CAPA分析:NEW HEADLINES  11月-2022年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

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CAPA(Centre for Aviation)の発表する”CAPA Analysis” 原文はこちらからご覧になれます。

 

2022年11月27日掲載

アジアのエアラインにとって、中国市場は「とても無視できないもの」

25-Nov-2022

 

中国本土の航空旅行市場再開を取り巻く不確実な状態が、アジア太平洋のエアライン業界の見通しにとっては、依然として大きなワイルドカードのままである。

 

中国の国際線旅行の流れを復活させる事はこの地域の完全回復にとって必須の事だろうが、それがいつ、そしてどのように起こるのかについて、未だに詳細情報はごく少ない。

 

パンデミックの前、出国と入国旅行の大規模な拡大が、この地区の多くのエアラインにとって、中国を最も重要な市場の一つに押し上げて居た。然し、中国本土での国際線の供給は、厳格なCOVID-19旅行制限政策のために、現在はすかすかの水準にある。エアライン各社は、暫定的に中国の規制が2023年のどこかで緩和されるとの計画を立てて居る。

 

然し、最近、中国政府の限定的な動きはあったものの、国境を越える旅行を再開するための、より実効のある前進への時間表は未だに無い。

 

これでは、アジア太平洋地区の幾つかのエアラインにとって、国際線の回復の可能性は限られてしまう。例え、これらのエアラインが他の路線を全面回復したとしても、未だに彼らのCOVID前の事業の大部分を失って居る事になるだろう。

 

然しこれは、エアライン各社が、押し寄せる国際線旅行の需要に、充分に対応する供給の回復に苦戦する中で、短期的には姿を変えた祝福なのかも知れない。

 

For Asian airlines, China market is 'the elephant that isn’t in the room’ 

Premium Analysis

ニューヨーク港湾公社、2023年第1四半期にJFKターミナル6の建設を計画~彼らの「未来像」の最終段階

24-Nov-2022

 

ニューヨーク港湾公社は、全て併せると、米国に於ける、官民連携空港インフラ・プロジェクトの首都になりつつある。

 

ラガーディア空港での2つのターミナル・プロジェクトが完成するかしないかの時点で、港湾公社は、ニューヨーク・ジョンFケネディ国際空港に、42億米ドルの、「近代的な」ターミナル6建設プロジェクトが、2023年第1四半期に始まる予定であると発表した。

 

JFKに於けるその他の建設計画には、2022年9月に工事が始まった、空港南側を締めくくる、95億米ドルの新ターミナル1開発がある。

 

デルタ航空とJFK国際エアターミナル社が主導する、15億米ドルのターミナル4拡張計画は、この春承認され、現在工事中である。

 

これに加えて、アメリカン航空(このターミナルを運営する)と2022年末にプロジェクトが完成し次第ターミナル7からターミナル8に移転予定の英国航空が主導する、4億米ドルのターミナル8の刷新プロジェクトの工事が2019年12月に始まって居る。

 

これまで何年も続いた、多くの批判に抗して生まれて来た、これら3つの空港全ての新たなインフラは、多分、充分にそれを正当化できる様に、施設に対する尊敬を授けつつある。 

 

New York Port Authority schedules JFK T6 construction for 1Q2023 - the final part of its 'Vision’

欧州の航空業界:高原状態の回復の中で、アジア太平洋方面は未だに停滞

24-Nov-2022

 

IATAによると、今年の英国での国際線の航空旅行予約は2019年水準の80%まで戻って居り、ドイツでは70%以上である。これらの国々は、COVID−19パンデミック前には、欧州の最大の航空旅行市場で、その回復のペースは欧州全体にとって大きな意味を持って居る。

 

欧州域外では、米国で国際線予約は2019年水準の80%だが、日本で30%、中国では5%である。

供給の点では、2022年11月21日の週には、供給席数は84.5%で、2019年同週に対して15.5%の不足と言うことになる。

 

これは、先週より0.4ポイントの悪化であり、欧州の回復が6ヶ月以上も占めて来た、2019年の供給に対して85%から86%と言う狭い範囲のまさに底辺にある。

 

欧州の殆どの他地区への大陸間供給は、欧州=アジア太平洋間を際立った例外として、欧州域内より早く回復しつつある。

 

Europe aviation: Asia Pacific still a check on plateaued recovery 

Premium Analysis

サウジアラビア:リヤド空港、第3・第4ターミナルを開業;町と空港が世界のハブになると語る

23-Nov-2022

 

サウジアラビアが、中東の航空業界に於いて、地域のエネルギー源になる事を熱望して居る事はしばしば、見落とされて居る。

 

然し、リヤドのキング・ハーリド国際空港の2つのターミナルが開業する事により、この施設は、「世界的なハブ」になる野心を持って居る。

 

現時点では、幾つかの点で、ドバイ国際のような空港に遅れをとって居る。

 

然し、この国の、旅行者に対する規制が緩和される事により、そこを発着、そして通過する旅行者の流れが改善するような何らかの道へ進むだろう。

 

Saudi Arabia: Riyadh Airport opens terminals 3 and 4; talks of city and airport becoming global hub

オンタリオ空港の経済的な影響の研究、南カリフォルニアの「経済エンジン」である事を明かす

22-Nov-2022

 

2022年に入って発表した、カナダ、オンタリオ県のハミルトン空港に関する、先のCAPAレポートは、地域社会に与える恩恵を実証するために実施した、独自の経済的影響の調査がこの空港にとって有利である点について指摘した。勿論、語るに値する物語があればの話だが。

 

南カリフォルニアのオンタリオ国際空港の例には、そんな物語がある。

 

6年前に、所有者が、ロサンゼルス・ワールド・エアポーツ社から、地元自治体のコンソーシアムへ替わった事から、北米の主導的貨物空港の一つとなって居り、旅客エアラインのリストには、殆どの主要な人口の多い地域をカバーする路線網を持った、多くの米国のトップエアラインが入って居る。

 

重要なことは、この空港が、極めて人口の多い、平均所得が全国水準を下回る、産業地帯を支える助けとなって居て、そこは隣接するロサンゼルスが縮小して居るにも関わらず、拡大して居るのである。

 

次なる変化(新たな景気後退である可能性が高いが)にも備えねばならないのだが、例えば、国際線の便を拡大することによって、更なる改善の余地がある。

 

Ontario Airport economic impact study reveals an 'economic engine' for Southern California 

Premium Analysis

英国の航空業界:航空交通量の回復、夏場ピークの中距離とレジャーに導かれて

22-Nov-2022

 

英国の民間航空局(CAA)の数字は、2022年第3四半期の旅客数の回復は、中距離とレジャー目的地を焦点として国際線市場が牽引した事を示して居る。

 

北半球のピークである夏の数ヶ月と重なる、極めて大切な2022年第3四半期に、スペインは旅客数で断然最大の市場だった。第2位となる米国が、英国発着のトップ10で唯一の大陸間市場だった。

 

2019年の第3四半期の旅客数と比較では、同じ10か国が2022年の第3四半期のトップ10を占めて居る事を示して居る。

 

然し、ギリシャとトルコへの需要は、2019年の同時期の数字を超えて居り、この2つの市場は、ランキングを昇って居る。

 

フランスとドイツはランキングで最も大きく下落した。

 

全体として、英国の国際線旅客数は2019年第3四半期の82%まで回復したが、未だに供給が達した85%の水準には僅かに届いて居ない。

 

UK aviation: air traffic recovery led by medium haul and leisure in summer peak 

Premium Analysis

JALの国際線リバウンド、主要市場での障害にも関わらず勢いを増す

21-Nov-2022

 

JALは、重要な中国と欧州の市場に、未だに制限が続いて居るにも拘わらず、国際線需要に強力な上昇気流を体験して居る。

 

これらの市場での障害が(その障害はJALの路線網の他の部分での堅調な回復で相殺されて居るのだが)、供給の伸びを抑えて居る。

 

日本はアジア太平洋諸国の中でも、その最も厄介な入国規制を廃止するのが、最も遅い国だったのだが、今やエアライン各社は、より幅広い国際線旅行の再開に恩恵を受けて居る。

 

然し、そのエアライン各社は、日本国外で起って居る、外界の出来事や政策決定に未だに影響を受けて居る。

 

国際線需要の全体的な改善により、事業の見通しについて、JALは自信を強めて居る。同エアラインは、財政的回復に向けて着実に進んで居り、2023年3月31日までの会計年度に純利益計上に復帰すると予測して居る。

 

これは、また、JALを保有機群の刷新への次の局面を検討する事を可能にして居る。 

 

JAL’s international rebound gains pace despite challenges in key markets

2022年11月20日掲載

世界の航空業界に於ける中国の役割を再評価する:第1部~通常のビジネスではなくなるだろう

18-Nov-2022

 

中国がCOVIDの冬眠から目覚める時、全く違った航空業界の勢力になって居るだろう。

それは通常のビジネスでは無いだろう。世界は、2020年1月以来、大きく変わって居る;そして中国も変化して居る。

 

金融市場は、習主席の下の中国は、以前より、国家の政治的目標に向かって演じられる役割が重要性を増す、中央の戦略に寄り添ったものになるだろうと予想して居る。これは、より緩慢な成長と株主の居心地の悪さを意味するとしても、習主席の国家の保安とパンデミック対策への集中は異論を許さないと言う感覚を反映して居る。

 

中国は過去に、一線を踏み外した国々を罰するのに出国観光客の購買力を使った。北京は旅行会社、エアライン、そして多くの大衆に圧力をかける事で、北京の意に染まぬ国々への観光旅行客の数を急激に減らすことが出来る。

 

航空機の発注もまた、この兵器庫の中の武器である。

 

然し、2019年以来、中国の航空業界の見通しの形を変容させて居る問題が他にも沢山ある。

 

Reassessing the future role of China in world aviation: part one – it will not be business as usual

Premium Analysis

ブラジルのコンセッション再調整~4つの空港が返金を受け、1つが失う

18-Nov-2022

 

ブラジルの当局にとって、今漸く手続きが終局に至ろうとして居る、同国の主要空港のコンセッションの形での民営化は、長く、時には拷問の様な道だった。

 

特に初期の幾つかの契約は、ともに主要コンセッションの時期に開催されたサッカーワールドカップとオリンピックにより後押しされた、遥かに大きな需要の拡大を期待する合意に基づき署名されたものだった。

 

然し、ブラジルで、COVID-19パンデミックの後に、連続して起こった経済的落ち込みが、予測に打撃を与えて居る。

 

そのため、当地の管理者である*ANACは、4つのコンセッションの清算を承認し、実質的にコンセッショネア達に資金を返却した。

 

然し、1つの例では、不可抗力的状状況があるとして係争になる可能性はあるが、主に第2の滑走路を建設して居ないとして、運営企業が罰せられて居る。

 

*ANAC:Agência Nacional de Aviação Civil 国家民間航空庁

 

Brazil concession rebalancing – four airports gain, one loses

欧州の航空業界:大陸間の実収単価、欧州域内より逆に堅固

17-Nov-2022

 

COVID-19パンデミックからの欧州の供給回復に関するCAPAの定期分析は、トレンドは概ね横這い軌道にある事を示して居る。

 

IATAからの一つのレポートには、2022年の欧州に於ける旅客需要とエアラインの収入は、2019年水準に対する割合では供給より低くなるだろうとする図表がある。にも関わらず、エアラインの収入は、欧州域内と欧州と他の大陸間の双方で、旅客数に比べより急速に回復しようとして居る。これは、特に大陸間の路線での、実収単価の強固さを物語って居る。

 

欧州の供給は2019年水準に対する割合で、最近ずっと示してきた雪崩現象が止まって居る。

 

2022年11月14日の週の供給席数は、2019年の同週に対して15.1%低い事を表す84.9%である。

これは先週に対して1.1ポイントの改善であるが、欧州の供給の回復は、過去6ヶ月間続いた85%から86%の範囲を大きく外れて居ない。

 

欧州は、地区間ランキングでは、僅かに供給が27.5%落ちて居るアジア太平洋の上の第5位に止まって居る。

 

他の殆どの地区は、一桁パーセンテージのダウンである一方、ラテンアメリカの供給は2019年の同週に比べ、2.7%上がって居る。

 

Europe aviation: intercontinental yield even stronger than intra-Europe 

Premium Analysis

香港と珠海の当局、空港の協力を強化

16-Nov-2022

 

世界の幾つかの場所で、近接する空港が互いに協力し合って、或は少なくとも不必要な衝突を避けながら、地理的条件と人工物の建設が、協働して商機をもたらして来た。

 

その例としては、異なる国に属するが同一都市圏にあり、橋で結ばれて居る、コペンハーゲンとマルモ;米墨国境のサンディエゴとティファナ、ここも米国側をティファナ空港に橋で結んで居る。

 

また、世界最長の橋/トンネルも、香港と中国本土の珠海とを結んで居る。

 

一方の空港は完全に国際線であり、他方は国内線専用であることで、珠海には、効果的に香港にとっての、中国の国内線ターミナルとなる商機がある。

 

これは目標の様に見えるが、それを楽に達成させる為の全ての要素が合致して居るわけではない。 

 

Hong Kong and Zhuhai authorities strengthen airport cooperation

Premium Analysis

ドミニカの新規起業アラジェット、カリブ海に変化を創り出そうと動く

15-Nov-2022

 

ドミニカ共和国の新規起業アラジェットは、サントドミンゴ・ラスアメリカス国際空港から、幅広くラテンアメリカの15の目的地に航空便を提供し、2022年9月のデビュー以来、急速に拡大して居る。

 

アラジェットは、その超低コストモデルを通してカリブ海の航空業界に、新たな一章を記すことを目指して居り、同社の経営陣はこの地区で操業する上でのそのユニークな性格を理解して居るようだ。

 

同エアラインのCEOであるビクター・パチェコはCAPAの姉妹紙であるルーツ・オンラインに対し、アラジェットは、サントドミンゴを通して、米州を結び付ける事が出来ると考えて居り、コパ航空がパナマシティのトクメン国際空港を経由したハブ&スポーク・モデルで運航して居るが、「超LCCのコスト基準でハブ&スポークを運航する」エアラインは、カリブ海、中米には他にない。

 

同エアラインが需要を刺激し、サントドミンゴをハブへと育てようとする中で、将来の成功に向けて、これは、最も重要な要素である。

 

Dominican start-up Arajet works to forge change in the Caribbean

Premium Analysis

欧州:独立系低コストエアラインの狭胴機保有機占有率跳ね上がる

14-Nov-2022

 

2022年10月、ジェット2.comが35機のA320neo航空機を確定発注した事は、改めて西欧の主導的独立系低コストエアラインについて、そしてその保有機群の規模についてスポットライトを当てて居る。

 

CAPA保有機群データベースの西欧の低コストエアラインの保有機群に関する記録についての、この分析は、5つの主要独立系LCCブランドと3大伝統的エアライングループを比較するものである。

 

ライアンエアー・グループ、イージージェット・グループ、ウイズエア・グループ、ジェット2.com、そしてノルウエーエアの狭胴機保有機数の総合計は、今やIAG、ルフトハンザ・グループ、そしてエアフランス-KLMの全社を併せたものよりも大きくなった。

 

主導的LCC各社は、伝統的グループの低コストブランドに比べ、3倍の数の狭胴機を保有して居る。彼らはまた、複数の狭胴機を発注して居る。

 

独立系LCCの、西欧の狭胴機の総合計に占めるシェアはCOVID-19以来、跳ね上がって居る。彼らのシェアはまだ伸び続けるだろう。

 

Europe: independent low cost airlines' share of narrowbody fleet jumps

2022年11月13日掲載

ジブラルタル、「スペインの後背地」への路線網拡大を探る

11-Nov-2022

 

欧州連合と英国、英国海外領ジブラルタルの間に存在する、込み入った状況が、英国がEUを離脱して以来、この海外領を欧州との直接航空便から孤立させて居る。

 

現在、ジブラルタル政府は、この地がスペイン本土のバケーション・リゾート都市から近いことを念頭に、2022年末までにシェンゲン協定に加盟出来るかも知れないと言う希望を持って居る。

 

ジブラルタルのビジネス及び観光大臣ビジェイ・ダリアナーニは、最近この英国領がEUのシェンゲン地区に入る事は、欧州のエアラインにとってより魅力的になり、その路線網の拡大を可能にすると述べて居る。ジブラルタルは欧州エアラインにとって、半径50kmの周囲に他の空港が無く、「スペインの後背地の」玄関口として魅力的であると付け加えた。

 

この加盟は、欧州諸国からの直航便の可能性だけでなく、基本的には「都市滞在型旅行」の目的地を、スペインのバケーション地域への玄関口に変え、国境越えの旅を遥かに容易にする事も意味する。

 

Gibraltar seeks expansion of route network into the ‘Spanish hinterland’

Premium Analysis

不確実性がウエストジェットのサンウイング買収に影を落とす

10-Nov-2022

 

カナダの競争局は、政府に対して、ウエストジェットによるサンウイングの買収提案に関して、勧告書を発出した。

 

同局は、その評価の中で、この組み合わせは、カナダに於けるバケーション・パッケージの分野での競争を弱める可能性があるとの懸念を述べて居る。

 

政府が結局買収を承認するのかどうか、未だに決定されては居ない;然し公にはウエストジェットはこの手続きは2023年には収束するだろうとの自信に溢れて居る。

 

もし、政府が彼らの提携を認めない場合、どちらの会社も、別の対案を示して居ない。従って、ウエストジェットとサンウイングが彼らの計画を進める事を阻まれた場合、通常のビジネスのままとなるだろうと考えて良いのだろう。 

 

Uncertainty clouds WestJet’s acquisition of Sunwing Airlines

Premium Analysis

クエート空港の新ターミナル2:第1部〜私的な通路が地域の正真正銘のハブになる

09-Nov-2022

 

韓国の仁川空港がクウェート空港のターミナル4の経営の短期の契約を落札した時は、一部には驚きを持って迎えられた。それはまるでクウェートの経営陣が、水質検査をして居るかの様に見えた。

 

然し今や、まだ建設中のターミナル2もまた、外部の運営に開かれる予定であり、地元の低コストエアラインであるジャジーラ航空が、そこで独自のターミナルを運営する事となり、T2 とT4 に関しては、財政的な関与の無い「運営契約」の水準、その民営化の度合は低いものの、クウェートは、中東で恐らく最も民営化された空港になる。

 

然し、この近代的で、環境保護的観点に則したデザインが、そこで運航するエアラインの形態にどの様に影響するのか、そしてそれが、どの様に外部からの関心に影響を与えるのか、未だに定かでは無いが、多分、T4を取れなかった入札者たちが、今回また戻ってくるだろう。

 

これは2部構成のレポートの第1部である。 

 

Kuwait Airport’s new Terminal 2: part one – the private path to becoming a bone fide regional hub

欧州の航空業界:順調な予約の一方、供給回復は沈む

09-Nov-2022

 

欧州の供給回復は、2019年水準に対する割合では、再び滑り落ちて居る。

 

2022年11月7日の週には、2019年の同週に比べて16.2%不足の83.8%である。これは2022年4月以来、この指標では最も低い水準である。

 

欧州は、供給が2019年対比で27.4%ダウンのアジア太平洋だけを上回る、地区間ランク5位のままである。他の地区は、一桁パーセンテージの減少、ラテンアメリカの供給は2019年の同週に比べて2.0%の増加である。

 

欧州のエアラインの搭乗率は、2022年9月、格差が広がった2カ月間の後に、2019年水準への格差を狭めた。

 

更には、主導的欧州のエアライン・グループは、全て堅調な事前予約と実収単価の冬への見通しを指摘して居る。より厳しい供給が欧州のエアラインに恩恵を与えて居る様だ。

 

Europe aviation: capacity recovery dips amid healthy bookings & yields

アジア太平洋の航空業界:悲惨な3年間の後、回復の勢いが遂に盛り上がり始めた

08-Nov-2022

 

アジア太平洋の航空業界にとって、悲惨な3年間であったけれど、回復の勢いは、遂に形をなし始めて居る。

 

国際線旅行が無くなった事は、他の地区に比べ、この地区での進展を妨げて来た。然し、過去数ヶ月以内に3つの主要な市場など、殆どのアジアの市場が国境を再開して居る。

 

まだ残って居る、最も重要なものが、中国本土である。

 

以下の分析は、アジア太平洋の回復の中で起こって居る、幾つかの傾向を検証したもので、シンガポールで2022年11月3日に開催された、CAPAのアジア太平洋航空サミットで提示されたものである。

 

Asia-Pacific aviation: after a dire three years, recovery momentum is finally beginning to build 

Premium Analysis

ギリシャ、カラマタ空港の民営化を検討中;他にも22の空港が控える

08-Nov-2022

 

5年前の、ギリシャの14の地域空港をフラポートが主導するコンソーシアムにコンセッションする協議が長びいて居る事は、早い段階で問題になる事が判ったが、経営の問題は解決され、ギリシャ政府が自国の債務危機の間に、切ってしまった、より良い条件の取引の一つであり続けて居る。

 

現在、22の空港をまとめてコンセッションするなど、その第2段階が、手招きして居るが、これとは別に取り扱われる予定の、単一の空港、カラマタの取引が先である。

 

取引の中で示された利益は、政府が後日、より大きな取引で期待できるものを指し示すものとなるだろう。

 

この国の更なる22空港の民営化への基礎作りは整いつつある。日程については、未だ定まって居ないが、担当官たちは間もなく投資家たちに、この取引の検討を呼びかけ始めるものと思われる。

  

Greece studying privatisation of Kalamáta Airport; another 22 to come

Premium Analysis

欧州ーラテンアメリカ間航空業界:2019年供給に近づく&更なる統合

07-Nov-2022

 

欧州のエアラインにとって、ラテンアメリカは、3番目に大きな長距離市場である(2019年の供給に基づく)。

 

ラテンアメリカ市場は、2019年の供給を越える水準に戻って居る;一方で、欧州全体で、供給席数を2019年の供給に対して計算すると、もう数ヶ月間も80%半ばの範囲に止まって居る。

 

当然の事ながら、欧州とラテンアメリカの市場間の供給の回復は93%と、その二つの間にある。これにより、この回復の指標では、欧州からの第1位の長距離市場になる。

 

欧州のエアラインは、供給席数占有率が78%で、欧州=ラテンアメリカ間市場を支配して居るが、ラテンアメリカのエアラインは、2019年の自らの供給より僅かながら、高いパーセンテージへと回復して居る。

 

エアフランスとイベリアは、COVID-19前の順位を交代したものの、欧州=ラテンアメリカ間の供給席数で首位のエアラインである。アズールは最大のLCCだが、低コストエアラインの市場占有率は、パンデミック以来、下落して居る。

 

全体として、欧州=ラテンアメリカ間市場は、以前より若干、より統合されて登場しようとして居る。 

 

Europe-Latin America aviation: close to 2019 capacity & more consolidated

Premium Analysis

新アジス・アベバ空港、構想8年、未だ鍬入れに至らず

07-Nov-2022

 

世界では、過去3年間に、イスタンブール、そして北京大興など、幾つかの大規模空港が開港して居る。永遠と思うほど長い時間がかかったが、ベルリン・ブランデンブルグもそうだ。

 

少なくとも、一例は、途中ですっかり挫折してしまった:その名は、工事は既に始まって居たにも関わらず、新たに就任した大統領によって、即座に反故にされてしまった、新たなメキシコシティ空港である。

 

ポイントは、上述の全ての例が、アジスアベバの新空港の基本計画が最初に公表された、2014年以後に発生して居る。アジスアベバは、東アフリカの経済的な力の源であり、 COVID-19パンデミックの前の何年間も、常に利益を出し、財政的に、恐らく大陸で最も成功したエアラインの一つ、エチオピア航空の地元である。

 

インフラが増強されたにも関わらず、現在の空港はそう長く使われない予定だ。然し、新空港をいつ建設開始するかはおろか、その場所を確定する事さえ、わずかしか進展を見せて居ない。

 

もし政府がエアラインに現状を維持して欲しいなら、グズグズせずにやる必要がある、それも速やかに。 

 

New Addis Ababa airport eight years in planning has still not seen a spade turned

2022年11月6日掲載

Premium Analysis

フロンティア航空、ジェットブルーとスピリットが統合する世界の中での将来に自信を示す

04-Nov-2022

 

フロンティア航空は、スピリット航空との統合話を忘れ去るために急速に動きつつあり、短期的に、自社の燃油費を除く単位コストを、パンデミック前の水準に復元することに、鋭く焦点を当てて居る。

 

同社のコストの優位性を取り戻すための、2つの大きな要素には、航空機の稼働率の復旧、そして新たに同社の保有機群に仲間入りする、大型機、エアバスA321neoの優位性をてこにすることが含まれて居る。

 

統合合併の重荷が無いことでフロンティアは、ジェットブルーとスピリットには真似のできない、将来に向かって、多くの選択肢を開拓する、ある種の敏捷性を持って居る。そして米国最大の超低コストエアライン(ULCC)と言う特性で、実現できる充分な商機があるだろう。 

 

然し、フロンティアが自分には、成長への沢山の道筋があると考えたとしても、米国のある大手伝統的エアラインの経営幹部は、超低コストモデルは、パンデミック後の世界では、危険にさらされる可能性があると考えて居る。

 

Frontier Airlines is confident of its future in a world where JetBlue and Spirit merge 

Premium Analysis

民営化されたツイード・ニューヘブン空港:第1部ー「大したことではない」が、将来へ向けた「テストケース」

01-Nov-2022

 

空港全体をリースすることが出来る(ただし売却は不可)米国で、特定のインフラに対する、急速に増える官民協働(P3)プログラムとは対照的に、空港の民営化プログラムを取り上げない傾向が続いて居る。

 

最近、公式に承認されたニューイングランドのツイード・ニューヘブン空港のリースコンセッション契約はその二つを併せたもので、運営者のAvポーツ社と資金提供のゴールドマン・サックス社が空港を経営し、新ターミナルと滑走路の延伸でそれを拡大する様に促すものだ。特に後者は、もし空港が潜在能力を発揮し、地元民たちに第一級の施設を提供するとしたら、必要不可欠な事だ。

 

既に、環境保護のロビー活動は、拡張に反対して居り、市の所有者の一人の支援を勝ち取り、もう一つの民営化話を数年間遅らせて居る訴訟を起こす用意があると脅して居る。

 

好むと好まざるを選ばず、ツイードはこれらの事案の将来のための「テストケース」になりつつある。

 

これは2部構成のレポートの第1部である。

 

Privatised Tweed New Haven Airport: part one – ‘no big deal’ but ‘test case’ for future

欧州の航空業界回復が空転。冬期スケジュールは間引かれるかも知れない

02-Nov-2022

 

欧州の供給回復は2019年水準に対する比率で見て、2022年5月以来、最低の水準まで滑り落ちた。2022年10月31日の週の供給席数は2019年同週に対して15.6%低い84.4%だった。

 

欧州は地区間ランキングで、供給が2019年対比27.5%落ちたアジア太平洋の上の、第5位のままである。

 

2019年水準に対する比率で見た、欧州の供給席数は26週間で最低であるが、供給の回復は概ね5か月以上もその範囲内に収まって居る。

 

然し、最近の予約データは、米ドルの強さが、ユーロ圏から他市場への需要を湿らせる要因になって居る事を示して居る。

 

2022年第4四半期の供給は、現在90%と予測されて居る事から、スケジュールは更に落ち込まざるを得ないのかも知れない。

 

Europe aviation recovery slips. Winter schedules may be trimmed 

Premium Analysis

日本の鹿児島、空港民営化を検討、重要な国内線玄関口

02-Nov-2022

 

日本の空港民営化の動きは勢いを増し続けて居り、投資家たちからの強い需要として知られるものの活用を求めるのは、より小規模な地方空港へと移りつつある。

 

7年前に、この動きが最初に始まった時、国の政府は、全国の97の空港全てを民営化したいと述べたが、最近、この見方を強めて居る。

 

最新の空港の例は、この国の南西の端にある九州の鹿児島である。

 

鹿児島は、その南の、東シナ海にある一連の諸島を発着する航空便の重要な玄関口である。フルサービスエアラインが支配的で、供給の89%を持ち、僅か9%が低コスト分野だが、これは日本全体に比べ8ポイント低い。

 

政府は、この様に空港民営化を公約して居り、他所では成功例があるー地方自治体当局が彼らの番がやって来たと考えても責められないのかも知れない。

 

Japan’s Kagoshima considers privatisation of its airport, an important domestic gateway 

エアバスとボーイング、2022年は1,000機以上を、2023年には更に多くを納入予定

01-Nov-2022

 

エアバスとボーイングは、2022年第3四半期を通して、航空機の発注そして製造に上昇機運を享受し続けて居て、両航空機メーカーをより良い2023年に向けた道筋に押し上げて居る。

 

この2つの大手西側完成機メーカー(OEM)は、2022年には納入が1,000機を越えようとして居り、2023年には両社は更に納入を増強し、向こう10年の中頃には、完全回復を達成する計画である。

 

生産計画、公表された目標、そして歴史的な納入パターンに基づいて見ると、この2大OEMは2022年におよそ1,100機を越える納品で、世界中の納入数を2012年の彼らの実績まで取り戻す筈である。

 

この2つのOEMは、2021年には併せて898機を納入して居る。

 

Airbus and Boeing to deliver more than 1000 aircraft in 2022; more to come in 2023 

Premium Analysis

カリブの航空業界:米国領ヴァージン諸島、その2空港に官民連携開発を探る

31-Oct-2022

 

プエルトリコは、米国で空港の完全民間リースが唯一成功した場所である。

 

然し、米国がその地域空港の民営化について考えを変えたのだが、お隣の米国領ヴァージン諸島は、その二つの空港でのターミナルビルのインフラ改善を完成させるために、長期の経営コンセッションの見返りに民間部門を惹きつける、独自の計画で、突き進んで居る。

 

提案要請(RFP) は2022年末までに発出されるかも知れない。類似の官民協力(P3) がジャマイカのキングストンとモンテゴベイの空港ターミナルの近代化を実現して居る。

 

必要な資金需要は高額なもので、投資家たちを呼び寄せる事は、観光客がどのくらい、そしてどれだけ早く回復するかによって、影響されるだろう。

 

Caribbean aviation: US Virgin Islands seeks public-private development of its two airports 

Premium Analysis

ドイツの航空業界:市場は欧州第2位から3位に滑落;ルフトハンザグループの占有率浸食される

31-Oct-2022

 

ドイツはCOVID前の供給席数で、上には英国だけの欧州第2の市場だったが、第3位に滑り落ちた。

 

これの大きな原因はドイツのエアラインのCOVID-19からの回復が、この市場のライバルエアライン各社に比べ、より緩慢な事だ。ドイツは短期から中期に亘って、スペインから第2位の座を取り戻すのに苦戦するかも知れない。

 

ルフトハンザグループは2023年には、2019年供給の85%を計画すると言って居る、そして主導的超LCCのライアンエア、ウイズエア、そしてペガサス航空は既にこの水準より遥か上に居る。

 

ドイツに於けるLCCの占有率は、他の欧州に比べ低いのだが、主導的超LCC各社は、全ドイツの供給の回復を上回るペースである。

 

ルフトハンザグループの供給占有率の長期に亘る減少傾向はまだ続きそうだ。

 

Germany aviation: market slips from 2nd to 3rd in Europe; Lufthansa Group share erodes