CAPA分析:NEW HEADLINES  7月ー2021年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。 

 

7月25日掲載

Premium Analysis

欧州のエアライン、気候変動課税との戦いに敗れる

22-Jul-2021

欧州のエアラインは、新たな航空税と気候変動による衝撃を緩和するための経費増との戦いに敗れつつある。2021714日、欧州委員会(European CommitteeEC)は、ネット温室効果ガス排出量を2030年までに1990年対比で少なくとも55%削減する提案を発表した。

多分、航空業界にとって、最も大きな意味を持つ提案は、EU域内航空便のジェット燃料の課税適用除外の終焉だろう。航空のEU排ガス取引スキーム(ETS) もまた、消滅する予定だ。これに加えて、EUの各空港で、採用される継続可能航空燃料(SAF)の割合の増加が義務付けられるだろう。

今年始め、英国は、二酸化炭素排出目標に、国際線航空便を含めるべしと言う独立した気候変動委員会(CCC)の勧奨を採択して居る。このCCCの勧奨には、また、拡大を抑制する航空税の改編、空港に収容力の実質増加の停止、そして引き続き、業務旅行に代わるオンラインコミュニケーションの奨励も含まれて居る。

 

英国政府は、独自の航空業界の脱炭素戦略の策定の最中であり、CCCは影響を与えそうだ。

Europe's airlines losing the battle against climate change taxes

Premium Analysis

シドニー空港以降:空港を売るのは誰か、買うのは誰か? 

22-Jul-2021

過去数週間のうちに、投資家にとってより大きな経済的確実性に基づき、株式市場上場企業であるシドニー空港、そしてブダペスト空港に対して、幾つかの継承の試みが仕掛けられて来たが、後者の例ではハンガリー政府から、そして文字通り政治的な理由から始まって居る。

この分野で、かなり長い期間に極く僅かしかM&A活動が起こらなかった後に、この二つの取引の可能性が、驚きを呼び、そしてこれからまだ有ると言うのだ。

かつて必要と感じて「空港内に居る」機関投資家に従って、然し、この不確実な時代においては断りきれないような条件提示には自由に従うような、民間投資家が居るかも知れない事から、上場企業は、最も容易な標的である。然し、これらは比較的に少ない。

 

今回のレポートは、事業継承の標的となるかも知れない、或は、新たな資源からの少規模投資にも開かれて居るのか、そしてコロナウイルス・パンデミックは空港民営化の見通しを如何に変えてしまったか、今の所、さほどでも無い幾つかの国も含めて、他の空港とグループの例を検証して見る。

 

After Sydney Airport: Who's buying, who's selling airports

 

Premium Analysis

欧州の航空業界:回復は北米、アジア太平洋路線には依然届かず

21-Jul-2021

欧州航空業界の供給の回復は、継続中である。

ひと月前、欧州は供給が、2019年の同じ週に比べたパーセンテージで、最低の実績の地区だった。現在は、6地区の中の4位に上昇した。この改善は、過去3ヶ月の間に、追加された週間合計1,470万席の内、1,120万席の追加により、国際線市場に導かれたものある。

欧州の総供給席数は、2021719日の週は、2021712日の週の2019年水準に比べ、▲40.7%の後に、37.0%減だった。

2019年水準から46.0%減少の中東は、この指標に於いて、実績が最低の地区として4週間が経って居る。今週はアジア太平洋は35.8%減、アフリカは40.0%減、ラテンアメリカは、29.7%減、そして北米は23.5%減であった。

 

然し、供給席数が2019年対比で63%に達した欧州の回復は、現在のところ、近距離/中距離の便に導かれたものである。大陸内の国際線供給が61%の水準である一方、その国内線市場は2019年水準の93%である。北米及びアジア太平洋行きの、主たる長距離市場は、それぞれ僅か34%と26%に過ぎない。

European aviation: recovery yet to embrace N. America, AsiaPac

Premium Analysis

リオ/サンパウロ国内線空港、ついに地元ブラジルのコンセッションを実施

21-Jul-2021

ブラジルの空港コンセッションの進展は、11年目に入り、幾度かの経済危機、そしてパンデミックも同様に無情にもだらだらと続いて来た。今や、その触手は、主要な国家の運営する空港から地元の管理するものを含んで広がって来た。

たとえそうであっても、リオデジャネイロとサンパウロの2つの重要な都市空港が、戦略的な理由から抑制されて居た事から、これまで競りにかけられれる事はなかった。現在まで、そうであった。国内線空港は、殆どの場合、互いに送客し合って居て;歴史的に収益性が高い。

彼らは、以前の段階で、大都市の国際空港がそうだった様に、間違いなく世界の空港資金提供そして運営の分野の強打者たちを惹きつけずには居ないだろう。

 

然し、2011年以来、正に最初のコンセッションとして、ハンマーの下に戻る準備は出来て居り、警告ベルが鳴り始め、警告灯は点滅して居る。

Rio/São Paulo domestic airports finally make the Brazilian concessions

Premium Analysis

アジア太平洋LCC各社、パンデミック後に花開く?

20-Jul-2021

アジア太平洋地区の最も興味をそそるトレンドの一つに、パンデミック後の局面で、LCC各社が、フルサービスの競合他社に対し、どのくらいの優位性を持つかがある。LCCCOVID19 危機からの回復がより早いだろうと広く受け止められて居る。

然し、それは何故だろう、そしてFSC各社はどうなってしまうのか?先のCAPA Liveイベントでは両方のモデルのエアラインの経営者たちが、これらの疑問に興味深い洞察を見せて居る。

この地区の多くの市場に於いては、FSCはコロナウイルス・パンデミックの前に、既に厳しい圧力をLCCから受けて居て、伝統的なエアラインは向こう数年間、より厳しいものを経験することさえ起こりそうだ。COVID後の優位性は、既に支配的になっている国々ではLCCを更に深く浸透させるかも知れない。

もう一つ興味深い疑問は、長距離・広胴機LCCは繁栄するのにより良い条件を見出す事になるのだろうか。彼らはこの危機の間、短距離LCCの従兄弟たちより痛めつけれらて来たし、少なくとも短期的にはそれが継続しそうである。

 

然し、新たなタイプの航空機が約束されて居る事は、このビジネスモデルを後押しするかも知れない。

Asia-Pacific LCCs to flourish after pandemic?

ハンガリー政府、ブダペスト空港の所有権獲得を模索

20-Jul-2021

ハンガリー政府は、現在の与党フィデスとして、首都ブダペストの玄関空港に関して、歴史にチェッカーフラグを振った。

かつて一度は空港を所有した事があるが、ターミナルを建設(かなりの費用をかけて)し、次いで、それを再国有化する、或はフィデスが政権を失った後に民営化された空港を株式市場に上場すると、数度にわたり、脅して来た、外国の企業との契約を取り消した。

最近では、2020年晩く、政府に繋がりのあるコンソーシアムが所有者たちの撤退を打診して居る。

今や、政府は、ドイツの企業、アヴィアライアンスの所有する株式の過半数を買収すると言う、未承諾の入札を申し入れて居る。

全世界からは、これは、2022年或はそれ以前に乗るか反るかの総選挙に、そしてハンガリーがEUを辞めるか、或は追放さえされかねない問題を決着させるためのEUとの再度の戦いに、直面して居る、ビクトール・オーバン首相の政治的な作戦の様に見える。

 

これは、この分野が18ヶ月も籠もって居た、COVIDの穴倉から這い上がり始めて居る中で、入札戦争に発展するかも知れない。

Hungarian government seeks to gain ownership of Budapest Airport

CAPA Live:超LCCーFSC間の提携の将来は?

 19-Jul-2021

論理的には、フルサービスと超低コストビジネスモデルの明白な相違点から、それらの事業者たちが提携関係を結ぶなどと言う事はご法度だと裁定される。然し、パンデミック後の世界では、この考えは、見かけほど、不自然なことではないかも知れない。

インディゴ・パートナーズ常務取締役のウイリアム・フランケは、7月のCAPA Live会議に登場して、超低コストエアライン(ULCC) とフルサービスエアラインが何らかの方法で統合することは、「向こう数年間、エアラインの世界の指導者間で重要な議論の題材になるだろう。」

これはフランケ氏のとても興味深い結論である。

 

当面の間、中間に挟まれた事業者たちは遥かに深い不確実性の対象になる中で、これら2つのビジネスモデルは最も強固な形で、パンデミックから台頭して来そうに見える。

CAPA Live: A future for ULCC-FSC partnerships?

CAPA Live. ライアンエア:エアラインの雇用には良い成長。パイロット2,000人必要

18-Jul-2021

2021712日、ライアンエアは2,000人のパイロットを募集すると発表した。これは、20216月に発表された、客室乗務員を1,000人まで、とマドリード・イノベーションセンターで50の新規ポストの雇用をする計画に続くものである。

ライアンエアDAC(ライアンエアグループの最大の事業単位を形成するアイルランドの航空会社)のCEOエディー・ウイルソンは、2021714日のCAPA Liveにて、ライアンエアの成長そして財政的な強靭さは従業員の採用と維持にとって強みである:「この危機を生き残るのは誰か、と道で聞いてご覧、人々はライアンエアだと言うだろうし、我が社の従業員も全く違わない。」

ライアンエアそして仲間のLCCウイズエアの両社は、その他の欧州の主要エアライングループよりずっと積極的に拡大して居る。より小規模のウイズエアは、より高いパーセンテージ率で拡大を計画して居るが、向こう45年のうちに、ライアンエアは、絶対的により多くの航空機と旅客数を増やそうと計画して居る。

 

ライアンエアの拡大は、他のどの欧州の競争相手たちより多くの乗務員採用や昇進の機会を招ぶことになる筈で、これは労使関係にとって建設的な要素である。

CAPA Live. Ryanair: growth good for airline jobs. 2000 pilots needed 

7月18日掲載

Premium Analysis

フィウミチーノ空港、ローマ帝国の復活に備える

14-Jul-2021

表題は少しオーバーに見えるかも知れないが、ローマ空港公団(AdR)の、フィウミチーノとチャンピーノと言う2つのローマの空港に対する計画は、82億ユーロにのぼり、フィウミチーノの例では、年間1億人の旅客を取り扱う収容能力への拡大として居る。

これは、コロナウイルス・パンデミックの前でさえ、ずっと西欧のへりに位置した主要な都市空港のシステムとしては、野心的な目標である。

新たな航空の「ローマ帝国」を建設するには、特に、未だ自身の先行きが不透明なアリタリアなど、多くのエアラインの協力的参加が必要になるだろう。一方で、LCCが主体のチャンピーノ空港は、この西のお隣さんに比べ、ずっと早く回復のモードに入って居る。

AdRもまた、或はまずい事に、主要な空港グループの仲間同様、前進する位置付けになって居るのだが、他の多くとは違って、自分の縄張りの2つの空港だけを心配して居れば良く、これは有利な条件であると証明されるかも知れない。

 

Fiumicino Airport prepares for the return of the Roman Empire

欧州航空業界、国際旅行制限緩和;もっと必要

14-Jul-2021

欧州エアラインの収入にとって最も大切な、第3四半期の見通しが、2020年に比べ2021年は改善して居る模様だ。事前予約は上昇し、2021年第3四半期の供給席数は、2020年第3四半期が2019年第3四半期の39%だったのに比べ70%になって居る。

欧州の供給の回復は、2021712日の週にも続いて居るが、第3四半期にスケジュールされた2019年の70%には至って居ない。供給席数は、2019年の同じ週に対し▲42.7%だった前週の後に、▲40.7%となって居る。これは、3週連続でパンデミック以前の水準の50%超えとなって居る。

この指標において、最下位の実績の地区として8ヶ月経って、今や、欧州は、もう3週間も2019年対比で供給席数が45.4%減の中東の上に居る。今週は(2021712日の週)、アジア太平洋が38.7%減、アフリカが38.1%減、ラテンアメリカが30.3%減、そして北米が23.9%の減少だった。2021年第3四半期が進むにつれ、国際旅行への更なる規制緩和が、回復のペースを決定する事になるだろう。最近、EUと英国の双方で進展があったが、国際旅行を全面的に回復するためにはより多くが必要である。

 

 

European aviation. International travel restrictions ease; more needed

アジア太平洋エアライン、環境保護への努力を続ける

13-Jul-2021

多くの点で、アジア太平洋のエアラインは、他の地区に比べてCOVID -19からの回復がよりゆっくりとして居る。パンデミックの始めから、生き残りとリストラが、彼らの主たる焦点だった一方で、彼らは、危機前に高い優先順位であった、そして間違いなく再びそうなるだろう、環境保護的な運動を見失って居ない。

広範なエアラインの戦略的ゴールは、危機の所為で押し戻されては居ないが、概して、継続可能性の目的は違う。保有機の燃料効率性などの様な、幾つかの領域では、パンデミックの効果は、加速の方向へとさえ導くかも知れない。アジア太平洋地区のエアライン全体を通じた最近の行動は、この産業が環境保護の目標と義務に合致する様、追求する途の幅広いことを示して居る。

ある意味では、エアラインの排ガス軽減への努力は、今や、より脚光を浴びる様になって居る。多くのエアラインが、パンデミックの所為で事業計画を再検討せざるを得なくなって居り、環境保護の監視グループの、継続可能性をより大きな要素にする様にという圧力に晒されて居る。

国際線便が最終的に回復した時には、エアライン各社は多分、「飛び恥」運動もまた激しく戻って来るのを目の当たりにする事になるだろう。

 

 

Asia-Pacific airlines maintain environmental efforts despite pandemic

豪州/米国コンソーシアム、シドニー空港への入札。M&Aの殺到が始まる?

12-Jul-2021

18ヶ月のCOVID–19パンデミックの期間中、いずれにせよ何年も前から下地が築かれて来たブラジルと日本を除くと、空港に関するMA活動は殆どなかった。

多くの人々が、これが再び始まるのは一体いつになるだろうと大いに憶測を重ねて居たが、それらは皆、豪州最大の企業取引、そして空港分野では、長年に渡って単独としては最大のものとなる、豪州/米国のコンソーシアムによるシドニー空港を継承する、常識を超えた提案により、不意討ちを食らってしまった。

アナリスト達が、立ち上がるや否や、この分野の他の主要な選手達が対抗案を出すべくコンソーシアムを組む検討を始めたと報じられて居る。

今回レポートは、豪州の空港リースと売却、この提案を出したコンソーシアムのメンバー、シドニー空港に関わると噂される他の投資家達、この空港がパンデミック期間をどう凌いだか、そして投資家達が「何もしない」か「何かする」かどちらが吉と出るのかを検証する。

 

 

Aus/US consortium bids for Sydney Airport. The M&A rush begins?

Premium Analysis

カナダのポーター航空、漸く事業再開するに当たり、そのビジネスモデルを採用?

 

12-Jul-2021

ポーター航空は、カナダ政府からの資金援助で武装し、1年以上の運航停止の後、20219月に便を復活させる事を目指して居る。

同エアラインは、カナダの厳格な旅行規制のため、復便の日取りを何度も延期する事を余儀無くされて来た;然し、カナダはゆっくりとその要求項目を緩和させ、同エアラインに、需要の先行きは僅かな上昇が続くという希望を持たせて居る。

然し、ポーターの運航再開は、ビジネス旅行の完全回復が定かで無く、カナダの2 強であるエアカナダとウエストジェットからの競争が激しさを増す、完全に異なった運営環境の中で起ころうとして居る。

企業の旅行者は、ポーターのパンデミック前の業績の大きな部分を占めて居たので、同社は将来の戦略に、一大転換をする必要があるかも知れない。

 

Porter Airlines to adapt its model as it finally restarts service? 

7月11日掲載

Premium Analysis

イースケン・グループ、サウスエンドでロンドン「第6の空港」に大志を抱く

08-Jul-2021

 

ロンドンは、ひとつの都市が持って居る空港の割合が最高である都市の一つである。名前にロンドンがつく空港が、合わせて6つもある。

旅客数で最小なのが、45マイル(70km)東へ、エッセクス海岸の東にあるロンドン/サウスエンド空港で、パンデミック前は、低い足許からではあるが、断然、最速の成長を遂げて居た。

そのオーナーである、「イースケン」、旧ストバート・グループは、その空港とエアライン事業を売却するようアプローチを受けたが、結局破談になった。今やイースケンは、米国の未公開株式投資会社であるカーライルと、その一部の資金によって、資金的な将来性を確保する、大規模な融資の取引を纏めて居るが、カーライルは最終的には、融資の一部を株式に変える事が出来る。

 

今や、イースケンが直面する問題は、空港を他のずっと大きなライバル達に比べ、更に早く、より良く成長させるという事だが、同社は確かに幾らか優位に立って居る。

 

 

Esken group has high hopes for London’s ‘sixth airport’ at Southend

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「準備ができて居ること」ープライスラインにAWSクラウドソリューション

06-Jul-2021

ブッキング・ホリデイズの一部門である、世界的旅行会社プライスラインは、COVID-19 パンデミックの襲来で、3倍の呼量の増加を経験して居る。何千人もの旅行者が、顧客センターに自分の旅程について、係員とのやりとりがどうしても長くなる、キャンセルや再予約のための電話をかけて溢れかえったのだ。

伝統的な顧客センターでは、これはとても手に負えない問題だったが、プライスラインは、既にアマゾン・コネクトによる近代的なクラウド顧客センター・ソリューションを構築するため、アマゾン・ウエッブ・サービス(AWS) を使用して居たので、同社には準備ができて居た。

プライスラインは、入呼を迂回させたり、懸案案件を減らす新たな手順を速やかに開始して、突出する需要を処理することができた。このソリューションは、また、プライスラインの代理店が、顧客サービス品質を落とす事なく、安全に自宅から仕事をすることを可能とし、結局はプライスラインを極めて優れたサービスを提供し続ける存在と位置づけることになった。

'Being prepared' – AWS cloud solution for Priceline 

Premium Analysis

サウスウエスト航空、業務旅行者獲得の争いに火をつける

05-Jul-2021

サウスウエスト航空は、パンデミックの後に、激減したビジネス旅客の需要の塊の、より大きな部分を同社が獲得するための充分な備えが出来たと宣言して居る。同エアラインは、世界流通システム(GDS)への完全加盟と、幾つかビジネス優遇の空港を、路線網に更に加えることが、より多くの企業の業務渡航需要をつかむための好位置に付けてくれるだろうと考えて居る。

然し、業務渡航の完全なリバウンドが始まり次第、より業務渡航者向けの商品を持つエアライン各社も、またビジネス旅客のより小さな塊の争奪のため激しく競争することになるだろう。

結果は、米国に於けるビジネス旅客を奪い合うエアラインの間の競争は大きく激化することになるだろう。

そして、実収単価は一体どうなるのだろう?彼らの渡航予算をパンデミック以前の水準から上げないことに熱心になる企業は、強い立場になるだろう。 

 

Southwest Airlines inflames the battle to win corporate travellers

Premium Analysis

ACI(世界空港評議会):2.4兆米ドル空港資本投資が必要

05-Jul-2021

世界の空港の代表機関である、世界空港評議会(ACI)の幾つかの部会で、共通して声高に求めて居るのは、空港インフラへの資金投入で、もし、既存の収容力の頭打ちが緩和されない限り、将来的には、「旅行拒否」のシナリオになると脅して居る。中でも明らかに最も声の大きいのが、北米ACIと欧州ACIである。

今や、親団体である、世界ACIが、空港に対する、地球規模の資本投資の件を評して、一体幾らが、いつ迄に必要なのかを表明し、加勢に乗り出して居る。それは2040年までに、2.4兆米ドルである。

然し、興味深いことに、既存のそして新たな空港のインフラプロジェクトをリストアップして居る、CAPAの空港建設データベースを調べると、向こう5年間の、事業延期も含めて、現時点での年間平均ベースで、投資の水準は、ACIの要求さえも超えることを示唆して居る。

これには拘らず、ACIが空港のニーズを照らし出すことは、それが政府に見落とされ、支援対象の行列の一番後ろに追いやられるのだから、正しいことだ。従って、ACIは政府を、そして民間機関を、空港の拡大を避けるべくもなく、環境の持続可能性に結びつけ、支援をする様、説得する戦略を採用した様である。 

 

ACI: a need for USD2.4 trillion airport capital investment

Featured Analysis

航空機の座席仕様と機内wifi;パンデミック後の見通し

04-Jul-2021

パンデミックの所為で、前例の無い数の航空機が、非稼働状態で待機中で、エアラインの金庫は空っぽの状態で、生気のない、退屈でさえあるエアラインの機内商品の開発が予想される。

然し、その逆が正しい。機内の接続能力(IFC)市場はエネルギーに溢れて居る。足下の変化も、また進行中で、エアラインは、新たなそして既存の保有機の仕様変更をしようとして居る。

一つの目立った傾向は、業務渡航が減少して居ることで、旅客需要そして実収単価の姿が変容するのは間違い無いため、プレミアム・エコノミー席を検討することへの関心がより大きくなって居る事である。

幾つかの、大きな動きと新たな傾向が現れて居て、全てがCAPAno保有機群データベースの新たな部門によって追跡、入手可能である:CAPA航空機機内データベースである。

今回の短いレポートは、ワイヤレス機内エンターテインメント(IFE) 、座席アメニティ、そして座席商品に起こって居る大規模な革新に脚光を当てる。

 

 

Aircraft seating and inflight wifi; post-pandemic outlook

CAPA Live 6月版:フィンエア-「COVID前の水準には2023年に戻る」

04-Jul-2021

202169日のCAPA Liveに登場し、フィンエアCEOトピ・マナーはCAPAの主席経済アナリストジョナサン・ウーバーと対話した。幾つかの主要なハイライト部分は以下の発言録の通り。

幾つかの引用:

-旅行制限は、フィンランドンでは極めて厳格である。

-供給の点では、ASKCOVID前水準に、2023年には戻るだろう。

-我々は、確かに売り上げを向上させることに集中し、エコノミークラスの人々は、プレミアムエコノミーに移って居る。

-移動の自由は、欧州連合創立時の柱の一つであるが、今やそれが機能して居ない。

-我々は3機のA350の納入を、数年間遅らせた。

-我々のCO2排ガスに関する長い長期目標では、カーボン中立に2045年に到達する予定だ。

-25年末までに、実際の手で触れる事の出来る、(排ガスの)削減がある予定だが、この時間枠で、炭素相殺、欧州の排ガス取引、がより大きな役割を演じるだろう。

-我々は、本社機能の30%の人員削減など、事業の間接全体の見直しをする予定だ。

-我々は、26億ユーロの新規借り入れ、と出資を募って居る。

-わが社のハブモデルは、、、欧州とアジアを結ぶと言う我々の戦略の核心をなすものだ

-我々はワンワールドの加盟社として満足して居る。。。現在、吉祥航空と共同事業の交渉中である。

-我々は、更に活発に、敏捷になりつつある。

 

 

CAPA Live June: Finnair -"back to pre-COVID levels in 2023"

7月4日掲載

Premium Analysis

アイルランドの航空業界、COVIDが痛打。エアリンガスの回復、ライアンエアに後れを取る

02-Jul-2021

欧州のへりに位置する島国であるアイルランドは長年にわたり、航空業界の言葉では自分より上の階級にパンチを食らわせて来た。2019年、COVID-19以前にアイルランドは、人口では欧州で26番目のランク(出典:ワールドメーター・インフォ)であるのを大きく上回り、供給席数では欧州で16番目に大きな航空市場であった(出典:CAPA,OAG)。

然し、2021628日の週、アイルランドは供給席数で23番目の航空市場となり、COVID前から大きく落ち込んだ。

アイルランドは、国際線市場に支配されて居て、極めて厳格な外国旅行制限を実行して居るために、より痛烈にパンデミックに叩かれて居る。2021719日から、これらの制限が、緩和される予定だが、消滅する事は無いだろう。

アイルランドの主要エアライン2社、ライアンエアとエアリンガスは、この国の供給席数の76%を占めるが、ライアンエアがより早く回復して居る。同社は今や、2019年の国内供給席数の34%を運航して居り、これに対し、エアリンガスは14%である。これは、ライアンエア・グループ全体の率にも遥かに及ばないのだが、その低コスト、強靭な流動性、そして地理的に多様化した路線網が、回復に向かってより強く位置付けてくれる筈である。

 

Ireland aviation hit hard by COVID. Aer Lingus recovery lags Ryanair

欧州のエアライン供給:初めて2019年水準の50%超に戻る

01-Jul-2021

欧州の供給席数は、20203月以来初めて、パンデミック前の水準の50%以上に戻った。2021628日の週、この大陸の供給は2019年の同時期の週に比べ46.4%減である。

更に欧州は、供給席数が2019年に対し48.5%減少した中東の上に跳ね上がり、最早、この指標で、リーグ最下位ではなくなった。アジア太平洋が40.0%下降、アフリカ39.2%、ラテンアメリカ34.0%、そして北米が21.5%の減である。

2021年のこれまで、欧州は2021年第1四半期に2019年の27%から、第2四半期に34%へと進んで来た。次の第3四半期は、今週の2019年対比供給席数54%から始まった。2021年第1四半期からの改善は、他のどの地区よりも欧州にとって大切な、国際線市場によって主導されて居る。

更なる回復は、また国内線より遥かに国際線の供給に依存するだろう。

国際線旅行制限の緩和への進捗が依然としてむらがある中で、第3四半期に計画される、2019年供給の72%は、楽観的の様に見える。

 

European airline capacity: first time back over 50% of 2019

ジアのエアライン回復:ワクチン接種の展開遅れ、新たな感染の波、そして。。。。

01-Jul-2021

アジアのエアラインは、国際線への扉は閉じられたままである事から、依然、苦悩して居る。更には、国境は、どんなことをしても、2022年に大分入ってさえ開放されることはなさそうである。

この地区でのワクチン接種の展開が遅々として、ペースがばらばらであることが、多分、ワクチンに対する認識に一見して違いがあること、例えば、EUのグリーンパス条件とか、中国がシノバックの使用にこだわることなどが、これを増幅して遅延の大きな原因になって居る。

また、一連の2か国間バブルでさえ、シンガポール=香港間でつぎつぎと延期されて居たり、しばしば再調整される豪州=ニュージーランド間のバブルに示されて居る通り、儚い希望の様に見える。この地区全体へのコロナウイルス再襲来は、まさしくこれらの熱望を委縮させてしまった。

然し、ずっと目立たない、可なり評価が困難な、もう一つの大きな要素がある。

それは、根本的な健康を基本とした戦略的なアプローチと、回復の遅れる中で閉ざされるだろう、ほぼ全地区にわたる政府レベルのリスク許容度である。これは、例えば米国が使うアプローチと、全く対照的であり、世界で最も早いスピードで成長する経済圏でのそれの刷新に、ばらばらな手法を招く事になる。

 

現実的には、それはまたこの地区の国際線エアラインは、政府の支援がやって来ない限り、壁にぶつかる事を意味する。然し、単に何年も採算の取れないエアラインに梃子入れする事は戦略では無い;今や、未来の市場が何を必要とするかを研究し、そして国の各市場が最良の国益に真に資する航空システムを持って台頭するのを確かなものとするための方法を工夫する時が来たのである。
 

Asian airline recovery: slow vaccines rollout, new waves and....

Premium Analysis

パナマ、域内空港へのコンセッショネアを求める

30-Jun-2021

最近数か月、CAPAは空港のコンセッションスキームについて、そしてそれを求めるのが、如何にラテンアメリカで勢いを得つつあるかを、幅広くレポートして来たが、目立った案件はすでにアルゼンチン、ブラジルそしてメキシコに出て来て居り、一方でウルグアイやエクアドルの様な国々は、これから導入しようとして居る。

最も新しくこれに加わった国は、中米のコスタリカとコロンビアの間の地峡の国パナマで、大洋横断運河で、首都ではお洒落なライフスタイルで、そして幾つかの怪しい金融会社の存在で、よく知られて居る。

然し、パナマシティは国際的に有名だが、後背地は観光的魅力一杯なのに、余り知られて居ない。後背地に通ずる空港は沢山あるのだが、殆どが定期便を持たず、あるのは首都のパナマシティに行く不定期便である。

この地区のためになる観光客を惹き寄せるために、他の種々のインフラと並んで、空港が改善されなくてはならない。法案はこれを管理するコンセッショネアを招き入れようと提案して居るが、潜在的なコンセッショネアたちは本当にこれを求めるだろうか? 

 

Panama seeks concessionaires for regional airports

CAPA Live 6月版:ビバ、CEOフェリックス・アンテロ「A320neoを信ずる」

30-Jun-2021

ビバのCEOフェリックス・アンテロは、 CAPA LiveにてCAPAの主任アナリスト(米州担当)ロリ・ランソンとの対談で語った。

ビバエアはビバにブランドを変更しよとうして居る。

-「信じないかも知れないが、機体塗装を変更するためには、エアバス或はボーイングに予め1年以上の時間を与えなくてはならない。」

-「ビバエアと言うブランドはスペイン語を話す人々には必ずしも容易に発音できなかった。」

-「パンデミックの教えてくれた事の一つは、需要と言うものが如何に早く回復可能で、或は失速し得るかだ。」

-「我々はここコロンビアで、これまでに1,100万人にワクチン接種を実施した。」

-「我々ビバはコストに関して、執念を持って居る。」

-「我々はA321を分析したが、当面A320neoに忠誠を尽くすつもりだ。」

以下の主要なハイライトを参照されたい。 

 

CAPA Live June: Viva, CEO Felix Antelo "faithful to the A320neo"

Premium Analysis

新規起業エアライン36社、離陸へ。第1部:欧州

29-Jun-2021

エアライン業界の大部分が、大きな負債を抱えて、依然としてCOVIDに深く晒され、不確かな世界と直面しながら向こう2年間を如何に生き延びるか知恵を絞って居る一方で、この歴史的にも最低な収益性の業界の一つに、参入を目指してエアライン志願者が列をなして居る。過去18か月の間に42社の新規起業があった後に、未だ、少なくとも36社がやって来る。何故なのか?

多分、新規起業条件が、以前よりずっと好いのだろう。市場参入への障害はこれまでも常に比較的に低かった;今日では、更にそうである。然し、生き残る条件は、別の問題なのかも知れない。

2021512日のCAPA Liveで語り、エアリース社の代表取締役会長スティーブン・ウドゥバー・ハジーが明らかにしたのは、新たなエアラインを創るための生の素材は:「安い資金、資本、安い航空機、そしてパイロットである。」

「今日、我々は資本に比較的に容易に近づく事が出来る。入手可能なベンチャーマネーもある。」航空業界に50年のベテランは言い、「機齢の若い、良い中古航空機が手頃な価格であるし、沢山のパイロットや客室乗務員が職を求めて居る。これは新たなエアラインを始めようという誘惑である。」とつけ加えた。

ウドゥバー・ハジー氏は、また現存する余剰な注文を何とか、他のどこかに回したい、多くの貸し手が居る事を付け加えたかったかも知れない。CAPAのデータベースによれば、42社の新規起業エアラインが20211~2021612日の間に事業を開始して居る。

今後12から24か月以内に、少なくとも、更に36社が創業することを活発に計画して居り、その内13社が欧州に、8社がラテンアメリカに、8社がアジア太平洋に、4社がアフリカ、3社が北米に本拠地を置いて居る。

今回の3回連続のCAPAレポートは、新規起業エアライン36社について、夫々の概要を上げて見てみる。 

 

36 start-up airlines line up for take-off. Part 1: Europe

Premium Analysis

ジェット・エアウェイズ、蘇生の見通しを強調、波乱のインド市場で

28-Jun-2021

インドのジェット・エアウエイズは、鍵となる同社の再生計画に対する裁判所の承認を得て、2年間の休眠を終え、再登場する好機が可なり現実味を増して来たが、事業再開までには、未だ多くの段階を踏まねばならない。再挑戦に向けて、同社は大きく異なるエアラインになるだろうし、莫大な変化を遂げたインドのエアライン市場に直面することになるだろう。

会社法審判所the National Company Law Tribunal (NCLT) )による好意的な裁定は間違いなく、ジェット・エアウエイズとその所有者にとっての重要な一里塚である。この判決がエアラインの支援者が望んだ、空港での発着枠の要求などの全てを認めた訳ではないが、それでも、彼らが事業の再開を進めるのを確認するには充分であった。然し、まず、彼らには運営のための必要事項として、乗り越えねばならない他の重要な障害、そして交渉せねばならない契約がある。

もしジェットが運航再開に成功するとすれば、その市場再参入はインドのエアライン市場を揺るがす可能性として大きな展開となるだろう。統合、所有関係の再編、そして誰かが市場占有率を拡大するなどは全て、パンデミック後の業界の景観に起こり得る事である。 

 

Jet Airways boosts revival prospects in turbulent Indian market

ブーム!民間超音速旅客機:今度は成功するだろうか?

28-Jun-2021

ユナイテッド航空は、ブーム社のオーバーチュア超音速機を15機購入すると発表したが、この契約には極めて厳しい条件が付けられて居る:「オーバーチュアがユナイテッド航空の安全性、運航上、そして持続可能性の必要事項を満たした場合」と言うものだ。

 

コンコルドが2003年に退役した時、プラチナ企業カードを持った、相当深い懐の、極く選ばれた人々の一群だけのためのものだった、超音速航空旅行はこれで終わりかの様に思えた。

航空輸送事業は、航空機の速度が実際に低下し、唯一明るい光明が当たったのが騒音と排気ガス(収益性のかすかな光とともに)に関する進歩である、テクノロジーの退化の時期に滑り落ちて行った。

突如として、少数の熱狂的なエアラインを通じ、コンコルドに余り似て居ないとは言えない航空機を就航させたいと言う望みを持った、多くの製造業者とともに、明るいスポットライトの中に超音速が戻って来た。確かに、恐ろしいほどその通りなのだが、コンコルドは決して実際には採算がとれなかったし、外部要因の犠牲であったことは、業界の他の何よりもそうなのだ。

今回のレポートは、成功したと同時に(主として)失敗したコンコルドの歴史の検証を含め、提案された新型機が飛ぶだろう世界が、過去20年間で如何に劇的に変化したかを見る。これは、新たな超音速便が人々にどう受け止められるか、何処を飛ぶのか、そして今回は成功しそうなのかどうかに影響するだろう。

 

BOOM! Commercial supersonic airliners: will they succeed this time?

コロンビア:ビバ、その他のエアライン、激しい競争へ備え

28-Jun-2021

COVID-19の第3波との闘いの後、コロンビアは、感染者数が落ち着き始め、忙しい旅行シーズンが近づく中で、回復の兆を示して居る。

最近の波の前に、コロンビアの回復は、メキシコやブラジルなど、(後者もまたCOVID-19蔓延の第2波で引きずり落されて居た)より早く回復して来た他の市場と互角であった。

長期的には、コロンビアでの競争は、既存のエアラインがより良い位置を占めようと努力し、そして潜在的な新規参入組が現れる中で、激化する模様だ。
 

Colombia: Viva, other airlines, position for fierce competition 

Premium Analysis

北マケドニアのTAVエアポーツ社:政府の投資を探る

27-Jun-2021

空港コンセッション契約の通常のひな形では、コンセッショネアは収入を得る見返りに、投資をしインフラを改善する。

南東欧州の北マケドニアで契約が締結された様で、これにより、コンセッショネアが既に幾らかのインフラを提供し、更なる計画をして居たにも拘らず、間もなく、政府が投資する予定である。これは、コンセッショネアがどうしても乗り気にならなかった、新たな貨物空港プロジェクトを取りやめる見返りだった模様だ。

空港運営者の多くが経済的に窮地にある中で、この種の契約は他でも真似できるかも知れない。

北マケドニアに関しては、政府は、この国がパンデミックから反撃に出るためには、観光が鍵となる要素だと、そして自ら身銭を切ってもその役割を果たす必要があるなら、そして今こそ、彼らがやらねばならい事だと理解した模様である。
 

TAV airports in North Macedonia: seeking government investment