お盆期間の実績からみる航空業界の動向

 

お盆期間の実績からみる航空業界の動向

2017822

 

各社の夏季繁忙期間(8/1020日)の旅客実績をもとに、日本の航空業界の至近の動向を概観してみた。 (数値は日刊航空の記事からPickUpし、若干の推算を加えて作成)

 

1.国内線の動向

 ① 旅客数;総旅客数は409万人で、前年に比べて19万人(+5%)増加。

ANA8万人増、JALSKYLCC計も34万人規模の増。

ADOPeachは、供給席数減のため若干ながら減少。

 

 

                  【増加旅客数;千人】

 

 ② 旅客シェア; LCCシェアは9.1

JAL0.5ポイント低下の32.4%、

ANA0.2ポイント低下の45.4%。
ADO
Peach0.2ポイント低下。

SKYLCC3社が伸ばした。

 

 

                  【シェアの変化;ポイント】

                                        【旅客シェア;%】

 ③ 搭乗率; LCC4社とSKY90%超レベル、
JAL
と中堅のADO、ソラシド(SNA)、およびリージョナル2社は80%台後半、

ANASFJ80%台前半。

 

 

                      【搭乗率;%】

 

2.国際線の動向

 ① 旅客数;総旅客数は79万人、うち大手2社で65万人、LCC14万人。

ANALCCが増加(計+5万人)、JALはわずかながら減少(供給座席減)。

 

 

                   【増加旅客数;千人】

② 旅客シェア;JAL3ポイントと大幅に低下して38.3%に。

ANA0.7ポイント上昇して44.2%に。
LCC
のシェアは17.5%、その過半がPeach

LCC2社を含むANAグループでは+2.3ポイント増の58.6%に)

 

 

                     【シェアの変化;ポイント】

                                                        【旅客シェア;%】

③ 搭乗率;全社高レベルながら、ANAは比較的に低めの89%。

 

 

            【搭乗率;%】

2017年夏季繁忙期間の旅客実績 》(8/108/20

 

 

以上

海外事情

海外事情12月9日号 

 

 

2つのIATA NDC標準に関する記事「3.(TJ) NDC進展も課題山積み」、「16. 航空会社の3つのテクノロジートレンド」が有った。3.(TJ) の記事は、NDCは安定的に進展しているものの、乗り越えなければならないハードルがまだまだ存在すると述べている。その反対に16.の記事は、開発進展状況は計画通り順調だと述べている。後者は、IATAが主催した航空会社リテーリングシンポジウムに関する記事のため、多分にIATA寄りになっていると思われる。4.がより正確に実態を表しているのだろう。「技術的な問題よりも“人と金と政治”(people, money, politics)の問題が進展を阻んでいる」と言っている。NDC APIで接続して流通経費をできるだけ削減したい航空会社と、反対していたNDC に今では積極的に対応して、新たに登場したアグレゲータとの競争に勝利するためと、航空会社に“中抜き”させないための両方で頑張っているGDSとの、これからのせめぎわいが激しくなるだろう。

 

 

 

グロバールOTAの第3四半期決算で、EXPE22%大幅減益となった「9. エクスペディア 3Q 減益」。その反対にBKNG10%増益した「15. ブッキング3Q、増収増益達成」。どちらもnet incomeベースだ。EXPEの減益は、GoogleSEOに関するアルゴリズム変更が影響しているという。BKNGは、このチャネル規模がそんなに大きくなく影響が軽微であったという。TRIP3Qも減収減益となった「12. トリアド、トリップ・コムと中国合弁設立」。TripAdvisorブランドホテル収入が、Google自身のホテルプロダクト検索増加が原因で14%減少したのだ。Googleの旅行領域参入がますます本格化しているようだ。

 

117日、3社の株価は、EXPE27%BKNG8%TRIP22%、と値を下げた。市場は、オンライン旅行市場におけるOTAの今後の競争力維持を懸念しているのだろうか。OTAは、サプライヤー直販拡大はもとより、Airbnbなどの新たな販売モデルの台頭やGoogleなどのグローバルプラットフォーマーとの競争激化に直面している。(編集人)

 

 

 

今週号では、「7. アゴダの多角化戦略」、「8. ブッキング、民泊の新戦略」、「13.ブッキング、法人旅行テックプロバイダー買収」、「15. ブッキング、配車アプリのグラブと提携促進」と、BKNGの関連ニュースが4つもあった。BKNGの「Connected Travel」戦略の遂行が進んでいる。BKNGの場合は、Internet of Things (IoT)が、Internet of Travel (IoT)と読み替えているように感じられる? 

 

それよりも、3つの記事が印象深い。「10. 本当のディスラプション」、「22. ソーシャルメディアと旅行」、「24. 東南アジア市場の2つの問題、OYOとインスタ」の3つだ。

 

10. 本当のディスラプション」では、ディスラプティブのプロダクトは、必ずしも既存企業よりも良いわけではなく、今まで既存企業が不経済なために手を出さなかったサービスのニーズに取り組んだか、以前は特定できなかったニーズのいずれかであると説いている。そして、ディスラプティブを起こしているのは、テクノロジーでなくて、創造性を発揮したクリエイティブなモデルであることを再確認させてくれた。

 

22. ソーシャルメディアと旅行」は、旅行とソーシャルメディアの相性が抜群に良く、旅行業界がソーシャルメディアを誰よりもうまく使っていると言っている。ソーシャルメディは、人と人の繋がりをインターネットで補完するコミュニーケーションサービスなのだから、顧客とのエンゲージメントに優れているのは当たり前だ。これを上手に使っていないとすれば問題だ。

24. 東南アジアの2つの問題、OYOとインスタ」は、この地区における観光公害の実態を報告している。オンライン旅行ガイドTravelfishStuart McDonaldが、過去15年間で悪化している観光公害の実態を、歯に衣着せずのタッチで断罪している。(編集人)