ロンドン旅行ガイド
9 美術館 3 クイーンズ・ギャラリー、その他
運命は貴方の魂を最もふさわしい場所に運ぶ
(英 劇作家 シェイクスピア)
先回ご紹介しましたように、ロンドンの公共の美術館はナショナル・ギャラリー、テート・ブリテン、テートモダンの3つですが、その他にも著名なものがいくつかあります。ここではそれらについてご紹介します。
クイーンズ・ギャラリー
イギリス王室は膨大な数の美術コレクションを保有しているそうです。
その内450点をバッキンガム宮殿内の美術館で一般公開しています。数もさることながら、その絵画はフェルメールやレンブラント、ルーベンス他、世界で最も偉大で有名な芸術家の傑作の数々です。
開館時間: 日、月、木、金、土曜日の10:00~17:30(最終入場16:15) 有料 大人£16
王室所蔵の絵画
王室が所有する絵画はイギリス国内各所の王室の施設に収蔵されており、そのごく一部がバッキンガム宮殿とウィンザー城に飾られています。
スコットランドのエジンバラにもクイーンズ・ギャラリーがあります。バッキンガム宮殿とウインザー城はチャールズ王の居所ですが、その一部は観光用に開放されています。
夏季の一定期間、バッキンガム宮殿内の一部を一般公開していますが、私のお勧めは、その宮殿の見学の折に館内のところどころに飾ってある絵画を一緒に鑑賞するというものです。
私はそれほど絵に詳しいわけではありませんが、美術館内に整然と飾られるものより、室内の装飾に溶け込んだ絵画を鑑賞する方が一段と魅力的なものに感じられます。
見学可能期間はホームページから知ることができます。尚、ウィンザー城は年間を通じて見学が可能ですが、ロンドン中心部から離れていますので、半日程度は日程がつぶれると思います。これら2つの施設については、別項をもうけて説明します。
その他2つの美術館
コートールド・ギャラリー
コートールド・ギャラリー(Courtauld Gallery)は市の中心にあって、展示されている絵画が人気のあるものですから、多くの人が鑑賞に訪れます。
ロンドン大学管理の美術館です。ウェストミンスター東端、テムズ川沿いのサマセット・ハウスの一画にあります。規模は小さいですが、著名な印象派の絵画を展示していますので、日本人を含む数多くの観光客を引き付けている魅力的な美術館です。
都心にあって効率的に時間を使えますし、印象派の名画を何点も鑑賞できますのでお勧めです。交通はテンプル駅(地:サークル、ディストリクト・ライン)のすぐ近くです。
入場料は無料。火曜日から土曜日までの10時-17時15分にオープンしています。(夏時間)
HPから予約が必要です。
ケンウッド・ハウス
ケンウッド・ハウス(Kenwood House)は地下鉄駅や鉄道駅から歩くには遠く、交通が不便なためロンドンの美術館としては穴場的な存在です。
市内交通のところでご紹介した「バスに乗る」ことができるなら、旅行者でも行くことができると思います。
ロンドン北部にある広大なハムステッド・ヒース公園内の北端に邸宅があり、その建物内で、展示されている63点の名画を鑑賞することができます。これらは世界一記録(ギネス)と黒ビールで有名なギネスビールのオーナーが残したコレクションです。
イギリス国内の数多くの歴史遺産を管理する政府系組織「イングリッシュ・ヘリテージ」がこの施設を管理しています。
この美術館の代表的な絵画であるレンブラントの「二つの円を持つ肖像画」、フェルメールの「ギターを弾く女」などを鑑賞することができます。
ロンドン中心部からはやや遠いので、時間に余裕がある旅行者に限定されるでしょうが、これらの絵画はおそらく日本への貸し出しはなく、現地でしか見ることができないでしょうから、一部の絵画鑑賞ファンには貴重な機会を与えてくれると思います。
交通は地下鉄ノーザンラインの アーチウェイ駅からバス210番(10分間隔)に乗って10分程度、コンプトンアベニュー・ケンウッドハウス・バス停で下車(公園内)し、徒歩2~3分のところにあります。
開館時間: 火~金 08:00~16:00 入場料 無料 HPから予約が必要