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CAPA分析 : NEW HEADLINES  3月-2017年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

 英文本文の翻訳を航空、旅行業界の豊富な経験と知識で承ります。 

  

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3月26日掲載

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ユナイテッド航空の供給拡大、市場を脅す=投資家が反応し、株価は急落

24-Mar-2017

 

ユナイテッドの2017年の供給目標が上方修正されたことにより、正しく国内線市場の運賃設定が安定に向かおうとして居る時に、米国エアラインによる供給の自己規制が放棄されるのではないかと言う恐れから、市場では小さなパニックが起こって居る。ユナイテッドが供給目標を修正したタイミングは、ライバルのアメリカン、デルタ、そしてサウスウエストが2017年第1四半期の単位収入目標を下方修正した数日後で、不幸なものだった。当初は、もっと保守的な予想をして居たユナイテッドは、今回目標に手を付けなかった。

 

発表に続いて起こったユナイテッドの株価の急落は、国内線の供給は2017年中、ひたひたと増え続けるかも知れないと、市場の現場が恐れたことからで、驚くに足らないものだった。幾つかの局面で、供給拡大をGDPの範囲内に、厳格に抑えることにずっと固執して来たユナイテッドが、無警戒になって居た市場に、業界の業績回復には不可欠な供給の自己規制が雲散霧消してしまうという恐怖を焚きつけたのだ。

 

ユナイテッドの論理は、同社は総合的な路線網の見直しをして居り、供給増を生み出した変更は、最終的には最低限の増加に過ぎないと言うものだ。同社と新経営陣は供給増について、これは米国の国内線市場での必要な失地回復であるとして、清々として居て、悪びれた様子も無い。その説明の論理は確かなものであるが、ユナイテッドは投資家たちの短期的な見方と、他社との利益率の差を縮める努力の間で、バランスを取って居るのだ。大きな疑問は、他社はこれに反応するのかと言うことだ。

United Airlines' capacity growth spooks markets: investors react and stock price dives

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アリタリア:またも重力に逆らう=再度の損失、再度の黒字回復計画=多分、またも最後のチャンス

23-Mar-2017

 

2017315日、アリタリアの取締役会は、もう一つ黒字回復計画を承認した。今世紀に入って、ずっと続く損失計上、そして再度の、今回は2017から2019年に遅らせるアリタリアの利益回復計画の延期の後で、継続する一つ一つの計画が同社の生き残りのために、より重要になって来る。

 

アリタリアの最近の計画は収入を30%伸ばし、コストは2019年までに総額10億ユーロ削減すると想定して居る。これには、客席の高密度化で相殺する予定の狭胴機の保有機数削減、搭乗率の向上そして機材稼働率の改善が含まれて居る。広胴機の増強は、特に米州での供給を伸ばす、穏やかなものを計画して居る。

 

主たる焦点は、ますますLCCに席巻されつつあり、長距離への送客に極めて需要な、近中距離路線で、アリタリアの競争力を改善する事にある。LCCに対して競争力を高めるための通常の対策は全て計画に盛り込まれて居る:即ち単位コストの低減、旅客数減の結果としての運賃構造のバラ売り、単純化、そしてその他の営業コストの節減策である。

 

労働生産性の改善が、引き続きこの計画の成功にとって最重要である。この計画のための資金調達、そしアリタリアの将来の拡大については、労使協定を新たな全体合意を得て、人員削減することにかかって居る。然し、経営側がこの計画を従業員に説明した直後の、組合側の反応は、ストライキを提起する事だった。今回は、確かに最後のチャンスに違いない。

 

 

Alitalia: defying gravity again - another loss, another turnaround plan, maybe another last chance

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カタール航空、サウジアラビアで拡大=フライドバイを追って、アルマハの野望は終焉の模様

23-Jan-2017

 

湾岸の超乗り継ぎ航空会社の物語の中で、しばしば見過ごされるのは、サウジアラビアである。広大で、国内及び国際線市場で供給が不足して居るだけでなく、より名の通ったライバルたちにj比べて、そのハブ能力に問題がある。サウジの13の都市に国際線が飛んで居るが、フラッグキャリアーのサウジアはそのうち5つにしか飛んで居ない。

 

サウジアが居ないこと、またしばしば地理的にも好条件なのを利用して、外国エアラインが入って来た。

カタール航空は、主導するフライドバイの13地点との差を縮めようと努力中で、2017年、新たに2つのサウジ国内地点に就航して、合計10地点とする意向である。

 

2016年に、カタール航空は、供給規模でフライドバイとエミレーツに追い抜き、サウジ最大の外国エアラインとなって居る。カタールが組織的な拡大を見せて居ることは、同社がサウジで起業しようと計画しているアルマハ航空の開業は、ますますなさそうである。サウジアはサウジの国際線市場の31%を占めるに過ぎない。ただし、サウジアは、ジェッダとリヤドの改善されたハブにも助けられ、静かな再活性化を継続して居ることから、この数字は伸びそうだ。LCCの新規組、フライドバイとの二枚看板戦略もある。

 

 

Qatar Airways grows in Saudi Arabia as it catches up to flydubai and appears to end Al Maha ambition

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マレーシアのエアアジア:国内線の拡大再開=MASウイングズの路線を睨みつつ


22-Mar-2017

 

エアアジアは、15の国内線目的地を持つ同社の路線網の中で、各地点をより多く結びつける事に焦点をあて、マレーシア市場での国内線拡大を再開しようとして居る。このLCC20174月遅くに、ジョホールバルから国内3路線を開設または復活させる予定であり、更に4つの国内地点間の新路線開設を申請して居る。

 

2017年の終わりまでには、エアアジアはまた、東マレーシア域内で、現在、マレーシア航空グループのターボプロップ子会社MASウイングズが独占的に運航して居る、幾つかの国内路線を引き継ぐ事を狙って居る。これらの路線はマレーシア政府の補助金対象となる地方航空便(RAS)プログラムの一部であるが、潜在需要としては、より大きな航空機でも営業的に維持できるものがある。マレーシア航空グループは、今年、更新の時期が来る、RASプログラムの改訂が予想されるのに従い、ATR72ターボプロップの更なる保有機削減を準備して居る。

 

エアアジアはマレーシアの国内線で主導権を握って居り、その供給席数の50%を国内線市場に配分して居る。然し、エアアジアの国内線供給は、同社が完全に国際線拡大に焦点を絞って来たために、過去3年間、ゼロ成長が続いて居る。

 

 

Malaysia’s AirAsia: resuming domestic expansion and eyeing MASwings routes

レベル」:IAGの新たな長距離低コストブランド、バルセロナから4路線開設=更に続く

22-Mar-2017

 

2017317日、IAG20176月にグループの最初の長距離低コスト便を運航するために使う、最新のエアラインブランド「レベル」の開業を発表した。最初の路線はバルセロナからロサンゼルス、オークランド、ブエノスアイレスそしてプンタカーナになる予定だ。これはロサンゼルスとオークランド線では、ノーウエジアンと真っ向から対決することになる。

 

201612月、IAGは、計画中のバルセロナからの長距離低コスト路線を、英国航空、イベリアまたはエアリンガスをも含め、現行のブランドの一つで運航するか、新たなブランドを創設するかまだ決めて居ないと言って居た。そのバルセロナでの強みは乗り継ぎ需要を送り込むと期待できるが、ブエリングは除外された。IAGの結論は、新たなエアラインブランド「レベル」を創設するが、当初はイベリアのパイロットと客室乗務員で運航すると言うものだった。

 

IAGはまた、レベルは新しい314席のエアバスA330-200(エコノミー293席、プレミアムエコノミー21席)を使用し、バルセロナを基地とする、250人分の雇用を創出することを確認して居る。IAGの最初の全く新しいエアラインブランドであるレベルは、その他の欧州都市からの便を加える事を、検討する予定だ。

"Level": IAG's new long haul low cost brand to launch 4 routes from Barcelona, with more to come

3月20日掲載

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米国のエアライン、A350へのコミットを調整=中古広胴機の評価が上がってユナイテッドの発注が怪しくなる

18-Mar-2017

 

米国に本拠を置くエアライン各社の、資本支出の予定を削減したい、そして供給を点検したいという欲求は、早期退役を、或は据え置きを予定して居る航空機など、保有機群全体の包括的な見直しと言う結果に至って居る。これらのエアラインが保有機群の構成を精査する中で、主たる焦点となるのが、広胴機である。

 

エアバスA350の生産と納入のスケジュールの問題から、米州の幾つかのエアラインは、今や受領を延期したり、機材を提携社に移行させたりする決断をして居る。2017年に入ってから、ユナイテッドは発注済の35機のA350広胴機に重点的に注目して居り、この航空機の代替もあり得ると発表する大胆な行動に出た。

 

ユナイテッドがA350発注への代替を考えると言う決断をしたのには、中古の広胴機の供給市場が余りに潤沢で、リース価格が依然、軟弱であることから、所有者に齎す経済的好条件が前提にある。南米のエアライン各社は。今より経済状況の良いじきに行った、幾つかのA350の発注について、新たに組んだ資金提携相手を利用して、負担を軽減しようとして居る。

 

America's airlines adjust A350 commitments. United's order in doubt as used widebodies draw praise

スピリット航空、更に微妙な路線網の変更=「ベーシック・エコノミー」運賃導入の中で

17-Mar-2017

 

昨年の一年間、スピリット航空は路線網構成の変更について、米国の市場現場での競争状況が変化して来たことから、より多くの小から中規模の市場を組み込む事を示唆して来た。然し、アクロン=オハイオ州カントン、そしてコネチカット州ハートフォードが路線網に加わる事以外、詳細はあまり明らかになって居ない。

 

漸く、スピリットの戦略がより明確に現れようとして居る。同社は将来の路線網構成は、依然として、大きなそして、より小さな市場を取り混ぜたものだが、運航便数に多少の変化が起こると明言して居る。スピリットは毎日運航は出来なくとも、コスト優位性を維持出来る多くの市場への就航の可能性があると結論付けて居る。これらのタイプの変更はアクロン発の現行路線、そしてピッツバーグ発の新たな路線にも、今後2017年内にも起ころうとして居る。

 

アメリカンとユナイテッドが登場させた新らしいベーシック・エコノミー運賃が、業界では様々な物議を醸して居るが、スピリットは運賃構成の変化は、最終的には北米の価格設定を固める事になると言う信念を変えて居ない。 

More nuanced network changes for Spirit Airlines as "basic economy" pricing sets in

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東南アジア航空界の展望:旅客需要拡大加速=べトナム、ミャンマーそしてマレーシアが牽引

17-Mar-2017

 

2016年、東南アジアの航空市場は旅客需要が域内のどの地域でも、世界平均よりも速い伸びを見せ、健全な成長を遂げた。東南アジアの10か国の内ベトナムとミャンマーを筆頭に、6か国で、2桁またはそれに近い伸び率となった。また7か国で、2015年と同等かそれ以上の成長を達成して居る。

 

東南アジアは、2017年以降も引続き急速な拡大を経験することになる筈だ。ベトナムとミャンマー、これにマレーシアが加って、2017年も仲間を引っ張る事になりそうだ。フィリピンは3年連続の10%近い成長率となり、また、トップグループに仲間入りするだろう。

 

然しながら、供給過剰は依然として実収単価と収益に圧力をかけ、長期に亘る懸念事項である。東南アジアのエアライン分野における平均利益率は、2016年の世界平均からかなり遅れを取って居り、この傾向は2017年にも続きそうである。

 

Southeast Asia aviation outlook: passenger growth accelerates, led by Vietnam, Myanmar and Malaysia

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ライオンエア・グループ、インドネシアから国際線拡大を開始=バティックエア・オーストラリアとインド路線で

16-Mar-2017

 

ライオンエア・グループは、豪州、インドそして中東への新たな路線を開設し、インドネシアの国際線市場で拡大への備えを開始した。ライオンはインドネシアの国内線トップで、そのインドネシアの3つのエアライン子会社は国内線供給席総数のほぼ半数を占めて居る。然し、グループは、定期国際線目的地は5地点しか持たず、国際線市場では、小さな存在に過ぎない。

 

フルサービス子会社であるバティックエアは、豪州とインドへの運航開始が遅れて居るが、依然として両市場で複数地点への便運航に意欲を燃やして居る。一方で、マレーシアにある子会社、マリンドエアは、2017331日に開設予定の新たな第5の自由路線であるバリからブリスベーンへの便で、グループのインドネシア=豪州間市場への参入をジャンプスタートさせようとして居る。

 

インドネシアの国際線市場は、遥かに大きな国内線市場より早く成長して居り、ライオンにとって、国際線の拡大は、戦略的に必須になって来て居る。エアアジアとガルーダは既に、より強力に国際線の拡大に的を絞って居り、インドネシアの国際線市場に於けるライオンに対するリードを広げようとして居る。

 

Lion Air Group begins international expansion from Indonesia with Batik Air Australia & India routes

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マレーシア航空:搭乗率の改善により、旅客数の拡大回復、見通しが好転=然し依然として課題も
15-Mar-2017


マレーシア航空は、再び成長を始めた。旅客数は2016年下期に8%上昇し、2014年第1四半期以来初めて、前年を超える結果を残した。旅客数は搭乗率の改善と供給拡大の再開に牽引され、2017年に更に10%伸びると予想されて居る。

2016
年早くに抜本的な路線網リストラを完了した、この政府の所有するエアラインは、未だに赤字である。然し、マレーシア航空は201612月には利益を出し、燃油価格の上昇と激化する競争にも関わらず、2017年第4四半期からは恒常的に黒字になると予測されて居る。

 

見通しは1年前に比べ、かなり好転して居るけれども、マレーシアの競争環境の中では、どちらかと言えば、依然として曇りがちである。マレーシア航空は引き続きコストの削減(マレーシア・リンギットの切り下げがあり、賢明な動きである)と比較的に保守的な拡大計画を実行して居る。同社は保有機群を向こう2年間、旅客機75機の現状水準に維持するが、構成はより大きな広胴機を含むものに調整する計画と思われる。 

 

Malaysia Airlines: traffic growth resumes as loads improve; outlook brightens, but still challenging

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トルコ航空:空前の損失が惹き起こす=拡大と国際乗継戦略の鈍化

14-Mar-2017


世界の乗継旅客の流れを、イスタンブール/アタチュルクのハブで掴み取る事で、急速拡大戦略を採用して以来、トルコ航空(THY)は、供給を13年間連続して、二桁の率で伸ばして来た。然し、2016年は、ASKの伸び率は、2016/2017年冬期の削減を含み、わずか約3%と計画して居る。更には同社の長距離線供給は2017年にはほぼ前年並みで、多分、今年は、これまで恒常的に行って来た、国際線便間の乗り継ぎ旅客数の増加計画を繰り返さない模様である。

 

THYの成長過程に於ける、この未曾有の変化の原因は、少なくとも2004年に同社が乗り継ぎ戦略を採用して以来、これまた前例の無い損失計上に急落したことだった。この損失自身はトルコ発着の航空需要の暴落と、これと重なった過剰な拡大の結果だ。当然の帰結として、単位収入が地滑り状態で、燃油価格の低さにも関わらず、これに対応するコスト削減で影響を緩和することができなかった。

 

最近のTHYの経営陣の交代により、新たな取り組みの可能性はあるが、同社は過去の拡大と市場占有率獲得の歴史への誇りを隠せない。同社はそのことと、利益回復への絶対命題に対して均衡をとる必要があるだろう。

 

Turkish Airlines: unprecedented loss provokes slowdown in expansion and int'l transfer strategy

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ペガサス航空:未だに駆け足状態、然し、最早や天高くとは行かない=トルコでの出来事が需要を鈍化させて

13-Mar-2017


ペガサスは、2013年に株式上場した時のピーク以来、止まることのない営業利益の落下傾向の延長線上で、2016年に赤字に陥った。トルコに於ける一連の地政学的な、そしてテロリストの事件が市場の需要にのしかかって、2016年の旅客数下落に至った。

 

この困難な背景に対して、ペガサスは何年も続いた二桁成長の時代の後に、拡大率を一桁に緩めたが、これでも落ちていく市場では、依然、野心的に過ぎた。加えて、その保有機群が旅客数の伸びより早く拡大して、充分な収入を産み出さないコストが積み上がってしまった。同社は現在、航空機を他のエアラインにウエットリースしたり、新たな機材の納入を遅らせたりして居る。

ペガサスの供給の伸びは、2017年に鈍化するよう設定されたが、それでも再び下り坂の市場には、依然としてかなり攻撃的と見える(OAGデータによれば)。更なるコスト管理に集中することで、燃油費を除いた単位コストの低減が可能となるかも知れないが、これには燃油価格の値上がりが立ちはだかる。

 

ペガサスは2017年に収支トントンに戻ることが如何に難しいかを見出すことになりそうだ。2013年、同社の利益率は超LCC仲間のライアンエア及びウイズエアに類似して居たが、それ以後は、心配なことに、異なる道を歩んで来てしまった。

  

Pegasus Airlines: still galloping (just), but no longer flying high, as Turkey events slow demand

ゴル、警告する=競合による供給の不均衡がブラジルの実収単価を圧迫する

14-Mar-2017

 

ブラジル最大の国内線エアラインであるゴルは、アズールとアビアンカ・ブラジルの供給追加が、同国国内線市場の回復にのしかかる問題になるとの懸念から、2017年への慎重な見通しを守って居る。ゴルと、その主要競合社であるLATAM航空ブラジルは、過去数年間、合理的な供給を維持して来たが、2017年の予測スケジュールでは、20175月時点で、アズールとアビアンカ・ブラジルの対前年ASKは、二桁の伸びを見せて居る。

 

ゴルは、2016年、単位収入と実収単価の回復については、進歩を遂げて居るが、競合環境下の供給拡大が、運賃にそして最終的には実収単価に与える影響について、依然として懸念して居る。同社は2017年には緩やかな実収単価の伸びを予測して居り、業界全体の供給自制の欠如から更なる実収単価への圧迫が起きかねないと警告して居る。ゴルは2018年に最初の737MAXを受領して拡大するまで、2017年には、保有機数を減らすことから、会社全体の供給を点検して、現状維持から2%の減少と言う範囲の予測を立てて居る。

 

ブラジルでの法人市場は、弱い状態が続いて居るが、ゴルは、2016年に行った、一部路線網の変更に牽引された、企業顧客向けのより魅力的なスケジュールの修正により、ビジネス旅客の市場占有率を拡大したと考えて居る。然し、ブラジルの業務渡航市場の規模は依然停滞して居り、業務渡航の拡大を期待するのは、まだまだ難しい。

 

Gol warns capacity imbalance created by competitors could pressure yields in Brazil

アジアの空港、2016年の旅客実績=市場より早いインフラ拡大計画が不可欠

14-Mar-2017

 

2016年、北東アジアは東アジアの空港の拡大の動きを支配した。アジア最大、世界第2位の規模の北京首都空港は、第1位のアトランタとの差を更に縮めた。しかし、北京首都の旅客交通量が、第2空港の北京大興に2019年中頃に移り始めることから、近い将来、北京首都がアトランタを追い越すことは無いかも知れない。

 

アジアで2番目に大きな東京/羽田は、2020年の東京オリンピックで来訪する海外からの訪問客のために発着枠を増やすのを前に、着実な拡大を進めて居る。アジア第3位の空港、香港は、特に過去2年間で、劇的な成長物語を繰り広げて居る上海浦東に追い抜かれる可能性がある。ソウル/仁川もまた、急速に成長して居り、インフラ開発の恩恵を受けて居る。

 

バンコク/スバンナプミは、数年前に旅客の一部がドンムアンに移行したにも関わらず、歴代最高の旅客数を記録した。より成長するために、少しでも息をつく暇を与えようと言うこの計画は、わずか数年の息をつく暇しか与えなかった事になる。

アジア最大級の各空港は、より多くの滑走路、発着枠、ターミナル、そして空域の組み合わせを心待ちにして居る鬱積した需要によって、引き続き特徴付けられて居る。 

 

Asian airports 2016 traffic: Planning infrastructure growth ahead of the market becomes essential

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マリンドエア:A330、急速成長、新たな目的地=提携関係と路線網を支える


13-Mar-2017


ライオンエア・グループのマレーシアを基地とするマリンドは、来月、新たに4地点を開き、その国際線路線網の更に急速な拡大を計画して居る。間も無くブリスベーン、チッタゴン、広州、そして、ヤンゴンを新たに開設すると、マリンドは、現在の2920164月の21地点に比べて、20174月には33の国際線目的地を持つことになる。

 

マリンドエアはまた、昨年、特筆すべき18機の航空機を増やし、その保有機は20164月の27機から、現在の45機になった。マリンドは、2017年には、初めての広胴機を含め、少なくとも10機を加え、保有機群の拡大を計画して居る。3機のA330-300によって、マリンドは、これまでの737保有機群では無理だった、クアラルンプール=東京の様な中距離路線候補と共に、2017年第4四半期には、メルボルンか、シドニーに路線開設が可能になる。

 

マリンドは、2017年の残りの8カ月間に、少なくとも、あと5地点の国際線目的地を加える計画である。ライオン・グループの子会社である同社は、2017年遅く或は2018年早々には、国際線目的地が40を超える筈だが、これで、マレーシア航空と同じになる。

 

Malindo Air: A330s, fast growth, new destinations underpin partnership & network opportunities

3月12日掲載

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アビアンカ:株主間の争い=ユナイテッドとの提携深化の計画を脅かす

10-Mar-2017

 

アビアンカ・ホールディングズの概して楽観的な業績見通しには、アビアンカのスターアライアンスの盟友であるユナイテッド航空と提携し、戦略的投資を受ける事について、同社の二大株主間にある深刻な対立と争いが、影をさして居る。アビアンカの、そしてユナイテッドの将来の提携を模索する、法的な検討は、アビアンカのライバルLATAM航空グループに対し、競争上不利な立場に追いやるかも知れないが、彼らの営業タイアップの可能性を引き出すかも知れない。

 

アビアンカは、また、2014年に、ブラジル第4位の規模のアビアンカ・ブラジルとの統合合併をしない決断をしたのだが、これを再検討しようとして居る。アビアンカが、アビアンカ・ブラジルを再考しようと言う決断の背景にある、表向きの理屈には、ブラジル経済の長い回復の始まりと、このブラジル第4位のエアラインの財政的な改善が含まれて居る。

 

短期的には、アビアンカは、2016年の需要が持続して、強力な旅客数と搭乗率の伸びから考えて、2017年には対前年でプラスの供給拡大を計画して居る。同社の実収単価の伸びは2016年第4四半期には対前年でマイナスのままだが、アビアンカはこの指標において一年を通じて連続的に改善を記録して居る。同社は、ラテンアメリカの経済回復の軌道に自信を持って居るのだが、アビアンカの長期的戦略は、同社の将来的な所有構造がどうなるかによって、依然、視界不良である。

 

 

Avianca: shareholder strife threatens plans to deepen ties with United

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TAPポルトガル、新所有者の下で可能性を探って変身=狭胴機による長距離路線の最先端で

 

10-Mar-2017

 

リストラの期間、そして201511月の新たな株主による投資が、TAPポルトガルを蘇るエアラインへと導いて来た。同社は、2年間続けて損失を出した後、2014年第4四半期には旅客数の大波を迎え、2016年に黒字回復を果たした。

 

2017年上期中には、HNAグループが正式に参加する予定の、アトランティック・ゲートウエイ・コンソーシアムの投資により、保有機群拡大のための資金が提供されて居る。TAPの機材発注には、広胴機には不可能な、新たな長距離路線を開設する能力を与えてくれる、A321neoLRなどの航空機が含まれて居る。

 

TAPの財務担当副社長テレサ・ロペスは、201732日のCAPA機材と資金サミットにて、A321neoLRは、同社を狭胴機による長距離路線運航の最先端にのし上げる筈の、大西洋線に投入すると語って居る。TAPの新たな株主達はブラジルのアズール、米国のジェットブルー、そして中国の海南航空との新たな提携を可能として居る。TAP-アズールの関係は既にコードシェア以上のものに進んで居り、海南との関係は更に多くの可能性を提供してくれるだろう。

 

昨年は、TAPはまた域内の事業も組織を再編し、新たな運賃体系を創設し、単位コストを下げ、収入を増強するための、座席高密度化プログラムに乗り出して居る。ロペス女史は「私達は確実に変身を進めて居り、もはや私達を伝統的なエアラインであるとは見て欲しくない。」と語って居る。

 

 

TAP Portugal transforms under new owners to tap potential; at forefront of narrowbody long haul

マレーシア航空CEOピーター・べリュー:(アジアの)長距離路線市場は、何かが非道くおかしい」

10-Mar-2017

 

ピーター・べリューは2015年遅く、マレーシア航空に入る前に、ライアンエアで、2016年半ばにCEOに昇格するまで、最初はCOOとして十年を過ごして居る。ベリュー氏は、ライアンエア時代には運航、教育訓練、営業そしてマーケティングと幅広い職務を歴任して、マイケル・オリアリーの独特なエアライン経営術に充分に触れてきた。

 

べリュー氏によって導入された、この新しいマレーシア航空の戦略は、間違いなくLCCではない。最近の数ヶ月間、政府所有のエアラインは、その優遇された地位を更に強め、フルサービスの商品に投資し、価格分離方式には抵抗し、旅行代理店との関係を密にして来た。然し、サプライヤーとの交渉やメディアに対するべリュー氏の対応は、時にライアンエア風に見える。

 

べリュー氏は、メディアのインタビュー、公の場での演説、そして私的な会議に於いては、これまで極めて率直である。業界の弱点や、問題点について語るのと同様に、新機材をバーゲンの安値で手に入れるチャンスを掴む事に躊躇しない。

 

 

Malaysia Airlines CEO Peter Bellew: "Something very wrong in the (Asian) long haul market"

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アエロメヒコとボラリス、改善の兆しを見出す=米国市場と業界の不確実な状況にも関わらず

8-Mar-2017

 

メキシコの2大エアラインである、アエロメヒコとボラリスは、米国大統領ドナルド・トランプがその移民政策と通商政策での保護主義的傾向から創り出して居る、不確実性に対して備えを固めようとして居る。各エアラインは、政治的な変化の影響と戦う、それぞれ具体的な武器を持って居て、ボラリスは、コスタリカを基地とする新たな運航体制で、路線網を多様化しようとして居り、アエロメヒコはデルタ航空との、新たな共同事業が米国の政策の否定的な影響をいくらか鈍らせてくれる事に賭けて居る。

 

然し、現実は両社にとって、米国は断トツで最大の国際線市場のままであると言う事だ。

選挙後の通貨の急上昇とGDP成長目標の修正は、2017年に全てのメキシコのエアラインが直面する課題である。当面は、アエロメヒコとボラリスはメキシコから北へのレジャー路線で需要が弱まるのを体験して居る模様だが、これは両社にとって大切な他の市場へも急速に広がって行く可能性がある。

 

メキシコの航空旅行には多くの手付かずの潜在的な需要が残って居る。然し、もしトランプ氏の理論が現実の政策として具体化されるなら、米国の新たな政治的な背景がメキシコのエアライン各社にとって、戦略を立て直す事を余儀なくさせるかも知れない。

 

 

Aeromexico and Volaris find some positive signs despite US market and industry uncertainty

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カンボジアの航空界展望:急速な成長、然し地元エアラインにとっては課題=更に多くの新規参入組の開業で

8-Mar-2017

 

カンボジアは、幾つかのエアラインが事業を開始しようと、新規開業の大波をまた体験して居る。年間約700万人の旅客という比較的小さな市場であるにも関わらず、カンボジアには既に、2014年に開業した2社を含む4つの地元エアラインがある。

 

カンボジアの航空市場は過去5年間で、規模が2倍になって居り、中国から押し寄せるインバウンド需要に牽引されて、今後も急速に伸び続けると思われる。然し、カンボジアには中国からの10社を含め、現在30の外国エアラインが乗り入れて居り、競争は激しい。

 

カンボジアは長期的に、4社以上の地元エアラインを支えられないかも知れない。現行の4つのエアラインのうち、7機以上を飛ばして居るところはどこも無く、外国エアラインと効率的に競争する規模を欠いて居る。新たな新規参入志望組は、仮に開業に成功したとしても、同じ問題に直面することになるだろう。

 

 

Cambodia aviation outlook: rapid growth but challenges for local airlines as more start ups launch

FOR CAPA MEMBERS

 

エアカナダ、2017年第1四半期利益への圧力と低いROIC目標=市場の恐怖心の引き金に

7-Mar-2017

 

カナダの最大のエアライン、エアカナダは、その国際線での足跡とコスト削減のために、複数年度に亘る努力の真っ最中である。同社の戦略は、北米の世界的ネットワークエアラインの仲間たち比べて平均以上の供給拡大を必要とするものだった。同社の長距離路線の推進は、区間距離を伸ばし、実収単価に圧力を掛ける結果になった;然し、エアカナダが業績を評価するときに好んで使う指標、EBITDAR税金、利息、償却費、賃借費控除前利益)利益率は、掲げた目標以内によく収まって居る。

 

同社の供給は、ボーイング787広胴ジェット機を更に追加し、新たな路線開設を計画して居る事から、2017年を通して、2桁の範囲で拡大を続ける筈だ。また同社の区間距離は2017年にも、また伸び続ける、即ち、実収単価には依然として圧力が掛かることになる。エアカナダの供給拡大は、同社が過去数年に亘って実施して来た幾つかのプロジェクトに目処がつくことから、2018年には穏やかなものになる筈である。

 

エアカナダは、大規模な供給拡大の間、評価を高める事にかなり成功して来た、しかし2017年第1四半期のROIC(投資回収率)目標の下方修正と低いEBITDAR率は株価にいくらかの圧力がかかるきっかけとなった。当面のところ、市場は、発表した2017年の年間EBITDAR率は依然達成できるとするエアカナダの見通しを確信はして居ない。

 

 

Air Canada’s 1Q2017 margin pressure and lower ROIC targets trigger market trepidation

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輸出入銀行:撤退で2線級、3線級エアラインに危機が=TAAGアンゴラ航空のケーススタディ

7-Mar-2017
TAAGアンゴラ航空は、保有機材のサイズの適正化と規模拡大に使うため、ボーイングと、可能性としての737機材の追加購入について協議して居る。TAAGは現在、保有機は全てボーイングで、伝統的に、目下、ドナルドトランプ新大統領の政権下で、将来が不透明になって居る、米国輸出入銀行の保証に頼って来た。

TAAG
は域内での拡大を支える為と、一部古いモデルの777を更新する為に737にこだわるのが良いと考えて居る。同社はまだエアバスA320、エンブラエルE190或はボンバルディアCシリーズ系列の様な他の機材と言う選択肢を考慮して居ない。然し、もしボーイングが有効な資金調達の代替案を考え出せなければ、TAAGと同国政府、株主は、他のメーカー、そして他の融資保証方法も考えねばならないだろう。

TAAG
2016年にほぼ収支トントンとして、黒字転換への第1段階を完了したところだが、同社を長期安定的な利益の上がるエアラインとするためには、保有機材の構成を変えねばならない。


Ex-Im Bank: its withdrawal can undermine 2nd and 3rd tier airlines. TAAG Angola Airlines case study

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中華航空、A350を使って北米で拡大=欧州で過剰な拡大の危険

7-Mar-2017


中華航空は、過去10年間、長距離路線の拡大には、無縁な立場を取って来たが、今やその立場を奮い立たせ、静かに、しかし驚くほどの成長を遂げて居る地元のライバルEVAエアに打ち勝とうとして居る。然し、EVAは今や、慎重な拡大を好むかも知れない新たな所有者のために不確実な状況に直面して居り、これは中華航空にとって有利に働く可能性がある。それでも中華航空は、所有者である政府からの過大な影響の下にあり、将来ビジョンが定まらないと言う、そして受領待ちの航空機が無いと言う難しい立場のままである。

 

中華航空はA3504機受領し、2018年末までにもう10機を受領予定である。中華航空はそもそもA350の市場と見て居た欧州には、北米の2倍のA350の便を飛ばす計画である。

 

欧州でのA350の拡大は、中華航空が20176月に、ロンドン線の復活を計画して居る事から、更に広がる可能性がある。同社は更にパリへの新規便を検討することもあり得る。然し、欧州線には長期の供給過剰の危険があり、また台湾にとって、強力な市場とは言えない。中華航空としてはより長い航続距離の機材を必要とするにも関わらず、発注済の777-300ERはもう無いため、北米への拡大の選択肢は限られて居る。

 

 

China Airlines deploys A350 to grow in North America but risks overexpansion in Europe

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ガルーダ・インドネシア、2017年の展望:長距離路線に幻惑されず=提携相手を利用するべきだ


6-Mar-2017


ガルーダ・インドネシアは2017年に、新たにモスクワ線とロサンゼルス線を開設して、長距離路線の規模を倍増させることを計画して居る。ガルーダは歴史的に、近、中距離路線市場に焦点を絞って来た;アジア太平洋と中東以外では、現在アムステルダム、ロンドン/ヒースローが同社の唯一の目的地である。

 

ヒースローは、20163月に新たな国際線拡大推進の一部として開設された。2016年にガルーダはこの10年間で初めて、国内線より早い国際線のASK拡大を試みたのだ。ガルーダが域内と長距離国際線の双方の拡大を継続することから、この傾向は2017年にも続くだろう。

 

長距離路線の拡大は戦略的と考えられるが、高いコストと大きなリスクを伴うものだ。ガルーダはモスクワとロサンゼルスの計画を棚上げして、アジア、特に中国とインドに焦点を絞った方が上手く行くと思われる。

 

Garuda Indonesia 2017 outlook: should avoid being dazzled by long haul - instead leverage partners

 

 

3月5日掲載

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ノーウエジアンエア:北大西洋の新たな10路線が実現可能に=新型狭胴機と運賃価格の刺激で

3-Mar-2017

 

ノーウエジアンが長く待望していた新たな大西洋横断路線は、この夏、開設されるが、英国とアイルランドの5空港と米国の3空港が、現行長距離路線網に加わる。ノーウエジアンは、既にロンドン/ガトウイックから米国の8つの主要空港に飛んで居る。新たな狭胴機の科学技術を駆使する事により、ノーウエジアンは、広胴機の乗入れられなかった小さな都市にも、大西洋横断旅行を実現しようとして居る。

 

新たな大西洋横断路線は、2016年遅くに米国からの認可を得た、アイルランドの子会社NAIがまず運航を開始するが、既存の狭胴機より航続距離の長い、新型機ボーイング737-8MAXを使用するが、ノーウエジアンは、この機材の欧州に於けるローンチカスタマーとなる。

 

エディンバラ、ベルファスト国際、コーク、シャノンそしてダブリンから米国の東海岸の3つの副次的な空港に週間38便、合計で10路線となる。米国の空港は、ステュワート国際(SWF)、プロビデンス(PVD)、そして、ハートフォード/ブラッドリー(BDL)である。これら米国の空港は、小規模で、比較的に欧州では無名であり、ノーウエジアンは、これまで現有の長距離路線でやってきた以上に価格刺激に頼らねばならないだろう。にも関わらず、ノーウエジアンは、今回の新戦略で、再び市場をリードしようとして居る。

 

 

Norwegian Air: 10 new North Atlantic routes enabled by new narrowbody aircraft and price stimulation

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韓国-日本:LCCがフルサービスに取って代わろうとして居る=北東アジアで初めて

3-Mar-2017

 

北東アジアの航空界では、初めて、大きな意味で、低コストエアラインがフルサービスエアラインに取って代わろうとして居る。問題の市場はLCCが急速に成長し、一方フルサービスエアラインが供給を削って居る、日本と韓国の間である。市場全体の規模と旅客数は史上最高記録を作って居る。この事は、どの伝統的なエアラインも市場占有率を盗んで居るとか言う考えを持って居ない;即ち、世界の他の地域では既にそうである様に、LCC各社は市場規模を拡大し、未来の姿を形作って居るのだ。

 

LCCは、2009年には、日本と韓国の間の有効座席数の1%を占めるに過ぎなかったが、2016年には37%になって居り、2017年のこれまでの所、市場の49%となるだろう。空港の限られたデータに依れば、LCCは、フルサービスエアラインに比べ、より高い搭乗率で運航し、既に、より多くの旅客を運んで居て、2017年の末までには、容易に供給の過半数を占める筈だ。

 

LCCは既に、フルサービスの競争相手に比べ、より多くの都市組み合わせを持って居る。日本と韓国の間のLCCの展開は、北東アジアに潜在するLCCの可能性を示して居ると共に、自由化の、一方で、フルサービスエアラインにとっては、効率的なコスト基準を持つ事の重要性を反映して居る。

 

 

Korea-Japan: LCCs are poised to overtake full service airlines for first time in Northeast Asia

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ミャンマー航空界展望:2016年、旅客数伸び率16%超=然し、地元エアライン各社は、引き続き苦戦

3-Mar-2017

 

ミャンマーは、2016年、再び、東南アジアで、そして世界で、最速で成長する市場の一つとなった。国内線旅客は、2016年には15%上昇、2010年以来、 倍増し、一方、国際線旅客数は17%伸び、2012年以来、倍増となって居る。

 

ミャンマーの航空市場は2012年から2014年の期間に、自由化が実施されるや否や急速に伸びたが、2015年には成長が鈍化した。2016年に成長の再加速が起ったのは、更なる自由化と2015年遅くに選挙でアウンサンスーチーの率いる新政権が誕生したのに伴い、来訪客数に再び大波が押し寄せた結果だと思われる。

 

然し、ミャンマーの市場は引き続き、供給過剰と強い競争に晒されて居り、11社ある地元エアラインの何れも利益を出すのを不可能にして居る。外国のエアラインは国際線市場を席巻して居り、国内線市場は小規模な競合社により極端に細分化されて居る。

 

 

Myanmar aviation outlook: traffic growth exceeds 16% in 2016 but local airlines continue to struggle

フィンエア、長距離路線に牽引され供給拡大を加速=保有機と人件費でコスト効率化を目指す

28-Feb-2017

 

フィンエアは2014年の供給削減に続き、2015年には僅かながら拡大に転じ、2016年には供給拡大率を加速させた。同社はまた、特に供給拡大が最大となった地域、即ち、北米とアジアの長距離市場で、単位収入の下落も経験して居る(殆どの欧州エアラインと同様に)。

 

アジアはフィンエアにとって最も大切な長距離市場(日本と中国が、ASKから言って同社の2大市場である)欧州と北東/東南アジア間路線の供給席数のランキングは不釣り合いなものになって居る。同社は、この地域で野心的な拡大計画を持って居て、この夏には東京と香港への増便を計画して居る。今夏サンフランシスコに、そして来冬にはゴアにも伸ばそうとして居る、その長距離路線網は、ヘルシンキのハブを経由の乗継需要に大きく依存して居る。

 

フィンエアの供給拡大再開は、黒字転換に重なって居るが、低い燃油価格が収支改善の最大の牽引車である。その利益率は依然として薄っぺらなもので、気紛れな燃油価格のメリットを超えて、フィンエアは、より継続可能な単位コストの削減を目指して居る。保有機戦略と労働生産性向上が同社のコスト基準に対する二面攻撃となる。

Finnair accelerates capacity growth, led by long haul; seeks cost efficiency through fleet & labour

ブラジルのエアライン、アズール、IPOで資本調達を目指す=投資家には長期展望が必要だろう

28-Feb-2017

 

過去数年間に亘り、ブラジルのエアライン、アズールはブラジルの国内市場での地位を向上させるため、TRIPTransporte Aéreo Regional do Interior Paulista)を取得し、統合を図り、過去少なくとも2回、株式市場へのアプローチをして居る。HNAグループとユナイテッドからの資金投入を確保した後、同エアラインは、もう一度株式公開で、資金を調達しようとして居る。

 

アズールが株式市場に接近する決断の背景には、またしても未だに脆弱なブラジルの経済状況がある。同社はブラジルの経済が弱体化するのに合わせて、供給拡大を抑えたり、保有機を提携エアラインに移転させたり、ジェット機をリース元に返すなどの手法で、事業を調整して来て居る。然し、アズールは、今も機材の更新と将来の事業拡大のために、健全な発注リストを携えて居る。

 

アズールが2014年遅くに開設した、フォートローダデール及びオーランド行き長距離便は、華やかに多くの注目を集めたが、その国際線拡大は引き続き慎重であり、2017年中の拡大は南米内に限って居り、特にウルグアイでの新たな運航開始によるものである。

Brazilian airline Azul works to gain capital through an IPO; investors will need long term vision

カンボジアの国際線市場、再び10%成長=中国人訪問客数の大波で

 

28-Feb-2017

カンボジアの国際線航空市場は、2016年、中国からの来訪客数が20%伸びたのに牽引され、10%の成長を遂げた。カンボジアの国際線市場は、過去6年間に倍増を超える成長を記録したが、その成長の半分近くを中国が占めて居る。

 

中国から押し寄せる旅客需要は、新規起業の波を呼んで居る。2014年、カンボジアの2つのエアラインが開業し、地元エアラインは4社になったが、2017年には、更に少なくとも2つのエアラインが、事業の開始を計画して居る。

 

全ての新規起業エアラインはカンボジア=中国間市場に集中して居る。カンボジアの既存エアライン4社も、中国を焦点として、2017年に拡大を計画して居る。6から7社の地元エアラインを支えるのは、カンボジアの市場が小さいことと、外国エアラインとの激しい競争があり、長期的には難しい問題であると判って来るだろう。

 

Cambodia’s international market grows by another 10% as Chinese visitor numbers surge

ミャンマーナショナル航空、問題に直面=野心的な国際線拡大計画で

27-Feb-2017

 

ミャンマーナショナル航空(MNA)は、2017年、徐々により多くの737-800を受領するのに合わせ、更なる拡大を計画して居る。MNAは、最初の737を受領した後、20158月に国際線を開設したが、保有機、路線網共に拡大は当初計画より遅くなった。

 

MNAの最初の国際線路線は、矢張り苦戦し、結果として、国際線の平均搭乗率が50%を切った。MNAの業績は、特にシンガポール線で改善して居るが、この政府が所有するフラッグキャリアは、黒字化するためには、未だ、乗り越えねばならない大きな障害が幾つかある。

 

ミャンマーの国際線市場での競争は、MNAが現在飛んで居る5路線の全てを含め、極めて激しい。MNAは、2016年には、国際線市場の僅か4.5%の占有率を獲得したが、一方、地元のライバルであり、民間所有のミャンマー国際航空(MAI)は、7.5%を占めて居る。外国エアラインは、競争力で優位に立ち、MNAMAIが採算の取れる新たな国際線路線を見出すのは不可能に近い。

 

 Myanmar National Airlines confronts challenges to ambitious international expansion plan