており、これは航空会社の総収益の約3%、業界の純利益の約78%に相当する。費用の多くは旅行者がクレジット カードに依存していることによるものだが、航空会社は、空港や税務当局など、バリュー チェーンの他の関係者に代わって収益を回収し、取引総額の約10%を転送している。これに対して支払いコストが発生する。

HopperBooking.comなどの一部の仲介業者は、支払いを差別化要因として認識しており、それに応じてフィンテック ソリューションに投資している。航空会社にとっては、支払いを改善し、リテールを取り入れることで、さらなる中間業者排除の機会が得られる。

「一般的に、航空会社はまだ支払いと顧客体験の間のつながりを活用できていない。これらはしばしば別の問題と見なされている。しかし、支払いはカスタマー ジャーニーの重要な要素だ。各タッチ ポイントは、追加の収益を獲得する機会を提供する。オンラインの旅行代理店や予約プラットフォームとは対照的に、航空会社のウェブサイトで予約する場合、支払いの容易さは顧客にとって重要な決定基準であることが多く、支払いの旅に沿ってアンシラリーサービスを販売する上で重要な要素である。決済の利便性が向上し、売上換算率が向上することで、売上が伸びる可能性がある」とレポートは述べている。

価値創造

Value creation

レポートによると、航空会社は戦略的に支払いに対処することで、400億ドルの航空会社の小売機会に加えて、さらに140億ドルを獲得する立場にある。

140億ドルの支払い機会を無くし、航空会社の小売りの400億ドルの価値を実現するために、McKinseyは、航空会社が行動できる6つの価値創造手段を特定した。

1.    顧客へのリーチとコンバージョンの増加航空会社は、特に新興市場で新規顧客を引き付け、直販予約チャネルでのユーザー エクスペリエンスを改善する必要がある。これにより、使用率が向上し、顧客が予約プロセス中に予約を放棄する(所謂カゴ落ち)のを防ぐことができる。

2.    アンシラリーサービスの拡大 全体的な顧客体験を改善することにより、航空会社はアンシラリーサービスを拡大し、収益を増加させる可能性がある。たとえば、フライトのマイルやラウンジへの入場などの「マイクロ償還」を導入すると、付帯サービスを利用する顧客の数を増やすことができる。航空会社はまた、旅行者が好みの支払い方法を簡単に使用できるように、カスタマー ジャーニー全体で関連するすべての支払い方法を有効にすることを検討する必要がある。

3.    ロイヤルティ プログラムの強化共同ブランド カードなどの支払い方法は、魅力的なロイヤルティ プログラムの鍵である、とMcKinseyのレポートは述べている。航空会社は、カードの使用状況と支払いタッチ ポイントでのエンゲージメントに関する消費者データを分析することで、顧客についてより多くのことを学び、旅行者の好みに合わせてロイヤルティ プログラムの提供を調整できる。

4.    柔軟な交換ポリシーと簡単な払い戻しを提供する柔軟な運賃と払い戻しへの容易なアクセスを提供する航空会社は、旅行者により多くの選択肢を提供するだけでなく、ロイヤルティを構築し、売り上げを伸ばす。航空会社はまた、クーポンや特典を通じて、航空会社が好む払い戻し方法を使用するように顧客に奨励することもできる。

5.    企業の支払いエコシステムの一部になる:より高価な支払い方法を好む傾向がある企業の領域でコストを削減するために、航空会社は金融自動化エコシステムの一部になり、買掛金自動化の導入や電子化の増加など、より統合されたソリューションを提供することができる。またはアクワイアラー ベースを拡大して、外国為替条件を改善し、共同ブランド カードの条件を見直すこともできる。

6.    運転資本コストと支払いコストの削減 航空会社は、顧客に決済時間の短い支払い方法を使用するよう促すことで、全体的なコストを削減できる。これにより、バリュー チェーン全体で支払いコストを削減できる。料金の引き下げや支払い条件の改善について支払いプロバイダーと交渉するだけでなく、直接チャネルなど、より費用対効果の高い予約および支払い方法に旅行者を移行させるための措置を講じることもできる。

(9/15 https://www.phocuswire.com/how-payments-can-help-airlines-maximize-the-retailing-opportunity?oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

12. ウインダム、モバイルチップアプリ導入

Wyndham Hotels & Resortsの特定のフランチャイズのゲストは、ハウスキーピングにチップをあげるために現金を持ち歩く必要がなくなる。同社は、米国とカナダのフランチャイジー向けに、モバイル・チップ・ソリューションをデビューさせた。IT企業のbénéが開発・管理するこのプラットフォームでは、宿泊客が自分の好きなモバイル機器を使ってホテルのスタッフにデジタルでチップを渡すことができる。bénéはバージニア州に本社を置き、iOSAndroidのプラットフォームでアプリを運営している。

Wyndham Hotels & Resortsの最高情報責任者であるScott Stricklandは、「パンデミックは、デジタル決済ソリューションに対するゲストの需要を劇的に加速させ、この傾向は今後数年間は続くだろう」と述べている。

宿泊客は、「ハウスキーパーやウェイトスタッフ(wait staff)など、最前線のチームメンバーに・・・実質的にフランチャイジーに負担をかけずに」チップを渡すことができると、Stricklandは付け加えている。

ホテルがbénéプラットフォームに参加すると、宿泊客は滞在中にQRコードをスキャンして、希望する従業員にチップを渡すことができるようになる。QRコードはホテルスタッフごとに異なり、チップは毎日、各スタッフの銀行口座またはホテルの口座に直接振り込まれ、通常の給与支払いと一緒に分配されるとのことである。bénéのプラットフォームは、クレジットカード、Apple PayGoogle Payに対応している。他のデジタル決済サービスと同様、宿泊客は「少額の取引手数料」でプラットフォームのコストを負担することになるという。フランチャイジーが負担するのは、基本的なマーケティング資料の費用のみ。

Stricklandは「このソリューションの魅力は、シンプルであること、そしてフランチャイジーにとって、お客様が現金からデジタルに切り替えることがいかに簡単であるかということだ。アプリをダウンロードしたり、ソフトウェアをインストールしたりする必要はない。つまり、電話機とインターネット接続があれば、チップを渡して感謝の気持ちを表すことができる」と語る。

Wyndham Hotels & Resortsは、モバイルチップは進行中のデジタル変革の一部であると述べている。今年初めには、旅行者がWyndhamのモバイルアプリでロードトリップを計画・予約できるツール「Road Trip Planner」を発表した。このホテルは最近、クラウドベースのモバイルファースト収益管理システムであるRevIQを発表し、フランチャイジーが収益戦略を最適化できるよう支援することを目的としている。

Wyndham Hotels & Resorts社は、Super 8Days InnRamadaMicrotelLa QuintaWyndhamなど、23のホテルブランドを運営している。

Phocuswright Europe 2022PhocusWire Studioで、Wyndham Hotels & Resortsのヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)地域コマーシャル担当副社長、Julie Whiteとのディスカッションをご覧ください。Whiteは、ホテル経営者が消費者を獲得するためにどのように競争し、より効率的に運営するためにビジネスインテリジェンスツールを使用しているかを説明している。

(9/15 https://www.phocuswire.com/wyndham-hotels-and-resorts-introduces-mobile-tipping-app?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

13. 楽天インド、インドのシステム会社と提携

9月初旬、Phocuswrightはインドの旅行市場について、詳細な市場規模や予測、流通動向、主要旅行セグメントの分析、主要開発品など、包括的な見解を示す「インド総合市場レポート」を発表した。以下、PhocusWireでは、楽天インドとInterGlobe Technology Quotient社の技術提携について深く掘り下げる。

楽天グループのテクノロジー拠点であるRakuten Indiaは、InterGlobe Enterprisesの旅行テクノロジーに特化した事業部門であるInterGlobe Technology Quotient(インド)と覚書を締結した。この「協力的な取り決め」は、Rakuten IndiaITQの間で初めて行われるものである。楽天は、ITQの技術パートナーとして、人工知能、拡張現実、仮想現実、ブロックチェーン、モノのインターネットを活用した革新的な旅行商品とソリューションの構築を支援するとしている。

ITQと楽天は、SaaS型プラットフォーム「楽天SixthSense」を共同販売する。ITQによると、これは約400都市で旅行管理会社、オンライン旅行会社、小売店など13,000社以上の顧客を有しているという。Rakuten IndiaCEO兼マネージングディレクターであるSunil Gopinath氏は、今回の提携について、「当社のディープテックソリューションの力を発揮するだけでなく、当社のB2B製品であるSixthSenseを旅行業界全般へ提供できるまたとない機会だ」と述べている。

(9/16 https://www.phocuswire.com/rakuten-india-signs-MOU-interglobe-technology-quotient?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

14. Ixigoとアマデウス、新フィンテックと支払いオプション追加

旅行会社は、消費者の摩擦をなくし、旅行体験を向上させる方法を模索し続けている。新しい支払い方法を追加して、消費者が旅行費用を分散できるようにしたところもあれば、計画が変更になった場合に旅行者を安心させるために、新しい保険制度を導入したところもある。今月初め、IxigoCEOであるAloke BajpaiPhocusWireとのインタビューで、同社が顧客に予約に関するさらなる柔軟性を与えるために、別のフィンテック製品を追加しようとしていることをほのめかした。Ixigo Flexは、旅行者が航空券を購入する際に、運賃の差額を支払うことなく、スケジュールを変更できるようにするもので、Ixigoはこの製品を発表した。Ixigoによると、国内線で利用可能なFlex商品は、日付の変更、航空会社の変更、出発地/目的地の変更オプションを含む「1回のリスケジュールリクエスト」を提供するとのことである。

共同創業者でグループ最高製品・技術責任者のRajnish Kumarは、「旅行が復活し、ハイブリッドワークモデルが台頭する中、重いペナルティを負わずに旅行日程を変更し、完全自動でフライトをリスケジュールすることに関して、さらなる柔軟性が求められている」と述べている。Ixigo Flexは、Ixigo Assuredの上位製品で、同社の理由なくキャンセルできる製品である。

BajpaiPhocusWireとのインタビューで、同社は「この種の製品にもっと時間とエネルギーを費やす予定だ」と述べている。彼は、このアプローチは米国のHopperと似ていると付け加え、HopperCEOであるFred LalondeIxigoの役員であることを指摘した。「Lalondeとの話し合いは、これらが機能するという確信を深めるのに役立ったが、我々はデータを使って独自にこれらを構築した」と彼は述べた。

BNPL

その他、AmadeusUpliftおよびFly Now Pay Laterとの提携により、同社のXchange Payment PlatformBuy-now-pay-later (BNPL)オプションを追加している。このパートナーシップにより、航空会社、旅行代理店、ホテルはそれぞれの販売チャネルにBNPLオプションを追加できるようになる。

Amadeusによると、同社の調査によると、BNPLオプションが利用できれば、ほとんどの消費者は旅行により多くの費用を費やし、また大半の消費者はアンシラリーサービスを購入する可能性が高くなるという。

Amadeusのパートナーシップ、ペイメント部門責任者であるBeatrice Boujuは「すべてのセクターでBNPLの成長は目覚しく、旅行者からのメッセージは明確である ― 彼らは分割払いの選択肢を求めている。このような支払いオプションは、旅行制限が解除された際に、より価値の高い休暇に対する需要の高まりを促進し、旅行の回復を後押しすることだろう」と述べている。

McKinseyの新しい調査では、決済の革新が航空会社の顧客体験の向上、収益の増加、コストの削減にどのように役立つかを詳しく説明している。この報告書によると、航空会社の予約決済取引は年間約1兆ドルにのぼるが、航空業界は毎年200億ドル以上を決済コストに費やしているという。

また、顧客体験の向上と効率化の推進は、航空会社やOTAに限ったことではなく、業界全体が効率化とよりシームレスな旅の必要性を受け入れていることは明らかだとしている。関連ニュースとして、Moscow Central CircleMCC)が全駅で生体認証による運賃支払い“Face Pay”を開始した。この顔認証決済システムは、テスト期間を経て、現在、MCC 31駅の85の改札口で利用可能である。

Moscow Metroよると、19万人のユーザーがFace Payに登録し、3,300万人以上がこの生体認証システムを使って乗車したという。このサービスは現在バスでテストされており、年内には河川交通機関でも開始される予定である。

(9/16 https://www.phocuswire.com/ixigo-bnpl-fintech-payments?oly_enc_id=9229H9640090J9N )

 

15. 912日の週の資金調達記事

l   複数日パッケジツアーExoticca

マルチデイズパッケージツアーを提供するExoticcaは、北米とラテンアメリカでの事業拡大のため、2,000万ユーロのベンチャー債権融資ラウンドを完了した。

Claret Capital PartnersSabadell Venture Capitalがこのラウンドを主導し、バルセロナを拠点とする同社の株式とベンチャーデビューによるこれまでの資金調達総額は6,600万ユーロに達した。2013年に設立されたExoticcaは、航空券、ホテル、送迎、アクティビティなど複数の要素を持つ複雑な旅行のオンライン販売を可能にする。ディスインターメディエーションとオートメーションにより、低価格で摩擦のない購買を可能にしている。Exoticcaの旅程は、50人以上のプロダクトクラフターとキュレーターで構成されるチームによってデザインされており、各旅行先で豊富な経験を積んでいる。同社によると、すべてのパッケージは、異文化と環境への敬意と賞賛を示す方法で作成されているとのことである。Exoticcaによると、COVID-19にもかかわらず、2015年以降、年平均100%以上の複合成長率で売上を伸ばし、2022年には12,000万ユーロの売上を見込んでいるとのこと。20217月、Exoticca3,000万ドルのシリーズCラウンドをクローズし、これは2020年のシリーズBラウンドに500万ユーロのトップアップ投資を行ったことに続くものである。最近では、従来の実店舗を持つ旅行会社が同社のテクノロジーと旅行商品にアクセスできるようにするB2Bバーティカルを開始した。Exoticcaは、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、スペイン、メキシコの7市場で、60以上の目的地への旅行を販売している。

(9/12 https://www.phocuswire.com/multiday-packaged-tours-specialist-exoticca-raises-20-million-for-growth-in-north-america-latin-america?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=9229H9640090J9N)

 

l   短期レンタル Frontdesk

ウィスコンシンを拠点とするホスピタリティ プラットフォームのFrontdeskは、シリーズBの資金調達で1,300万ドルを獲得した。資金調達ラウンドは、JetBlue Technology VenturesVeritas InnovationsMotivate Venture Capital、および複数の戦略的投資家の支援を受けて、Stormbreaker Ventures が主導した。この最新のラウンドにより、短期レンタルのスタートアップFrontdeskは合計で2,200万ドルのエクイティ ファイナンスを獲得した。2017年に設立された Frontdeskは、米国30市場の集合住宅コミュニティでの短期滞在を提供している。同社は2022年のPhocusWire Hot 25 Startupに選ばれた。Frontdeskは、WanderjauntStay AlfredDomioなどの閉鎖された競合他社(shuttered competitors)からユニットをピックアップした。代替宿泊施設のブランドである同社は、150を超える建物に1,000を超えるユニットを擁する、国内最大級の短期賃貸ユニットのコレクションを管理していると述べている。Frontdeskによると、独自のソフトウェアにより、ゲストにより良いサービスを提供し、内部業務を自動化および拡張できる。ポートフォリオに追加する新しい物件を取得し続けており、資本を使用して既存の市場や建物に拡大する予定。

(9/13 https://www.phocuswire.com/short-term-rental-company-frontdesk-scores-13m-expansion?utm_source=eNL&utm_medium=email&utm_campaign=Daily&oly_enc_id=7798E1381467C7B )

 

 

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