春秋航空日本、JALの子会社に

JAL支援 →体制立て直して子会社に

この度JALが数十億円の追加出資で子会社化することを発表した春秋航空日本について、公表資料をもとに概説します。

 

(業績不振→債務超過)

PeachJetstar-Japan2年遅れ20148月に就航したが、業績不振が続き、債務超過となっている。

2018年にJALが支援に入り、運航体制も強化されて業績は上向いてきたが、コロナの影響で現時点では週末に限っての運航を続けている。

国内線は規模をほぼ維持、中国需要をバックに国際線は拡大の一途。
                         (路線図は春秋航空日本のHPより)

(2019年)JAL支援と好調なインバウンド、国内線も競争力向上

 

好調なインバウンドにより国際線(中国路線)は武漢、重慶、ハルビン等比較的長距離市場を拡大し、搭乗率も8590%という高レベルを維持してきた。2019年は44万人を運んだ。

 

国内線は搭乗率7075%程度で低迷し、2018年には規模を縮小したが、2019年には再び拡大し、札幌路線等で競争力もついて搭乗率は80%を超えた。2019年は57万人を運んだ。

 

 

(子会社化によるJALの戦略と課題)

 

出遅れていた近距離LCCの強化、中国市場でのシェア拡大では大きな意味があろう。

 

 

一方、出資割合50%を持つLCCJetstar-Japan(子会社ではなく、機材も異なる)との当面の使い分けや将来的な戦略統合が課題となりそうだ。

 

                                     以上