俳句で新年のご挨拶
2016年1月25日
主席研究員 逆井幸江
平成二十八年も早やひと月が過ぎようとしています。
いろいろ不穏な世の中ですが、たまには俳句で気分転換でもいかがでしょうか。
山も木も鳥も静かや初明り
*初明りとは、元日の暁の曙光がさしてくるさま
門松や開け放たれし屋敷門
*我が故郷の豪商のお屋敷の正門が流石にお正月には開いていました。
本殿の木鼻の獏の淑気かな
*木鼻とは、複数の縦柱を横に貫く柱の端にある彫刻
*獏とは、人の悪夢を食うという想像上の動物。一見、象に似ている。
*淑気とは、新年のめでたく厳かな気配 (因みに、根津神社です。)
転読の大般若経初御寺
*転読とは、お経をばさばさと流すように動かし略読して全巻を読誦したことにすること。大般若経は六百巻ある
そうです。近所のお寺での風景。
潮騒を遠くに聞きて初弁天
*江の島です。
海に向かひ下る石段破魔矢鳴る
*鎌倉八幡宮です。
申年は大荒れ模様初相場
*申酉相場は騒がしいとか。株価の行方は?
百合鷗言問橋の欄干に
*ゆりかもめは都鳥のこと。伊勢物語に「いざ言問はむ都鳥」とありますね。
この後、隅田川を渡って、長命寺桜餅を食べて帰りました
以上、航空には全く関係のない拙句で失礼しました。