ロンドン旅行ガイド

 

7 市内交通 3ロンドンタクシー

 

神は、我々を人間にするために、何らかの欠点を与える

(英 劇作家 シェイクスピア)

 

地下鉄、バスに続き、市内交通の4回目はロンドンタクシー (ブラックキャブ)を紹介します。映画によく出てくるやつです。最近では東京のTクシーも似たタクシーに変わりましたが、ロンドンでタクシーに乗ってみると、やはり「ロンドンに来たなぁ」と感激すること請け合いです。 

 

ロンドンのタクシーは2種類

 

ロンドンのタクシーは2種類あります。一つ目はブラックキャブでもう一つがミニキャブです。

 

有名なウーバーは免許を貰えないようで、走っていません。キャブ(CAB)という言葉はイギリス特有の言葉で昔ロンドンの街中を走っていた辻馬車がその言葉の由来だそうです。

 

ブラックキャブはわれわれが普通にイメージしているロンドンタクシーです。「ブラック」という名前ですが、現在では赤やシルバーなどカラフルなブラックキャブが走っています。映画やなんかに出てくるロンドンタクシーの車種であることがブラックキャブの特徴です。

 

料金はべらぼうではありませんが、もう一つのミニキャブよりも高めです。

 

ただし、個人免許制でタクシー運転手への管理が行き届いていますので、女性の夜間乗車でも安全だと思っても間違いないでしょうし、回り道もなく、通りの名前を言えばピシッと連れて行ってくれます。おそらく日本と並んで世界で最も安全で快適なタクシーの一つです。

 

後部座席室には折り畳み式の補助席もついていますので、最大5人まで乗れます。運転手が座る前方の席とは隔離されていますので、客が座れるのは後ろの席だけです。

 

料金はスタートが£5で距離によりメーターは上がっていきます。高速道路は元来無料なので高速チャージはありません。また、スーツケースなどの大きな荷物は別料金です。

 

乗るときには手を挙げれば止まってくれますが、駅やデパートなどの前にはタクシーストップがありますので、そこから乗ります。降りるのは、運転手に伝えてどこででも降りることができます。

 

ロンドンタクシーに乗る

 

ブラックキャブに乗るときには車を止めたら、乗りこむ前に助手席の窓越しに運転手に「目的地(施設)もしくは番地と通りの名前」を伝えます。運転手が「OK」と頷いたら、自分で後部座席のドアを開けて乗ります。(オートドアではありません)

 

目的地に近づいたら、運転手が「通りのどこで止める?」と聞いてきますので、運転手に案内して停めてもらいます。

 

車が止まったら、ドアを開けて、荷物を持って降り、助手席の窓越しにメーターの料金を運転手に渡します。チップをそれなりに払うのが慣習です。人それぞれですが、私は1割ちょっとで、メーター料金と合算した切りのいい金額を払います。「No Change Please Thank You」で終わりです。

 

この「車を降りてからお金を払う」というやつは旅行者として身に着けておいていい習慣です。他のどの国でもタクシーに乗ったら、これをやるように習慣づけます。法外な運賃を吹っ掛けてくる運転手への防護策になります。

 

ミニキャブを利用する

 

ミニキャブのほうは、電話予約のハイヤーだと思っていいです。必ずしも立派な車が来るとは限りません。料金は距離制でブラックキャブよりも少し安いです。

 

出発地と行き先は予約の際に電話で決めますので、料金は本部との間で計画距離で計算します。したがって遠回りはされませんが、ドライバーが地理をよく知らないということもあり、安全度も少し落ちると言われています。