第15回: 国際旅客概観(1)~需要推移~

                                      2019年5月6日

 

(マラソン講座)データから読み解く航空事業 

(第15回; 2019年5月6日)  

 

国際線旅客概観(1)~需要推移~ 

近年需要急伸、本邦会社シェア低落

 

  19852017年度の国際線旅客需要と、本邦会社の積み取り旅客需要について概観しました。

 

 

1.総需要と本邦会社旅客数; 旅客数は1億人目前、本邦会社シェアは24 

 

① 総需要(発着旅客数);  

      19852000年; 1700万人から一直線に伸び5000万人時代に。 

      2012年; 5000万人台で横ばい推移。 

      2017年; 急伸して9333万人に(1億人が目前)。 

 

② 本邦会社旅客数; 

      19852000年; 650万人から一直線に伸び2000万人にあと一息に迫る。 

      2011年; 1700万人規模で低迷のあと、リーマンショック影響、JAL破綻、東日本大震災影響 等で1200万人台に減少。 

      2017年; 回復から続伸へ、2000万人を突破して2200万人超に。 

 

③ 本邦会社の旅客シェア;  

      19852004年; 35%前後でほぼ横ばいの推移(19861987は約40%)。 

      2010年; JALの規模縮小もあって30%を割り込む。 

      2017年; ANAの規模拡大やJALの回復も、外国社の拡大規模は遥かに大きく
        2017年度には24.0%となった。

 

2.日外人別旅客数; 拡大は外人のみ、日本人は20年前と変わらず 

    (注) 法務省統計をもとに国際線旅客を日外人別に推計したものです。 

 

① 日本人需要; 20年間横ばい推移 

          19851996年; 1000万人から一直線に伸び3500万人規模に。 

      2017年; 3500万人規模で今日までの20年間はほぼ横ばい推移が続いている。

  

② 外人需要; 漸増から急伸へ、2015年には日外人が逆転、2017年は5600万人  

      19852002年; 400万人規模から漸増で1000万人規模に。 

      2015年; 需要増が加速して日本人需要と逆転、4000万人規模に。

          2017年; 需要増が更に加速して2017年には5600万人に。 

 

    通過需要; 2005年をピークとして減少へ

          19852005年; 外人需要とともに通過旅客も増加、400万人を突破 

      以後日本を経由地とする乗り継ぎ旅客が減少し、2017年は220万人に。
(機材の航続距離が延伸して、米州=アジア/中国等の直行化が進行している。)
 

 

 次回(第16回)の予定です。 

国際旅客概観(2)~需要の日外人内訳~ 

中韓アが急伸、日本人を上回り国際線旅客の過半に

 

以上

 

■4月5日 NEW!

 

日本や世界の航空事業について諸々のデータから読み解く「マラソン講座」

の掲載を開始致します。

どうぞご期待ください。 

 

TD(旅行流通)勉強会

旅行流通に関する世界のニュース

 

■4月16日  NEW! 

 

「オフラインの世界に戻る Part 4(最終回)ハイテック対ハイタッチ ホテル」が、H.I.S.の「変なホテル」とForbes 5つ「Boston Harbor Hotel」の極端な2つのケースを比較していて面白い。宿泊業界は、ハイテックで割安なホテルと、高価であるがそれに見合う人的サービスを提供するホテルの2つのセグメントに別れるのだろう。航空業界におけるLCCFSAの違いと似通った話なのかもしれない。それにしても、Boston Harborの徹底したCRMは物凄い。

 

しかし宿泊施設では、これにホームシェアー(private lodgingとかalternative lodging facilityとも呼ばれている)の新経済が加わる。 

 

Google 民泊拡大」は、GoogleHotel Searchにバケーションレンタル施設を加えたと報じている。

 

Expedia Groupなどの提携サイトの掲載施設をリストすると言う。これはバケーションレンタルのメタサーチ?Googleの旅行市場への参入はとどまるところを知らない。そのGoogleが、先々週、欧州委員会から独禁違反で14.9億ユーロの制裁金支払いを命じられた。これでGoogleの独禁違反は3回目となる。中核事業(特に個人情報集約)の先行きを案じて旅行業を含む事業の多角化を目指していると勘ぐる。 

 

「エアビー5億人利用」によれば、民泊本家のAirbnbが累計で5億人の利用者獲得を達成し、600万軒の代替宿泊施設をリストしている。Booking.com570万軒を上回ったと言っているが、即予約(インスタント・ブッキング)できる施設数ではBooking.comが追い抜いていると理解している。Airbnbは、OTAHotelTonightを買収したと思ったら、今度はインドのOYO$150M~$200Mを投資したらしい。年内上場を睨んで、Airbnbの事業拡大戦略が継続している。

            (編集人)