CAPA分析:NEW HEADLINES  1月-2022年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

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CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。

 

2022年1月16日掲載

Premium Analysis

アレージアントエア、737MAX運航への進出に強気

16-Jan-2022

 

アレージアントエアの、低コストの中古機を使って、小から中規模の都市に飛ぶ戦略は、同エアラインにとって、10年以上に亘って、上手く行って来た。このビジネスモデルは、投資家たちの機嫌を上手くとりなして居り、アレージアントエアの株取引にも、より伝統的なビジネス形態の他社のそれより割高になって反映されて居る。

 

今回、同エアラインは、新しいボーイング737MAX狭胴機を発注したことから、アレージアントエア経営陣は、今回の動きが、これまでに有効と証明されて来た青写真を逸脱するものでは無く、成長を支える日和見的な進化であると強調して居る。簡単に言えば、アレージアントの計画するスケールまで、中古機を取得する事は、前進の為には実行可能でないと言う事だ。

 

にも拘らず、市場はこのニュースに良い反応を示して居らず、アレージアントにとって、投資家たちにこの日和見的な購入は、同エアラインにとって理に適うものであると納得させるのに暫く時間がかかる可能性がある。

 

然し、MAXの見通しについて、アレージアントは依然、強気である。

 

Allegiant Air bullish on its foray operating the 737 MAX

2021年世界の繁忙空港トップ10のうち7つが中国に

14-Jan-2022

 

CAPAは2020年の、トップ50空港をリストに積み上げ、現時点で入手できる2021年通年の、或は一部は2021年1月から11月までと言った部分的なデータと比べて見た。

中国は、国内的には概ねCOVID-19を水際で封じ込め、世界の空港が種々まちまちな結果を見せる中で、同国の空港は一見して、重大な事態を遅らせて居た。

 

2021年の世界の最繁忙空港トップ10のうち、7つは中国にあった。トップ10の残りの3つは、ほぼ100万人の米国国民がこのウイルスで死んだにも拘らず、強力な国内線の復活に乗じた、米国の空港だった。

 

今回のレポートは地区別に、トップ50空港の業績を検証する。

2021年の世界の主要空港の「公式な」旅客統計が、多くの場合、未だに公表されて居ない一方で、CAPAには2020年対比での成長率について、実質的に妥当な評価をするに足る充分なデータが入手可能になって居る。

 

世界の幾つかの地区では、2021年のこれらのトップ空港(例えば欧州と北米の)が正に強力に成長するのを目のあたりにして居るのだが、アジア太平洋地区は、幾つかの空港では、順調な成長を体験して居るが、その他はどんどん堕ちて行く統計数値の「核の冬」の中に嵌まり込んで居て、互いに矛盾するデータのごった煮の状態が続いて居る。確かに、彼らの以前の状況に戻るのに、もし出来たとしても、何年もかかる空港も幾つかある。

 

また、統計は、異なる国々、或は国内の、州、県や地域に、施行される、パンデミック対策にも影響され続け、それに従って統計数値が時に大きくぶれるのも確かである。

 

Seven of world's Top 10 2021 busiest airports in China 

Premium Analysis

フェニックスの副次的空港、最新式のターミナルを計画。然し、誰が金を払う?

13-Jan-2022

 

多くの主要都市には副次的な空港があるが、フェニックスの(メサ・ゲートウエイ)はよく見落とされる。それは一部、一般的な航空施設と見なされて来たこと、また既存のターミナルが、それまでの空軍基地を変更して、民間の施設としても使う様になった時の、仮のものであったことも原因だ。

 

然し、この空港は、2019年には馬鹿にできない170万人もの旅客が利用し、2030年迄には年間2千万人の旅客を取り扱う予定で、それ以降長期にわたり工期に分けた計画がある。フェニックス地域は、この国で5番目に大きな大都市圏であり、フェニックスは中でも最も急速に成長して居る都市である。

 

その計画は、コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで、混乱に巻き込まれて居るが、第1期工事、「最新式」の5つのゲートを持つターミナル、は開始されるかの様だ。

 

然し、ここに2つの問題がある。

 

まずは、それを使用する(100%)低コストエアラインが本当に求めて居るものだろうか?そしてもしそうでなければ、その様な施設を歓迎するフルサービス/ネットワークエアラインからの需要が充分にあるのだろうか?

 

次に、最終的に14億ドル以上もかかる可能性のある「ゲートウエイ2030」計画はおろか、未だに経費総額が完全に判明して居ない計画に、一体誰が金を払うと言うのだろう?

 

この第1期工事に、最近通過したインフラ法案から支援があるかも知れないが、それにも差し止め通告がついて来る可能性がある。

 

Phoenix’s secondary airport to get a state-of-the-art terminal, but who pays?

アイスランド第2の都市の空港、ターミナルを拡張;観光支援が必要

13-Jan-2022

 

アイスランドでレイキャビク大都市圏以外で最大の都市アークレイリは、近年、観光の中心として歩みを進めて来た。このため、国の空港運営組織イザビアは、総費用500万ユーロを超える、ターミナル拡張などのインフラ整備事業を公約して居る。

 

然しこれが、イザビアがエアライン各社に大規模な着陸料割り引きで乗り入れを勧奨せざるを得ない時にやって来たのだ。

 

それは、他の多くと同様に、アイスランド政府が外国人観光客に大きく依存して居るこの国を閉鎖せざるを得なくなり、一度は開国し、また閉鎖した、コロナウイルスのパンデミックの間、大赤字となって居る運営者にとってはギャンブルの様なものである。

 

Iceland’s second city airport gets terminal expansion; tourism boost needed 

欧州の航空業界:2022年は、始まりより良くなって終わる筈である

12-Jan-2022

 

2021年の欧州の年間供給席数は、2020年から18.0%改善したが、2019年水準から49.6%の減少だった。COVID 前からのこの減少は、世界の各地区の中で最も大きな減少率である。

 

週間供給席数の水準は、2021年後半のオミクロン株の蔓延以来、ますます流動的な途を辿って居る。欧州は、供給が、2019年の同週対比で僅か18.7%低かった、2021年12月の最終週にパンデミック期間中の頂点に達した。

 

然し、2022年1月10日の週、欧州は、前週から▲21.4%と減少し、2019年の供給席数対比で38.0%減へと暴落した。これで、欧州は2021年6月以来、初めて、この指標での世界の地区間ランキングの最下位に引き戻されてしまった。供給席数は、アフリカが33.2%減、アジア太平洋が29.5%減、中東が29.2%減、北米が14.2%減、そしてラテンアメリカが11.9%減だった。

 

にも拘わらず、2021年の様に、2022年は始まりより終わりが良くなる、と言う楽観論にも根拠がある。2022年、世界はCOVID-19との共生に慣れる事を必要とする様になるだろう。

 

European aviation: 2022 should end better than it has started

Premium Analysis

オミクロンへの対応、インドの国内線供給回復を蝕む

12-Jan-2022

 

インドはオミクロン株のため、COVID-19感染者数が急速に激増し、この国の目を見張る国内航空旅行の回復を、失速、或は逆行させそうな展開に見舞われて居る。現時点で重要な疑問は、どのくらい国内線の需要が厳しく、そしてどの位長く影響を受けるかである。

 

たな波は、既により多くの国際線便に国境を開放する計画に後れを生じさせて居る。今や、インドの各州は旅行制限を再度導入し始め、エアラインは供給計画を後退させて居る事から、国内旅行にも痛手を与えつつある。オミクロン株への懸念はアジア太平洋全体の国々に影響しており、この苦境に居るのは、確かにインドだけではない。

 

Omicron response will erode India’s domestic capacity gains

2022年1月9日掲載

オミクロン:キャセイ太平洋、供給席数は2010年の2%

08-Jan-2022

 

アジア太平洋の旅行産業の、より明るい2022年への希望は、COVID-19オミクロン株の蔓延により、幾つかの主要市場で旅行制限を強めて居ることから、早々と打撃を被って居る。

 

この地区の幾つかの国は、国際線の到着客に制限を再開し、或は新たに導入した国境閉鎖の緩和策を中止して居る。そして他の例では、政府が、待望の国際線旅行再開の計画を遅らせて居る。

 

これらの動きは、その市場に強く依存して居るエアライン各社にとって2021年第4四半期と2022年第1四半期の業績をひどく傷めつける事になるだろう。インド、タイ、そしてニュージーランドは、オミクロンの為に、国際線国境制限を緩和する計画を大きく延期したアジア太平洋諸国の例である。

 

然し、いつもの通り、キャセイ太平洋とシンガポール航空の様に、国内線路線網を持たないエアラインが最も影響を受ける事になるだろう。

 

Omicron: Cathay Pacific at 2% of 2010 passenger capacity

2022年1月3日掲載

エアセルビア、ベオグラード空港でのハブ戦略を改めて約束

03-Jan-2022

 

CAPAは過去2回の機会に、政府に支えられた運営者が、地域ハブとしての機能を熱望して居る、ベオグラード空港の見通しを検証して来た。最近、ヴァンシが、そこの運営コンセッションを獲得して以来、その意思が更に強くなって居る。

 

その検証は、依然結論に達して居なかったが、パンデミック前の旅客交通量の伸びは強いものだった。これは最近の2つの発表に照らして、再びそうなると見るのは妥当だろう。

 

まず一つ目は、3.5kmの新滑走路が2022年の終わりまでに完成する予定だと言う空港による発表である。次いで、エアセルビアが、ベオグラードを地域のハブ空港に作り上げると言う同社の原則を再度公約すると述べた事だ。

現時点の結論は、この戦略が正しく、充分な成果を上げる筈だと信じるに足る根拠があるが、未だ多くの要注意事項が残って居ると言うものだ。

 

Air Serbia recommits to hub strategy at Belgrade Airport

Premium Analysis

ドイツの航空業界:緩慢な回復の脅威、航空税と道路トンネル

03-Jan-2022

 

何らかの理由から、航空業界の脚光がしばしばドイツに当てられる。ベルリン・ブランデンブルグ新空港の開港までに何年もかかった事は、これまで評価の高かったドイツの技術と言う概念に疑問を投げかける状況に陥った、惨めな失敗だった。

 

然し、「BER」は遂に開港し、そして今や、苔むして居た滑走路とターミナルを、供用に取り戻す途を進んで居る。

 

これは現在ドイツからの、唯一の良いニュースである。この国の航空協会は、旅客交通量と予約数から見た、ドイツのパンデミックからの回復(オミクロン株の出現で、コロナ後を語るのが不可能になった)が、他の欧州諸国に後れを取って居ると言う事実を強調して居る。CAPAの供給席数データは、この懸念を裏付けて居る。

 

アレン・ソンダース、ヘンリー・クック、ジョン・レノン等の人々が、昔から我々に思い出させて来た様に、「人生とは他の計画を立てて居る間に起こるもの」で、パンデミックが燃え上がる間に、新しいドイツの政府は、既に現在ドイツにあるものに加えて、EU全体での航空税を企んで居る。

それと同時に、ドイツとデンマークを結ぶ、新しい短いトンネルが、長距離のドライブ旅行への情熱を駆り立ててしまった模様で、この国の国際線航空旅行を揺るがす恐れがある。

German aviation: threats of slow recovery, air taxes and road tunnels