ロンドン旅行ガイド

 

7 市内交通 3 2階建てバス

 

あらゆる旅はそのスピードに比例してつまらなくなる

(英 美術評論家 ジョン・ラスキン)

 

市内交通の3回目はバスを紹介します。地下鉄の陰に隠れる脇役ですし、他の都市と同じようにバスに乗るのはかなりハイスキルが必要です。それでも、ロンドンを楽しむには、1度はバスに乗るのもいいと思います。

 

 

ロンドンのバスは2階建て

 

ロンドンの写真を見るとロンドンのシンボルの一つとして市内を走る赤い2階建てバスがよく出てきます。行ってみるとわかるのですが、実際、ロンドン市内には2階建てバスが所狭しとたくさん走っています。

 

市の中心部に行くと、観光用のオープンデッキの2階建てバスもたくさん見かけます。こちらの方は観光用に用意されているものですから、バス停も観光ポイントのわかり易い場所に設定してあり、観光地を巡る路線ですので、初めてロンドンを訪れた人にも大変乗りやすいバスになっています。

 

ただし、観光用のオープンデッキバスは赤い2階建てバスではありませんので、赤い2階建てバスの方に乗ってみたくなると思います。

 

ただし、他の国のどの街でも同じですが、バスの利用はよほど現地の地理に詳しくないと難しいものです。移動の手段という点では、旅行者にとってバスの利用は敷居の高いものです。

 

ただ、グーグルマップにバス停と行き先、時刻が表示されるようになっています。スマホのGPSを見ながら地図上でどこを走っているかを確認していれば乗れなくはないと思います。

 

 

地下鉄のところで触れましたようにロンドン市内ではどんな目的地にも地下鉄で行くことができますので、グーグルマップを駆使しなくても、単純に移動目的であればバスを利用する必要性は少ないと思います。

 

ただ、地下鉄による移動は地下鉄に乗ること自体も観光にはなりますが、途中、街の景色が見えません。一方、バスでの移動はロンドンの街並みを見ながら移動することができます。

 

オイスターカードが必須ですが、地下鉄よりも安い、たった£1.5で楽しめる2階席の最前方の席からの眺めは観光バスに乗るのと同じです。

 

思い出作りのためにロンドンバス(2階建てバス)に乗ってみたい人にお薦めなのが、タワーブリッジやロンドン塔に行ったあと、ロンドン塔の前のバス停から中心部へ戻る#15のバスに乗るという方法です。

 

終点はナショナルギャラリーのあるトラファルガー広場で、ここで降ります。

 

このバスをお薦めするのは、多くのバス便は始終点双方を郊外に置いていることが多く、ロンドン中心部から周辺部に向かうバス便の場合、バスから降りるタイミングを逸すると、不安になりますし、郊外に出てからのロンドン中心部への戻りで時間ロスが大きくなりそうだからです。

 

そこで、周辺部発でわかり易いルートを通って、降りるバス停に間違いのない、市の中心部を終点とするバス便をお薦めしてみました。

 

私の知る範囲では、バスのルートマップを示した紙版のパンフレットがあります。

 

これは、なかなか見つけることができないのですが、ピカデリーサーカス地下鉄駅の切符売り場近くで見つけたので、もらったことがあります。

 

エリア別の3部作になっており、すべてのバス便が地図上のどの道を通るのか紙の資料で見ることができます。便利ですので、欲しい人はピカデリー駅で探してみるのもいいかもしれません。もし手に入ればラッキーです。