CAPA分析:NEW HEADLINES  4月-2022年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

**************************

 

CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。

 

2022年4月24日掲載

2021年世界の空港トップ10、多くの以前の「最繁忙空港」がリストに戻って来た

22-Apr-2022

 

今年始め、2021年の交通量の数値が公表された時に、幾つかの空港について、コロナウイルス・パンデミックが、紛れもなく破滅的で、「回復」には長い時間がかかると言う、幾つかの指標が明白だった。

 

ロンドン・ヒースロー、香港、そしてソウル仁川は、その中に数えられて居た。ウクライナでの戦争は、何処かで起こる更なる紛争や、そして多くの経済圏でのスタグフレーションの予測は、ただこの災いに追加されるばかりである。

 

同時に、他の空港は、実際にパンデミックからの恩恵を受けて居ないまでも、少なくとも未だ不確定な将来に確立される秩序に対する挑戦者として、足場を確保することが出来て居る。

 

*ACIの旅客部門、国際線、貨物部門そして便数についての2021年「トップ10」空港リストは、変化する秩序に光を当てると共に、幾つか驚きの結果を明らかにして居る。

 

*ACI:国際空港評議会 Airports Council International

 

World’s Top 10 airports 2021 – many of the previous ‘busiest airports’ are back on the list

ファイアフライの新737運航、親会社グループのジェット機サービスに二枚看板モデルの取り組みを可能にする

21-Apr-2022

 

マレーシアの航空会社ファイアフライは、最初の試みがコロナウイルス・パンデミックで挫折してしまった後、同社の狭胴機のジェット機による運航を再開した。

 

この動きは、マレーシア航空グループの国内線計画の重要な部分を占めて居り、最終的にはグループの国際線戦略にも役割を演じる予定だ。

 

ファイアフライのジェット機運航への動きは、ある部分、グループがマレーシアのレジャー市場に於けるLCC各社との競争を有利にしようとするものである。同社自身は、よりハイブリッドやヴァリューエアラインに似た商品の様であり、本当のLCCにはならないのだろう。

 

ファイアフライのジェット運航はまた、マレーシア航空グループに、各路線で異なったサービスの形態に対抗する更なる柔軟性を与え、もう一つのビジネスモデルを付加する事になる。

 

豊富にレジャー要素を持った副次的な路線は、ファイアフライに相応しいだろうし、よりプレミアム旅客を持った路線は親会社エアラインに留めて置くことができる。北部のミニハブを追加する事も、また同グループに多様性を持たせる事に役立つだろう。

 

Firefly’s new 737 operation gives parent group a dual-model approach for jet services

Premium Analysis

メキシコのエアライン、国内線と国境越えの競争に備える

20-Apr-2022

 

メキシコのエアラインは、同国の航空市場には、国内線そして国際線の両方で、特に米国がメキシコの航空安全格付けを引き上げた時には、充分な商機があると考えて居る。

 

コロナウイルス変異株によってもたらされた全ての障害にも関わらず、メキシコの回復は比較的安定したペースで継続して居り、市場は世界の他の多くの国々に比べてもより早くリバウンドして居る。

 

この国最大の国内線エアラインであるヴォラリスは、台頭する市場としてのメキシコの状況は、航空旅行がかなりの拡大を示す結果になって居り、旅行のトレンドが安定化し続けるにつれ、需要が安定的に維持されて居ると考えて居る。ヴォラリスは、特に、広大な市場を当たって、バス旅行者を空の旅に変更させる能力には、依然として、強気のままである。

 

国際線市場では、特に米国との国境越え路線で、提携関係がメキシコのエアラインにとって競争力を向上させる可能性がある。

 

Mexican airlines prepare for domestic and transborder competition

欧州の低コストエアライン、地域の供給回復を牽引し続ける

20-Apr-2022

 

欧州の低コストエアラインは、コロナウイルス・パンデミックが提供した、伝統的エアラインから市場占有率を奪う好機をつかみ取って居る。

 

パンデミックの最中に、不安定で、変動する供給占有率の長い期間の後に、欧州域内路線のLCCの供給席占有率は2022年の現時点までずっと、伸び続けて居る。2022年4月18日の週、それはほぼ50%であり、2019年の同じ週には44%だったのと対照的である。

 

欧州の全体の供給回復は、2022年4月18日の週、大陸の総供給席数は欧州域内路線では、2019年の同週に比べて81.9%となり、LCC各社が先導して居る。多くの主導的欧州LCC各社は、2019年の供給水準の100%を優に超えて居る。

 

欧州の供給席数が2019年水準の18.1%減と言うのは、COVID-19前以来、この指標での2番目に良い週となる。欧州は地区間ランキングで、供給が35.7%減のアジア太平洋を優に上回ったが、18.5%減だった中東の僅かに上で、依然として第4位に留まって居る。アフリカの供給は14.8%減、北米は11.1%減、そしてラテンアメリカは8.4%減だった。

 

Europe's low cost carriers continue to drive region's capacity recovery

Sponsored Content

ディジタル化とデータ、個人化された旅行体験で顧客満足度を改善

20-Apr-2022

 

2020年の始め、COVID-19パンデミックの襲来の時に、チャンギ空港グループ(CAG)のシンガポールハブの旅客数は、数週間の間に98%と言う膨大な数で減少した。

 

世界中の各国政府もまた、旅行制限を科し、旅行者に追加的な旅行書類を求め始めた。CAGは早い時期にテクノロジーを取り入れて居り、そして、襲来した旅行への障害に、今や新たな柔軟な解決策を支持する為に同社のプラットフォームを使う必要があった。

 

2018年、CAGは単一企業のデータハブをアマゾン・ウェブ・サービス(AWS) に移行して居り、COVID-19パンデミックの間の変化に順応するのに必要な、機敏に反応する開発環境を持って居た。

 

この解決策を使って、CAGは公衆衛生規則に適合し、旅客の安全を護り、空港での体験をスムーズにする貴重なアプリケーションを開発した。

 

Digitisation and data – developing personalised travel experiences to enhance customer satisfaction

Premium Analysis

デンマークのビルン空港、レゴ製ではない空港都市を建設へ

19-Apr-2022

 

小さな地域空港にとっては、現在の危機を生き延びる道を見出す事が義務である。明らかに彼らは定期便の運航を唯一低コスト分野に頼り、僅かな成功を納めて来た。

 

デンマークのビルン空港は、この国の南デンマーク行政区の田園地帯にあって、デンマーク最大の労働市場年金基金との協力で、「空港都市」を建設すると言う、異なった取り組みをして居る。

 

多くの空港が、付随した商業都市を欲しいと熱望して居るが、それを支える経済的な力を持って居ない。世界最大の玩具会社のひとつである、レゴの本社があり、付随するテーマパーク、オリジナルレゴランドのあるビルンの場合はそうでは無い。

 

同様にその分野(海上輸送)の巨人であるマースクの、ビルンを欧州の航空貨物ハブにすると言う決断と一緒になって、ビルンをこの国の眠れる地方からデンマーク全体の主要な雇用の中心地に変える、巨大なインセンティブを与えてくれる。

 

Denmark’s Billund Airport to build an airport city – but not out of Lego

Premium Analysis

国境の開放、マレーシア航空の路線網回復を後押し;2022年末までに2019年水準の70%を目指す

18-Apr-2022

 

マレーシア航空は、今年、供給の回復に野心的なゴールを設定して居る。然し、マレーシアの国境を開放することは、国際線、国内線の需要を刺激する事を助けるとしても、同エアラインの供給目標を達成することは、依然としてとても難しいだろう。

 

マレーシア航空グループは、COVID前の総供給の70%の運航を、2022年末までに達成する事を目指して居る。同エアラインの運航統計は、確かに、改善して居るが、グループは現在、2019年水準の40%を少し越えたところに居ると言う事実は、同社が依然、越えねばならない大きなギャップを抱えて居る事を示して居る。

 

政府の、殆どの旅行者に対する検疫義務の解除は、マレーシア航空に幾つかの国際線便の拡大を再開させてくれようとして居る。

 

より多くの国々が旅行制限を緩和し、旅行者の自信が戻って来るに連れ、拡大は続く筈である。

 

Border opening boosts Malaysia Airlines’ network recovery; aims for 70% of 2019 levels by 2022 end

2022年4月17日掲載

新シェムリアップ空港、「カンボジアの経済と観光を拡大」するために

15-Apr-2022

 

カンボジアは、コロナウイルス・パンデミックの前に観光産業を構築しつつあったが、一方で隣国のタイと真剣に対抗しようとしなかった。

 

5年以上前に、二つの新たな国際空港が承認されたが、そのひとつが、同国の主要な観光の呼び物であるアンコールワットの最寄り空港となる、新シェムリアップ国際空港である。

 

現存する空港がそうなのだが、世界遺産にかなり近く、排気ガスと騒音が、そこにある仏教寺院に悪い影響を及ぼして居る。

 

カンボジアは現在、これともう一つ、首都プノンペンの新しい国際空港について、元の軌道に戻ろうと試みて居るが、どちらも現在の運営会社フランスのヴァンシ社は絡んで居ない。その代わりに、中国の投資銀行がシェムリアップ開発に選ばれて居る。

 

問題は:観光は甦り得るのか(COVIDはここでは依然として重要な問題である);どのくらい早く;そして西洋の観光客がもっと沢山カンボジアに惹きつけられる事があり得るのだろうか?

 

New Siem Reap airport 'to increase Cambodia’s economy and tourism

エアカナダ、回復が勢いを増す中で見通しは強気

14-Apr-2022

 

COVID-19パンデミック前に米国からの「第6の自由」需要は、エアカナダの国際線戦略にとって、主要な柱だった。そして、国際線市場が再開し続ける中で、同エアラインは、彼らの考える、この需要の流れの中に内在する商機に一か八かの賭けをしようとして居る。

 

同社の強気な姿勢は、これから数ヶ月の間、米国の有望な成長地域への米国境越えの便計画に反映されて居る。

 

エアカナダはまた、カルガリー国際空港を、西部から東部カナダへの需要を繋ぐ、大陸中央のハブと認識して居り、この空港は、需要回復が続く中で、同社にとっての戦略拠点であり続けるだろう。

 

このカナダ最大のエアラインは、更に多くの低コストの競争相手が市場に参入する中で、この国の市場の力関係が変化して居るのを認識して居る。然し、エアカナダは、自社の路線網が優れて居ると考えて居り、頑強に競争する能力について依然として強気である。

 

Air Canada bullish about its prospects as recovery gains steam

Premium Analysis

ロンドン・ルートン空港、英国政府の躊躇で収容力不足に直面(再たもや)

13-Apr-2022

 

過去数か月の間、CAPAは空港のインフラ計画に対して、地方、地域、そして中央レベルでの英国政府の介入の多くの例を報じて来た。

 

ある例では、新たなインフラは可能な限り環境に優しいもので、また如何なる拡大を指向するために導入される訳ではなく、寧ろ、単に現在の顧客の旅行体験を改善するためだけに導入されるものもある。

 

最新の例は、地方の休暇チャーター空港であり、そして2019年までに英国第5位の繁忙空港に育ったロンドン・ルートン空港である。つい最近、地元への打診に至った、最小限のインフラの追加である、その拡張工事が、「レベルアップ」として知られる、英国の大臣による住民への意見聴取に付されることになった。

 

ルートンでの状況は、二つの重なる拡張計画を含んだ複雑なもので、(容易に「グリーン」に固執しかねないものに引きづられた)中央政府による介入と言う明らかな傾向が確立されてしまう懸念がある。

 

London Luton Airport faces capacity crunch as UK’s government dithers (again)

欧州の航空業界回復、オミクロンと戦争を吸収する

12-Apr-2022

 

欧州の航空業界は、回復力を示しつつある。この大陸の供給回復は、多かれ少なかれ、コロナウイルスのオミクロン変異株、そしてウクライナの戦争の両方とも吸収してしまった。旅客需要の回復は、供給の回復より遅れて居るけれども、予約傾向にもまた回復力の証拠が見える。

 

欧州の供給席数は2022年4月11日の週、2019年対比で、20.3%の減少である。これは、前週より0.5ポイント悪く、2週間前より3.0ポイントの悪化であるが、オミクロンの波とロシアのウクライナ侵略の前の水準にほぼ戻って居る。

 

地区間ランキングで、欧州は、供給が36.0%減のアジア太平洋、21.0%減った中東の上の第4位となった。アフリカの供給は、14.8%減、北米は11.3%、そしてラテンアメリカは8.3%減であった。

 

Europe's aviation recovery absorbs Omicron and war

Premium Analysis

空港:ウクライナの戦後の観光復活への道

12-Apr-2022

 

ロシアのウクライナ侵略が、危機的なポイントに近づくにつれ、第2次世界大戦の最中の、早くも1943年にした様に、人々の考え方は既に変化し始め、敵意が終わりを遂げた時、この国が如何に立ち上がることが出来るかに向き始めて居る。

 

このレポートは、特にウクライナ第3の都市にして、主要な港であり、これまでの所、戦いの最悪の事態を回避して居るが、幾つかの理由から侵略者が可能性を秘めた「賞品」であると考えて居るに違いない、黒海のオデーサを見てみる。

 

ウクライナ全体として、そして特にオデーサとしての双方から、戦争の後には、より平和な「侵略者」(世界中の観光客)を惹きつける好機があるのだが、この可能性を最大化するために、彼らは、これら高い「旅行への特性」を持った国々、そして同様に高い「消費への特性」について努力を集中しなくてはならない。

 

オデーサは、充分な空港インフラを持ち(手付かずに残る限り)、ふんだんな観光的魅力があり、取り分けこれに適して居る。

 

Airports: Ukraine’s way back to tourism after the war

シンガポールの再開、シンガポール航空の回復軌道を一歩進める

11-Apr-2022

 

シンガポール航空(SIA)は、政府が国際線旅行に国境を開放した後、路線網の回復を加速させて居る。同エアラインは、政府の最近の動きの前ですら、既に長期の成長軌道に乗って居たが、これは、旅客供給量に特筆すべき急上昇をもたらした。

 

シンガポールは、ずっと、他国との航空の繋がりを再構築する先導者であった。同政府は、この数か月間に、二国間航空回廊のシステムを立ち上げて来たが、2022年4月1日から、更に広範な再開により、取って代わられた。その他の多くのアジア太平洋の各国政府は、国際線の規制を2022年4月から緩和しようとして居る、或は最近数か月の間に緩和して来て居る。

 

これらの段階も、路線と交通量を再建しようとするSIAにとって援けになって居る。完全な回復は、まだ先の話だが、SIAはこの点で、アジア太平洋地区のどのライバル達に比べても、多分、先行して居る。供給量の増は、今度は、同社のパンデミック前の水準に近づく、保有機群の活発な動きになって居る。

 

繰り返すが、シンガポールは、今の段階で、エアラインの復旧の軌道に、政府の政策の設定が、如何に主要な要素であるかの明白な例を提供して居る。大きな懸念事項は、供給が需要に比べ、遥かに早い速度で回復して居ることであるが、これは、国際線の需要が実際に、より強力に戻って来た場合、SIAを依然として良い立場に置く事になるだろう。

 

Singapore reopening has stepped up Singapore Airlines' recovery trajectory 

2022年4月10日掲載

Premium Analysis

ジェットブルー、規模達成の最後のチャンスでスピリットに大きく賭ける

08-Apr-2022

 

ジェットブルーは、スピリット航空への驚きの買収申し入れには、幾つもの利点があると信じて居るが、スピリットを追いかける事は、恐らく、ジェットブルーにとって、何年もの間、到達したいと試みて来た、一定水準の規模を達成する最後のチャンスと言える動きだろう。ますます拡大するパイロット不足と、厳しい狭胴機の航空機市場で、ジェットブルーは、好機の窓が閉ざされてしまうと言う見方をして居る様だ。

 

財政的な見方からは、スピリットの株主達は、ジェットブルーの取引で大きな儲けを得るだろう;然し、提案されたタイアップのその他の利点については、より暗い見通しの様に見える。ジェットブルーは大きな労力と航空機の客室使用変更のコストに直面しなくてはならないけれど、買収側は誰でも唱える、シナジー効果があると喧伝して居る。

 

フロンティアは入札戦争に手を出すのか否かは、未だ不明で、米国の航空管理監督者、このジェットブルー=スピリット取引の案件に対する、反応については、それにも増して不確定要素がある。

最終的な結果がどうなろうと、ジェットブルーは米国の小規模なエアライン間での統合合併に新しい一章を記そうと動いて居る。

 

JetBlue bets big on Spirit in last chance effort to achieve scale

Premium Analysis

エアカナダ、ルージュの次の段階を模索

08-Apr-2022

 

エアカナダの低コスト子会社ルージュは、創立9年目を迎えようとして居り、そして、この間に、カナダ市場も世界の航空業界も共に大きな量の変化を遂げて居る。

 

ルージュは2013年に営業を開始し、トロント、モントリオール、そしてより確立された事業になる中で、バンクーバーのエアカナダのハブから欧州、米国、そしてカリブ海、ラテンアメリカ、また(一時は)日本のレジャー目的地に運航した。過去には、ルージュは60機の保有機群を持った事もある。

 

COVID-19パンデミックの最中に、危機が世界の航空交通の需要を麻痺させる中で、エアカナダは、ルージュの使命を、再度精査した。低コストエアラインの広胴機運航は拒まれ、その使命は米州内のレジャー目的地に限られる様になった。

 

現在、危機が、新たな、より管理可能な局面に動いたと考えられる中で、エアカナダは、ルージュの将来の役割を評価して居る。そして、ルージュがどの様な形を取ろうと、このエアラインは、エアカナダの将来の戦略の主要な柱として残る事を強調して居る。

 

Air Canada contemplates Rouge's next phase

Premium Analysis

デルタ航空とユナイテッド、ケープタウンへ競い合う:誰が勝つか?

07-Apr-2022

 

世界中の殆どのエアラインが、パンデミック前の事業運営の水準に向かって、再建に努める中で、路線権の争奪戦は、ずっと先の将来の事の様に見える。

 

然し、米国ではデルタ航空とユナイテッドが、どのエアラインがケープタウンへの便を飛ばすのに良好な展望を持って居るか小競り合いに巻き込まれて居る。このレトリックは、それぞれのエアラインが、自社の計画する便の方が優れて居ると管理当局を説得する中で、増幅されて居る。

 

ある意味では、長距離国際線旅行は、もう暫くの間は、リバウンドすると予測されない事から、これらの競合各社が、ケープタウンへの便を追加する事に、激しい議論を繰り返して居るのはおかしな事に見える。

 

然し、より広い尺度から見れば、航空交通が、引き続きより正常化された状態に動く中で、エアライン各社が、如何に自らの身を処して行くべきか模索して居る事を反映して居る。

 

Delta Air and United vie for Cape Town: who wins?

Premium Analysis

日本の北海道エアポート(株)、中小企業へと分類変更、成長より生き残りを優先

06-Apr-2022

 

世界中の空港がパンデミックの結末と戦い続ける中で、日本の最も北方の7つの空港の経営を掌握した(最後のものは2021年3月に)、日本の北海道エアポーツ(株)は、中小企業(*SME)として、自らの位置づけを変える手続きを開始した。

 

明らかに、どこの国に於いてもSMEは表通りにあるか、小さな工業団地に仕舞い込まれて居る。彼らは3000m級の滑走路やターミナルビルを持って居ない。

 

然し、それを実行する健全な財政的な理由があり、この動きは日本の空港に対して、パンデミックが如何に奥深い意味合いを持つかを示して居る。

 

*SME:small-to-medium sized enterprise中小企業

 

Japan’s Hokkaido Airports to recategorise as an SME as survival supplants growth

Premium Analysis

ラゴス空港の第2ターミナル開業ーナイジェリアの大統領、コンセッションを「ファーストトラック」で欲しい

05-Apr-2022

 

国内の4つの主要空港を民営化しようとするナイジェリアの試みは、現政府が7年前に政権を取って以来の果てし無い物語である。

 

横たわる問題は、この計画に対する野党と労働者の代表による頑なな反対論である。彼らは、不採算の副次的水準の空港をまずコンセッションとする方が良いと考えて居るが、現実的には、一体誰がそれを欲しがるだろう?

 

それら4つの空港への投資は、高額なもので、アブジャ(首都)、ポート・ハーコート、そして今度はラゴスに新たなターミナルが完成したが、これが必ずしも改善された効率性を持っては居ない。

 

然し、ラゴスのターミナルの完成と開業の裏で、政府は再びコンセッション手続きを最終決定し、今度こそ実現すると約束して居る。

 

疑問は、国際空港への投資家たちのコミュニティは、その気になるか?である。

 

Lagos Airport’s Terminal 2 opens – the Nigerian president wants concessions ‘fast tracked’

フラポート、16年経って西安空港の持ち株売却:「満足だが失望」

02-Apr-2022

 

この数週間、CAPAは疑問を投げかけて来た:今は空港の運営企業たちが、或は投資家たちが、世界の出来事に照らして再評価をする時なのだろうか。フラポートは確かにロシアのサンクトぺテルブルグ・プルコボ空港への投資でそれを実行した。

 

今や、フラポートは、中国の航空産業への投資家たちの誰にとっても、数少ない外国人投資先の一つである、西安空港への投資も辞めると発表して居り、既に地元の買い手を見出だして居る。

 

今回の理由として上げられるのは、この国へより多くの投資をする事に感じられる商機の欠如に絡むもので、確かにこの例がそれだろう。CAPAの分析が示して居るのは、西安は、*ボストン-ボックスの用語で言う、「負け犬」は言うまでもなく「問題児」でもないのだ。

 

同時に、悪化する政治的な関係が、世界的に、この決断に如何なる影響も与えなかったことは、信じがたい話だ。

 

* Boston-Box terminology:ボストン コンサルティング グループ(BCG)が提唱した、事業の選択と集中を行う際の評価方法で、「相対的な市場シェア」を横軸に「市場成長性」を縦軸にしたシェア・マトリクスに各事業をプロットすると、各事業は「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の4象限に分類さる。

 

Fraport sells Xi'an Airport stake after 16 years: 'satisfaction but disappointment'

2022年4月3日掲載

韓国、入国制限緩和もエアラインには需要の問題が残る

02-Apr-2022

 

韓国は、アジア太平洋諸国の中で、最も新しく、COVID-19対策で講じられた、国際線旅行制限を大規模に緩和する事を発表した国だ。

 

然し、この意思が、韓国訪問をずっと容易にする一方で、この国の主要エアラインは依然として需要回復への予想については慎重である。

 

この数か月、国境再開のペースと、検疫隔離の軽減は、アジア太平洋地区全体で勢いを増して居る。然し、面倒な検査の要求項目とオミクロン株による感染の波が、依然として韓国や他の国々での国際線需要の回復を湿らせるだろう。

 

大韓航空は、向こう数か月のうちに、幾らかの国際線供給を足し戻すつもりだが、より多くの需要の阻害要因が取り除かれるまでは、もっと積極的な動きには出られない。この意味するところは、同社は多くの旅客広胴機を当面地上待機とし、国内線と貨物便の運航は大きく拡大すると言う事だ。

 

同エアラインは、間違いなく、現時点までにもっと多くの国際線路線網と保有機群を再稼働開始して居たかった筈だが、それでも、アジア太平洋地区の他社に比べれば、比較的に良い位置に居る。
 

South Korea eases entry, but demand challenges for airlines remain

Premium Analysis

2021年度空港の財政ー前年対比で特筆すべき改善

01-Apr-2022

 

過去数週間に、多くの空港が、2021会計年度通年の決算報告を発表して居る。20くらいが発表すれば、幾つかの結論を導く事が出来る。

 

全体的に、発表された限りでは、収入とEBITDAは、純利益水準での営業利益では依然、足りない部分があるが、2020年度より良くなって居る。

 

欧州は、多くの国々で旅行制限が未だに生きて居て、また例えば特に中国で、それが再導入さえ、されようとして居るアジア太平洋に比べて、全体として良い業績を上げて居る。

 

驚きの事実がラテンアメリカであった。決算発表は、まだごく少ないとは言え、衆目の一致するところは、この地区が長びくコロナウイルス・パンデミックに、他の殆どの地区よりも健闘して居ると言うものだ。

 

Airport financials FY2021 - notable improvement on previous year

米国の3大エアライン、新たな障害にも拘わらず上向きの傾向を予想

01-Apr-2022

 

COVID-19危機が、より管理可能な、そしてエンデミックの状態に移ろうとする中で、エアラインは、今やウクライナでの戦争そして高騰する原油価格問題の結末に直面しようとして居る。

 

オミクロン(コロナウイルスの変異種)とウクライナの戦争、そして原油価格の不安定さの組み合わせによってさえ、米国の3大エアライン、アメリカン、デルタそしてユナイテッドは、現在の収入と需要のパターンに勇気づけられて居る。

 

これらの新たな障害にも拘わらず、米国のグローバルエアラインは、需要について強気で、最近の2021年第1四半期の収入を超えるだろうと、全3社が予想して居る事に反映されて居る。

 

彼らは、主として2022年早くに、この国全土を覆ったCOVID-19のオミクロン株に引きずられて、2022年第1四半期の供給目標を削る決断をして居る。彼らは、また、燃油価格の増大を、現在見られる需要を全く削ぐことなく埋め合わせ出来ると自信を持って居る。

 

US big 3 airlines see positive trends despite new challenge

アイルランドのdaaインターナショナル社、ジェッダ空港運営を契約ー商機と脅威

30-Mar-2022

 

アイルランドの*daaインターナショナル社は、人々が経営は困難だと考える様な、世界の種々な場所で空港運営者としての評価を形作って来た。

 

daaは、サウジの空港で既に持って居る二つの契約を携えて、今度はジェッダ・キング・アブドラジズ国際空港で、航空ビジネスの展開を管理し主導する5ヵ年契約を勝ち取った。同社は、ジェッダ空港社(JEDCO)と協同で、事業運営、航空ビジネス、非航空収入、そして施設設備に関する管理、アドバイスを行う契約に署名した。

 

ジェッダにあるキング・アブドラジズ国際空港は、2019年には、3,800万人以上の旅客を取り扱い、年間4.600万人の旅客の収容能力を持つ主要な国際空港である。この空港は、毎年の膨大な**ハジ入国者のための、開放的なターミナルで良く知られて居る。

 

サウジアラビアは、外国人訪問客に、そして乗継旅客達のために、少なくとも可能性としては、より開かれた空港になる転換点に来て居り、熱心に観光の魅力を積極的に発信して居る。然し、ウクライナの戦争が、丁度サウジの当局が、数年前に放棄した空港の民営化計画を復活させ始めた矢先に、「侵害」に世界的なスポットライトを浴びさせて、そこでビジネスをして居る人は皆、人権侵害の懸念の拡大する影の中に生きて居る。

 

* daa International:ダブリン空港に本拠を置く国際的空港運営企業

**ハジ:Hajj イスラム教のメッカ巡礼のこと。イスラム法(シャリーア)に定められ、イスラム暦のズールヒッジャ月(第12月)に行われる。

 

Ireland’s daa International contracted to manage Jeddah Airport - opportunities and threats

Premium Analysis

2022年度空港建設と投資概観 第2部ー米州、中東そしてアフリカ。

30-Mar-2022

 

世界の空港建設活動の概観、この第2部/最終回では、米州、中東そしてアフリカに目を向ける。

 

北米では、米国の主要ゲートウエイ空港、特にロサンゼルス、ニューヨーク、そしてシカゴに対する投資が集中して居る。これは、空港への割り当てが少ない「インフラ法」の「収益の配分」によっても変化しそうにない。

 

これとは対照的に、大陸中の新たな空港に対する投資は殆ど無く、その状態がずっと、余りにも長く続いて居る。

 

ラテンアメリカでは、インフラの資本支出は、しばしば、それを要求する運用コンセッション契約者が激増する事で決断されるが、ブラジルで事前に取り決められた契約条件が、経済の停滞や、コロナウイルス・パンデミックの観点から厳しく見直されて居り、環境は変化して来て居る。ブラジルでの契約条件の残り部分、そして他の国々での同様の例は、この議論やインフラの必要内容によって影響を受ける事になるだろう。

 

中東での活動は、「3大」エアラインの基地となって居る空港に焦点が絞られて居るが、この地区の他の空港は、置き去りにされまいとする野心を持って居る。アフリカには、驚くような可能性がある。少なくとも紙の上では、誰もが予想するよりも多くの大規模プロジェクトがある。
 

Airport Construction and Investment Review 2022 Part 2 – the Americas, Middle East, and Africa.

Featured Analysis

2022年「CAPA過渡期のエアライン」4月7日~8日、於英国マンチェスター。主要な航空業界のCEO達に会おう!

30-Mar-2022

 

2022年、CAPAエアラインリーダー・サミットシリーズは、4月7日~8日に英国マンチェスターのMAG(マンチェスターエアポートグループ)が主催する「CAPA過渡期のエアライン」イベントで、対面のイベントへと素晴らしい復活を遂げる。

 

「過渡期のエアライン」は、エアラインの経営者、主要サプライヤー、テクノロジーの協力者、そして航空当局など、航空業界と、より広範に旅行業界の思想のリーダーたちを一堂に集める予定だ。

 

今回サミットの焦点は、COVID-19パンデミックから始まった航空業界のメガトレンドである。

 

世界的エアラインのリーダーたちは、過去2年間に亘って航空分野にもたらされた変化について、彼らの洞察と展望を共有する。彼らはまた、その回復の形と、パンデミックが航空と旅行の分野の広範な軌道を、どの様に変化させたかについての現在の考えを分かち合う。

CAPA Airlines in Transition 2022, Manchester, UK 7/8 April. Meet key aviation CEOs!

香港の航空交通量、2022年初めに上昇するも回復までの見通しは長い途

29-Mar-2022

 

WHOがコロナウイルス・パンデミックの警告を発出してから2年が経ち、今や、幾つかの国々では、適正なのか、或は不適切なのか、単なる小さな問題に過ぎない扱いとなって居る。

 

上海で、再び市民をロックダウンして居る中国など、アジア太平洋の特定の地域ではそうでは無い。

隣接する「特別行政区」である、香港は独自の危機に見舞われて居る;即ち、これまで以上に人々に感染し易く、世界記録的な規模の、その第5波である。

 

それでも尚、2022年2月の香港で旅客交通量は、根強く拡大して居り、多分、訪問客に科して居る厳格な対策を緩和する事で、この回復が維持できると言う希望がある。

 

それが実現するかどうか、シンガポールの様なライバルたちは、付き纏う弱点を利用する事に適して居るのだから、香港は、最大限、経済の建て直しを急ぐ必要がある。

 

Hong Kong aviation traffic increases in early 2022, but there’s a long recovery in prospect

Premium Analysis

メキシコシティの新空港開港ー「任務完了」、或はまだか?

28-Mar-2022

 

過去3年から4年の間に、イスタンブール、北京(大興)そしてベルリンなど、幾つかの新空港が、世界中の主要な都市に開港して居る。メキシコシティのものは、ラテンアメリカで最も繁忙な空港を新たな、単一の施設で、そして最先端の設備で置き替える筈だった;2018年、この空港は、莫大な費用をかけて部分的に完成して居たが、新たに就任した大統領により突然放棄された。

 

その「代替」は、主都の境界から遠く離れた田舎の、未だ軍隊が残る、改修された軍事施設で、少なくとも予定通りに、これが遂に開港したが、便数は少なく、国際線エアラインからの関心は殆ど無い。新規エアラインを惹きつけようとして、この空港が直面する問題の一つは、都心ビジネス街と南部郊外からの遠さである。

 

第1期として、同空港は、年間2,000万人、そして第2期として4,000万人の旅客を取り扱う事が可能となる計画である。2052年には年間旅客9,000万人近くを取り扱うと予測して居る。

 

大統領の6年の任期も半分が過ぎ、フェリペ・アンヘレス国際空港が成功するか失敗するかは、オブラドール大統領の究極のレガシーとなる可能性がある。

 

Mexico City’s new airport opens – 'mission accomplished', or is it?