旅物語 第29回「京都の節分行事)」(2024年2月2日~4日)

2024年2月18日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)

 

京都の節分行事を見てきました。

 

 平安神宮では、平安時代の宮中で行われていた「追儺(ついな)」や「鬼やらい」といった祓いの儀式を再現しています。大儺之儀(だいなのぎ)では、四つの金色の目が特徴の「方相氏」が登場し矛と盾を打ち鳴らしながら「鬼やろう」と叫び、邪鬼を祓っていきます。


 節分行事では最も有名で歴史のある吉田神社では、22日から3日間にわたり節分行事が行われます。3日間で50万人もの参拝客があるそうです。初日の2日の夕刻から平安時代の古式に則った「追儺式」が行われます。「鬼やらい」と称し、矛と盾を持った「方相氏」が青・赤・黄の三匹の鬼を追いつめ退散させます。


 紫式部の邸宅跡にある廬山寺の節分会「追儺鬼法楽」は通称「鬼踊り」と呼ばれ、赤・青・黒の三匹の鬼が出現します。「欲」「怒り」「ねたみそねみ」の三毒を象徴しており、年の変わり目の節分にこの三毒を追い払い、新しく始まる一年の健康と幸せを祈ります。


 小さい神社ですが1200年の歴史ある須賀神社の節分はユニークです。平安時代に下級貴族が文字の書けない庶民のためにアルバイトで懸想文(恋文)の代筆を始めたのを起源に、江戸時代、貧乏貴族が小遣い稼ぎに恋文の代筆をしたことが一般的となり、これを何故か現代の須賀神社の節分で再現されています。貴族の正体を隠すために顔を白い布で覆った水干(すいかん)姿の“懸想文売”はユーモラスです。


 聖護院は天台宗系修験道の総本山でまた門跡寺院です。3日の追儺式では山伏が鬼を退治します。今回は前日の2日に行ったので、境内でのんびりしている鬼に会いました。