第18回: 国際旅客概観(4)~本邦会社の旅客数~

                                      2019年5月13日

 

(マラソン講座)データから読み解く航空事業 

(第18回; 2019年5月13日)  

 

国際線旅客概観(4)~本邦会社の旅客数~   

外国社は大幅積み取り増、本邦社はシェア低下

  

 

① 20172000年度の旅客数について、外国社と本邦社に分けて推移をみた。

 

      外国社; 2000年の3000万人弱から徐々に旅客を伸ばし、2012年以降急伸した。

 

      本邦社; 2000年の2000万人弱をピークに、それを下回る実績を続けてきたが、2016年になってやっとそれを超え、2017年は過去最高の2200万人を記録した。

 

      外国社と本邦社の旅客数の差は大幅に拡大、本邦社のシェアは24%まで落ち込んだ。 

 

      (外国社/本邦社の旅客数推移;万人、シェアは%)

 

② 20172000年度の外国社と本邦社の週間便数(旅客便)の推移をみると、 

最近10年で大きく開いてきていることがわかる。

  

      (外国社/本邦社の週間便数の推移; 出発便/週)

 

    本邦社の路線別旅客数について、20062017年度の変化をみた。 

~ 本邦社は多数の路線で旅客減、増加の路線も外人需要の伸びに比べると微小 ~ 

 

      中国路線; 約100万人の増加。 中国人旅客が1270万人増える中での増加としては 

極めて微小と思われる。 

      韓国路線; 約40万人の減。 韓国人旅客が約1000万人増える中でのこと。 

      アジア路線; ほぼ倍増して1000万人となった。 総需要は1460万人の増。 

      米大陸路線; 約90万人増加。 

      ハワイ/グアム線; ▲36%の旅客減。 

      欧州路線、オセアニア路線も、外人需要が伸びる中で邦人社は需要減。

  

外国人需要が大きく伸びる中で、本邦社は多くの路線で需要を落としている。 

増やした路線も、アジア路線を除いては外国人需要の伸びに比べれば極めて小さい。 

特に+2200万人という大規模な市場拡大の中国路線、韓国路線で、それを殆どつかみ取れていないという、本邦社にとって極めて厳しい実態がある。 

ひとつの理由として、LCCが近隣外国に比べて立ち遅れていることもあげられよう。 

 

      (本邦社の路線別旅客数推移;万人)

  

  次回(第19回)の予定です。 

国際旅客概観(5)~本邦会社の内訳~ 

JALを抜いてANAが拡大、LCCも伸長

 

  

以上

■4月5日 NEW!

 

日本や世界の航空事業について諸々のデータから読み解く「マラソン講座」

の掲載を開始致します。

どうぞご期待ください。 

 

TD(旅行流通)勉強会

旅行流通に関する世界のニュース

 

■4月16日  NEW! 

 

「オフラインの世界に戻る Part 4(最終回)ハイテック対ハイタッチ ホテル」が、H.I.S.の「変なホテル」とForbes 5つ「Boston Harbor Hotel」の極端な2つのケースを比較していて面白い。宿泊業界は、ハイテックで割安なホテルと、高価であるがそれに見合う人的サービスを提供するホテルの2つのセグメントに別れるのだろう。航空業界におけるLCCFSAの違いと似通った話なのかもしれない。それにしても、Boston Harborの徹底したCRMは物凄い。

 

しかし宿泊施設では、これにホームシェアー(private lodgingとかalternative lodging facilityとも呼ばれている)の新経済が加わる。 

 

Google 民泊拡大」は、GoogleHotel Searchにバケーションレンタル施設を加えたと報じている。

 

Expedia Groupなどの提携サイトの掲載施設をリストすると言う。これはバケーションレンタルのメタサーチ?Googleの旅行市場への参入はとどまるところを知らない。そのGoogleが、先々週、欧州委員会から独禁違反で14.9億ユーロの制裁金支払いを命じられた。これでGoogleの独禁違反は3回目となる。中核事業(特に個人情報集約)の先行きを案じて旅行業を含む事業の多角化を目指していると勘ぐる。 

 

「エアビー5億人利用」によれば、民泊本家のAirbnbが累計で5億人の利用者獲得を達成し、600万軒の代替宿泊施設をリストしている。Booking.com570万軒を上回ったと言っているが、即予約(インスタント・ブッキング)できる施設数ではBooking.comが追い抜いていると理解している。Airbnbは、OTAHotelTonightを買収したと思ったら、今度はインドのOYO$150M~$200Mを投資したらしい。年内上場を睨んで、Airbnbの事業拡大戦略が継続している。

            (編集人)