京都ミステリ-スポット 第6回 「大将軍社」(2013年 春~夏)

 2015年10月1日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)


 西暦794年、桓武天皇が平安京を造営した際、王城鎮護のため陰陽道に則り、王城の東西南北の4隅に、方除け守護「大将軍」(金星です)を祀りました。

 現在も残る、独立した「大将軍社」が3ケ所、他の神社の中に摂社として残るもの2ケ所・・・を訪ねました。 今も5つの「大将軍社」がひっそりと、でも、しっかりと京の都を守っているのです。


 北西の守護の「大将軍八神社」は、北野天満宮近くの一条通りにあります。  5つの中では唯一今も人気のお社、鳥居をくぐるとそこは異空間です。 神秘的で大好きなお社です。



北西守護

大将軍八神社鳥居


「八卦」モニュメント

・・「易」「風水」の由来で、方位を意味します



本殿




 北東の守護の「西賀茂大将軍神社」、西賀茂の住宅街にひっそりと佇む鎮守様の雰囲気です。
 東南の守護の「東三條大将軍神社」、賑やかな三条東山通りの裏手に突然現れる幽玄な神社、道長の父、関白藤原兼家の「東三條殿」の跡地とも言われています。


北東守護

西賀茂大将軍神社

樹齢八百年の銀杏の木、頼政の「鵺退治伝説」の「鵺の森」跡地と言われる。

東南守護

東三條大将軍神社



 北東のもう一つの守護「紫野大将軍社」は、京都で最も古く由緒ある「今宮神社」の中に摂社として残っています。


北東守護


 

 

 

 

紫野大将軍社(今宮神社摂社)

 今宮神社は平安以前に起源を持つ京都で最も古く格式のある神社で、「大己貴命(おおなむちのみこと)など出雲系の神々を祀ります、京都のお祭りは、4月の今宮神社の「やすらい祭」から始まります。


今宮神社本殿



 南西の守護の「大将軍社」は、伏見の由緒ある古社「藤森神社」に摂社として残っています。
 藤森神社は、1800年前神功皇后により創設されたという伝説を持つ古刹で、素盞鳴命(スサノヲノミコト)の主神の他、日本書紀を編した「舎人親王」も祀られています。

 因みに「大将軍」は、「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」と同一視されています。祇園祭で有名な八坂神社の祭神も「素戔嗚尊」です。 上賀茂神社/下鴨神社を祀った「鴨氏」、広隆寺を建立した「秦氏」・・・全て出雲系あるいは出雲と関係の深かった渡来系の氏族です。
 
 大和朝廷の流れをくむ平安京なのに、何故か大和に滅ぼされた出雲の神々が京都を守護しているのです。 ミステリーです。


南西守護


大将軍社(藤森神社摂社)

舎人親王石碑

藤森神社舞殿から見た本殿



一条通り(妖怪ストリート・大将軍商店街)

 

 「大将軍八神社」のある一条通は、平安の昔、王城の北辺の通りでした、ここから先は異界、そのため時として、異界の妖怪が侵入、“百鬼夜行”する通りでした。
 一条通りの西辺にある「大将軍商店街」は「妖怪ストリート」として、お店の前にお店の特徴をだした手作りの妖怪を飾り、お客さまを迎えています。 楽しい通りです。


パン屋(頭は食パン)

衣料品店


魚屋

お茶屋

花屋


薬局

肉屋(鶏肉も)

布団屋


海外事情

海外事情12月9日号

 

 

2つのIATA NDC標準に関する記事「4. NDC進捗状況」、「16. 航空会社の3つのテクノロジートレンド」が有った。4.の記事は、NDCは安定的に進展しているものの、乗り越えなければならないハードルがまだまだ存在すると述べている。その反対に16.の記事は、開発進展状況は計画通り順調だと述べている。後者は、IATAが主催した航空会社リテーリングシンポジウムに関する記事のため、多分にIATA寄りになっていると思われる。4.がより正確に実態を表しているのだろう。「技術的な問題よりも“人と金と政治”(people, money, politics)の問題が進展を阻んでいる」と言っている。NDC APIで接続して流通経費をできるだけ削減したい航空会社と、反対していたNDC に今では積極的に対応して、新たに登場したアグレゲータとの競争に勝利するためと、航空会社に“中抜き”させないための両方で頑張っているGDSとの、これからのせめぎわいが激しくなるだろう。

 

 

 

グロバールOTAの第3四半期決算で、EXPE22%大幅減益となった「9. エクスペディア 3Q 減益」。その反対にBKNG10%増益した「15. ブッキング3Q、増収増益達成」。どちらもnet incomeベースだ。EXPEの減益は、GoogleSEOに関するアルゴリズム変更が影響しているという。BKNGは、このチャネル規模がそんなに大きくなく影響が軽微であったという。TRIP3Qも減収減益となった「12. トリアド、トリップ・コムと中国合弁設立」。TripAdvisorブランドホテル収入が、Google自身のホテルプロダクト検索増加が原因で14%減少したのだ。Googleの旅行領域参入がますます本格化しているようだ。

 

117日、3社の株価は、EXPE27%BKNG8%TRIP22%、と値を下げた。市場は、オンライン旅行市場におけるOTAの今後の競争力維持を懸念しているのだろうか。OTAは、サプライヤー直販拡大はもとより、Airbnbなどの新たな販売モデルの台頭やGoogleなどのグローバルプラットフォーマーとの競争激化に直面している。(編集人)

5. (TJ) オヨ、15億ドル追加調達」と「14. スタートアップに200億ドル注入」の2つの記事から、今までOYOは累計で20億ドルほどの資金を調達し、その規模は過去10年間の世界の旅行領域スタートアップ総投資額200億ドル(約22兆円)のほとんど10%を構成していることが分かる。この多額の資金調達を支えている主要投資家には、ソフトバンクのビジョンファンドが含まれる。ソフトバンクは、最近、上場延期を余儀無くされた米WeWorkに(支援策として)50億ドルを出資することを決定した。(ビジョンファンドは、すでに累計100億ドル=約1.1兆円)をWeWorkに投資している。)出資しているUberの株価も上場時より25%も下がっている。まさかOYOWeWorkの二の舞なんてことには・・・? ビジョンファンドの主要投資先には、旅行関連では、OYO, Uberに加えライドシェアのGrab(シンガポール)と滴滴出行(中国)がある。 

 

15. トーマスクックと中小旅行会社」と「16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要」は、トーマスクック(TCG)の倒産原因が、アイデンティティー(企業の独自性)・リダーシップチーム・市場のトレンド・テクノロジー戦略、の5つに重大な問題(瑕疵)が存在したためだと解説している。そして、近代のトラベルテックが進化した市場では、API、オープンシステム、提携(後述再掲)の方法によって、中小旅行会社と雖もTCGと変わらない在庫にアクセスすることが可能であると説いている。むしろ中小旅行会社の方が、小回りがきいて、経営環境の変化に迅速に対応し、社内のコミュニケーションにも優れていると書いている。また、大手ツアオペに送客をべったり依存するのではなくて、複数のデジタルチャネルを利用するチャネル管理が極めて重要だと教えている。 

 

10. テクノロジー・コンバージェンス」は、スタンドアローンの複数のシステムを繋げば(コンバージェンス/融合すれば)、より優れたアウトプットが生まれると言っている。恥ずかしながら、この言葉を初めて聞く者には即ピンと来ないが、その一例として記されている、Disney+ABS+Pixar+MarvelViacom+Paramount Studio+CBSM&Aによる企業の混ぜ合わせを見ると少しは理解が進む。要すれば何から何までの自前主義は(あるいは個別システムの独立させたままの寄せ集めでは)もはや通用しないので、これからはテクノロジー・コンバージェンスをよく理解して、自分に相応しいパートナーとの提携戦略(あるいは個別システムの繋ぎ合わせ)が必要だと言っていると解釈した。DisneyViacomの場合はM&Aによりそれを実現している訳であるが、M&Aだって提携の究極的な形である。トラベル・エコシステムの発展も、ここ辺りにそのレゾンデートルがあるのかもしれない。観光MaaSだって企業間提携をベースにしている。そう言えば、TCG倒産ニュースでも提携について触れている。また「1. (TJ)ブッキング、航空便予約開始」で、Booking Holdings CEOConnected Tripと言っている。コンバージェンス、コネクテッド、融合、繋ぐが重要なキーワードとなりつつあるようだ。インターネット社会のIoTが進んでいる訳だ。(編集人)