全国一宮 第10回「遠江国一宮 小国(おくに)神社」(2016年 正月)

2016年1月26日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)

 

 2016年正月、静岡へ小旅行した際、遠江国一宮「小国神社」に詣でました。
 この一宮は、天竜川中流域の奥深い山の中、地名をみると「森町」・・・あの“遠州森の石松”の故郷です。
 御神体は裏手の本宮山、格式の高い“鎮守様”といった雰囲気です。
 大己貴命(オオナムチノミコト)を祀っています。大己貴命は大国主命(オオクニヌシノミコト)の別名、小国神社の「オクニ」は大国主命の「オオクニ」が訛ったとも。
 鎮座は古く古墳時代(6世紀半ば)、1450年の歴史ある古社で、文武天皇(700年頃)時代からの「十二段舞楽」を今に伝えます。 

一の鳥居

 

 杉の高い古木が並ぶ風格ある参道です。
  お正月で屋台がたくさん出ています。

参道

拝殿

 平安時代には「事任(コトノママ)神社」と呼ばれ、“願い事がそのまま叶う”と民衆の信仰は厚かったようです。
 願い事が叶うとお礼に鯉を放つという「事待ち池」が今も残ります。
 また、何故か、この池の水をつけると“いぼ”が取れると言われています。

事待ち池(奥は、八王子社)


 

 

 

 昭和47年の台風で倒れた樹齢千年の元御神木の“大杉の根株”が境内に祀られています。

 

 

樹齢千年の元御神木の根株

二の鳥居

氏子さんが製作した
今年の干支のお猿さん

 

 徳川家康が苦境の時代、
二度、開運を願い参拝した際に座った石、
 以降、家康の開運にあやかりたいと信仰が厚い。

家康公「立ち上がり石」