国内各社のお盆期間旅客実績

 

国内各社のお盆期間旅客実績

 

2018821

  

各社のお盆期間(夏季繁忙期間;8/1120日)の旅客実績を概観した。
 ※旅客・座席数
は各社公表のもの(一部は「日刊航空」の記事から)、搭乗率・シェア・前年対比値は 

  JAMR計算による。 

 

1.国内線の動向

 

 ① 旅客数;総旅客数は370万人で、前年より微減。 

ANAは席数が▲5%減少(B787運休の影響?)のため旅客数は6.4万人減。 

JAL3.5万人増、SKYLCC計、リージョナル2社も若干増加。 

ADOとソラシドは、供給席数減のため小幅ながら減少。

 

 【旅客数増減;千人】

 

 ② 旅客シェア; LCCシェアは9.6 

ANA1.6ポイント低下の43.8%、JAL1.0ポイント上昇の33.3%。

SKY0.2ポイント上昇の6.5%。 

中堅3社とリージョナルはほぼ前年なみ。

 

③ 搭乗率; LCCPeachJetsta-J、およびSKY90%超レベル、
JAL
と中堅3社、VanillaSpring-JおよびIBEX80%台後半~90%。
 

ANAAirAsia-JFDA80%台前半。 

 

【搭乗率;%】

 2.国際線の動向

 

 ① 旅客数;日本の航空会社の総旅客数は74万人、うち大手2社で62万人、LCC12万人。 

JALANAが増加(計+4万人)、LCCは減少(供給座席減)。 

 

                 【増加旅客数;千人】

 ② 旅客シェア;JAL2.1ポイントと上昇して40.4%に。 

ANA0.4ポイント低下して43.6%に。
LCC
のシェアは16.0%、その過半がPeach
 

LCCは供給座席減によりシェアは1.7ポイント低下) 

 

【旅客シェア;%】

 ③ 搭乗率; LLC各社は9093%、JALはそれを上回る94%。 

ANA88%。 

【搭乗率;%】

 

以上

海外事情

 

5. (TJ) オヨ、15億ドル追加調達」と「14. スタートアップに200億ドル注入」の2つの記事から、今までOYOは累計で20億ドルほどの資金を調達し、その規模は過去10年間の世界の旅行領域スタートアップ総投資額200億ドル(約22兆円)のほとんど10%を構成していることが分かる。この多額の資金調達を支えている主要投資家には、ソフトバンクのビジョンファンドが含まれる。ソフトバンクは、最近、上場延期を余儀無くされた米WeWorkに(支援策として)50億ドルを出資することを決定した。(ビジョンファンドは、すでに累計100億ドル=約1.1兆円)をWeWorkに投資している。)出資しているUberの株価も上場時より25%も下がっている。まさかOYOWeWorkの二の舞なんてことには・・・? ビジョンファンドの主要投資先には、旅行関連では、OYO, Uberに加えライドシェアのGrab(シンガポール)と滴滴出行(中国)がある。

 

 

 

15. トーマスクックと中小旅行会社」と「16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要」は、トーマスクック(TCG)の倒産原因が、アイデンティティー(企業の独自性)・リダーシップチーム・市場のトレンド・テクノロジー戦略、の5つに重大な問題(瑕疵)が存在したためだと解説している。そして、近代のトラベルテックが進化した市場では、API、オープンシステム、提携(後述再掲)の方法によって、中小旅行会社と雖もTCGと変わらない在庫にアクセスすることが可能であると説いている。むしろ中小旅行会社の方が、小回りがきいて、経営環境の変化に迅速に対応し、社内のコミュニケーションにも優れていると書いている。また、大手ツアオペに送客をべったり依存するのではなくて、複数のデジタルチャネルを利用するチャネル管理が極めて重要だと教えている。

 

 

 

10. テクノロジー・コンバージェンス」は、スタンドアローンの複数のシステムを繋げば(コンバージェンス/融合すれば)、より優れたアウトプットが生まれると言っている。恥ずかしながら、この言葉を初めて聞く者には即ピンと来ないが、その一例として記されている、Disney+ABS+Pixar+MarvelViacom+Paramount Studio+CBSM&Aによる企業の混ぜ合わせを見ると少しは理解が進む。要すれば何から何までの自前主義は(あるいは個別システムの独立させたままの寄せ集めでは)もはや通用しないので、これからはテクノロジー・コンバージェンスをよく理解して、自分に相応しいパートナーとの提携戦略(あるいは個別システムの繋ぎ合わせ)が必要だと言っていると解釈した。DisneyViacomの場合はM&Aによりそれを実現している訳であるが、M&Aだって提携の究極的な形である。トラベル・エコシステムの発展も、ここ辺りにそのレゾンデートルがあるのかもしれない。観光MaaSだって企業間提携をベースにしている。そう言えば、TCG倒産ニュースでも提携について触れている。また「1. (TJ)ブッキング、航空便予約開始」で、Booking Holdings CEOConnected Tripと言っている。コンバージェンス、コネクテッド、融合、繋ぐが重要なキーワードとなりつつあるようだ。インターネット社会のIoTが進んでいる訳だ。(編集人)