中堅3社の実績比較(2015年度)

中堅3社の実績比較(2015年度)

 

2016728

 

 Air Do、ソラシド航空、スターフライヤーの中堅3社について、2015年度の実績を

簡単に比較してみた。 (各社や国交省の公表資料にもとづく)

 

1.収支実績

  ・営業収益;ソラシドは増収だったが、ADOSFJは減収であった。

  ・営業利益;ソラシドとSFJが増益、ADOは減益であった。

  ・3社ともに、ANAへの座席販売収入が営業収益の3分の1以上であった。

 

 《図表1》3社の収支実績(前年対比)

 

(参考)3社の財務状況  

            《図表2》3社の財務状況(貸借対照表より)

2.3社の旅客収益性指標

  (算出方法)旅客の自社販売収入(国交省数値)を「収入」とし、

営業利益はすべてそこから生じているとみなしての試算値である。

旅客㌔単価;1000km当りの旅客収入

座席㌔コスト;1000km当りの座席費用

 

  ・3社ともに旅客単価は上昇し、座席コストは低下した。

    →その結果、採算点(B/E)はともに低下(=改善)した。

・搭乗率はともに60%台で、SFJは上昇したが、ADOとソラシドは低下した。

1便当りの利益は、ともに8~9万円のレベル。

 

 

《図表3》旅客の収益性指標

   ※1 国交省データによる自社販売収入

   ※2 営業利益は全て旅客の自社販売部分から生じたものとみなした

      (その他の事業は収入=費用とみなした)

   ※3 旅客㌔÷総飛行距離で算出した数値

 

   ※4 座席㌔÷総飛行距離で算出した数値

 

以上

海外事情

 

84~16日の主要ニュース19本のうち、いつもはPhocusWire Dailyにはほとんど表れない法人旅行に関する記事が7本(目次の下線箇所)もあった。取扱高ベースで米国市場のおよそ3割が法人旅行市場にあたり、そしてそれに加えておよそ2割程度のunmanaged business 旅行市場が存在すると言われている。つまり米旅行市場のほぼ半分あるいはそれ以上が、法人旅行で構成されていることになる。それだけ大きな市場にもかかわらず、業界ニュースが少ないのに驚かされる。(尤もこれにはPhocuswrightの親会社であるNorthstar Travel Mediaが、法人旅行市場専門誌であるBTN=Business Travel Newsを編集していることも影響している。)

 

7本の記事を読むと、この市場のセルフ予約ツールの使い勝手が極めて劣悪で、法人旅行管理会社(TMC)のサービスに対しても出張者の不満が多く、その上企業の出張規定のかなり厳しい遵守の要求のために、出張者のモラルと生産性の低下が発生している可能性がある、という何やら暗い話が連続する。要するに観光旅行市場の方が法人旅行市場よりも、旅行の計画や手配のプロセスで、テックを含めてずーっと先進洗練先行しているというのだ。

 

しかし、最近になって、この遅れた法人旅行市場に目をつけた新規参入者たちが参入しつつある。そして彼らは、企業のコスト削減最優先に変えて出張者ファースト、出張者セントリックの戦略を敷いている・・・というようなことが、これらの記事に書かれている。観光旅行のベストプラクティスを法人旅行が真似ようとしている。これはFSCLCCを真似て、FSCLCCの境界線がぼやけ始めている話と似ている。出張先で仕事の前後に休暇旅行までしてしまうブレイジャーの拡大も、法人旅行のセルフインベンションの一つのきっかけとなっているのだろうか。

 

11. OTA4つの神話」は、“高い手数料をふんだくっている悪者OTA”の評判(風評?)に対するOTA の恨み節が書いてあって面白い。(編集人)

 

 

海外事情 916日号B 

 

81923日のニュースに加え、法人旅行に関する特集シリーズ3部作の第1部を掲載する。(お盆休みのために、1週間のニュース配信となります。)

 

前々号の楽天キャピタルの都市エクスペリエンスプラットフォームFever(ロンドンとマドリッドベース)出資に引き続き、「3. 楽天、東南アジアのバジェットホテルに投資」した。

 

2. 電子IDと旅行」は、プライバシーの問題について何も触れていない。生体情報は、整形手術をしない限り究極的個人情報なのでプライバシー保護には細心の、最善の、最大限の注意が必要だ。

 

6. 米司法省、セーバーのフェアロジックス買収を否認」は、この買収が実現しない場合は、SabreNDC開発に遅れが生じる可能性がある。これは、FarelogixGDS代替システムの能力に、DOJが“お墨付き”を与えたということか。(編集人)