京都ミステリ-スポット 第26回 「寺町通り散歩・錦天満宮・矢田寺」  (2014年末、2016年、2017年)

 2018年4月1日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)

 

 「寺町通り」には、豊臣秀吉の都市計画により洛中から集められた多くの寺社があります。

 今日は、その内、小さなお寺社ですが、個性のある2つの寺社をご紹介します。

 

1.錦天満宮

 

  ① 現代のミステリー「隣家の壁に突き刺さる鳥居」

    昭和10年(1935)に建てられた鳥居は、その後、鳥居の両端の飛び出た所が考されない

    まま都市計画が行われました。 その不備な区割りを元に両側にビルが建ったため、鳥居

    の先が両側にビルに突き刺さるといったミステリーが生じ、今もそのままです。 京都の

    台所で有名な「錦市場」の東端近くにあります。

鳥居の先が両側のビルに突き刺さっています

隣家のアクセサリーショップの内側から鳥居の先を見た所、

  ・・・お祀りされています


② 由来は、平安時代の11世紀初頭、菅原道真の生家

  「菅原院」に創建、その後、

 

   源融の六条河原院跡地に移り「観喜寺」となりました。

  その後豊臣秀吉の都市計画により、現在の錦小路寺町に

  移り、更に明治の神仏分離令により神社のみ当地に残り、

  「錦天満宮」となりました。

本殿


寺町通りから見た「錦天満宮」入り口


陸奥「塩竃」を愛した源融を祀る「塩竃神社」

京の名水「錦の水」

多くの人が汲みに来ます

人気の「からくりみくじ」

機械仕掛けの獅子舞がおみくじを選んで届けてくれます。


 

「遠州流生け花展」

 

月に一度開催されます、風雅で綺麗でした。

菅原道真ゆかりの“梅”が咲いていました。


2.矢田寺

 

  西山浄土宗の寺、寺伝によれば、平安時代の初め、大和国(奈良)の矢田寺の別院として五条坊

  門に創建され、 天正7年(1579)に豊臣秀吉の都市計画により三条寺町に移転されました。

  本尊の地蔵菩薩(矢田地蔵)は、2mの立像で、俗に“代受苦地蔵”と呼ばれ、地獄で亡者を救う

  地蔵として人々の信仰を集めています。

寺町通りから見た「矢田寺」入り口

「矢田寺(矢田地蔵)本殿


 

「送り鐘」

 

 矢田寺の“梵鐘”は、「六道珍皇寺」の“迎え鐘”に対し、

 “送り鐘”と呼ばれ、死者の霊を迷わず冥土に送るために

 撞く鐘として信仰されています。精霊送りには多くの参

 拝客で賑わいます。

送り鐘


お札/地獄で亡者を救うお地蔵様

怖い絵です!


 

「かぼちゃ供養」

   ・・・毎年12月23日に行われます。

 

 本堂前に置かれた「かぼちゃ」を撫でて、無病息災を祈願します。

 大釜で甘辛く煮た“かぼちゃ”が無料で参拝者に振る舞われます。

 冬至に“かぼちゃ”を食べると中風除けにご利益があると言われています。

 

 普段静かなお寺がこの日は混み合います。

 



海外事情

 

Thomas Cook Groupが倒産した「3. トーマスクック倒産」。デジタル化への遅れが原因で、顧客のパッケージ離れが原因ではないとSkiftの記事「14. トーマスクック倒産後の欧州パッケージツアー」が述べている。アウトバウンド観光大国の英国とドイツでは、国際(海外)パッケージ旅行者がそれぞれ年間2,000万人存在して、国際旅行需要の40~43%を構成すると言う。観光庁統計によると2018年度の海外募集型企画旅行は191万人なのだから、日本と比べて欧州のパッケージ市場は10倍も、とてつもなく大きいことが分かる。尤も観光庁統計は、たったの50社程度の主要旅行業社の統計であり日本の市場の全体を表してはいない。その上欧州は、欧州連合域内を国内旅行とみなして把握するべきかもしれないので単順な比較は困難だ。日本の国内募集型企画旅行者は3,370万人だ。

 

規模の比較は別にして、このSkiftの記事では「OTAのダイナミックパッケージに対してパッケージの大きな利点の1つは、ツアーオペレーターがプロダクトとエクスペリエンスをエンドツーエンドでコントロールして、より高いレベルのサービスを提供できることである」と説く。そして「Ryanair会長のMichael O’Leary の発言『パッケージは終わった』は間違っている」と伝える。

 

この記事は、パッケージ離れが進んでいると言われている日本の旅行業界にとって、誠に参考になる話だ。 

 

4. DMOはグーグルに勝てるか」で登場する英DMOVisit Greenwichが、「自分たちが集めるローカルコンテンツは、Googleのお粗末な情報とは段違いだ」とえらい自信のほどを見せている。Googleより優れているとは俄かに信じがたい話ではあるが、DMOは本来、Visit Greenwichのようにならなければならないのだろう。日本では、GoogleDMOとも協力して地方の“町おこし”に積極的に取り組んでいる。

 

Visit GreenwichVR(仮想現実)やAR(拡張現実)のデバイスを旅行者誘致に活用すると言っている。そういえばFacebook925日、VR端末向けの新たなSNSHorizon」を2020年に始めると正式発表した。VRARが旅行にも広く使われるようになる時代がやってくるかもしれない。そうなれば、パーソナルなエクスペリエンスの旅行の新時代となる。(編集人)

 

海外事情 中国特集

海外事情 中国特集

 

これは、PhocusWire Daily が今年の2月、中国正月である春節のタイミングで編集した4つの記事にまたがる中国特集である。中国市場は、その巨大な人口をバックに2019年に1,900万人が国際旅行すると予測している。その49%が中華圏の香港・マカオ・台湾行きの旅行で、残りの51%がその他の海外旅行となる。最近の香港の社会的混乱と台湾への個人観光旅行の実質的全面禁止により中国人の海外旅行比率はますます高まるだろう。海外旅行では、韓国への旅行が韓国THAAD配備による影響で減少を余儀なくされており、日本旅行が漁夫の利を得る形で大きく中国人の訪日需要を伸ばしている(1月〜8月前年同月比 13.6%増)。

 

中国は、巨大なアウトバウンドを外交上のカードに使い始めている。日本だって、日中関係が何らかの影響でこじれたりすれば、あっという間に中国人の日本旅行が減少することになるだろう。事実、日韓関係悪化で訪日韓国人需要は8月に48%減少した(1月〜8月前年同月比 9.3%減)。

 

訪日4,000万人への道のりは国際政治の問題も介在して厳しいものがある。

(編集人)