CAPA分析 8月

全日空のアジアンウィングズ・エアウエイズ出資=ミャンマー最大の国際線航空会社を創り出す事になり得る

28-Aug-2013 11:00 AM

 

日本の全日空は、アジアンウイングズ・エアウエイズ(AWA)49%株式買収という、予期せぬ行動により、アジアで最もダイナミックで急速に成長する市場の一つで、戦略的足場を確保したと言えよう。AWAは小さな、余り知られて居ない国内線航空会社だが、経済的にも、経営面でもANAの後ろ盾があれば一足飛びにミャンマー最大の国際線航空会社になるかもしれない。

このANA=AWAの驚くべき提携はANAにとって日本以外の航空会社への初の投資として、またミャンマーの航空業界にとっても初の外資導入となり、大変意義深い話である。

但し、この何れについても、唯一という状態は、そう長くは続かないと思われる。

 

全日空はグループの事業多角化を目指す新戦略の一部として、幾つかのアジアの航空会社の株式取得を考えて居る。一方、ミャンマーの他の航空会社も、LCCグループを含む、外国エアライングループからの出資を確保しようと考えている。 東南アジアのLCCの幾つかはミャンマーに合弁事業または子会社設立を模索して居るし、ミャンマーの他のフルサービス航空会社が興味を引くことになるかもしれない。

 

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ANA's investment in Asian Wings Airways could make it Myanmar’s largest international airline

太平洋路線の旅客便が増大するに連れ=供給スペースが航空貨物業界の構造改革を求めている

28-Aug-2013 9:00 AM

 

航空貨物業界は、不況の続く中で供給が減って行くという外的要因から苦戦していることは明らかだった。しかし、もう一つ表面に出て来なかった事実は、その苦戦は主として自ら招いたものだと言う事だ。即ち、長距離旅客便は急速に成長していて、2006年から2013年の間に太平洋線で25%の伸びを見せて居る。これは、そのまま、ベリーの貨物スペースの量も増えている事を意味する。そして、太平洋線は世界最大の貨物市場なのだ。

太平洋線を飛ぶのに選択される機材としては777-300ERがどんどん増えているが、この機材は747-400に比べて18%も多く貨物を搭載する事が出来る。そして777-300ER747-400にとって代わり、2006年には1%にも満たなかったこのツインジェットが飛ぶ太平洋線の便数のシェアは、2013年には27%へと増えている。一方747-400の便数シェアは2006年に40%もあったのに、2013年には15%まで減って居る。

この傾向は、多くのエアラインが太平洋線の供給席数を増やそうとしていることから、構造的に、まだまだ続くと言える。北東アジア、そして東南アジアのエアラインがデリバリーを待たされている777-300ERの数は、全体の29%にも及んでいるし、航空機メーカーは更に多くの貨物を積める次世代機種を開発している。これらの事を考えると、貨物専用機の将来はどれほど確かだと言えるのだろう?

 

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As trans-Pacific passenger flights increase, hold capacity drives structural changes in air cargo

 

ニュージーランド、航空便誘致のためオープンスカイ交渉を進める=相互主義をはずれても

27-Aug-2013 1:14 PM

 

ニュージーランドは、政府が20128月に発表した、新たな国際航空輸送政策の始動に向けて、過去1年半の間に12カ国との二国間航空協定交渉を進めて来た。この政策は主要国市場との、オープンスカイ協定を結ぶためには、条件が相互的でなくとも構わないという事に重きを置いて居る。この方針で政府は、アラブ首長国連邦、カタール、クエート、中国、台湾、日本、インドネシア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、仏領ポリネシア、アイスランドと、新たな拡大二国間協定の交渉を行って来た。

交渉は、最近パプアニューギニアとも行われ、ベトナム、タイとは近く行われる予定である。

ニュージーランド政府交通省の、空運・海運部長であるブルース・ジョンソン氏は、87日のCAPAシドニー豪州、太平洋サミットの中で、この政策は供給量の問題に焦点をあて、可能な国とはオープンスカイ協定の締結に全力を挙げることに力点を置いたものである、と述べて居る。「しかし、この政策はそれ以上に、もしオープンスカイ協定が結べない国とは、ニュージーランドの国益に叶う事なら全て合意する、そして、それが相互関係を得られない事だとしも、それでも構わない、とまで言って居る。」

 

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New Zealand negotiating open skies agreements to attract air services, even without reciprocity

エアアジア、東南アジア各地で問題に直面=競争激化が続く中で

27-Aug-2013 10:00 AM

 

エアアジアの最初の12年間の目覚ましい成功の道程は、ここへ来て大きな代償をもとめて居る様だ。皆が彼らグループのやり方を真似て競争が激化して来たのだ。エアアジアは今でも、幾つかの市場で先駆者有利を享受して居るし、殆どのの競争相手には負けて居ないのだが、競争は厳しくなるばかりだ。

マレーシアは彼らの故郷であり、最大の収益を上げる市場だが、彼らのライバルLCCグループであるライオンが、マリンド航空を参入させ、ライバルのマレーシア航空が、主としてマリンドを叩き出す目的で、攻撃的な拡大を図ったお陰でリストラ段階から抜け出して来たのだ。

エアアジアのマレーシアでの近距離路線網は業界をリードする20%の営業利益率の記録を続けて居たが、この数ヶ月、収益が落ちて居り、最終的に企業全体の 利益率を悪化させかねない状況なのだ。

タイでのエアアジアの近距離路線運営の事業も2013年度下期に収益の下落を記録して居る。マレーシアでの姉妹エアライン同様、タイ・エアアジアもまだ営業利益を改善することが出来る。

しかし、新たな二つのLCCがタイでの事業開始を計画中で、新たな競争がすぐそこまで近づいて居て、市場の状況は厳しさを増すばかりである。

 

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AirAsia faces challenges throughout Southeast Asia as competition continues to intensify

韓国のエアライン、主要市場の中国と日本で利益率下落=供給の規律が必要

27-Aug-2013 8:45 AM

 

韓国の2大エアラインである大韓航空とアシアナ航空が2009年以来初めて、同時に今年度上期の赤字を計上した。大韓航空の非連結営業利益は2013年度第1四半期より改善して居るが、アシアナでは悪化している。2013年度第2四半期現在、大韓航空の営業利益率はマイナス1.5%で、アシアナはマイナス3.2%。 この違いの大きな理由は供給の自己規律が出来て居るか居ないかである。即ち、アシアナは国際線のASK(供給席数・キロ)を7.2%伸ばし、一方の大韓航空はたったの0.9%なのだ。アシアナは二つの市場で16%も供給を伸ばしたが、これには既に需要が弱まっていることが良く知られた中国路線が入って居る。もう一つの弱い市場はヨーロッパで、大韓航空は供給を6%削ったにも関わらず、アシアナは6%伸ばした。

このようなアシアナの性急な動きは、多分、長期的視点から将来の地歩を確保するためには、現時点で供給を増やして置かねばならないという考え方としか思えないが、これは賭けである。第3四半期は彼らにとって、エアラインにとって典型的に強い時期で年間総利益の50%をこの期間に上げると言われる。然し、利益率が暴落した地域特有の弱さは何も変わって居ない。2013年の第3四半期、アシアナは現在のところ5.7%も伸ばすことになって居るが、供給の自己規律は、ここにもまた必要だろう。

一方で、アシアナでは、8機のA320を全席エコノミーの地域路線向け仕様に変更するという

興味深いハイブリッド化の動きも始まって居る。

 

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Korean airline yields deteriorating in key markets of China and Japan; capacity discipline needed

キャセイ、ニューアーク線を追加開設=北米でプレミアム需要が目覚しい回復、次はダラスか?

26-Aug-2013 10:22 AM

 

キャセイ・パシフィック航空は20143月に、ニューヨークJFK空港に毎日4便、(内3便が直航、1便がバンクーバー経由)に加え、香港=ニューアーク空港線の毎日1便運航を追加することにより、ニューヨーク就航外国エアライン中、第5位の規模となる。

ニューアークはJFKと異なる市場を持っていて、新たな便はアジア各地への乗り継ぎには理想的なスケジュールに設定されるので、キャセイとしては幅広い市場と、201310月にシンガポール航空がニューアーク=シンガポール線から撤退した後に取り残されるプレミアムクラス需要を狙って居る。


北米発のプレミアムクラス需要はキャセイにとって、目覚しく回復して居る。この回復と747-400が退役し777-300ERが投入されたことによる、供給席減が2013年度上半期に北米の利益率を14%も押し上げている。しかしながら、キャセイのお馴染みの地点に供給を増やすこの決断は、いかにもキャセイらしいリスクを避けようとするアプローチを反映している。北米市場でキャセイのライバル達が、副次的な都市を開設したり、供給不足のアジア=ラテンアメリカ市場に目を向けるダイナミックな戦略とは好対照である。キャセイも、供給不足で、戦略的盟友であるアメリカン航空の本拠地であるダラス・フォートワースへの旅客便の就航を検討中とのことで、少しは慣例から脱する兆候を見せては居る。

 

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Cathay Pacific adds Newark service as North America sees strongest premium rebound - DFW next?

豪州の航空市場、再調整が進む=豪ドルの変動で旅行パターンに変化も

26-Aug-2013 10:00 AM

 

近年、豪州向けのインバウンド需要が比較的に落ち着いている中で、豪州発市場が、上昇を続けている。

豪州統計局(ABS)によると、20136月末までの一会計年度に豪州人は記録的な840万人が短期間の旅行をしたという。前年2012年は800万人。330万人だった10年前に比べほぼ3倍の数字である。

この伸びは主に地下資源開発に裏付けられた強力な経済と高い通貨、豪ドルが国民にとって、国内旅行より、海外旅行の方が魅力的に映ることが原因である。最近の豪ドルのかなりの下落の影響はまだ、末端の消費者が感じるまでには至っていない。しかし20134月以来、米ドル(及びそれに密接に連なる通貨)に対し15%に近い為替が下落したことは、豪州発の高い需要に頼っていたエアラインには痛手になると思われる。

豪ドルが貨幣価値を下げているにも関わらず、豪州人の旅行への意欲は未だ衰えを見せて居ない。少なくとも短期の旅行は。

 

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Australia's air market readjustment accelerates as AUD shifts promise changes in travel patterns

エアアジアとマレーシア航空、収益は下がり試練に立ち向かう=競争が激化する中で

23-Aug-2013 12:42 PM

 

エアアジアはマレーシア、タイ、インドネシアの子会社の営業黒字が増えたことを報告している。しかし、マレーシアとタイでは収益が下がり、インドネシアでは営業利益率が落ちた。

グループはフィリピンで第2四半期にまた大きな損失を計上し、ますます事態が難しくなる事態に直面し、もう一つの姉妹会社である長距離路線のエアアジアXも赤字である。

子会社の共同経営を解消した日本での後退に続いて、エアアジアは、第4四半期には最新の子会社の設立を計画しているインドでも多くの問題がグループに立ち向かって来ていて、グループとしては、既存の年上の兄弟エアライン達には、夫々の持ち場でしっかりやって欲しいところだ。

しかし、エアアジア、エアアジアX、インドネシア・エアアジア そしてタイ・エアアジアが殆どのライバルに勝って居る間に競争は地域を越えて激化している。マレーシアではマリンドが運航開始、インドネシア・エアアジアは3つのLCCと戦い、タイでは2014年には新たに2つのLCCが誕生しようとしている。

2回連載第一回の本稿は、エアアジアのマレーシアでの位置について見てみよう。第2回はその他の国での状況を見る。

 

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AirAsia and Malaysia Airlines declining yields point to challenges as competition intensifies

マリンド・エアの就航でマレーシア国内線の旅客輸送実績が20%急上昇=MASとエアアジアもともに拡大

22-Aug-2013 3:10 PM

 

マレーシアの国内市場はインドネシアのライオングループの子会社マリンド・エアが就航してから、20%の旅客輸送の伸びを示している。

マリンド・エアは、2013年の3月末に就航し、現在は国内線の11の路線で、25便を運航、マレーシアの国内線市場で7%の供給シェアを占めている。同国国内線では、他の2大エアラインであるエアアジアとマレーシア航空(MAS)は双方とも、これに対応して供給を増やしている。

MASはマリンドよりも更に早く拡大を実行し、国内の搭乗率の改善に成功している、但し、収益率は犠牲にして。このナショナルフラッグキャリアーは月間およそ35万に及ぶマレーシア国内線旅客の増加分の約40%を占め、エアアジアとマリンドは夫々約30%を数える。

最近の数ヶ月に亘って、20%から25%の国内旅客数の増率を見せたマレーシアは世界一急速に成長する市場と言われ、2013年内はこのまま続くものと思われる。しかし、中長期的に見れば、マリンドもライバル2社もともに、より国際線への拡大に焦点を移して行くので、成長はずっと緩やかな物になると予想される。

 

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Malindo Air launch drives 20% surge in Malaysia domestic traffic as MAS and AirAsia also expand

インドネシア・豪州間航空市場、急成長=バリ以遠で多様化の方向

 

21-Aug-2013 1:26 PM

 

インドネシア=豪州間の航空旅客は伝統的にバリへのインバウンド需要が他を圧倒して来た。市場の供給の80%はこのリゾートの島行きで、豪州からインドネシアへの訪問客がインドネシアから豪州への旅客を61の割合で上回っている。しかし、市場は次第に多様化して来て居て、豪州とインドネシアの首都ジャカルタそして、更により様々な目的地を結ぶフライトが増えている。

豪州はインドネシアの爆発する中流クラスの好景気が収入を得て、海外での休暇を過ごしたいと思うようになるような、現在のブームの恩恵に浴するちょうど良い立場に居る。両国が地理的に近いことから、ルートによっては、狭胴機でも充分飛べる位置にあり、両国のLCCにもフルサービスエアラインにとっても、大きな選択肢を与えてくれようとしている。

本稿はアジアと豪州を結ぶ航空市場についての第3回のレポートである。第一回はマレーシアと豪州間の市場とエアアジアXの急激な成長について、第2回は、フィリピンと豪州間の市場でセブパシフィックの就航を阻む、2国間協定の限界について見た。今回のリポートは今年より広範囲に目覚しい成長を見せたインドネシア=豪州間市場が持つ、中長期に亘る急速な成長の可能性について見てみよう。

 

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Indonesia-Australia aviation market poised for rapid growth and diversification beyond Bali

バニラ・エア、ANAの指揮するエアアジア・ジャパンの新名称=甘いバニラか、それともあっさり味か?

21-Aug-2013 2:41 PM

 

「バニラ・エア」が111日からエアアジア・ジャパンの新名称になる。ブランド刷新の作業は20136月のエアアジアと全日空の合弁事業解消に伴うもので、彼らが設立したエアアジア・ジャパンは201281日に運航を開始し、営業してきている。ANAはエアアジアの持ち分49%を引き受け、全権を握ったが、事業再開に当たって、バニラ・エアの100%の経営権を持って指揮する事になる。ANAにとって初の自前のLCC設立である。 エアアジア・ジャパンは201310月の末に運航を終了し、12月下旬に新たな予約システムのもと、A320の新機材で運航再開の予定である。エアアジア・ジャパンの現有機材はエアアジアに返還される。

バニラ・エアの計画では2015年までにA32010機持つとしているが、ジェットスター・ジャパンやピーチに比べ小さな保有機数である。彼らの国内、国際路線網はエアアジア・ジャパンに似たものになるが、海洋リゾートのグアムやサイパンが含まれる所が違う。

バニラ・エアはエアアジア・ジャパンの東京成田空港基地を引き継ぎ、これで、ANAが部分所有しているピーチの関西空港との住み分けを継続する。路線便数計画の詳細は来月9月に発表され、12月下旬の運航開始に向けて11月から販売開始となる。しかし、ANAにはそれまでにしなければならない事がある、エアアジアに頼って居たシステムから切り離されて、一つのエアラインをほぼゼロから作り上げなければならないのだ。

 

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'Vanilla Air' new name for AirAsia Japan under ANA's control – will it be sweet or plain vanilla?

アジアのLCCは新たなシティペアを創造し、市場を支配する=フルサービス航空会社は、危険を覚悟でこれを無視しようとする

20-Aug-2013 12:36 PM

 

LCCと言うものは、主に二つの衝撃を齎す;まず一つは新たな人の流れを創り出す。もう一つは、フルサービスの在来社から旅客を流出させることだ。ある伝統的エアラインはLCCが自分たちの現有ネットワークに影響を与えないとして譲らず、対応策は不要だと、考えようともしない。

これは古い世界の議論であって、しばしば間違いであることが証明されている。しかし、それが仮に得策だとしても、伝統的エアラインが無視して居られないのは、日和見的ではあるけれどLCCの齎す衝撃、新たな成長を創造する可能性である。

シンガポール・チャンギ空港における近距離路線供給席数の27%、クアラルンプール空港の60%を、運航しているのがLCCだと言う事実がある。

フルサービス航空会社からもう一つ、そして最後の主張がある。それは彼らの戦略は便数の優位を保つ事だというもの。

然し、シンガポール=ジャカルタ間の市場を見ればLCCは供給座席数でこそ勝ってはいないものの、便数では優位に立っているのだ。アジアの成長はまだまだ赤ん坊の段階だが、その未来像としてヨーロッパを見ると、域内の2大エアラインはライアンエアとイージージェットというLCCなのである。しかも、彼らは伝統的エアラインとは違って、まだまだ伸びている。

 

 

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Asian LCCs create new city-pairs, market dominance. Full-service carriers ignore them at their peril

シンガポール・チャンギ空港、将来もASEANのハブの地位を保つ=第3滑走路と第5ターミナル建設で

20-Aug-2013 6:00 PM

 

シンガポールは、チャンギ空港が東南アジアの主要ハブ空港であり続けられるよう、新プロジェクトの一部として第3の滑走路を開設するために、ついに動き出した。

チャンギ空港は過去10年にわたり、シンガポールの格安航空会社の急激な成長のお陰で、航空輸送の巨大な発展を目の当たりにして来た。

しかし、同時にピークの時間帯には現行の2本の滑走路が大混雑する事になってしまった。

3の滑走路、そしてそれに伴う第5のターミナルはチャンギの東側の現在は軍しか使って居ない未開発の部分に建設される予定だ。

5ターミナルは巨大で、年間空港利用旅客数を現在の2倍の約17,000万人とする事が出来る計画だ。チャンギ空港を利用した旅客は2012年、5,100万人だったが、現状のままで6,600万人まで取り扱い可能、そして現在の4ターミナル体制で8,500万人まで可能とする改修を進めて居る。

しかし、シンガポールにとってはるかに大きな切迫した問題は、ターミナルの旅客取り扱い能力では無く、むしろ滑走路なのだ。第3滑走路の供用開始は2020年まで無い模様で、既に複数のエアラインからの新たな路線開設のための発着枠申請を断っているチャンギとしては、まだまだ、この困難な問題が続くことになる。

 

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Singapore Changi ensures its future as leading ASEAN hub with third runway and fifth terminal



セブ・パシフィックの豪州線就航=古臭い保護主義、重商主義の犠牲に

19-Aug-2013 7:27 PM

 

フィリピンのLCCセブ・パシフィックがオーストラリア線に就航しようと申請して居るのに対し、二国間協定に関する両国の意見の相違が足止めをかけて居る。同社は新しい保有機材A330-300で、メルボルン、シドニーを運航したいと計画している。

豪州とフィリピン二国間協定の延伸についての航空当局間の意見の相違で、豪州の空港は不満を募らせている。何故なら豪州の空港は、近年、中長距離LCCが国際線の旅客の流れを呼び込んでくれるのを見てきているからだ。

セブ・パシフィックはオーストラリア発着の国際線を運航するLCCとしては、エアアジアX、スクート、そしてジェットスターに次いで第4番目になる予定だ。エアアジアXは豪州内で急速な拡大をはかり、2013年末までに、このマレーシアの会社が、その規模で豪州国内を飛ぶ第4の外国航空会社にのし上がって来た。このニュースは前回アジア=豪州間の市場についての分析第一回で取り上げた。

フィリピンの市場は豪州にとって、シンガポールやマレーシアに比べ、ずっと小さな市場である。然し、かなり大きく成長する可能性を持っていて、特にこのLCCが参入する事が出来れば、極めて価格選好性の高い市場の需要を刺激して大きく伸ばす可能性を秘めているのだ。

 

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Cebu Pacific's Australia launch falls victim to old fashioned protectionism and mercantilism

キャセイ・パシフィックの新CEOイバン・チュウ=重要な戦略的決断が待っている、中には緊急事態も

19-Aug-2013 4:30 PM

 

ほぼ3年間、僅かな成長しか出来なかった後に新たにキャセイ・パシフィックのCEOに就任するイバン・チュウは嘗て無いほど激しい競争に曝されている環境の中で、このエアラインの将来を計画するという良い機会を、多分強制されて持つ事になるだろう。

キャセイは嘗ては、とても有効だったが、今や激動する環境の中で適切とは言えなくなった経営スタイルを捨てず、重大な決断をぐずぐずと遅らせて来た。この問題に、チュウ氏は直面しなければならないのだ。

2013816日金曜日の夕刻、新CEOへの指名が発表されたばかりだが、チュウ氏は、企業間提携の明確化や拡大、LCC対策、そして将来の貨物事業計画、保有機材問題などに取り組まねばならない。

この人事は現CEOのジョン・スローサーがキャセイとその他のスワイアグループ企業の会長職へ移るのに伴う一連の改造人事の一部である。

スローサー氏のキャセイ統治は僅か3年間だった。チュウ氏は社内で目覚ましいキャリアを経て、上って来た人だが、ほぼ70年の歴史を持つこのエアラインの中で、僅か二人目の中国人CEOなのだ。現在は同社の王位継承システムとしては標準的なトップへの階段である、COOを勤めて居る。

 

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Cathay Pacific's incoming CEO Ivan Chu faces important strategic decisions, some urgent

エアアジアX、豪州第4の外国航空会社に=ライバルのマレーシア航空を追い越して

16-Aug-2013 6:12 PM

 

エアアジアXは今年の残り期間に全ての追加供給力をオーストラリア市場に投入する計画で、2013年の末までには、豪州第4の外国航空会社になるだろう。中長距離路線を専門とするこのLCCの運航便数は現在の週間35便から、201312月には54便に増える。

エアアジアXは、この拡大計画により、オーストラリアの国際線供給量ランキングでライバルのマレーシア航空、そしてキャセイパシフックを追い越す事になる。201312月には、オーストラリアで彼らより供給座席数が多い外国社はエミレーツ、シンガポール(SIA)、そしてニュージーランド航空(ANZ)3社だけになる。


この拡大を可能にするのは、豪州内4大都市への総供給量上限を40%も増やした、マレーシアとオーストラリア両国間の新航空協定の存在だ。

エアアジアX2014年以降も更にクアラルンプールからの便を増やし、また、新たに第2の基地とする予定のバンコクからの便で、オーストラリアでの路線拡大を計画している。

 

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AirAsia X emerges as Australia’s fourth largest foreign airline, overtaking rival Malaysia Airlines


インドの航空会社、損失44.5億ドルの可能性=今年度第2四半期、攻撃的割引運賃競争で

16-Aug-2013 1:00 PM

 

インドの航空業界は引き続き、拡大する難問に直面している。というのも、20136月末までの第1四半期の決算は失望させる結果だったが、伝統的に最も弱い第2四半期に更に悪化しそうなのだ。

現在の収益環境は特にひどく、7月の収益率は第1四半期の平均に比べて1820%の下落、8月は更に58%悪化しそうである。

運賃割引競争は市場の需要喚起に成っておらず、全く無駄だった様だ。更に、第2四半期の輸送実績は対前年同期比でほんの僅かな伸びしか望めそうも無い。搭乗率も同様に小さな改善に終わるものと思われる。

インドの第2四半期の航空運賃決定の仕組みは、市場に横行する不合理な競争の表れであり、この運賃は早くとも201310月まで落ち着きそうにない。一方で、コストの環境は高い燃油費と弱いルピーが相まって、引き続き険悪な状況だ。全体的に低運賃、高コストという構造的な脆弱性があることと、産業として最高に危機的なこの時点に、産業界からも政府からも、悪化する財政問題の是正の為のイニシアティブをとろうとする動きが全く見られないのだ。

 

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India's airlines could lose USD400-450 million in Q2 FY14 due to aggressive discounting


豪州クイーンズランド州の空港=資源開発ブームを掘り当てる

16-Aug-2013 9:41 AM

 

これまで地下資源開発産業は多くの地域空港の需要を後押ししてきたが、なかでも、オーストラリアクイーンズランド州の2つの空港グループが、鉱山開発ブームが始まって以来、この10年間で目覚しい発展を遂げている。クイーンズランド空港会社と北クイーンズランド空港会社は、戦略的に重要なゲートウェイであるゴールドコーストのケアンズと、マッケイを含む4空港を運営している。州都のあるブリスベーンの空港は別の所有で運営されている。

空港インフラの老朽化に伴う、施設維持費が高いことに加え、税や空港使用料の負担が大きく、運賃が高くならざるを得ず、エアラインにとっては、多くの地域空港からの需要喚起は難しい問題になっている。

しかし、タイガーエア・オーストラリアとジェットスターの供給競争のおかげで、比較的大きな地域空港間ルートでは、運賃にその恩恵が来るかもしれない。

 

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Australia’s Queensland airports mine the resources boom



キャセイ、収益重視に凝り固まる=荒海の中でコースを変えそうにない

15-Aug-2013 12:38 PM

 

キャセイ・パシフィック航空は2009年以来初となる供給カットの動きに出て、報われた。2013年度上半期にASK4.8%の削減を断行し、キャセイ・パシフィックとドラゴンエアのブランドによる営業損失を逆転し、ささやかながら、連結でHKD45,200万香港ドル(5,800万米ドル)の営業利益を計上することが出来たのだ。これは、他社へのケータリングなど他の事業部門を含むグループ全体の2013年上期営業利益103,500万香港ドル(13,300万米ドル)の半分にも満たない数字だ。グループ全体の営業利益率は2.1%で事業全体の基本的な脆弱さを示している。それでも、悪戦苦闘するシンガポール航空よりは上手く行っているのだが。

だが、保守的なキャセイは、相変わらず、新たな戦略を示そうとしていない。一流エアラインで、戦略的なパートナーは殆ど持たないという進路に踏みとどまろうとしている様だ。企業の市場、そして貨物の市場が息を吹き返すことを頼りにしている様に見える。しかし、それらの市場が息を吹き返したとしても、キャセイは、かつて自分たちが持っていた既得権を享受出来る訳ではない。

価格と利便性の競争はどの地域に行っても始まっていて、かつて慣例や仕来りに満ちていたアジアでも、競争相手たちが、ついに目を覚まして、ずっと賢くなっているのだ。

 

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Cathay Pacific shrinks into profitability as it looks to stay the course amidst choppy waters

マリンド・エア、名乗りを上げる=ライオングループの国際線エアラインとして新たにクアラルンプール発9路線

15-Aug-2013 12:23 PM

 

ライオンエアグループのマレーシアでの子会社、マリンド・エアは、2013828日にバングラデシュのダッカに最初の国際線を開設し、直後にインドネシアとインドに複数路線を開始するという急速な国際展開をしようとしている。クアラルンプールが国際線乗り継ぎハブであることから、間もなく、マリンドはライオングループ最大の国際線キャリアーになって行くだろう。

マリンドは2013年の3月末に業務を開始し、現在11の国内線ルートを飛んでいる。

しかし、マリンドは今や、よりチャンスに富んだ、マレーシアの国際線市場に目を向けている。

マリンドはまた、インドネシアを本拠とする姉妹会社のネットワークの総合力を活用しようとしている。 

マリンドとライオングループの3つのエアライン子会社は、グループ全体でおよそ50の地点に就航しているインドネシア国内と、マレーシア、南アジアをつなぐ数百のシティペアから共同で旅程を作成し提供するという。

マリンドは特に供給不足のインドネシア=インド間の市場を熱心に開拓しようとしている。

 

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Malindo emerges as Lion Group's main international carrier with nine new routes from Kuala Lumpur

エミレーツ、「第5の自由」フライトの拡大を模索=これまでの成否は様々

14-Aug-2013 5:00 PM

 

エミレーツ航空の「第5の自由」路線の供給席数が10年前の2倍になっている。一方で同社の全路線供給席数に対する割合は2003年の10%から2013年には5%に減っているにもかかわらず。しかし、この割合は既に発表した更なる第5の自由路線、即ち、201310月開設のミラノ=ニューヨーク線、英国=米国間路線、そして太平洋横断路線の潜在的ビジネスチャンスを狙うと表明した、野心的事業計画を実現できたら、直ぐに元に戻ることになるだろう。

これらの路線は、エミレーツの第5の自由路線群の核となる、オーストラリア線、即ち、バンコク、クアラルンプール及びシンガポール経由オーストラリア線及び、オーストラリア=ニュージーランド路線とは異なる市場を対象としたものである。オーストラリア関連の路線は全エミレーツの第5の自由路線網の77%を構成する。

性格の異なった市場に参入すると言う事は、より厳しい競争環境で、より成熟していて、エミレーツには少々不足している常顧客プログラムに強く依存している様な場所での戦いを意味している。

但し、ひとたび、その市場がエミレーツの望みを受け入れてくれたら、或いはアメリカン航空との提携を組む事ができたら、事態は大きく変わるだろう。

 

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Emirates Airline considers expanding fifth freedom flights – with mixed success so far

 

 LCC、初めて韓国市場占有率20%を超える=国内線ではほぼ50%

14-Aug-2013 1:30 PM

 

韓国のLCCは、市場占有率を上げて居る。国際線の10%、もっと小さな国内線市場では50%を少しかける位までになって居る。

しかし、まだまだ多くの機会を逃して居り、北アジア、特に日本でLCCがどんどん台頭して来る中で、それがますます明らかになっている。

エアブサンとジンエアの2社は、フルサービスの親会社に繋がって居るが、独立系のジェジュエアは比較的上手く行っていて、更なる成長に向けて、株式公開の準備を進めて居る。しかし、より小さなイースタージェットとティーウエイはまだまだ、これから、のし上がろうというところだ。

彼らは低コストと言うより、低料金エアラインであって、LCCとフルサービスの双方に二股をかけた状態だ。

韓国市場に、LCCは時期尚早と言われる中で、国際的競争は激しさを増して居て、彼らはそれに対応して前進しなければならないのを知って居る。

彼らにとっては、日本のピーチが、かつて複雑でLCCにはとても無理だろうと言われた市場で成功を収めつつあるのを見て学べば良いのだ。

そしてエアアジア・ジャパンの失敗は、市場の持つ独特な肌合い、経営スタイルの違いや、市場の需要と収支のバランスを取る事が決して容易で無い事を知る良い手本になる。

 

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Low-cost airlines capture over 20% of South Korean market for first time; domestic nearly 50%

LCCで日本市場が6年振りに成長=然し状況は良く無い

8-Aug-2013 8:00 AM

 

2012年、日本に初めてピーチ、ジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパンという3つのLCCが参入したが、ジェットスターは成長を止めて居ること、エアアジアは創立者の片方を失ってしまったことを考えると、まだまだ脆弱なものかもしれない、しかし、この3社は日本経済に意義ある改善を齎したのだ。

 

20133月末までの12か月に、彼ら3社の旅客輸送実績が、世界第3位の規模を持つ日本の国内線市場に、待望久しい一撃を加え、2006年以来初めて前年を越えるのを助けたのだ。

 

しかし、状況はいまだ悲惨なものだ。2012年は確かに伸びを示したのだが、その伸び率は2002年以来、第3位の数値に過ぎないのである。おまけに2012年の輸送旅客数は1997年とほぼ同じなのである。

 

世界のどの市場を見ても、特に急成長中のアジアでは、そんな低次元で推移している所はどこにも無い。国際線では、僅かに前年を上回ったが、それでも1999年のレベルなのだ。そして、技術革新と最善の努力をして居るにも拘わらず、国内線の搭乗率は20年前同様、相変わらず60%台に低迷しているのだ。在来のエアラインは自分たちが変わらねばならないと分かって来ている。LCC各社がそれを余儀なくさせることになるかもしれない。

 

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LCCs help Japanese domestic market grow for first time in six years, but market situation still dire

エアカラン、発展段階を考える=ニューカレドニア政府が富裕層の旅行者に焦点を絞る中で

7-Aug-2013 4:36 PM

 

カレドニア国際航空(エアカラン)はニューカレドニアの国営航空会社であるが、現在、エアバスの狭胴機を追加購入する計画も含め、その発展段階に入っており、彼らの核となる豪州、ニュージーランドへの路線の拡充を計画している。

 

同社は向こう数年間に亘り、毎年3%程度の地道な成長を予測しているが、これはニューカレドニア政府の政策である、取り分けオーストラリアからの、富裕層をターゲットとする観光戦略に裏打ちされている。政府としては大きく依存している鉱物資源産業から多角化のために、存続可能な観光産業を築こうとしているのだ。

 

しかし、この島国は、近年その主たる市場であるオーストラリア、日本、ニュージーランドからの観光客の減少に直面してきていて、この事がエアカランの成長に大きな障害になりそうだ

 

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Aircalin considers a development phase as New Caledonia targets high-end tourists

中国のエアライン=北米は輝く長距離市場

8-Aug-2013 6:22 PM

 

北アメリカが国際市場に興味を示すと、最近ではトルコ航空や中東の航空会社の例だが、必ず世間の耳目を集める。しかし、無視できないのが、中国本土のエアラインだ。2012年の半ば以来、中国南方航空が、ロサンゼルス線をB777-200からA380に大型化すると言う、最初の特筆すべき拡大策を断行。ついで中国国際航空がロサンゼルス、ニューヨーク線を増便、ヒューストン線を新たに開設した。海南航空はシカゴそしてボストン線を計画中で、中国東方航空は最新のB777-300ERの引渡を待ってその存在感を倍増しようとしている。更なる躍進は20137月に中国との航空協定を拡大したカナダからも聞こえて来る。

 

この躍進は単なる偶然では無い。中国の航空会社は北米をどの長距離路線市場より好ましく思っている。競争が他に比べて少なく、入国ビザ手続きの簡略化により需要が伸びているからだ。既に現実となった、または発表されている急成長も、これから起ころうとする事に比べれば大した事は無い。

 

しかし、問題も待ち構えている。国際線市場に対するマーケティングや知識経験に弱点があることだ。そして、この事が収益性にも跳ね返ってくる。

しかし、時とともに、彼らはそれも乗り越え、アライアンスや企業間提携の形を、そして、北米=アジア間の交通の流れをすっかり変えてしまうだろう。

 

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North America is the long-haul bright spot for Chinese airlines

ロイヤル・ジョルダニアン航空、力の配分に的を絞る=長距離路線を減らし、域内ネットワークに焦点

9-Aug-2013 11:30 PM

 

ロイヤル・ジョルダニアン航空はエミレーツ、エティハド或いはカタール航空には比べものにならない。このことを同社はずっと受け入れてきた。しかし、最近は戦略的に動き始めている。この動きは、部分的には外的要因から余儀なくされたものではある。それは、かつて同社の核となるネットワークだった欧州線が経済危機から弱体化したこと、地域の政情不安から北米=中東間の交通量が激減するなどの事態である。

 

今、同社は中東と北アフリカに活路を見出そうとしている。20137月、同社はアクラとラゴスに就航し、最近の記憶では初めてとなる、サハラ砂漠以南のアフリカへの路線を開設した。

 

また同社は自国ヨルダンには、オープンスカイ協定があるにもかかわらず、欧州のLCCがまだ乗り込んで来ていないことで恩恵を受けているし、中期的には北米路線での立場は現状維持可能と思われる。

 

何故なら、エミレーツ、エティハド、そしてカタール航空は未だ路線を強化している最中か、輸送の制限に直面しているからだ。この3社はいずれも、ロイヤル・ジョルダニアンの北米での最重要パートナーであるアメリカン航空と親密に協力しようとしている。

早晩、更なる試行錯誤が必要になるだろう。

 

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Royal Jordanian homes in on  strengths by decreasing long-haul and focusing on regional network

ソウルへの秒読み開始=CAPA主催、北アジアのLCCと新時代の航空会社サミットまで後3週間

13-Aug-2013 4:48 PM

 

CAPA主催、航空産業のサミット会議は今年、シンガポール、ダブリン、そしてシドニーで成功を収めて来たが、これに次いで、94日、5日ソウルのコンラッドホテルで「北アジアのLCCと新時代の航空会社サミット」が開催される。

この会議では、北アジアの全てのLCCCEO、空港会社、政府当局、政府観光局などの代表が一堂に会す。ホストはインチョン空港で、トラベルポート、SITA、セーバー、ボンバルディア、ebayの後援を受け、この地域の航空産業にとって重要な転換点にあたる時期に開かれる。

 

アジア全体で、自由な航空政策や、エアラインの新たなビジネスモデル、新たに生れ出る収入源が航空業界、観光業界そして旅行形態に、新たな波を呼び起こし、新たな流れが生まれようとしている。しかし、問題が無い訳では無い。

北アジアを本拠地とするエアラインのいくつかは、自分の最重要な市場を守り、育てて行く目的で、LCC子会社を設立している。その一方で国境を越えた提携関係も生まれて居る。これにも問題が無い訳ではない。

 

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Countdown to Seoul – CAPA LCCs and New Age Airlines in North Asia summit just 3 weeks away

台湾、自国出身のLCCに対し更に設立の制限を緩和=さて誰が一番に始めるか?

7-Aug-2013 8:00 AM

 

台湾では積極的な変化が続いて居る。一年前、新規参入者に対する政府の態度はまだまだ不明確だったが、今や、より明快に、更に障害も少なくなり、新規に航空会社、例えばLCCを設立しようとする者に対して門戸を広げるという最近の態度をより鮮明にしている。

台湾人が半分以上を所有すること、また台湾の企業がLCCを設立しようとすれば、海か空の輸送か、貿易の業界に属する企業であることが求められる。広く、しかし無制限ではない範囲である。新規参入者は台湾の小さな市場に縛られる必要はなく、直ぐに国際線を始められる。

今や時代の雰囲気は、自国出身のLCC12社?)をいつ、誰が始めるかになって居て、台湾の航空会社の子会社のどれかに加えて、エアアジアとピーチに可能性ありと見られている。

しかし、航空輸送協定はますます制限が緩和されているが、とりわけ核となる日本路線の市場では、台湾自前のLCC発足にはまだ時間がかかるかもしれない。

何故なら、台北以外の空港の着陸料は引き下げられているが、LCCターミナルやその他の奨励策はいまだ具体化されていないからだ。

 

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Taiwan further reduces entry barriers for home-grown LCCs – who will be the first to enter?

 

デルタ航空、羽田に基地移転を希望=提携の相手としてスカイマークが候補か?

2-Aug-2013 10:52 PM

 

2010年の11月、JALが倒産に追い込まれようとしていたとき、デルタ航空はJALとの提携を実現させようと、あらゆる手を打った。しかし、JALはワンワールドのメンバーに残るよう説得されてしまった。ANAはスターアライアンスの陣内にしっかり留まっているし、主要な航空会社は日本にはこの2社しか無いので、結果としてデルタは余りものになってしまった。

このアライアンス(航空同盟)は二つとも、太平洋線の企業提携に対して、反トラスト訴追免責のお墨付きを持っていて、市場競争で大きく優位にあった。一方、スカイマーク社は利益の上がる国内線低コストキャリアーとして、静かに確実に地歩を固めようとして来た。スカイマークは来年6機のA380の内の初号機を受領する予定で、これを全席プレミアムクラス仕様にしてニューヨーク線に飛ばす計画である。

そこで、デルタが羽田にもっと重点を置きたいと考えている時に、スカイマークが都合の良いことに羽田を基地にしているとなれば、提携話が現実味を帯びてくる。

デルタのCEOリチャード・アンダーソン氏は日本政府に対して、基地を成田から羽田に移させるよう要望している、しかし多分、現実的には、羽田の発着枠の追加を獲得して満足することになるだろう。

この提案はまさに円が安くなり、デルタの日本市場が痛手をこうむっているときに出てきた。羽田が基地となれば、デルタの便はずっと魅力的になるし、スカイマークとの協力関係も拡大する事になるだろう。但し、事態は双方の気持ちが一致しなくては動かない、現在のところスカイマークは独立独歩の道を選んでいる。しかし、この2013年度第1四半期、同社は、昨年同時期には60万ドルの黒字だったのに、円安の為替相場が一因になって2,510万ドルの赤字を計上している。

また、スカイマークは野心的なA380による太平洋線就航の準備をしているが、デルタと手を組めば、全く無名のニューヨークで、喉から手が出るほど欲しい米国からの需要を送り込んでもらえる可能性がある。

 

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Delta Air Lines seeks a Tokyo Haneda base. Skymark a potential partner, to shake up alliances?

アエロフロート・グループ、LCCを立ち上げる=これまで不在だったロシアに

2-Aug-2013 3:52 PM

 

アエロフロートはロシア連邦ではダントツのエアライングループである。

その傘下エアラインはどれも、ヨーロッパから、中国、韓国、日本に手の届く距離まで広がる国土の、各地のハブ空港で極めて強力な地位を確保している。

グループの収支は20年間も黒字で、輸送旅客数は二桁成長を続けている。

アエロフロート・グループの市場での立場は、政府の「ナショナル・チャンピオン」政策の恩恵を受けて、2011年まで、公営の地域エアラインをいくつも買収して来た。

ところが、2012年の黒字は新たに買収した子会社の損失で薄められてしまった。

これを処理するために、ロシア極東地区の二つの航空会社を合併させることになっている。

更に、アエロフロートが最近行なった、新たなLCC子会社を設立するという発表によると、ヨーロッパの大国としてはLCCの最も浸透していないこの国が、まもなく独自の格安航空会社を持つ事になりそうである。

 

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Aeroflot Group: LCCs in Russia have been notable for their absence. Aeroflot will start one

ガルーダの国際的野望が後退=ロンドン線開設延期で

2-Aug-2013 9:00 AM

 

ガルーダ・インドネシア航空は、ロンドン線の開設を少なくとも半年は延期することになった。同社の野心的な欧州進出計画の最初の欧州都市直航便である。

これを延期するということは、旗艦機種である最新鋭の777-300ERを使って、花形長距離路線を開設し、英国=豪州間市場の競争に参入し、世界での同社の地位を押し上げようという同社の念願には大きな打撃である。

この延期決定はまた、ガルーダの更なる国際的拡大と、成長しようとするインドネシア市場のインフラ構造に大きな落とし穴があるという事実を暴露してしまった。

ガルーダは、201311月に予定していたジャカルタ=ロンドン線の開設を20145月まで延期せざるを得なくなった理由として、ジャカルタ空港滑走路の舗装の問題を挙げている。ジャカルタを含めて、インドネシアの主要空港はかなり能力を超えた運営を続けていて、ターミナルや滑走路を含むインフラについて政府の改修や改善策がいつも後手に回っているのだ。ガルーダは、2008年初頭に新たな777-300ER10機発注して以来、ずっと、就航の準備を進めて来たにも拘わらず、ジャカルタ空港の運営会社アンカサ・プラIIが、777-300ERが最大重量で離着陸するに耐える滑走路の改善工事を終えて居ないのである。

現時点でガルーダは、滑走路が20145月には完成し、同社の欧州直航便開設が漸く実現すると期待している。


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Garuda Indonesia’s international ambitions set back by London postponement

シドニー第2空港、40年の混乱の後についに実現か?=多分2014年中には解決策が

1-Aug-2013 12:00 PM

 

豪州副首相で永らく交通大臣を勤めて居るアンソニー・オルバニーズ氏の2013726日の発表によれば、40年以上もかけて来た、待望久しい、シドニー第2空港の候補地選定という大河小説が、漸く終焉に近づいて居る模様だ。この件は、まるで政治的なフットボールで、今はどちらの大政党も、敵方が、日和見的にこれに反対することで、選挙に優位に立とうとするのではないかと疑心暗鬼になって、互いに次の一手を打てず、一旦、行き詰まって居る。オルバニーズ氏は、もし、労働党が再選されるようなら、3年以内に空港建設を断固として始める決意だと言って居る。(連邦選挙は数か月以内に行われる予定)

これは実際に約束したとは言い切れないが、歓迎すべき一歩である。しかし、シドニー空港の会長マックス・ムーア・ウイルトン氏は、‘単なる選挙向けのジェスチャーさ’と嘲笑して居る。

最近の調査の結果では、現在のシドニー、キングズフォード・スミス空港の能力の限界を、より長期に渡って緩和できるのはバジャリーズ・クリークが最適で、本当のところ唯一の選択肢であること、政治的にはより議論の少ない、次善の選択肢であるウイルトンには、かなり多くの建設上の障害があることが分かって来た。

緑の大地を空港として開発し、完成させるためには20年もの時間がかかる事を考え、2013510日に発表された国土交通省の最新の調査結果は、政府に対してリッチモンド空軍基地を、少なくとも新空港建設期間の過渡期の措置として、狭胴機の空港として開放する事を、そして長期的にはシドニー第3空港候補として勧めて居る。

この最新の20135月の調査は、候補地ウイルトンでは、バジャリーズ・クリークに比べて可なり余分の建設費がかかること、経済効果もより低く、現在のシドニー空港のオーバーフローの受け皿にしかならないことから、第2空港用地として相応しく無いと指摘しているのだ。

シドニー第2空港の場所をどこにするかは数十年もの間、超党派の支持が得られないまま政治的なゲームになって来た。最新の調査では、これまで予想されなかった、鉱山跡の地盤沈下の問題が浮上して候補地ウイルトンには臨終の鐘が鳴らされた様である。これに加えて、調査は、現シドニー空港の増大する混雑を緩和するリリースバルブとしてリッチモンド空軍基地を使うと言うリスクの低い過渡的戦略の可能性も提示している。

 

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Sydney second airport: nearing reality after 40 years of obfuscation? Perhaps a solution in 2014

ANA、エアアジア・ジャパンを新たなブランドで再開=今度は大丈夫か?

1-Aug-2013 8:48 AM

 

全日空は、エアアジアのブランドの使用を認めた、エアアジア・グループと日本での合弁事業を解消した事を受け、201312月後半に、東京、成田を基地とする新会社を再開させるが、その新名称は8月に発表するという。

これは、単に飛行機を塗り変えたり、表示を変更するだけの事では無い。ANAは事実上全くのゼロからスタートしようとしている。ANAは運航者証明、従業員や業務上の関係は継続するが、現在の航空機はエアアジアが供給したものなので、新たに用意しなければならない。エアアジア・ジャパンの予約システムも同様である。 そして、大小様々な数えきれないほどの問題と取り組まなくてはならないのだ。

これを半年未満で完成させるというのは、生半可な事では無い。ANAがフルサービス航空会社であり、根幹となる知識はLCCのものでは無い事が、更に問題を難しくする。ANAはピーチ・アビエーションとエアアジア・ジャパンの立ち上げを通じて、有る程度のLCCの経験を得たとは言うものの、そのプロジェクトの最中、ANAは殆ど後部座席に居て、入って来る情報も必ずしも建設的なものではなかった。

確かに、ANAはこの3年間でLCCに関して可なり多くの事を学んだと言えよう、しかし、今度はそれを自ら操っていく用意はあるのだろうか。

 

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ANA to re-launch AirAsia Japan with new brand, oversight – can ANA get it right this time around?