航空業界五七五
主席研究員 逆井幸江
大いなる富士の全景初飛行
2014年の新年、皆様いかがお迎えでしょうか?
景気はこのまま持続して良くなって行くのでしょうか。いずれにしろ航空業界の競争環境が増々厳しくなるのは確実。
今回は俳句(川柳?)で昨年を振り返ってみました。
いじめられ羽田に行けば秋の風
10月に発表された羽田国際線昼間帯発着枠のANA11枠、JAL5枠という傾斜配分には驚かされました。JAL経営破綻時の政府支援により二社に生じた体力差を是正するためとの説明でしたが、恒久的利権である発着枠配分のあり方に疑問を生じました。JALと国交省の間に秋風が吹き始めたのか。自民党と民主党との代理戦争との声も…..。
セクシーもいつか清楚にバニラの香
今や日本に就航するLCCは15社(外航12+日本3)。昨年12月、エアアジア・ジャパンから衣替えしたバニラ・エアが就航しました。従業員はそのままほとんど継続雇用のようですが、企業文化は相当違いそうです。赤いミニスカートの制服に濃いめのお化粧だった客室乗務員の御嬢さんたちは、今はどう変わったのでしょうか?
あれこれは言わぬが花よソーダ水
10月、JALが長年の慣習を破り、ボーイングではなくエアバスのA350を31機オーダーしたニュースは世界中を駆け巡りました。フラッグシップ・キャリアのJALはフリート選択にさいしても、日米関係や政治的圧力を受けて来たと言われます。ボーイング社における日本企業の共同開発率も年々高まっている中、JALの植木社長は「最良の飛行機を選んだだけです。」と語りました。運航上は一社の飛行機を使用するほうが効率は良いはずですが、航空機購入の観点からは、二社で競わせたほうが良い条件を引き出せるでしょう。ともあれ、JALの大きな決断でした。
キャプテンの社長に化して鶴帰る
パイロット出身の植木義晴氏がJAL社長となって二年。JALを利益を生み出すグローバル・エアラインに変身させたとして、先ごろ「Orient Aviation」誌の「Person of the Year 2013」に選ばれました。日々起こる様々なトラブルに対処し決断していくという点で、パイロットも会社社長も本質的には同じだ、とどこかで語っておられました。キャプテン時代の機内アナウンスには定評があったという植木氏ですが、安心感のあるゆっくりとしたしゃべり方です。そういえば植木氏は大スター片岡千恵蔵の息子。千恵蔵のあの特徴あるしゃべり方を思いだしました。
鶴帰る:春になると越冬していた鶴は北方に帰っていく。大空を列をなして飛び帰るさま
返り花人に逢ふ日のハイヒール
この頃はウォーキングシューズ愛用の私ですが、六本木ヒルズのグランド・ハイアット東京で行われた上記授賞パーティーには、さすがに久しぶりにハイヒールで出かけました。クリスマス・イルミネーションの六本木をハイヒールで歩いていると、何やら昔の恋人にでも逢いに行くような.....。
返り花:季節外れに咲く花、狂い咲き
以上