お盆期間の実績からみる航空業界の動向

 

お盆期間の実績からみる航空業界の動向

 

2016822

 

各社が発表したお盆期間(夏季繁忙期間;8/1021日)の旅客実績をもとに、
   日本の航空業界の至近の動向を概観してみた。

 

 

1.国内線の動向

 ① 旅客数;総旅客数は400万人で、前年に比べて18万人(+5%)増加。

  LCCは、資源を国際線拡大に振り向けたこともあって、国内線は旅客減となった。

  大手2社は、席数を僅かながら絞ったが、旅客数は+5%増で、搭乗率は向上した。

 

 


    ② 旅客シェア;LCCのシェアが低下した。

(前)10.3 ⇒9.2

   JALのシェアは30%、ANAとの格差は拡大してその差は▲19ポイントとなった。

 

 

    ③ 搭乗率;LCCSKY90%超レベル、JALと中堅380%台後半、ANA81%。

 

 

   2.国際線の動向

    ① 旅客数;総旅客数は80万人で、前年に比べて7万人(+10%)増加。

  うち大手2社が3万人、LCC4万人(前年比1.5倍)

 

    ② 旅客シェア;LCCのシェアは(前)11% ⇒15%と大きく上昇。

 

  JALのシェアはが▲3.4ポイント低下して41.5%に。

 

    ③ 搭乗率;全社高レベルながら、

      大手ではANAよりJALが高く、

         LCCではJetstar-Jが比較的に低めだった。

 

 

      2016年夏季繁忙間の旅客実績

 

 

以上

海外事情

 

84~16日の主要ニュース19本のうち、いつもはPhocusWire Dailyにはほとんど表れない法人旅行に関する記事が7本(目次の下線箇所)もあった。取扱高ベースで米国市場のおよそ3割が法人旅行市場にあたり、そしてそれに加えておよそ2割程度のunmanaged business 旅行市場が存在すると言われている。つまり米旅行市場のほぼ半分あるいはそれ以上が、法人旅行で構成されていることになる。それだけ大きな市場にもかかわらず、業界ニュースが少ないのに驚かされる。(尤もこれにはPhocuswrightの親会社であるNorthstar Travel Mediaが、法人旅行市場専門誌であるBTN=Business Travel Newsを編集していることも影響している。)

 

7本の記事を読むと、この市場のセルフ予約ツールの使い勝手が極めて劣悪で、法人旅行管理会社(TMC)のサービスに対しても出張者の不満が多く、その上企業の出張規定のかなり厳しい遵守の要求のために、出張者のモラルと生産性の低下が発生している可能性がある、という何やら暗い話が連続する。要するに観光旅行市場の方が法人旅行市場よりも、旅行の計画や手配のプロセスで、テックを含めてずーっと先進洗練先行しているというのだ。

 

しかし、最近になって、この遅れた法人旅行市場に目をつけた新規参入者たちが参入しつつある。そして彼らは、企業のコスト削減最優先に変えて出張者ファースト、出張者セントリックの戦略を敷いている・・・というようなことが、これらの記事に書かれている。観光旅行のベストプラクティスを法人旅行が真似ようとしている。これはFSCLCCを真似て、FSCLCCの境界線がぼやけ始めている話と似ている。出張先で仕事の前後に休暇旅行までしてしまうブレイジャーの拡大も、法人旅行のセルフインベンションの一つのきっかけとなっているのだろうか。

 

11. OTA4つの神話」は、“高い手数料をふんだくっている悪者OTA”の評判(風評?)に対するOTA の恨み節が書いてあって面白い。(編集人)

 

 

海外事情 916日号B 

 

81923日のニュースに加え、法人旅行に関する特集シリーズ3部作の第1部を掲載する。(お盆休みのために、1週間のニュース配信となります。)

 

前々号の楽天キャピタルの都市エクスペリエンスプラットフォームFever(ロンドンとマドリッドベース)出資に引き続き、「3. 楽天、東南アジアのバジェットホテルに投資」した。

 

2. 電子IDと旅行」は、プライバシーの問題について何も触れていない。生体情報は、整形手術をしない限り究極的個人情報なのでプライバシー保護には細心の、最善の、最大限の注意が必要だ。

 

6. 米司法省、セーバーのフェアロジックス買収を否認」は、この買収が実現しない場合は、SabreNDC開発に遅れが生じる可能性がある。これは、FarelogixGDS代替システムの能力に、DOJが“お墨付き”を与えたということか。(編集人)