全国一宮 第14回「和泉国一宮 大鳥(おおとり)大社」(2016年2月)

2016年6月2日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)

 

 和泉国一宮は、日本神話の悲劇の英雄「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」を祀るお宮です。
 伊吹山の神との戦いに敗れ、三重の地で亡くなり、白鳥となって故郷へ向かい降り立った地が、ここで、「白鳥伝説」のお宮です。

 白鳥が由来となる「JR鳳(おおとり)駅」から市街地を10分ほど歩くと突然広大な「千種(ちぐさ)の森」が現れ、その中に一宮はあります。

 

 また、日本武尊の亡くなった三重の地と大鳥大社は、同じ緯度(北緯34度32分)線上にあり、春分・秋分には、この線上を太陽は移動します。 どんな意味が隠されているのでしょうか? 不思議です。

大鳥神社 一の鳥居

「白鳥」のシンボル

日本武尊の立像

二の鳥居と拝殿遠景

 

 東国平定の帰路、妻、宮簀媛(ミヤズヒメ)・・尾張国造の娘・・・に「草薙の剣」を預けたまま、伊吹山の神との戦いに趣き、返り討ちにあい、病を得、現在の四日市まで落ち延びた所で、
 「吾が足は、三重(みえ)に勾(まが)れるが如くして、甚(はなは)だ疲れたり」と言って亡くなり、その魂は白鳥となり、故郷ヤマトを目指して飛び立ちました。

 

* 「三重県」の語源となりました。
* 「三種の神器」の一つ「草薙の剣」は、今も尾張「熱田神宮」にあります。

滋賀・岐阜県境にそびえる雪の伊吹山


 

 「大鳥大社」の祭神には、「日本武尊」の他、「大鳥連祖神(おおとりのむらじのおやがみ)」・・・(天児屋根命の別名)」が祀られています。 
 かつて、和泉国大鳥郷に居住した中臣系氏族が、彼らが祖神とする「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」を祀ったのが、この宮の起源とされてきましたが、その後「白鳥伝説」とあいまって、現在と形となりました。

 

 ロマンティックな「白鳥伝説」を持つお宮ですが、市街地にあるせいか、今ひとつ厳粛な雰囲気や風格に欠け、今まで巡った多くの“一の宮”とは異なる残念な印象でした。

拝殿

 

 本殿は「大鳥造」といい、「切妻造・妻入社殿」という「出雲大社造」に次ぐ古形式を保っています。

古式ゆかしい本殿遠景


海外事情

海外事情12月9日号

 

 

2つのIATA NDC標準に関する記事「4. NDC進捗状況」、「16. 航空会社の3つのテクノロジートレンド」が有った。4.の記事は、NDCは安定的に進展しているものの、乗り越えなければならないハードルがまだまだ存在すると述べている。その反対に16.の記事は、開発進展状況は計画通り順調だと述べている。後者は、IATAが主催した航空会社リテーリングシンポジウムに関する記事のため、多分にIATA寄りになっていると思われる。4.がより正確に実態を表しているのだろう。「技術的な問題よりも“人と金と政治”(people, money, politics)の問題が進展を阻んでいる」と言っている。NDC APIで接続して流通経費をできるだけ削減したい航空会社と、反対していたNDC に今では積極的に対応して、新たに登場したアグレゲータとの競争に勝利するためと、航空会社に“中抜き”させないための両方で頑張っているGDSとの、これからのせめぎわいが激しくなるだろう。

 

 

 

グロバールOTAの第3四半期決算で、EXPE22%大幅減益となった「9. エクスペディア 3Q 減益」。その反対にBKNG10%増益した「15. ブッキング3Q、増収増益達成」。どちらもnet incomeベースだ。EXPEの減益は、GoogleSEOに関するアルゴリズム変更が影響しているという。BKNGは、このチャネル規模がそんなに大きくなく影響が軽微であったという。TRIP3Qも減収減益となった「12. トリアド、トリップ・コムと中国合弁設立」。TripAdvisorブランドホテル収入が、Google自身のホテルプロダクト検索増加が原因で14%減少したのだ。Googleの旅行領域参入がますます本格化しているようだ。

 

117日、3社の株価は、EXPE27%BKNG8%TRIP22%、と値を下げた。市場は、オンライン旅行市場におけるOTAの今後の競争力維持を懸念しているのだろうか。OTAは、サプライヤー直販拡大はもとより、Airbnbなどの新たな販売モデルの台頭やGoogleなどのグローバルプラットフォーマーとの競争激化に直面している。(編集人)

5. (TJ) オヨ、15億ドル追加調達」と「14. スタートアップに200億ドル注入」の2つの記事から、今までOYOは累計で20億ドルほどの資金を調達し、その規模は過去10年間の世界の旅行領域スタートアップ総投資額200億ドル(約22兆円)のほとんど10%を構成していることが分かる。この多額の資金調達を支えている主要投資家には、ソフトバンクのビジョンファンドが含まれる。ソフトバンクは、最近、上場延期を余儀無くされた米WeWorkに(支援策として)50億ドルを出資することを決定した。(ビジョンファンドは、すでに累計100億ドル=約1.1兆円)をWeWorkに投資している。)出資しているUberの株価も上場時より25%も下がっている。まさかOYOWeWorkの二の舞なんてことには・・・? ビジョンファンドの主要投資先には、旅行関連では、OYO, Uberに加えライドシェアのGrab(シンガポール)と滴滴出行(中国)がある。 

 

15. トーマスクックと中小旅行会社」と「16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要」は、トーマスクック(TCG)の倒産原因が、アイデンティティー(企業の独自性)・リダーシップチーム・市場のトレンド・テクノロジー戦略、の5つに重大な問題(瑕疵)が存在したためだと解説している。そして、近代のトラベルテックが進化した市場では、API、オープンシステム、提携(後述再掲)の方法によって、中小旅行会社と雖もTCGと変わらない在庫にアクセスすることが可能であると説いている。むしろ中小旅行会社の方が、小回りがきいて、経営環境の変化に迅速に対応し、社内のコミュニケーションにも優れていると書いている。また、大手ツアオペに送客をべったり依存するのではなくて、複数のデジタルチャネルを利用するチャネル管理が極めて重要だと教えている。 

 

10. テクノロジー・コンバージェンス」は、スタンドアローンの複数のシステムを繋げば(コンバージェンス/融合すれば)、より優れたアウトプットが生まれると言っている。恥ずかしながら、この言葉を初めて聞く者には即ピンと来ないが、その一例として記されている、Disney+ABS+Pixar+MarvelViacom+Paramount Studio+CBSM&Aによる企業の混ぜ合わせを見ると少しは理解が進む。要すれば何から何までの自前主義は(あるいは個別システムの独立させたままの寄せ集めでは)もはや通用しないので、これからはテクノロジー・コンバージェンスをよく理解して、自分に相応しいパートナーとの提携戦略(あるいは個別システムの繋ぎ合わせ)が必要だと言っていると解釈した。DisneyViacomの場合はM&Aによりそれを実現している訳であるが、M&Aだって提携の究極的な形である。トラベル・エコシステムの発展も、ここ辺りにそのレゾンデートルがあるのかもしれない。観光MaaSだって企業間提携をベースにしている。そう言えば、TCG倒産ニュースでも提携について触れている。また「1. (TJ)ブッキング、航空便予約開始」で、Booking Holdings CEOConnected Tripと言っている。コンバージェンス、コネクテッド、融合、繋ぐが重要なキーワードとなりつつあるようだ。インターネット社会のIoTが進んでいる訳だ。(編集人)