京都ミステリ-スポット 第13回 「「天使の宮」と「天使突抜通り」(2015年3月)

 2016年5月2日

 

(写真・文、 光岡主席研究員)

 

   「天使の宮」五條天神宮の別名で、京都の真ん中、“五条通”に近いビルの谷間にあります。 

 神社なのに、「天使(てん-エンジェル?)の宮?」・・・何とも不思議な名前のお宮です!

 更に、近くには「天使突抜」と、突飛な名前の通りが・・・謎は深まるばかりです!

 

 社伝によれば、このお宮は、平安遷都の際、大和国宇陀郡から「天神(あまつかみ)」を勧請たのが始まりで「天使の宮(てんしのみや)」と呼ばれていました。後鳥羽天皇の時代に「五條天神宮(ごじょうてんしんぐう)」と改められました。

 この不思議な名前は、どうも「天神(てんしん)」が訛って「てんし」⇒「天使」となったようです。

 「天神」と書くものの、菅原道真を祀る「天神(てんじん)」(天満宮)とは無関係です。

 

 祭神は、大己貴命(大国主命の別名)、少彦名命(大国主命と一緒に日本を作った神)、天照大神の珍しい組み合わせの3神です。 天照大神は(天神(あまつかみ)」ですが、大己貴命と少彦名命の2神は「国神(くにつかみ)」です。  不思議で謎だらけのお宮です。

 

五條天神宮(ごじょうてんしんのみや)

(“天使の宮”)

五條天神

 

(ごじょうてんしん)

天神宮

 

(てんしんのみや)


 

“天使突抜(てんしつきぬけ)”

 ・・・この不思議な通りの名前の由来は、

 かつて五條天神宮は“天使の杜(てんしのもり)”呼ばれた広大な神領を持っていました。天下統一を果たした秀吉が戦乱で荒れた都の再建の中で、“天使の杜”の中を突き抜ける道を作りました・・・以来、“天使突抜”と呼ばれるようになりました。

 

 “天使突抜”は、京都のど真ん中「五条通を挟んで南北に突き抜ける道、一本西側は、やはり京都の目抜き通り「堀川通」が走っています。

 そんな都心にも関わらず、京町家がひっそりと並ぶ静かな風情の素敵な通りです。

 

 


天使突抜二丁目界隈(五条通北側)

天使突抜三丁目界隈(五条通南側)


 

若丸と弁慶の伝説(五條天神宮)

 

 

五條天神宮”は鴨川に架かる「松原橋」の西詰近くにあります。

 そして、この松原通は、古の「五条大路」、即ち現在の「松原橋」は古の「五条大橋」だったのです。

 

 童謡「五条橋」は、この橋の上での義経と弁慶の闘いを伝えていますが、「義経記」や謡曲「橋弁慶」では、五條天神宮」に千本の太刀を奪う祈願を立てた弁慶が、五条の杜(天使の杜)で義経に出会い闘ったと伝えています。  

 

 更に別の伝承では、五條天神宮の東側を流れていた“西洞院川の橋の上”が、二人の闘いの場であったと伝えています。


天使の宮”(五條天神宮)本殿

牛若丸と弁慶像(京都四広報写真)

“義経・弁慶出会いの場所”立札


海外事情

海外事情12月9日号

 

 

2つのIATA NDC標準に関する記事「4. NDC進捗状況」、「16. 航空会社の3つのテクノロジートレンド」が有った。4.の記事は、NDCは安定的に進展しているものの、乗り越えなければならないハードルがまだまだ存在すると述べている。その反対に16.の記事は、開発進展状況は計画通り順調だと述べている。後者は、IATAが主催した航空会社リテーリングシンポジウムに関する記事のため、多分にIATA寄りになっていると思われる。4.がより正確に実態を表しているのだろう。「技術的な問題よりも“人と金と政治”(people, money, politics)の問題が進展を阻んでいる」と言っている。NDC APIで接続して流通経費をできるだけ削減したい航空会社と、反対していたNDC に今では積極的に対応して、新たに登場したアグレゲータとの競争に勝利するためと、航空会社に“中抜き”させないための両方で頑張っているGDSとの、これからのせめぎわいが激しくなるだろう。

 

 

 

グロバールOTAの第3四半期決算で、EXPE22%大幅減益となった「9. エクスペディア 3Q 減益」。その反対にBKNG10%増益した「15. ブッキング3Q、増収増益達成」。どちらもnet incomeベースだ。EXPEの減益は、GoogleSEOに関するアルゴリズム変更が影響しているという。BKNGは、このチャネル規模がそんなに大きくなく影響が軽微であったという。TRIP3Qも減収減益となった「12. トリアド、トリップ・コムと中国合弁設立」。TripAdvisorブランドホテル収入が、Google自身のホテルプロダクト検索増加が原因で14%減少したのだ。Googleの旅行領域参入がますます本格化しているようだ。

 

117日、3社の株価は、EXPE27%BKNG8%TRIP22%、と値を下げた。市場は、オンライン旅行市場におけるOTAの今後の競争力維持を懸念しているのだろうか。OTAは、サプライヤー直販拡大はもとより、Airbnbなどの新たな販売モデルの台頭やGoogleなどのグローバルプラットフォーマーとの競争激化に直面している。(編集人)

5. (TJ) オヨ、15億ドル追加調達」と「14. スタートアップに200億ドル注入」の2つの記事から、今までOYOは累計で20億ドルほどの資金を調達し、その規模は過去10年間の世界の旅行領域スタートアップ総投資額200億ドル(約22兆円)のほとんど10%を構成していることが分かる。この多額の資金調達を支えている主要投資家には、ソフトバンクのビジョンファンドが含まれる。ソフトバンクは、最近、上場延期を余儀無くされた米WeWorkに(支援策として)50億ドルを出資することを決定した。(ビジョンファンドは、すでに累計100億ドル=約1.1兆円)をWeWorkに投資している。)出資しているUberの株価も上場時より25%も下がっている。まさかOYOWeWorkの二の舞なんてことには・・・? ビジョンファンドの主要投資先には、旅行関連では、OYO, Uberに加えライドシェアのGrab(シンガポール)と滴滴出行(中国)がある。 

 

15. トーマスクックと中小旅行会社」と「16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要」は、トーマスクック(TCG)の倒産原因が、アイデンティティー(企業の独自性)・リダーシップチーム・市場のトレンド・テクノロジー戦略、の5つに重大な問題(瑕疵)が存在したためだと解説している。そして、近代のトラベルテックが進化した市場では、API、オープンシステム、提携(後述再掲)の方法によって、中小旅行会社と雖もTCGと変わらない在庫にアクセスすることが可能であると説いている。むしろ中小旅行会社の方が、小回りがきいて、経営環境の変化に迅速に対応し、社内のコミュニケーションにも優れていると書いている。また、大手ツアオペに送客をべったり依存するのではなくて、複数のデジタルチャネルを利用するチャネル管理が極めて重要だと教えている。 

 

10. テクノロジー・コンバージェンス」は、スタンドアローンの複数のシステムを繋げば(コンバージェンス/融合すれば)、より優れたアウトプットが生まれると言っている。恥ずかしながら、この言葉を初めて聞く者には即ピンと来ないが、その一例として記されている、Disney+ABS+Pixar+MarvelViacom+Paramount Studio+CBSM&Aによる企業の混ぜ合わせを見ると少しは理解が進む。要すれば何から何までの自前主義は(あるいは個別システムの独立させたままの寄せ集めでは)もはや通用しないので、これからはテクノロジー・コンバージェンスをよく理解して、自分に相応しいパートナーとの提携戦略(あるいは個別システムの繋ぎ合わせ)が必要だと言っていると解釈した。DisneyViacomの場合はM&Aによりそれを実現している訳であるが、M&Aだって提携の究極的な形である。トラベル・エコシステムの発展も、ここ辺りにそのレゾンデートルがあるのかもしれない。観光MaaSだって企業間提携をベースにしている。そう言えば、TCG倒産ニュースでも提携について触れている。また「1. (TJ)ブッキング、航空便予約開始」で、Booking Holdings CEOConnected Tripと言っている。コンバージェンス、コネクテッド、融合、繋ぐが重要なキーワードとなりつつあるようだ。インターネット社会のIoTが進んでいる訳だ。(編集人)