ADO/ソラシドエアの 2018年度の業績について

  

201963

  

ADO/ソラシドエアの 2018年度の業績について

 

  

この度発表されたAir Do(ADO)とソラシドエアの2018年度実績を概観しました。 

分析にあたり、一部当方で概算推定した部分もあります(該当箇所にその旨記載)。 

 

1.          両社の事業概要 

 

    機材・路線; 
ADO
 中型のB767-300型(290席弱)と小型のB737-700型(144席)計14機で
     羽田=北海道各空港、札幌=地方空港等を運航している。

 

ソラシド; 小型のB737-800型(174席)13機で、羽田=九州各空港、那覇=地方
空港等を運航している。

 

 

    2018年度の収益規模; ADOは減収、営業増益、ソラシドは増収減益

 

両社ともに400億円強の収入(含ANAへの座席販売収入)で30億円規模の営業利益を上げている。

 

ADOは、札幌=岡山、広島線を廃止したことで前年比で減収となったが、営業利益は若干増の30億円となった。

 

ソラシドは、中部=那覇線増便と中部=鹿児島線就航で増収ながら、営業利益は
若干減の32億円であった。

 

また2019年度は両社ともに増収ながら、営業利益はほぼ半減の見込み。 

 

 

2.          両社の2018年度業績(推定を含む) 

 

    ADO; 座席減ながら(ANAへの販売席数減で)自社席は▲6
便数は▲15%と大幅減、但し小型機の路線、かつANAへの販売座席の多い路線でもあったため総供給座席数は推定▲10%、自社座席数で▲6%であった。

 

一方旅客㌔は▲2%に留まって搭乗率は7275%と大きく改善、これが増益に繋がった。 

 

    ソラシド; 4%の便数増ながら(ANAへの販売席数増で)自社座席㌔は▲1
便数は+4%増加、これに連動して総座席数も増えたが、増加席数は主にANAへの座席販売分に廻った(推定)ため、ソラシド自体の座席㌔はむしろ微減(▲1%)であった。
一方旅客㌔は+1%増で、搭乗率は6970%と改善した。

 

   ANAのコードシェア座席(推定);

  ADOとのコードシェア席数は大幅減(推定▲20%)で、ADOから購入した座席数は、推定で全席数の34%(平均68席程度)であった。

 

ソラシドとのコードシェア席数は推定10%超の増加で、全座席数の39%(平均68席程度)と推定される。 

 

    実績数値および概算推定値は以下のとおりです。
概算推定値については、数値そのものでなく、傾向値としてお受け留め下さい。

 

以上

海外事情

 

84~16日の主要ニュース19本のうち、いつもはPhocusWire Dailyにはほとんど表れない法人旅行に関する記事が7本(目次の下線箇所)もあった。取扱高ベースで米国市場のおよそ3割が法人旅行市場にあたり、そしてそれに加えておよそ2割程度のunmanaged business 旅行市場が存在すると言われている。つまり米旅行市場のほぼ半分あるいはそれ以上が、法人旅行で構成されていることになる。それだけ大きな市場にもかかわらず、業界ニュースが少ないのに驚かされる。(尤もこれにはPhocuswrightの親会社であるNorthstar Travel Mediaが、法人旅行市場専門誌であるBTN=Business Travel Newsを編集していることも影響している。)

 

7本の記事を読むと、この市場のセルフ予約ツールの使い勝手が極めて劣悪で、法人旅行管理会社(TMC)のサービスに対しても出張者の不満が多く、その上企業の出張規定のかなり厳しい遵守の要求のために、出張者のモラルと生産性の低下が発生している可能性がある、という何やら暗い話が連続する。要するに観光旅行市場の方が法人旅行市場よりも、旅行の計画や手配のプロセスで、テックを含めてずーっと先進洗練先行しているというのだ。

 

しかし、最近になって、この遅れた法人旅行市場に目をつけた新規参入者たちが参入しつつある。そして彼らは、企業のコスト削減最優先に変えて出張者ファースト、出張者セントリックの戦略を敷いている・・・というようなことが、これらの記事に書かれている。観光旅行のベストプラクティスを法人旅行が真似ようとしている。これはFSCLCCを真似て、FSCLCCの境界線がぼやけ始めている話と似ている。出張先で仕事の前後に休暇旅行までしてしまうブレイジャーの拡大も、法人旅行のセルフインベンションの一つのきっかけとなっているのだろうか。

 

11. OTA4つの神話」は、“高い手数料をふんだくっている悪者OTA”の評判(風評?)に対するOTA の恨み節が書いてあって面白い。(編集人)

 

 

海外事情 916日号B 

 

81923日のニュースに加え、法人旅行に関する特集シリーズ3部作の第1部を掲載する。(お盆休みのために、1週間のニュース配信となります。)

 

前々号の楽天キャピタルの都市エクスペリエンスプラットフォームFever(ロンドンとマドリッドベース)出資に引き続き、「3. 楽天、東南アジアのバジェットホテルに投資」した。

 

2. 電子IDと旅行」は、プライバシーの問題について何も触れていない。生体情報は、整形手術をしない限り究極的個人情報なのでプライバシー保護には細心の、最善の、最大限の注意が必要だ。

 

6. 米司法省、セーバーのフェアロジックス買収を否認」は、この買収が実現しない場合は、SabreNDC開発に遅れが生じる可能性がある。これは、FarelogixGDS代替システムの能力に、DOJが“お墨付き”を与えたということか。(編集人)