CAPA分析 : NEW HEADLINES  6月

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。

 

 

 英文本文の翻訳を航空、旅行業界の豊富な経験と知識で承ります。 

  

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アズール・TAPの提携はブラジルの同盟関係を歪めるか?=アビアンカがスターアライアンスに加盟する中で

26-Jun-2015

 

ブラジル第4の規模のエアラインであるアビアンカ・ブラジルは、20157月、正式にスターアライアンスに加盟して新たな一里塚を通過した。アビアンカ・ブラジルがついにスターに加盟したことで、このアライアンスは、2012年にLANと合併した結果としてTAM2014年にワンワールドに飛び出して行った後の穴を、漸く埋める事が出来るだろう。

 

然し、スターはこの所、会長であるデイビッドニールマンが最近、パートナー達を説き伏せてスターの盟友で、ブラジル=欧州間市場で最大のエアラインであるTAPポルトガル航空を買収した、ブラジル第3の規模のアズールを口説いて居る。当面、アズールは、世界同盟に加わる気は無い様で、それよりもジェットブルーやユナイテッドとのコードシェア提携を完成させる事に集中して居る模様だ。然し、最終的にはアズールも考えて、スターに加入する2社目のブラジルのエアラインとなるかも知れない。

 

ブラジルは現在、脆弱な経済で苦しんで居るが、TAMの脱出劇で開いた穴を埋めるために、2社を追いかけるスターの様子を見ると、長期的には、ラテンアメリカ最大の国であるブラジルの戦略的な価値の大きさを表わして居る様だ。スターは明らかに、ブラジル市場での存在感を完全に回復するためには、2社を加盟させる必要があると見て居る。

 

Will an Azul-TAP partnership skew the alliance dynamics in Brazil as Avianca Brazil joins Star?

南アフリカ航空、長距離路線の業績回復続く=アクラ-ワシントン線の開設、A340のリース延伸で

26-Jun-2015

 

南アフリカ航空(SAA)は、ワシントン/ダレス線の幾つかの経由地をセネガルのダカールからガーナのアクラに変更する事で、長距離路線の採算性回復を、引き続き試みて居る。SAAは、地場の需要が実質皆無だった、ダカール=ワシントン区間に比べ、米国線の採算性を改善出来る、新たなアクラ=ワシントン区間の強い需要を期待して居る。

 

20153月、SAAは、北京、ムンバイ線を休止する一方、エティハドとの拡大提携プログラムの一部としてアブダビ線を開設し、長距離路線網のリストラ策として2つの大規模な第一歩を踏み出した。SAAの長距離路線運営は近年、極めて不採算だった、と同時に、安い燃油価格と、A340のリースをより低い料率で延伸した事による、機材リースコストの低下から、大きく改善した。

 

然し、SAAは、長距離路線運営の達成困難な黒字化を完成させようと、未だに幾つもの問題に向き合って居る。最終的には、何度も延期して来た新時代の広胴機を入手する必要が有るだろう。またSAAは、今や、燃油価格が上がれば、リスキーかも知れ無い決断だが、少なくとも一部のA340の保有機の運航を、早くとも2020年まで、続ける事になりそうだ。

 

 South African Airways long-haul turnaround continues with Accra-Washington launch & A340 extensions

 

カリビアン航空グループのインセルエア、更なる急速拡大を目指す=アルーバ、キュラソーからの新14路線で

25-Jun-2015

 

カリビアン・エアライングループのインセルエアは、2015年下期に14の新路線と7つの新目的地を加え、さらなる路線網の拡大を追求しようとして居る。インセルエアは機材を追加して、キュラソー基地から4路線を、更に新しいアルーバの基地から新たに10路線を開設しようとして居る。

 

このグループは昨年、8機の中古機を購入して、フォッカー50、フォッカー70そしてMD80の保有機群を大幅に拡充した。インセルエアは現在、フォッカー70をもう4機、そしてMD80をもう1機購入して、更なる機材の拡充を計画して居る。同社はまた、アルゼンチンや、ブラジルへの中距離路線の開設を可能にする、数機の新型機材A319を購入する事を検討して居る。

 

キュラソーに基地置くインセルは2006年の創立以来、着実に成長して、カリビアンの中で既に第2の規模のエアライングループになって居る。一族が所有するこのエアライングループは、2013年後半に創設したアルーバの子会社が本格稼働し、更にセントマーテンに第3の基地を構築することも計画中で、急速拡大を続けようとして居る。

 

  Caribbean airline group InselAir pursues more rapid expansion with 14 new routes from Aruba, Curacao

米国の事前通関制度、欧州、北アジア、カリブにも拡大=然し、その代償は?

23-Jun-2015

 

2014年の終わりにかけて、メディアでは米国向けの事前通関制度を、より多くの欧州の空港が取り入れる見通しについて、そして、これが、米国国土安全保障省の主導で始まっていると言う話題が盛んに報じられて居た。事前通関制度は、既に、カナダ、カリブ海諸国、湾岸の1都市、そして(欧州では)アイルランドの2空港からの便には適用されて居るが、米国の空港での混雑を緩和する目的で計画され、これが国土安全保障の使命を担うものでは無いとされて居る。

 

然し乍ら、米国を国内外のテロリストの脅威から守る事を使命とする省庁の主導で行われて居る事は、米国の空港での行列解消より、テロ対策からの要請の方が、この進展を後押しして居る事を物語って居る。これと同等に緊急の問題は他にもある。多くの空港が、この制度を歓迎して居る一方で、旅客の方は、期待して居たほどの便宜が得られて居ないという状況もある。

 

US immigration pre-clearance is extended in Europe, North Asia, and Caribbean, but at what cost?

 

ロイヤルブルネイ航空、域内の拡大に集中=リストラ段階が完了、新5ヵ年計画がスタートして

22-Jun-2015

 

ロイヤルブルネイ航空は、アジア太平洋の域内路線網の拡大を追求する新5ヵ年計画の準備を進めて居る。つい最近、創立40周年を迎えた、この国有のフラッグキャリアーは、リストラを完了し、保有する広胴機の更新を終え、新たな局面に入ろうとして居る。

 

ロイヤルブルネイ(RB)は現在、2016年以降に考えられる、幾つかの新目的地の評価を進めて居る。拡大計画を可能にするのは主として、新5ヵ年計画で、狭胴機が6機から9機に増強される事及び、5機目の787を受領する事である。

 

焦点は、787への機材移行により、運航の実力は改善して居るものの、長距離路線の拡大はしそうもなく、アジアの域内事業を拡大する事に絞られるだろう。然し、新たにA320neoを保有機材に加える事で、豪州、南アジア、北アジアへの新しい中距離路線の商機を切り開く事になるだろう。

 

Royal Brunei Airlines focuses on regional growth as restructuring phase ends, new 5-year plan begins

 エバー航空、米国線拡大で新たな局面をスタート=ヒューストン就航と第2の乗り継ぎ便で

18-Jun-2015


台湾のエバー航空は、2015619日、ヒューストン線を開設し、新たな局面に入った。ヒューストンは、エバーのこの5年間で最初の長距離路線であり、2016年に期待されるシカゴ線開設も含め、北米市場に対する大々的攻勢の一部である。

 

エバーは、ヒューストン開設と、引き続き北米への供給を増強するが、可なりの部分、東南アジアへの乗り継ぎ需要に頼って居る。エバーは、最終的に東南アジア=米国間市場の乗り継ぎ需要の為に、増便する事で台北に第2の乗り継ぎの選択肢を創り出し、成長する北米事業を更に盛り上げるべく、東南アジアへの供給を増やす計画である。

 

東南アジアでの成長を支える為に、エバーは、新世代機材のA350或いは787の受領の前に過渡的な供給増を図るため、A330の機数の少規模な拡大をしようとして居る。同社は、2015年末までに、少なくとも20機のA350または787の発注を計画して居る。

 

EVA Air begins a new phase of US expansion with Houston launch and second schedule bank

 バンクーバー国際空港の展望=交通量が急増する中で、アジアとラテンアメリカを結びつける

17-Jun-2015


バンクーバー国際空港は、2014年、カナダ第2の空港としての地歩を固める、目覚ましい成長を遂げた。バンクーバーは、この国のアジアへのゲートウェイとしての位置付けから浮上して来た。然し、2015年には、エアフランス、そしてアエロメヒコの新たな定期便も確保した。

 

バンクーバーは、強固な旅客数を誇る一方で、デルタが今やアジアに向けた、主たるゲートウェイの主導的位置付けに支えられて居る、近隣のシアトルからの競争に直面して居る。それでも、最近、カナダ政府がビザ無しトランジットプログラムを拡大した事から、結果として、この空港がアジアからの旅客を、中米そして南米に結び付ける能力が高まり、激化する競争に、対抗する助けになってくれるだろう。

 

全体として、バンクーバーは、2014年に通過した旅客数実績の29%増となる、年間取り扱い旅客2,500万人を、2020年までに達成する事を含む成長目標を達成するのに、望ましい所まで来て居る様だ。

 

Vancouver International Airport's vision: to connect Asia with Latin America as traffic jumps

 エアライン各社、影響を感じる=中国人の旅行目的地志向が、東南アジアから北東アジアに変わって

16-Jun-2015



多くの祝福を受けている中国人観光客の急成長は、何処にも公平に起こって居る訳では無い。2014年には、核となる東南アジアと北東アジアに、2013年対比で、380万人も多く中国人旅行者が訪れた。これは19%の成長である。然し、この伸びは、北東アジアだけに集中していて、東南アジアは、実質的に減って居る。但し、これには「テフロンのタイ」と言う評判をとるタイは含まれない。2014年の年間の大部分が政情不安の為に、実績は上がらなかった後に、中国の訪問客は、史上最高の実績まで跳ね上がった。近隣各国は、これに比べて、遥かに不幸だった。韓国、タイ、日本が、中国人旅行客の最大の成長市場になった事に、何の不思議も無い。

 

東南アジアの弱点に関わらず、外国エアラインは、明らかに、供給を更に落とそうとは考えて居ない。例えば、シンガポール航空は、中国発の旅客を豪州の様な、他の市場に繋げようと、試みて居る。

 

北東アジア内で急速な成長をして居ると言う事は、中国人旅行者が、今や、各国の観光全体の状況を左右するまでになって居る事を意味して居る。即ち中国人訪問者数は、日本では、全ての訪問者数に対し18%を、韓国では43%を、そして台湾では、40%を構成する。このような高い占有率は、地元でも議論になって居り、政府やエアラインは慎重に対処しなければならないと言うリスクを負わせるまでになって居る。

 

Airlines feel the impact as Chinese tourism preferences shift from Southeast Asia to Northeast Asia

 

 ガルーダ、国際線拡大を再開=7879A3502クラスの777300、モノクラスのA330

16-Jun-2015


インドネシアのフラッグキャリアーであるガルーダ・インドネシアは、最後の4機の777−300を受領し、また30機の787−930機のA350を入手して、国際線での拡大を再開しようとして居る。この拡大は、ガルーダを国際線路線網のリストラと拡大の休止に導いた、多難な2014年が終わり、見通しが改善したことから始まった。

 

追加した777300ERは、2015年下期のサウジアラビアへの供給増と、2016年のフランクフルト、パリへの新規開設など、近い時点での国際線供給の拡大を支える予定だ。7879A350は、一部、2020年からのガルーダのA330保有機材の更新のために使われるが、また、同社の中距離、そして長距離の路線網の更なる拡大も可能にする見込みだ。

 

一方で、ガルーダは、少なくとも当面は、現有の6機の777300ERでは、ファーストクラスを維持するものの、追加する777には、ファーストクラスを装着しない事として、同社の広胴機の保有機材計画を修正しようとして居る。また、ガルーダは、6機のA330からビジネスクラスを取り外し、低コストの競争相手であるインドネシアエアアジアXとライオンエアのA330に類似した全席エコノミーの商品とする計画である。

 

Garuda resumes international expansion with 787-9s, A350s, 2-class 777-300ERs, single-class A330s

 

 インドの航空界展望=旅客数は上昇、損失は減少、しかし運用の世界には未だに障害が

15-Jun-2015


インドの航空界にとって、過去数年間は、この産業の歴史の中で、最も問題の多い時期だったことは間違いないだろう。供給過剰、高い投入原価、激しい競争、そして抑圧的な政策や規制の環境が、寄って集って、航空界の価値連鎖の実質全ての生存を危うくして来た。インドのエアラインだけとっても、2009年度以来、総額で100億米ドル以上の損失を出して居る。エアラインの負債は約113億米ドルになり、ベンダーへの未払い分を含めれば140億米ドル近くに膨れ上がる。産業全体でのエアラインの負債はエアライン収入の100%以上に相当するものになって居る。

 

2015年度、旅客数は上昇し、損失は減少したけれども、これは大きくは安い燃油価格が招いた結果であった。他に、この業績の改善に貢献する様な要素はあまり無い。2016年度の残りの期間を見てみると、プラスの外的要因としては、燃油価格が現在の水準のまま推移すると見られることと、インドの経済見通しが上向いて居る事がある。力強い、旅客数の伸びが続くと予想され、慎重な供給拡大とともに、インドのエアラインの財務状況は更に改善すると思われる。

 

India Aviation Outlook: Traffic up, losses down but operating environment remains challenging

 

 企業渡航のテクノロジー=変化を求める旅行者の需要に、常に順応する事

15-Jun-2015


間も無く、企業渡航エグゼクティブズ(ACTE)の支援で開催される、CAPAの「企業渡航革新サミット」では、旅行のテクノロジーがお披露目されるだろう。83日にシドニーにて開かれるこのイベントに先立って、ゲスト講演者のアランレイボウイッツが旅行テクノロジーの現状と、地平線の向こうに見えて来た、幾つかの展開について検討する。

 

このテクノロジーは、望みを可能にする偉大なもので、企業渡航には広く取り入れられて居る。過去15年間で、企業や組織はオンラインによる各自予約に移行して居て、それがオンライン予約の90%にも達して居る所もある。

 

然し乍ら、各自予約は全体に取り入れられて居る訳では無く、それを開始し使用するためにはまだ障害が幾つかある。

 

そして、旅行業界の各種の供給チェーンを、予約の最新テクノロジーから注目する中で、業界として、新たな問題に直面して居る。モバイルによる解決策である。渡航する個人が、持ち運べる通信機器を使って、移動中にも、情報を求め、予約を作成し、変更したいという需要があるからだ。

 

Corporate Travel Technology: Constant adaptation as traveller needs change

 

フィリピン航空、長距離路線用機材を更新=777-300ERの追加で、A350-900の可能性も

13-Jun-2015

 

フィリピン航空(PAL)は、2機の777-300ERを追加して、今後も、46機の新時代の広胴機(A350-900の可能性が高い)を導入する事を考えて居る。グループの新たな広胴機の保有計画は、最近導入した6機のA340-300をこれから3年間で、徐々に引き上げ、一方、長距離路線は比較的慎重な伸びに抑える可能性も考えて居る。

 

PALは現在、欧州に1路線、北米に5路線ある、自社の全長距離路線で共通の商品を提供しようと努力して居る。2016年末までに、ロサンゼルスとサンフランシスコ線を全て777−300ERによる運航に移行し、A35020153月にバンクーバー経由で開設したニューヨーク線を直航化するのに使用する可能性がある。

 

PALはまた、A330−300の機材の内、8機を改修して、現在の全席エコノミー仕様から標準化を図ることも計画して居る。PALは、A330−300の内2機は、サブリースに出すと思われるが、中距離路線網の拡大はA321neoを使って、実行可能だろう。

 

Philippine Airlines will renew its long haul fleet with more 777-300ERs and potentially A350-900s

ダブリン空港=何故、IAGはライアンの第2の基地を、欧州で5番目のハブにしたいのか

11-Jun-2015

 

市場と言う事では、IAGのエアリンガスに対する入札は、このアイルランドのエアラインの北大西洋に伸びる路線網と、英国地域への優れた乗り継ぎ体制、そして重要度は落ちるが、欧州内での存在感、が根拠になって居る。エアリンガス自身の議論だけでなく、この入札はダブリン空港の戦略的な利点と、対照的な各エアラインのビジネスモデル間の戦いにスポットライトを当てる事になった。

 

アイルランドと、その最大の空港ダブリンは、長い間、航空界では自分より重い階級の相手にパンチを浴びせて来た。航空の世界に於いて、エアラインの座席数で比べれば、アイルランドは40位にランクされるが、人口では160位にも入らない。ダブリンは、欧州ではほんの25番目の規模の空港だが、旅客数で欧州最大のエアラインであるライアンエアの母港である。

 

欧州の伝統的エアライングループが小さな市場占有率しか持たず、有名な航空同盟は今の所、存在しないに等しいにも関わらず、エアリンガスとライアンエア、それぞれ、低コストと伝統的エアラインのハイブリッド、そして最も純粋なLCCの一つ、である彼らがダブリンに君臨して居る。ダブリンのエアラインの品揃えと言えば、急速に成長する世界の強力な繋ぎ手であるエミレーツ、エティハドとターキッシュに加えて、域内航空のシティジェットとフライビーでほぼ全てである。

 

Dublin Airport: why IAG wants Ryanair's second largest base to be its fifth European hub

 

CAPA、タイ政府と合意に至る=バンコクでの「LCC空港」会議の主催者に

11-Jun-2015

 

CAPAは、タイ空港当局(AOT)と、2015915日、バンコクにて開催される、記念すべき第1LCC空港年次会議を主催するパートナーになった事をお知らせする事は、大きな喜びである。LCCは過去10年に亘って、アジア太平洋地区全体で、旅行と観光を発展させるに当たって、極めて重要な役割を果たして来て居る。空港、政府そして産業界の要人たちは、LCC分野の強い必要性と挑戦について、益々、深い理解を示して来た。この初の年次LCC空港会議は理解を更に深め、この産業を前進させる事だろう。

 

LCCは今や、世界のエアラインの4席に一つを占める様になり、東南アジアでは、今や5席中3席近くはLCCのものである。AOTの最近の統計によると、低コストエアラインLCCは、バンコクでの供給席数の36%を占めて居る。

 

CAPA reaches host agreement with Airports of Thailand for LCC Airports Congress in Bangkok

アメリカン航空とカンタス航空、米豪路線で拡大=カンタスは国際線での役割を強化

10-Jun-2015

 

アメリカン航空は、20年間の不在の後、南太平洋に帰って来た。 その中で、長年の固い提携相手であり、蘇りつつある豪州のフラッグキャリアーであるカンタスは、確実に、大切な国際的な勢力として自らの位置付けを再確立しようとして居る。

 

北米と豪州/NZを結ぶ、南太平洋回廊は、長い間、時代錯誤そのものに見られて居た。米国のエアラインが1990年代初期に疾風の様に就航して以来、米国=豪州間の市場では直接競合も、大きな中間ハブの存在も殆ど無かった。2008年のオープンスカイ合意により、デルタと、当時のVオーストラリア(現在のバージンオーストラリア)の参入が認められたが、彼らは直ぐに、より強大なライバルである、カンタス、ユナイテッドそしてエアニュージーランドに挑戦するために、タッグを組む事になった。後の2社はスターアライアンスのメンバーであるにも関わらず、エアニュージーランドとユナイテッドは実際には競合社であり、一方カンタスは独自の途を歩んで居た。他の地区では、世界航空同盟が、大西洋横断、北太平洋そして欧州日本間の各市場の縄張りを決める様になって居る。今や、南太平洋もまた、エアライン提携がその性格を決める事になるだろう。

 

アメリカン航空は、何年もの間、自社の国内路線網への送客をカンタスに頼って来たが、201512月、ついにロサンゼルス=シドニー線を開設する予定である。そこで、今度はエアニュージーランドとユナイテッドにシナジー効果を(あるいはそれ以上のものを)求める圧力が強まり、一方で、バージンオーストラリアとデルタと言う弱者の方は、ますます搾られる事になるだろう。アメリカンは、以前にニュージーランドへの直航便を計画していると噂されていたが、今回、また、次の計画のリストに有ることをほのめかしたことから、これが復活して居る。

 

全体像の中の競争状態は、不可避的に、それぞれのパートナー(或いは潜在的なパートナー)がこの先、どの様に進んで行くかによって、決まって来るのだろう。

 

American Airlines and Qantas expand on US-Australia. Qantas reasserts its international role

 

北京首都航空、中国第7の長距離路線エアラインに=欧州線を計画中

9-Jun-2015

 

2015年の始めに、中国で長距離路線を飛ぶエアラインは5社であった。年の終わりには、それが7社になるだろう。これは、北米中で長距離路線を飛ぶエアラインと同じ数である。厦門航空の787で飛ぶ、アムステルダムとシドニーに次いで、HNAの北京首都航空が20159月に、欧州線を計画して居るのだ。コペンハーゲン行きの限定便は広州と北京から、ヘルシンキ便は北京からのみ運航される。首都航空の54機のエアバス狭胴機には、年末までに、3機のA330が加わる予定だ。新たな広胴機を効率的に使うために、より多くの国際線、国内線の便が計画されるだろう。

 

首都航空は、定期便とチャーター便を取り混ぜて運航して居る。HNAの複雑な所有の構造の中で、首都航空は、同社の準チャーター便から、グループの利益を創り出して居る、HNAツーリズムの一部である。海南航空からウエストエア、エーグルアズールまで、他のHNA関連エアラインは、HNAアビエーションの組織下にある。グループの旗艦である海南航空が、787を使って北米に的を絞るのに対して、首都航空は、その他の市場を開拓するのにも使えるし、究極的には、他にもいくらでも居る、本土のHNA傘下のエアラインにとっての、長距離便運航へのテストケースにもなり得る。

 

Beijing Capital Airlines to be China's seventh airline to fly long haul, planning European routes

 

スカイマーク航空、デルタの標的になるか=エアバスとイントレピッドがANA主導の再建案に反対

8-Jun-2015

 

ANAが、日本で第3位の航空会社で経営危機に陥ったスカイマークを再々生する支援者に選ばれた日は、日本にとって、とても名誉ある日とは言えなかった。スカイマークをANAの傘下に入れると言う事は、日本政府が何年もの間、多分余り気のりしないまま防ごうとして来た努力が無に帰して、航空輸送業界がANA-JALの複占に逆戻りしてしまう事を意味するのだ。

 

今や、日本政府好みの政治的判断に挑戦して、外国勢が状況を逆転させるかも知れない。エアバスと債権者イントレピッドは、スカイマークの負債の過半を代表するのだが、彼らに、スカイマーク再建計画に相当な重みを持って居るとして、東京の裁判所が、政治的圧力がかかる事は疑うべくも無いが、日本人以外の手に空域を与えるのか。議論の中心には、スカイマークには不要となったが、カストマイズされて居て、他社が受け入れるのはなかなか難しい、A330A380がある。エアバスとイントレピッドはANAがこの航空機について、満足の行く解決策を提示して呉れると期待して居た様だが、全く無かった。

 

エアバスとイントレピッドは、それならスカイマークは、A330/A380の問題を解決して呉れる、他のエアラインの助けを借りて再建する方が良いと考えるだろう。スカイマークは、世界の殆どのエアラインから、物色されて居る。中国のHNAは、条件を提示したし、デルタは候補になる可能性ありだが、日本の解決策がまだ無い。もし、日本が、提携相手として外国エアラインを受け入れられれば、ANAから独立したスカイマークは、国益にかなう筈だ。

 

Skymark Airlines could be a Delta target as Airbus & Intrepid oppose an ANA-led restructure

 

エアアジアX、供給削減後に状況改善=完全回復はMASにかかっている

6-Jun-2015

 

マレーシアのエアアジアXは、2015年第1四半期に、僅かながら利益を計上し、2015年下期には黒字回復を完成できると、楽観して居る。然し、マレーシアの市場環境は、依然として厳しいもので、全ての競合他社がエアアジアXにならって、供給や価格設定に合理的な取り組みをするとは限らない。

 

このマレーシアを本拠地とする、長距離LCCは、2015年第1四半期に豪州線の21%減を中心に供給を削減した。然し、その搭乗率は12pptもの驚くべき下降を見せ、利益率は期待した程改善しなかった。

今回はマレーシアのエアラインに関するレポートの第2部である。第1部では、自らのリストラ計画として、供給と人員の削減を開始したマレーシア航空(MAS)の見通しを検証した。

 

AirAsia X starts to show improvements following capacity cuts. Full recovery could hinge on MAS

マレーシア航空、人員と路線網の削減を開始=見通しは依然として多難

4-Jun-2015

 

マレーシア航空(MAS)は、長く懸案となって居る、供給低減と人員の削減、効率の改善により、収益性を回復する事を狙ったリストラに、漸く着手しようとして居る。このフラッグキャリアーが、新会社となって生まれ変わり、新たな一章を開始するにあたっては、ブランド変更も検討されて居る。

 

MASは数年前から大規模なオーバーホールを必要として居たが、2014年になって、地元市場での供給過剰問題に加え、MH370MH172つの航空事故により、苦境が、より恐ろしい形で到来してしまった。マレーシア政府は、素早く反応し、20148月にはリストラを主導することと、少数株主からの株式買い上げ計画を発表した。MAS2014年遅く、株式上場を取りやめたが、人員と供給の削減を含む、その他の改革を始めるのに恐ろしく時間がかかって居た。

 

新たなCEOであるクリストファーミューラーの着任とともに、今は201591日に予定されて居る、潰れかかった今の会社から、新会社への遅れた移行に先行して、人員削減を行い、漸く前進し始めようとして居る。供給調整は、つい最近、フランクフルト、コチ、クラビそして昆明への便の運休でスタートした。

 

 

Malaysia Airlines begins to implement job and network cuts. Outlook remains challenging

HNA海南航空、南アのコムエアの6.2%を買収=中国-アフリカの航空の連携を加速

2-Jun-2015


旗艦である海南航空を含め、拡大するHNAグループは、英国航空のフランチャイズの下でフルサービスのエアラインを、そしてクルラと言うLCCを運航する、南アフリカのコムエアの株式6.2%1,300万米ドルを投資し、国際的な企業買収戦略を推し進めて居る。最近のエアライン買収の例に似ず、コムエアは運営状態が良く、黒字経営である。この買収は狭胴機1機の半分以下のコストで、多分、比較的に安い買い物だろう。

 

両社におけるシナジー効果は未だ定かでは無い。コムエアは南アフリカ以外には飛んで居ないし、HNAはもうアフリカに飛んで居ない、例え飛んで居たとしても、概して提携についてはオープンであるコムエアと協働する為に投資する必要は無かっただろう。HNAはガーナのアフリカワールド航空に投資して居るが、(今のところ)コムエアと路線網の連携は無い。

 

今回の投資は、HNAと中国国際航空が、結局は政治的に難し過ぎたが、南アフリカ航空への投資を検討した後に持ち上がったと理解されて居る。中国航空界にとってアフリカは新たなテーマであり、それには、航空路線の成長、空港インフラ建設計画、各国政府やエアラインに中国製航空機を使わせると言った要素が含まれて居る。

 

HNA/Hainan Airlines buys 6.2% of South Africa's Comair, accelerating China-Africa aviation links

キャセイ・パシフィック航空の長距離路線拡大、アジアのエアライン統合を刺激する可能性あり=ANASIAか?

1-Jun-2015

 

香港の地元では、キャセイは、ストライキの脅しとともに、労働争議が繰り返されて来た。然し、アジアの他地域では競合他社はキャセイとその長距離便の拡大に不安を感じて来た。20154月、キャセイは50機目の777300ERを受領したが、嘗ての長距離便の担い手だった747400の保有機数が最盛期でも24機だったのとは対照的である。

 

キャセイは、アジアにとって核となる3つの長距離路線市場である、豪州、欧州そして北米の全てで相当の存在感を持つアジアで唯一のエアラインである。欧州と北米ではA350が納入されると、更なる拡大が見込まれる一方、豪州での拡大は追加的な運輸権が獲得できるかにかかって居る。アジアの中心にあると言うキャセイの地理的条件は、しばしばキャセイより規模の小さい競争相手には無い、地域を越えて手を広げられるという利点を与えて居るのだ。

 

これらの趨勢の結果として考えられるのは、北東アジアと東南アジアのエアライン間の深い提携関係への進化である。各社が更なる、大詰めのシナリオを考える中で、将来の方向性としてエアラインの統合が可能性を持って来る。企業合併は、北米は言うまでもなく欧州ほどには纏まらないだろうが、ある種の形態での、より親密な関係を構築することへの圧力は強まりつつある。一つの可能性の例としては、ANAとシンガポール航空の縁組がある。

 

Cathay Pacific Airways' long-haul growth could provoke Asian airline consolidation; ANA and SIA?

エアカナダとウエストジェット、供給拡大目標を維持=単位収入が下落傾向の中で

31-May-2015

 

カナダの2つの大手エアラインが、過去数年の間に、利益率を上げ、黒字業績を維持できる様、基礎を築くために、これまでとは異なる道筋、究極的には一点に収斂するのだが、そんな道筋を採ることにした。ウエストジェットはコスト意識の高い、自社の基盤となる顧客を疎外しないよう配慮しながら、より高い比率でビジネス客を惹きつける様な品揃えを創り出すという途を選んで居る。一方、エアカナダは、レジャー旅客へのアプローチを強める事を決めて居る。

 

全体として、両エアライン個々の戦略は、堅固な増収、利益率上昇と収益性の向上となって、上手く行って居る様に見える。然し、両社とも、短期的にはそれぞれ異なる理由から、単位収入と利益率に圧力を受けて居る。

 

殆どの米国のエアラインに似て、ウエストジェットとエアカナダも単位収入に圧力を受けて居ながら、売り上げ実績は強固に維持して居る。然し、もし、現在ゆっくり、じわじわと上昇傾向にある燃油価格が、突然、急速に上がり始めれば、カナダのエアラインは、一部地域ではGDPの伸びを超えて拡大して居る、その供給計画を見直す必要に迫られるかも知れない。

 

Air Canada and WestJet maintain supply growth targets as unit revenues trend down

 

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