CAPA分析:NEW HEADLINES  5月-2022年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

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CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。

 

2022年5月29日掲載

Premium Analysis

上昇する需要とリストラによる変化、フィリピン航空に利する

27-May-2022

 

フィリピン航空(PAL)は、政府が国境を再開して以来、その国内線及び国際線の供給を大きくテコ入れして居り、最近の四半期の利益計上を助けて居る。

 

また、同エアラインの財務的業績を助けて居るのが、最近のリストラである。PALはパンデミックの襲来に激しく痛めつけられ、他の多くの東南アジアのエアラインと同様に、破産裁判所の保護の下でリストラをしなければならなかった。

 

市場の状況は依然として、通常に戻ったと言うのには程遠いけれども、同エアラインの業績と修正された戦略はパンデミック後の見通しへの明るい兆しである。

 

Rising demand and restructuring changes are paying off for Philippine Airlines

スウェダビア、2022年第1四半期、旅客数と収入を拡大するも損失が依然重く、新な脅威が出現

27-May-2022

 

スウェーデンは、世界で最も環境保護に敏感な国であり、この問題のための国際的に認識された大使が居る。

 

航空業界は、数年にわたり、誰かが期待した通り、税制と言う方法で標的にされ、そして旅客数はコロナウイルス・パンデミックの前に下降して居た。

 

然し、航空分野は、スウェーデンでは、パンデミックから、期待以上により良い形になって立ち上がり、当初の回復は、他に交通手段の無い、僻地の北部地域が先導して居る。2022年第1四半期には、前年に比べ4倍の旅客が旅をした。

 

財政的には、回復はより緩やかであり、今のところ航空旅行への環境保護からの抵抗は沈黙を守って居るものの、航空業界は直近の将来に於ける問題に直面して居る。

 

Swedavia increases passengers and revenues in 1Q2022 but losses still heavy and new threats emerge

Premium Analysis

英国=インド間航空市場、更なる拡大に向かう;新規起業組が始動に備える

26-May-2022

 

英国=インド間市場は、COVID-19パンデミックから力強く回復して居る。2022年5月16日の週、この市場での供給席数は、2019年同週の94%となった。

 

これは、全欧州市場に於ける84%、そして欧州とアジア太平洋間市場での、わずか42%と言う数字とは対照的である。それはまた、85%まで回復した全英国市場の、そして87%となったインドの国際線市場(国内線市場は105%だが)の先を行くものである。

 

2019年のジェット航空の撤退の後、主導的既存のエアインディア、英国航空、そしてバージンアトランティックは、残された間隙を埋めるべく拡大を始めた。パンデミックはこれを妨げたが、2020年、この市場で新規参入社であるビスタラが運航を開始し、既存各社は拡大を再開した。

 

また、低コスト長距離起業組の「フライポップ」が、参入準備完了の模様で、更にもう一つの起業組:ハンス航空にも可能性がある。

 

UK-India aviation market set for further growth; start-ups prepare to launch

Premium Analysis

NZのウエリントン空港、「長期的な価値」を持つがCOVID-19の足枷を捨て去るのに苦闘

26-May-2022

 

世界中で、空港は「通常の」ビジネスと言われるものが、バラバラな調子で戻って来るのを目の当たりにして居る。

 

ニュージーランドは、政府が不可能な夢の好例である「ゼロCOVID」を達成しようと試み、そして彼らがかくも懸命に封じ込めのために戦って来たこの疫病を、漸く実際に捉えた時に、奇妙にもその規制を緩和し始めたと言う、その極端な一例である。

 

にも拘らず、北島の南端にある、この国の首都圏の玄関口であるウエリントン空港は、2022年3月に終わる会計年度の財務諸表を公表して居り、これは予期し得る最良の実績であった上、貧弱な国際線旅客数を再び埋め戻す財源を提供して居る。

 

同空港の、最大で民間分野の株主は、現在その「グリーン」であると言う証明類を統合することに集中して居るこの空港に、明らかに長期的な忠誠心を持って居る。

 

Wellington Airport has ‘long term value’ but is struggling to throw off the shackles of COVID-19

Premium Analysis

強固な需要と記録的な収入ー然し米州のエアラインの勢いは続くだろうか?

25-May-2022

 

北半球の(通常は)繁忙な夏のシーズンが足早に近づく中で、米州のエアライン各社は、2022年第2四半期には、記録的な収入が予測される強固な需要を体験して居る。

 

これは、COVID−19オミクロン株が短期的な需要への圧力を創り出して居た2022年の初頭からは、歓迎すべき変化で有る。

 

然し、問題は:この勢いは続くのか?である。

 

エアラインズ・フォー・アメリカ(A4A) は、ジェット燃料価格は、2022年に史上空前の高値になると見積もって居る。記録的な燃油価格は歴史的な収入実績の予想と重なる。

 

燃油コストに加え、米国でのパイロット不足が、幾つかの国のエアライン運航会社にとっては成長を躓かせかねない。パンデミックは、拡大しつつあった米国でのパイロット不足を悪化させて居り、この問題に簡単な解決策はない。

 

Robust demand and record revenues – but will momentum for airlines in the Americas last?

Premium Analysis

ロンドンの鉄道エリザベス線、遂に開通ー然しヒースロー空港とは結ぶがロンドン・シティとは結ばない

25-May-2022

 

世界中の多くの地域で、空港は、ハイブリッドな公共交通機関を創出し、自動車(電気動力でなければ、消えゆく段階にある)での交通を避けるため、鉄道サービスで結ばれようとして居る。

 

ロンドンでは、最初は、1980年代に考案されたその様なプロジェクトが、現在結実しようとして居る。エリザベス線は、通勤客、ビジネスとレジャー旅行者、そして外国人来訪者を全長120kmの様々な都市の地域で運ぶ、多くの機能を提供する計画である。

 

エリザベス線は、どの空港にも直行線を建設しようとしては居なかったが、ロンドン・ヒースロー空港は、パディントン行きの鉄道「ヒースロー急行」が既に有るにも関わらず、路線網の中で目立った存在だった。然し、かつて鉄道駅が有り、空港は路線のすぐ近くに有るにも関わらず、ロンドン・シティ空港はその中に含まれて居なかった。

 

この様な政治的近視眼は、既に地域の「底上げ」を約束して、部分的には公約された交通インフラが実現しないと言う意味で、既に後戻りできない状態の政府にとっては、大きな意味を持つ可能性が有る。

 

London’s Elizabeth Rail line opens at last – linking Heathrow Airport but not London City 

Premium Analysis

ジャマイカの「第4の国際空港」、ジェームズ・ボンド級のミステリー

24-May-2022

 

カリブ海には多くの空港が散りばめられて居る。その殆どが、小規模で、歴史的に各政府は、自ら民営化の途を選んだそれらの空港について、定評のある民間分野の企業が、運営や投資をするのが難しいと感じて来た。

 

ジャマイカは少し違って居る。20年近く前に、主要な観光空港をコンセッションで、より新しくは、2度の試みの後に首都の空港を民営化して来た。

 

その両者の間では、旅客と貨物の双方に充分な収容能力が有る様なのだが、第3の国際空港が今年晩くから、米国からの民間航空便を受け入れ始める予定なのである。

 

それでもなお、政府は南海岸の旧米軍基地から、もう一つの空港を建設すると決心した模様である。

当面予定される選挙も無く、その理由は未だに明確に説明されては居ない。

 

Jamaica’s ‘fourth international airport’ – a mystery in the James Bond class 

新たな指導者たち、パンデミック後のエアインディアとインディゴの運命を決めるだろう

24-May-2022

 

インドの2大エアラインは、この国のエアライン部門が、劇的に変わった競争の激化する背景の中で、新たな局面に入ると言う事実を強調し、高名なCEOの採用を明らかにして居る。

 

エアインディアとインディゴは、共に、外国のエアラインから、経験豊富なエアライン指導者を選んだが、一方他のインドのエアラインも最近、CEOの交代を行って居る。このことは、パンデミック後の期間に、インドのエアライン業界に極めて異なる様相を与える事になるだろう。

 

指導層の刷新は、エアライン自身がリストラ、所有者の交代や再出発で、ふるいにかけられて来た多くの例にある様に、時宜にかなったものだ。インドのエアライン分野は、これから数年間、見守るのに最も興味深い、そして躍動するものになるだろう。

 

New leaders will determine post-pandemic fortunes for Air India and IndiGo

Premium Analysis

ジェット燃料価格エアライン業界を傷めつける、需要が回復する中でーゆっくりと:第1部

23-May-2022

 

ジェット燃料価格は、2021年5月に比べると、1バレル当たり、ほぼ100米ドル値上がりして居る。これで、今年は、エアライン業界のコストに、少なくとも500億米ドルが加算されると予想される。それはまた1,000億米ドルに近づく可能性さえある。

 

これは、エアラインの歴史の中で、業界が380億米ドルの利益を叩きだした(ほぼ半額は大手米国エアラインが創出した)、これまでで最も利益の出た年とは対照的である。

 

これはエアラインの展望には、一体、何を意味するのだろう?そして、交通量と収益性の拡大は向こう2,3年で一体何処に帰結するのだろう?

 

これらが、史上最大の損失から抜け出そうとして既に大きな負債を抱えた業界からの、主要な疑問である。

 

Jet fuel prices spoil the airline party as demand returns – slowly: Part 1

タイの空港会社、旅行制限が緩和されて、コーナーを回る事を願う

23-May-2022

 

歴史的に観光がGDPの12%を占めるタイは、COVID−19パンデミックの影響をもろに受けた。

然し、政府により遅れ馳せながら取られた対策が、最大の空港運営組織であり、現在の6空港から9空港へ拡大しようとする過程にある、エアポーツ・オブ・タイランド(AoT) が、少なくとも財政的に船を安定させる実態を示す決算を発表する事を可能にした。

 

そもそも、国営組織であったAoTが、2002年に企業化された。これに伴う部分的IPO(30%、機関投資家及び個人投資家)が2004年に行われ、国は財務省を通じて70%を留保した。

AoTの実績は、タイが、COVID-19パンデミックとそれに伴う都市封鎖、旅行制限からゆっくりと甦る背景の中で発表された。

 

問題は同社が、最大の観光シーズンが終わり、観光庁が迅速に新たな市場を見出すことの重荷を負わせる様な時になって、収入を増やし、損失を縮小し始めて居る事だ。

 

Airports of Thailand hopes to turn a corner as travel restrictions are eased

2022年5月22日掲載

エアラインと空港は警戒、持続可能性推進のため法人旅行は最もグリーンな供給者を選ぶ

20-May-2022

 

法人旅行の調達は、ますます価格、エアラインの路線網、スケジュール、柔軟性、そして常顧客特典などの伝統的な指標だけでなく、エアラインの公表する持続可能性戦略、そして明示された脱炭素への取り組みによって、決定される様になるだろう。

 

企業の持続可能性の目的が、エアラインなどの旅行供給者たちの行動によっても支えられる事を確かなものにするためには、法人の調達部門は意味のある、そして詳細なエアラインからの実績データ、そして持続可能性戦略があると言うだけでなく、明示された行動と実績の証拠にもアクセスできる事が極めて重要である。

 

CAPAとエンヴェスト・グローバルの共同で作成された、「エアライン持続可能性ベンチマークレポート2021年」の新しいビジネストラベル編は、幾つかの持続可能な航空業界の核となる要素、個々のエアラインの持続可能性の証明と排出の定量化の手法に光を当てて居る。

 

Airlines & airports on alert as corporate travel seeks greenest providers for sustainability drive

コロンビアの新カルタヘナ空港ーオディンサのための旗艦プロジェクト

20-May-2022

 

ラテンアメリカの民間空港分野の組織で、最も頻繁にニュースになるのはコルポラシオン・アメリカと種々のブラジルの空港の株式を持って居る欧州の運営会社と言ったところだろう。

 

然し、数多くのもっと小さな組織がそこには根を張って居り、この地域全体にこの分野を拡大させる重要な役割を担って居る。

 

その一つが、*オディンサ(Odinsa)である;オディンサは、コロンビアのカルタヘナでこの地の現空港と組み合わせて、3年以内に開港が計画されれて居る「新空港」プロジェクトを手がけて居る。

 

それはまた、嘗て西側の旅行者にとってはタブーとされて居た国であるコロンビアの、パンデミック前に起こった観光ブームを維持する援けになるかも知れない。

 

*オディンサ:Odinsa S.A.=コロンビアの建設およびインフラ開発企業

 

Colombia's New Cartagena Airport – a flagship project for Odinsa

Premium Analysis

日本のエアライン、収益性への途を描くー第2部:JALの需要拡大が急速なリバウンドに拍車か

19-May-2022

 

日本は、他のアジア太平洋の多くの国々に比べ、よりゆっくりと国境を開放しようと動く中で、現在、出入国の規制を緩和する、重要な歩を進めて居る。期待される需要への梃子入れは大手エアライン各社が、今の会計年度に収益性へ回帰する途が見えて来る事を意味する。

 

コロナウイルス・パンデミックの初期の段階から、外国人旅行者は、概ね、日本への入国を拒まれて来た。この禁令は2022年4月始めに解除されたが、実質的にはビジネス旅客と学生だけしか入国できず、外国人のレジャー旅行者は依然として除外されて居た。

 

現在、日本の政府は、間もなく旅行者の入国を許可し始めると言うサインを発信して居る。これは、今月から企画団体旅行の試行プログラムで開始される可能性があり、首相は、政府が2022年6月から、ワクチン接種済の旅行者に対し、より広範囲の開放を計画すると述べて居る。然し、これらの手順の詳細は未だ明らかにされて居ない。

 

この特集第2部では、国際線市場が再開され、路線網が再構築され、今会計年度で純利益へと返り咲く事をめざすJALの展望について考える。

 

Japan’s airlines plot path to profitability – part 2: JAL’s demand growth may spur quick rebound

欧州の航空業界回復、新たな高みを記録するも運賃の軟化が始まる

18-May-2022

 

COVID-19パンデミックからの欧州の供給回復は、今週も続き、2019年の同週に飛んだ供給席のほぼ85%まで新たな高みに達した。同時に、EU-27カ国と英国内の旅客の航空旅行の価格インフレに関する最も新しい月間データは、2022年に価格の伸びは鈍化して居ることを示して居る。

 

2022年5月16日の週、欧州の2019年水準に対して▲15.5%の供給席の減少は、前週に比べわずかに良かっただけだが、危機前以来、この指標での最高の実績となった。

 

然し、欧州は依然、唯一▲29.3%供給ダウンのアジア太平洋の上位の5位のランクに留まって居る。中東の供給は▲11.7%ダウン、一方北米の供給は▲10.7%、ラテンアメリカは▲5.1%、そして、今回初めてトップに立ったアフリカの供給が▲4.6%だった。

 

この供給回復は、2022年第3四半期に、現在のスケジュールが2019年水準対比91%まで上がると見込まれて居る。

 

Europe aviation recovery hits another high, but prices start to soften

Premium Analysis

インドのハイデラバード空港コンセッション契約、更に30年延長ー優先順位が大切

18-May-2022

 

この国で最も繁忙な空港に、直に向けられたインドの空港コンセッションプログラムは、2000年代半ばに始まり、そして多くの困難な事態に付きまとわれた。以降の政府はリンゴの手押し車を再びひっくり返すのに消極的で、手続きは、過去数年間に多くの小規模空港が民営化されるまで、10年間も棚上げされて居た。

 

今や、政府の航空大臣が、大都市空港の最初の例としてハイデラバードにて、コンセッションの期間を更に30年間、延長して居る。通常は、この様な延長は、10年から20年間であるから、この行為は政府が現在のコンソーシアムに満足して居ない事を示して居る。

 

更には、この様な延長は、過去2年間で2度目の事である。

 

この行動は、予想されるインドの空港関係契約の大爆発を、列をなして待って居る、攻撃的な「町の新顔」達に対し、優先順位が大切であり、その入札提案は基準に達して居なければならないのだと言うメッセージを発して居る。

 

Hyderabad airport concession agreement extended for further 30 years – seniority counts

アイスランドのイサヴィア、2022年後半に、2019年の交通量のほぼ100%を予測するも順風満帆ではない

17-May-2022

 

多くの欧州諸国が、コロナウイルス・パンデミックが鎮静化し続け、もはやテレビの夕方のニュースで、仮に報道されたとしても、トップニュースでなくなった事から、速やかに旅客が彼らのエアラインの飛ぶ路線に戻りつつあるのを実感して居る。

 

2020年と2021年の長い期間にわたり、都市封鎖され、国際的に孤立したアイスランドでも同様であるが、空港の運営企業であるイサヴィアによれば、供給、旅客数そして観光旅行は全て今年の第3四半期までに、2019年水準に、或はその水準近くまで戻るだろう。

 

然し、今は2019年ではなく、2022年であり、かつて通常とされて居た事柄について、如何なる推定もすべきではない。

 

可能性として、これからも通常のサービスの回復を阻む、事業運営上のもの、そして社会的なもの、両方の環境がある。

 

Iceland’s Isavia expects almost 100% of 2019 traffic later in 2022, but it's not all plain sailing

Premium Analysis

日本のエアライン、収益性への途を描くー第1部:ANAの回復が本格化

17-May-2022

 

日本は、他のアジア太平洋の諸国より緩慢に国境を開放しようとして居る中で、国境の制限を緩和するための重要な手続きを踏もうとして居る。期待される需要増強策は日本の大手エアラインは、この会計年度内に収益性への途を取り戻すのを見る事が出来る事を意味する。

 

外国の旅行者たちは、コロナウイルス・パンデミックの初期段階から、原則的に日本への入国を拒まれて来た。この禁令は2022年4月始めに解除されたが、実質的にはビジネス旅行者と学生だけしか入国できず、外国人観光客は未だに除外されて居た。

 

現在、日本の政府は、2022年6月からワクチン接種済の旅行者は、検疫隔離無しで入国できると言うサインを出して居る。これは明らかにJALとANA、そしてこの国の観光業界にとっては大きな意味がある。国内線の供給は既に好調にリバウンドして居り、今やエアライン各社は、海外の需要が戻るのに備え、国際線便をもう一度強化し始めて居る。

 

この特集の第1部では、市場の動向とANAの回復について考える。

 

Japan's airlines plot path to profitability – part 1: ANA recovery gathers steam

Premium Analysis

ジェットブルー、スピリット航空交渉で攻撃的になる

17-May-2022

 

米国の超LCC (ULCC) スピリットは、LCCジェットブルーからのより高い株式単価の提案にも拘わらず、間もなく会社の取締役会からの、同業ULCCフロンティアとの統合を了承するよう勧告する提案に対する投票を行う予定だ。

 

然し、ジェットブルーは、今やスピリットの取締役会がジェットブルーの買収提案に建設的に対応して居ないとして、スピリットへの敵対的買収工作を開始した。

 

これはスピリットの株主たちが議論に加わるまで、その成り行きが不明な運命に対する、新たな展開である。

 

JetBlue gets aggressive in its pursuit of Spirit Airlines

Premium Analysis

カーボベルデの空港:ハブ、フルサービス、混在そしてチャーターの性格がヴァンシに挑戦する

16-May-2022

 

大西洋上、セネガルの西、10の島からなるカーボベルデ群島は普通でない場所である。アフリカで最も安定した国の一つであり、この大陸の他の殆どの国が切望し、そして未だに達成出来て居ない種類の観光を惹きつけて居る。

 

然し、その独自の航空輸送事業は、ある種の混乱に陥って居り、これに加えて、ロフトレイル・アイスランド(アイスランド航空グループ)との契約で、このナショナルキャリアーの問題に対処出来て居ない。

 

現在、もう一つの外国の組織であるヴァンシが、政府が数年間かけて実現可能な民営化の解決策を探し出した(7つの)空港を運営する契約を勝ち取って居る。

 

この特集の第1部では、新たな契約の背景と条件について検証した;この2部構成の特集の結論として、カーポベルデの4つの主要空港を、より緻密に見ることで、ヴァンシにとっての問題の幾つかに光を当てる。

 

Cape Verde’s airports: hub, full service, mixed and charter characteristics challenge VINCI

レックス、今年、更に8機の737を追加、FFP、ラウンジを改善。デルタとのインターラインで「全く新しいゲーム」に

16-May-2022

 

豪州の地域航空会社、レックスは、そのサービスを拡大し、自分より大きなライバル達と、豪州の国内線市場で競争するために、ある重要な手続きを踏む準備をして居る。

 

レックスは、歴史的に、地域のターボプロップ運航会社であったが、昨年(2021)になって国内主要幹線にボーイング737を導入して、多角化を開始した。このエアラインは現在6機のボーイング737を運航して居り、2022年、そのジェットの保有機群と路線網を拡大する計画である。

 

レックスはまた、次の様に考えて居る:デルタ航空とインターライン契約を結ぶ;旅客ラウンジを改善または追加する;そして新たな常顧客プログラム(FFP)を開始する。これらは、カンタスやバージン豪州などのフルサービス競合社とレックスとの間のサービスと顧客特典の差異を克服する援けにしようとするものだ。

 

最大手のカンタス、バージン豪州が保有機群をパンデミック前の水準近くまで伸ばし、レックスも拡大し、新参のボンザがこの争いに参入を計画して居り、豪州国内線路線網での競争は過熱して居る。

 

特に東海岸の幹線では、疑いようも無く厳しい市場となるだろう。

 

Rex to add 8 more 737s this year, upgrade FFP, lounges. Delta interline 'a whole new ball game'

2022年5月15日掲載

アビアンカ、「アブラ」を設立してラテンアメリカの航空事情を揺るがし続ける

13-May-2022

 

若し、アビアンカは、破産から脱け出した後に、何か大胆な野心を持って居るのでは無いかという疑いがあったとしたら、それは、もう解明されて居る。

 

同社は、GOLと、ラテンアメリカの原動力となる航空グループ:「アブラ」を創設する合意に達し、これまでで最も野心的な動きを取って居る。

 

アブラは、コロンビアのアビアンカと、支配株主であるブラジルのGOLを主要株主として構成される予定だ。また、ビバの非支配株式100%、そしてチリのスカイ航空に対する少数株式保有投資を意味する転換社債を所有する予定だ。

 

アビアンカとGOLは、今年下期にはこの契約を締結する事を目指して居り、若し彼らの努力が成功すれば、アブラはブラジルとコロンビアに於いて主導的な地位を得る事になるだろう。

 

今や、疑問は、競争相手たちがどの様に反応するか、そして更なる同盟、そして統合さえ、これに続くのかと言うものだ。

 

Avianca continues to shake up Latin America's aviation scene with creation of 'Abra'

ヴァンシ、カーボベルデ空港のコンセッショネアに選ばれる=終わりの始まりか、或は始まりの終わりか?

13-May-2022

 

大西洋のセネガルの西、10の島からなるカーボベルデ群島は普通でない場所である。アフリカで最も安定した国の一つであり、この大陸の他の殆どの国が切望し、そして未だに達成出来て居ない種類の観光を惹きつけて居る。

 

然し、その独自の航空輸送事業はある種の混乱に陥って居り、これに加えて、ロフトレイルアイスランド(アイスランド航空グループ)との契約でこのナショナルキャリアーの問題に対処出来て居ない。

 

現在、もう一つの外国の組織であるヴァンシが、政府が数年間かけて実現可能な民営化の解決策を探し出した(7つの)空港を運営する契約を勝ち取って居る。

 

この2部構成の特集の第1部は、新しい契約の背景と条件を見てみる。

 

VINCI chosen as Cape Verde airports concessionaire - beginning of the end, or end of the beginning?

Premium Analysis

航空貨物輸送量下落、何ヶ月もの2019年水準超えの後;下降の連続が懸念される

12-May-2022

 

コロナウイルス・パンデミックの間、貨物はウイルスに感染しないし、重要な医療機器や薬品供給が世界中で必要だった事から、航空貨物の市場は、航空旅客市場を上回る業績を上げて来た。

 

これに加え、2020年遅くのパンデミックからのリバウンド当初には、より広範な在庫の入れ替えサイクルが航空貨物を後押しし、貨物トンキロ(CTK) が2019年水準を追い越し始めた。

 

世界的なCOVID-19パンデミックからの回復は、依然として航空旅客市場より、航空貨物の方が進んで居る。然し、ロシア・ウクライナ戦争とオミクロン(ウイルス変異株)が航空貨物輸送量を鈍化させて居る模様で、その影響は旅客需要の方により小さい様だ(特にアジア発とロシア国内に於いて)。

 

IATAに拠れば、CTKで見た世界の航空需要は、2022年3月には、2020年後半以来初めて、対前年で下落した。

 

航空旅客市場は、依然として上向きの回復軌道に乗って居るが(パンデミック前の水準に戻るまでにはまだ道は遠い)、航空貨物はしばしば、過去のサイクルでも先行指標と見做されて居る。

 

Air cargo traffic slides after many months above 2019 levels; concerns over downturn mounting

Premium Analysis

フィリピンのクラーク国際空港の新ターミナル:COVID-19パンデミックの申し子

12-May-2022

 

世界中の幾つかの場所では、パンデミック期間中に建設工事がなされたり、ある例ではその期間中に発案されたものさえあるが、新たな空港ターミナルが供用開始しつつある。

 

その中の一つが、フィリピンのマニラの北にあるクラーク国際空港(そのアイディアはパンデミック前に遡るが)である。

 

この小規模だが、パンデミック前に急成長した空港の性格は、歳月と共に変化して居る。それはかつて低コストエアラインを惹きつけるものだったが、その収容客体がフルサービス・エアラインの方に、より好意的に振れて居て、収容能力が3倍に成る、最新式のターミナルはこの魅力を増大させるだろう。

 

疑問なのは、この空港がマニラの表玄関の座をニノイ・アキノ空港から奪い取れるかどうかである。

答えは、他の空港計画が仮に全て実現すると、主にマニラにとっては収容能力過剰となると言う理由から、多分、否だろう。

 

更に事態を複雑にするのは、選挙でマルコス一家のもう一人が大統領になる事、そして吹き出す全ての不確実性である。

 

The Philippines’ Clark International Airport’s new terminal: a child of the COVID-19 pandemic

CAPA米州航空&LCCサミット2022年、5月25日/26日、プエルトリコに来たれ

11-May-2022

 

CAPAの有名な航空輸送の催しが、2022年CAPA米州「航空&LCCサミット」として、米州に帰って来る。

 

プエルトリコ観光会社がホストとなり、サミット会議は2022年5月25日〜26日、プエルトリコ、リオグランデの陽光溢れる海岸で開催される予定である。

 

前回の米州地区のサミットから2年以上が過ぎて、今回イベントは、航空輸送業界その他から多様な数百人の参加者を呼び寄せることになるだろう。

 

北米、ラテンアメリカそしてカリブの全地域の主要なエアラインと世界の航空界のエキスパート、地元当局者、観光団体、航空技術及び流通の刷新者、そして航空界組織の頂点の代表者たちが集まる予定だ。

 

米州が旅客交通量の回復を先導する中で、この2日間の航空&LCCイベントの焦点は、航空輸送業界が、自らの置かれた新たな状況を如何に舵をとって漕ぎ渡り、そして将来やって来る変化に如何に備えるかと言う点になるだろう。

 

世界のCOVID-19パンデミックは、短期的に、この分野に極端な大刷新を生み出した。然し、統合と所有、持続可能性と脱炭素、新しい市場参入者と事業モデル、そしてディジタル化と流通の刷新などの主要な航空界のメガトレンドは、この業界の長期的な展望を引き続き変貌させるだろう。

 

CAPAの業界の理論的先導者や、その他の世界中に認められた航空界のエキスパートが、2022年とそれ以降の米州の主要市場の展望を提示する予定だ。

 

サミット会議を通じ、主要な航空業界の意思決定者が、インタビューに答え、パネルディスカッションに登場し、マスタークラスで講演する予定である。

 

Join us in Puerto Rico for the CAPA Americas Aviation & LCCs Summit 2022, 25/26 May

Premium Analysis

AENAーパンデミックの嵐に乗って;2022年第1四半期には軌道に復帰するも、問題は続く

11-May-2022

 

*AENAはその動向が常に注目に値する空港運営企業である。

 

世界最大の売上高を持つ企業として、そして首都や主要商業都市の空港、沿岸や離島のリゾート空港、及びずっと小規模な地方都市、また貨物専用空港まで、多様な資産を持って居る。一年を通じ、国内のVFR、国際旅客、そして業務渡航者を等しく取り扱う空港運営企業であるAENAは、好むと好まざるを選ばず、欧州のこの業界の先導者として行動する。

 

そして2022年のこれまでも、回復が勢いを得始めた事、そして2022年夏季は国際線観光旅行が、数年来見たことも無い水準へ復旧する可能性がある事を示す、第1四半期の輸送量と決算など、好材料が沢山ある。

 

然し、AENAにとってはいつもの事だが、その存在自体が、創設された法の下にあり、そしてその解釈に基づく組織であり、常に行く手に障害物が投げ込まれるのである。

 

*AENA:Aeropuertos Españoles y Navegación Aérea スペイン・マドリードに本拠を置く空港運営企業。公共企業体のENAIREが、株式の51%を保有。

 

AENA – riding the pandemic storm; back on track in 1Q2022 but challenges persist 

Premium Analysis

リマ空港の拡張プロジェクト、交通量回復で新たな旅客ターミナルが追加される

10-May-2022

 

パンデミックの間中、CAPAは何度かの機会に、中国からその投資の移動を明らかにし、またこの数か月で、ロシアに於ける全てを放棄した企業であるフラポートに対して、海外の投資の重要性について報じて来た。

 

その最も古くから堅持して居るコンセッション契約の一つが、リマ空港パートナーズ(LAP)を通じ、そして少数株主である国際ファイナンス・コーポレーションと共同で経営して居る、ペルーのリマにある。

 

そこでの16億米ドルの投資は、現在、新たなターミナルの建設で増強されようとして居る。

この投資は、30年コンセッションが2031年には期限切れとなる事から、遅きに失して居る様に見える。

 

然し、漸くそれが更に10年間延長され、LAPそして具体的にはフラポートに対して、ラテンアメリカの中で最大にして、影響力ある空港の一つに於ける存在感から、引き続き恩恵を受ける機会を与えて呉れる事になった。

 

Lima Airport’s expansion project sees new passenger terminal added as traffic recovers

欧州の航空供給回復、もはや近・中距離便が主導では無い

10-May-2022

 

欧州のCOVID-19パンデミックからの全体的供給の回復は、2019年の供給席数の84%である。現時点で、欧州から、殆どの主要路線地区について、欧州ーアジア太平洋は例外だが、かなり同様に成って居る。欧州から全ての他地区への供給席数は、欧州ーアフリカの98%を始め、今や、2019年の同週に飛んで居た席数の80%を優に超えて居る。然し、欧州ーアジア太平洋は僅か41%である。

 

2022年5月9日の週、欧州の2019年対比供給席数減少▲16.0%は、前週に比べ僅かに低いが、それでもCOVID-19危機前以来、2番目に高い実績である。

 

然しながら、地区間ランキングで、欧州は唯一▲28.7%減少だったアジア太平洋の上の第5位に留まった。中東の供給は▲12.2%で、北米の供給は▲10.4%の減少、アフリカは▲6.2%、そしてラテンアメリカは▲4.7%だった。

 

パンデミック期間の多くの例から得られた知見は、近・中距離路線が回復を主導すると言うもので、それは概して正しかった。然し、欧州から米州への供給は、2019年水準の比率で言うと、今や僅かに欧州域内より上にある。

 

Europe's aviation capacity recovery is no longer led by short and medium haul flying

Premium Analysis

サンカントリー航空、そのビジネスモデルに勝ち抜く力有りと証明

09-May-2022

 

米国の超低コストエアラインであるサンカントリーの独特なビジネスモデルは、パンデミック期間中、良く同社の役に立った事が、2022年第1四半期の収益性から証明された。

 

この国のエアラインの殆どが、今年始め、COVID-19オミクロン株に脅かされた需要の為に損失を計上して居る。

 

定期の旅客便の運航がサンカントリーの収入の大半を占めて居るのだが、収入の流れを明確に予測できるチャーターと貨物便の運航も堅実に行った。

 

殆どの米国のエアライン同様に、サンカントリーもパイロットの配員問題と戦って居るが、新たなパイロットとの協定と訓練の隘路に立ち向かう努力で、同社は成長の期待に応える事が出来そうだ。

 

Sun Country Airlines proves its business model has staying power

Premium Analysis

中国の空港、面白い時代を生きる:広州、上海、深圳、そして厦門の展望

09-May-2022

 

パンデミックが世界の殆どの地域で、収束すると考えられる一方で、旅行と運輸業界は、大都市がかつて見たことも無い様な水準で都市封鎖されて居る中国での事態の展開を、慎重に注視し続けて居る。

 

二つの最近のCAPAレポート、一つは北京首都空港ホールディングズについて(2022年3月26日)、もう一つは2022年第1四半期の速報版決算(2022年4月3日)、の両方ともCOVID-19パンデミックで空港事業に課せられた、長引く困難さを描き出して居る。パンデミックは中国で、特に北京と上海と言う主要な政治と商業都市で、再び頭をもたげた。

 

この国は、常に事業にとって諸般の事情が如何に悪かったかを思い出させて呉れ、4つの空港グループの公表した2022年第1四半期の財務諸表、そのうち3つは極めて大きな都市圏内だが、その証明である。

 

中国の呪いの文句が言う様、確かに「面白い時代である」。

 

China's airports live in interesting times: Guangzhou, Shanghai, Shenzhen and Xiamen perspectives

2022年5月8日掲載

ラテンアメリカのエアライン、チェスのゲームを続ける:アビアンカのビバ買収計画が最新の動き

06-May-2022

 

過去2年の間に、ラテンアメリカ市場での力関係は変化して居る。

 

それらの変化とは、この地区で最大の3つのエアライングループの倒産から、回復に当たっては、運航会社各社による、新たな提携関係の構築まで、にわたって居る。

 

現在、コロンビアのフラッグ・キャリアーであるアビアンカは、超低コストのライバルであるビバを手に入れることにより、その足場を固めようとして居る。もし認められれば、この合意案はコロンビア市場に於けるアビアンカの、現在の主導的立場を強化する事になるだろう。

 

アビアンカのビバ買収の決断は、今やCOVID−19パンデミックが、エンデミックの局面へと変わった中で、ラテンアメリカのエアラインが競争力を維持する為に見せた、或は計画中の、最新の興味深い動きである。

 

ラテンアメリカの運航各社が、長期に亘って競争力を維持しようと戦って居る、チェスゲームの最新の動きである。

 

Latin America's airlines continue game of chess: Avianca's planned Viva purchase the latest move

Premium Analysis

香港国際、珠海空港を40km離れた国内線ターミナルとして使えるか?

06-May-2022

 

余り普通でない空港の形態が、7,000万人を越えるメガロポリスである香港、澳門、そして中国の広東省を抱える、粤港澳大湾区経済圏の中に生まれようとして居る。

 

その目的は、珠海空港から国内線の航空旅客を、世界最長の橋へ、そして香港国際空港へ向かわせて送客する乗り継ぎ地点として使うと言うものである。

 

珠海空港は広東省の省レベルの近代的な都市で人口250万人の珠海市にある。両空港の一方は、完全に国際線専用(香港)で、もう一方は国内線専用である。コロナウイルス・パンデミックの最初の年の末だったが、状況は、現在も変わって居ない。

 

然し、そのゴールを達成する為には、香港空港管理局は、多分、珠海空港の55%の持ち株比率を更に上げる必要があるのだろう。

 

Could Hong Kong International use Zhuhai Airport as a domestic terminal 40km distant?

欧州航空業界の回復、新たな高みを記録;国際線の供給が鍵

05-May-2022

 

欧州の供給回復は、2019年の同じ週の週間供給席数に対するパーセンテージ変化で見た、パンデミック期間の新しい高みに達した。

 

2022年5月2日の週、欧州の供給席数の減少は、2019年水準に対し▲15.6%で、COVID-19危機前以来、この指標で最も良い一週間となった。

 

然し、欧州は地区間ランキングでは、唯一▲34.0%だったアジア太平洋の上で、依然第5位のままである。その他の4地区は、全て、パンデミック来襲以来のどの時点よりも2019年水準に近づいて居る:中東の供給は▲10.8%減少、一方北米の供給は▲10.7%減、アフリカは▲9.6%減、そしてラテンアメリカは▲2.8%減だった。

 

2022年1月下旬以降、欧州の供給席数回復は、主に、復調の国際線の供給が牽引して居る。欧州の総供給席数に占める、国際線供給の占有率は未だCOVID前水準に達して居ないが、今後も回復全体の鍵となる指標であり続けるだろう。

 

European aviation recovery hits new high; international capacity is key

Premium Analysis

カンタス、プロジェクト・サンライズを実現するための航空機の契約を締結

04-May-2022

 

カンタスは、広く報道され(そして大きく遅延して居る)プロジェクト・サンライズを実現するための、最も具体的な一歩を踏み出して居る。同エアラインは、漸くこれらの超長距離便に使うエアバスの広胴機を確認し、またその客室がどの様な仕様になるのかを明らかにした。

 

プロジェクト・サンライズは、エアライン業界では、近年、殆ど説明を必要としないほど、よく知られるようになって居る。然し、未だ聞いたことのない少数の人々のために:このプロジェクトは、記録破りの、豪州東海岸の都市から、ロンドンやニューヨークへ直航便を開設すると言う、カンタスの計画である。

 

2022年5月2日、同エアラインは、2025年から納入が始まる、12機のA350-1000の確定発注を発表した。

 

この動きは、また、カンタスは2025年から、プロジェクト・サンライズを進める事を公にして居る。同エアラインは、今年、このプロジェクトに関して益々楽観的なコメントを続けて来て居て、計画を進めることを明白にして居た;然し、今回初めて正式にこれを確認して居る。

 

Qantas seals the aircraft deal that will make Project Sunrise a reality

エクアドル、更に幾つかの空港にPPPを検討中

04-May-2022

 

空港のための資金調達、経営、そして開発をするのに、コンセッション、*BOT、そして*PPPの取り組み方式は、ラテンアメリカ全体を通じて、一般的なものとなって居る。

*BOT:Build-Operate-Transfer(民間企業が資金調達、建設し、ある一定期間において運営し、契約期間後に所有権を政府に移管する方式)*PPP:Public-Private-Partnership:公民連携

 

エクアドルは、その点について、例えばアルゼンチン、ブラジル、そしてメキシコの様には良く知られて居ないが、首都であるキトのごく新しい空港を含め、同国の幾つかの空港は既にこの方式で運営されて居る。

 

現在エクアドルは、複数空港に同じような方式を推進しようとして居る。問題は、概して、この国の空港の数は少なく、投資家に興味を抱かせるものは更に少ないことだ。とは言うものの、コルポラシオン・アメリカは二つの空港に絡んで居り、そしてコリア空港公社は一貫して興味を示して居る。

 

これらの空港に対して民間部門を惹き込もうとする、更なる試みに対して、政府が得て居る国内または海外からの反応は、ブラジルの次のコンセッション予定への反応とともに、この大陸の空港に対する、関心の度合いの早期の指標となるだろう。

 

Ecuador considering PPPs for some more of its airports

Premium Analysis

日本のエアライン、欧州の回廊を開いて置く事に腐心

04-May-2022

 

ロシアの領空を避ける事は、依然として日本のエアラインの西欧路線便の運航に頭痛の種を与え続けて居る。彼らは、正に便の回復への勢いを取り戻そうとして居た時、ウクライナ危機によって、欧州路線を変更したり、休便を余儀なくされて居る。

 

殆どの国際線エアラインは、ロシア領空やウクライナ紛争の地域を通過しない様に、空路を調整する事を選んで居る。これには欧州に飛ぶアジア太平洋のエアラインも含まれる:ロシアとウクライナは彼らと西欧の間にある為、北アジア、特に日本と韓国が最も影響を受けて居る。

 

日本航空(JAL)と全日空(ANA)にとっては、これは、多くの西欧への路線が最早成り立たない事を意味し、2022年3月始めに休止して居る。依然として運航する便では、航路変更の所為で飛行時間に3〜4時間の追加が必要になる事を意味して居た。

 

新たな環境に、数週間、順応して来た後で、ある例では、現在、依然ロシアの領空を避けながら、より効率的に飛ぶ事ができる新たな航空路へと調整して居る。

 

Japanese airlines working hard to keep European corridors open

Premium Analysis

パイロット問題、ジェットブルーに強烈な向かい風の引き金に

03-May-2022

 

中規模エアラインは、パイロットを確保するのに苦労するだろうと言う、米国の大手運航会社の予言は、ジェットブルー航空が高い水準のパイロット減耗と戦って居る事から、現実のものとなって居る様だ。

 

同エアラインは、他の運航会社へのパイロットの流出を食い止める対策を講じようとして居るが、いつに成ったら減少が鈍化するのかを予言するのは難しい事を認めて居る。この不確実性の中で、ジェットブルーは、これから短期間は、より保守的な計画を立てようとして居る。

 

確かに、人員配置問題、航空交通管制の遅れそして悪天候条件の不幸な組み合わせが、2022年4月の初め、ジェットブルーの大規模な運航障害の引き金となった。

 

そして、今や、ジェットブルーは、運航の信頼性を回復するために、その野心的な拡大計画を後退させて居る。

 

同時に、同エアラインは回復のための費用をカバーするために、その単位コスト目標を大きく引き上げて居る。

 

Pilot challenges trigger big headwinds for JetBlue

トルコの空港運営会社TAV、25年間務めたCEOが降板する中で2022年第1四半期に小規模な利益を報告

03-May-2022

 

もし、投資家がTAVの空港のどれかに、株式を持つ可能性を考える様に言われたら、ごく贔屓目に見ても、二の足を踏むだろう。

 

その母国トルコの国内では、TAVは、過去5年かそこらの間に、経済と政治的要素の気まぐれにより投資の好機を吹き飛ばされて来た、一方で国際的には、殆どの同業者たちが、強く敬遠する国々に於ける投資の「好機」を選択した様に見える。

 

それでも、2022年第1四半期に同社は、丁度、長年務めて来たCEOが25年で退くのと同時に、小規模な営業利益を上げ、プラスのEBITDA(小さなものだが)を出す事に成功して居る。

 

危機的な財務統計は2年間のパンデミックの後に黒字となり、長い経歴には相応しい最後であるが、経験豊かなチームが経営陣として登板する中で、更なる挑戦にTAVは直面しようとして居る。

 

Turkish airports operator TAV reports small 1Q2022 operating profit as CEO steps down after 25 years

Premium Analysis

福岡空港、純損失2年目を記録;民営化が脚光を浴びる

02-May-2022

 

日本では6年前、コンセッション方式での手続きが始まって以来、大規模、小規模双方の空港民営化が行われて来た。日本の西端にある福岡空港は、滅多に話題に上らないが、コロナウイルス・パンデミック前には、この国で4番目の繁忙空港だった。

 

2019年にコンセッションを継承したコンソーシアムは、先ごろ、2年目の財務損失(純損失)を公表した。

 

パンデミックの所為にするのは簡単だし、確かに結果は多分、空港が全て地方自治体の運営のままだったとしても、なんら違いはなかっただろう。

 

一方で、同空港は、低コスト分野の拡大の様な、国交省の求めることの幾つかを満足させるまでには至って居らず、ひとたび日本でパンデミックが収束した時には、福岡空港は、少なくとも、この挑戦に立ち向かう事を期待される事になりそうだ。

 

Fukuoka Airport records second year of net losses; privatisation under spotlight

豪州=NZ旅行回復、国境が再開されて

02-May-2022

 

ニュージーランドの主たる玄関口であるオークランド空港は、ニュージーランド政府の最新の国境開放の施策に伴って、豪州からの旅客の強いリバウンドを経験して居り、エアライン各社は、他の海外市場からの旅行が回復する時に、より多くの路線を追加できるよう準備を進めて居る。

 

2022年4月12日から、豪州の居住者たちはニュージーランドへの検疫隔離無しでの入国が可能になり、二国間の相互旅行の流れを更に進展させる事になった。ニュージーランドへの帰国者に対する、検疫と隔離の義務は、既に2022年3月に解除されて居り、豪州は2021年11月以来ニュージーランド人の入国を可能にして居る。

 

これは、両国にとって、非常に大切な旅行回廊で、より多くの航空便の回復は、豪州の旅行及びエアライン業界にとって、大きな一歩である。

 

勿論、便数や旅行者の数量は依然としてパンデミック前の水準に比べ遥かに低いが、タスマン越え路線の復旧は、顧客の信頼と需要が改善する中で、継続する上昇軌道の可能性を予感させるものだ。

 

Australia-NZ travel rebounds as borders reopen 

2022年5月1日掲載

Premium Analysis

エアラインの回復、新しいリース機材より先に駐機中の所有機の使用を促す

29-Apr-2022

 

世界中の航空業界は、COVIDー19パンデミックからの回復で、増大する需要に対応するために、どんどん多くの航空機を運航し始めて居る。

 

然し、地上待機中の航空機のプールが、新しい機材に比べ、拡大の資源としてより好まれる状態が続いて居る。更には、所有されて居る機材は、リースされた機材に比べ、より早く現役に復帰されて居る。

 

2022年4月26日現在で、2020年1月の規模に比べ、稼働中のリース航空機の数は未だに▲9%少ない一方で、稼働中の所有機材の数は、▲3%減に過ぎない。

 

稼働中の航空機が、まだパンデミック前の数より少ない状態で、世界中の民間航空機の納入数が依然として2019年水準を下回って居る事は驚くまでもない。

 

リース機の納入数は、所有機に比べ、回復が遅れて居る。

 

Airline recovery draws on parked owned aircraft before leased new ones

Premium Analysis

ヒースロー空港の回復進行中(漸く)、然し将来はかつて無く不確実

28-Apr-2022

 

幾つかの空港運営企業が2022年第1四半期の財務諸表を発表して居るが、全てが薄暗く、不気味な状態だった過去2年間に比べ、幾らか時期が早い。その中にかつて世界一の繁忙空港の一つだったのに、英国とその主要市場に於ける厳格な規制に締め付けられて、2021年にはトップ40から滑り落ちて居たロンドン・ヒースロー空港がある。

 

2022年第1四半期のヒースローの回復は、損失の減少、そしてプラスのEBITDAなど殆どの指標を通じてプラスのデータによって、特筆に値する。その多くは、政府によって英国の規制を唐突に撤廃した、2022年3月中旬からのビジネスの突然の急拡大によるものだ。

 

この行為自体は、ヒースローも含め、多くの空港にとって問題を起こして居り、航空輸送ビジネスには最早ニルバーナというものが存在しない事を思い出させる役割を演じた。

 

Heathrow Airport’s recovery under way (at last), but the future is as uncertain as ever

Premium Analysis

チェックイン、セキュリティ通過、そしてバスに乗る!バス輸送が航空送客路線の将来像?

28-Apr-2022

 

遅くて、煙たくて、散々悪口を言われるバス輸送は、第三世界の交通インフラと言う固定観念があるが、間も無く米国にカンバックしそうだ。

 

旅客は、地元の空港で、長距離航空便に乗るため、送客用の飛行機に乗るのではなく、最寄りの主要空港に連れて行ってくれるバスにチェックインできると言う、実験が行なわれて居る。

 

「旅行者利便」の提案が数多くあり、スキームは、基本的に必要に応じたものになるが、(地域航空には充分なパイロットやその他の乗務員が居ない)、そして、勿論、バスは、航空機に比べ「よりクリーン」であると認識されて居る;例え、排ガスとして、濃厚な、黒い、有害な煙霧を吐き出すとしても。

 

これは適正なタイミングの、適正な実験だが、旅客からの抵抗に合う可能性もあり、見通しには、難しいものがある。

 

Check in, clear security and catch the bus! Bus transport the future for US aviation feeder routes

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コンタクト・センターでの顧客の待ち時間と職員配員のバランスをとる:そのためのボットがある

27-Apr-2022

 

全ての産業を通じて、コンタクト・センターでの共通の課題は、顧客の待ち時間と職員配員のバランスをとる事だ。

 

もしこれが適正に行われない場合は、コンタクト・センターは、過剰配員で運用経費を増大させるか、または過小配員で、顧客の待ち時間を長くする。この増加した待ち時間は、即ち、悪い顧客体験そして顧客を失う事さえ意味する。

 

然し、配員の重荷を、従って運用経費を減らし、同時に顧客体験を犠牲にせずにすむとしたらどうだろう?先進的人工知能(AI)とマシン・ラーニングに導かれた会話チャットボット(ヴァーチャル従業員)が解決策になる可能性がある。 

 

Balancing contact centre customer wait time and agent staffing: there’s a bot for that

欧州の航空業界:配員計画が障害のリストに加わる

27-Apr-2022

 

欧州の航空業界の供給回復はオミクロン株の波とロシアのウクライナ侵攻を飲み込んで居るが、今度は人員確保という障害物の上で立ち往生するリスクがある。

 

COVID-19規制の緩和と、2022年1月末の夏季スケジュールの設定開始とともに、季節的なより高い需要が週間供給席数に+66%の増加を招いた。

 

然し、2019年水準に対する割合で見た回復は、最近の数週間、その勢いを失って居る。

 

欧州の供給席数の、2019年水準に対する▲18.4%という減少は、COVID-19パンデミック前以来、この指標で最も良かった第3週目であるが、前週の数値から僅かに落ちて居る。

 

地区間ランキングで、欧州は第4位から第5位へ滑り落ち、唯一▲31.3%のアジア太平洋の上だった。 中東の供給は、▲15.1%の低下、一方アフリカの供給は、▲14.5%の低下、北米は▲11.4%、そしてラテンアメリカは▲6.8%だった。

 

European aviation: staffing adds to the list of challenges

Premium Analysis 

ブラジルのコンゴーニャス空港コンセッション、既に大手外資系など既に13グループを惹きつける

26-Apr-2022

 

ブラジルは、もう10年以上前に始まった、国営空港コンセッションプログラムの最終段階に入って居る。

 

今や、漸く、この国で最高の国内線施設の一つであり、この記事執筆時点で、それ自身が、幾つかの強力なラテンアメリカの関心表明と通常の新参組の一群とともに、欧州最大の幾つかなど、13組の関心表明を惹きつけたサンパウロのコンゴーニャス空港が含まれて居る。

 

然し、リオのサントスデュモント国内線空港は、ガレオン空港の再コンセッションのパッケージとなる予定の2023/4年まで延期された。

 

現在の運営者たちは、幾つかの初期の空港コンセッションの際に手を挙げた面々である事がよく報道されて居ることを考えると、関心は驚くほど高かった;まだ充分に対処されて居ない問題である。 

 

Brazil’s Congonhas airport concession already attracts 13 groups, including big foreign ones

Premium Analysis

マレーシア・エアポーツ社、2022年第1四半期の強い需要を報告;観光の「先駆け」になる可能性

26-Apr-2022

 

多くの国々が、正に今、民間航空の活動に強い上昇の動きを体験して居るが、アジアではそれほどでもない。 

 

然し、そこで約40の空港を運営し、今年、+400%の旅客数拡大を体験して居る組織であるマレーシア・エアポーツ(MAHB)の存在する地区である。

 

これは、シンガポールも同じで、そして彼らの間では、仮にコロナウイルス・パンデミックが遠ざかった時には、これらの隣接した二つの国が観光ブームから恩恵を得られるだろう。

 

MAHBはまた、現在唯一の外国空港であるイスタンブールで運営をして居るが、これは歴史的に極めて堅固な業績を上げて居り、2022年第1四半期にはクアラルンプールの交通量の2倍を取り扱って居る。

 

然し、ウクライナ戦争がトルコとの国際関係にどの様に影響するかの懸念がある。

 

Malaysia Airports reports strong 1Q2022 demand; potential for tourism ‘first mover’ status

Premium Analysis

米国のエアライン、需要が大きく供給を上回ってパイロット配員の長期的障害に直面

25-Apr-2022

 

米国でCOVID-19パンデミック前に起こり始めて居たパイロット不足が、危機によって更に悪化し、需要が大きく供給を上回ろうとして居る中で、当分の間、航空業界にとって大きな制約になりつつある。

 

殆どのエアラインは、これは如何なる応急修理でも解決できる問題では無いと考えて居り、マイナスの影響は、幾つかの運航会社にとって、他より厳しいものになるだろう。そして、現在のところ、好条件のパイロットのパイプラインを持つエアラインは、訓練の問題に遭遇して居り、運航阻害要因となり供給を中止すると言う結果になって居る。

 

一例としては、アラスカエア・グループは、最近、パイロット訓練の遅延から、2022年6月のスケジュールを2%削減する事を余儀なくされた。

 

US airlines face long term challenges in pilot staffing as demand significantly outstrips supply

持続可能な航空燃料:航空業界をネットゼロに向け推進する原動力に

25-Apr-2022

 

これまでの所、排ガスをゼロとする科学技術は存在しない。その結果、我々は飛ぶことを減らす必要があると言うのが、2022年4月CAPAエアラインリーダー・サミット「過渡期のエアライン2022年」にて語った、航空環境連盟の政策部長キャット・ヒューイットの見解である。

 

航空業界が世界の脱炭素戦略を示した最初の業界だとしても、この見方は、珍しいものでは無い。かつて2009年に、この業界は排出量を2050年までに半減させると言う目標を採択して居る。その主導的な参画者たちが、今やもっと野心的で、2050年までにネットゼロを目指して居る。

 

航空業界は、その脱炭素戦略として、ずっと長い事、4本の柱を持って居た:即ち、新規科学技術、持続可能な航空燃料(SAF) 、運航/インフラ、そして経済対策である。これは「多くの籠の中の卵」的な取り組みであるが、SAFは2050年ネットゼロ目標に対し、最大の貢献をするに違いない。

 

SAFはどれも同じ製品ではない、性能は様々である。SAFの生産を拡大するには、にんじんと棍棒、即ちインセンティブと規制の双方が必要であるが、最初の10%が最も難しく、そして最もリスクが高い。

 

一方で、世界中の各国政府は、2022年9月のICAO総会にて、2050年ネットゼロ目標を採択して、航空業界の参画者たちを支援しなくてはならない。

 

Sustainable aviation fuels: powering aviation to net zero