CAPA分析:NEW HEADLINES  2月ー2021年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

2月28日掲載

Premium Analysis

航空機納入の延期、アジアの航空会社の回復に主要な役割を演じる

28-Feb-2021

殆どのアジア太平洋のエアラインは、COVID-19危機に対応するために、航空機の納入延期を模索して来た。幾つかのエアラインは、パンデミックの比較的早い段階で、素早く行動し延期を確保したのだが、つい最近になって幾つか重要な問題が生起して居る。最近のこの処理が照らし出すのは、異なった延期のアプローチがこの地域のエアラインから為されて居る事だ。

大韓航空とシンガポール航空が、最新の例だが、彼らの長期的な機材更新戦略を維持しながら、支払いの約束を先延ばしにする、可なりの延期をして居る。

然し、日本の大手エアラインは、最小限の遅延をさせるに留めて居る。独立系LCC各社は、全体的に莫大な機数の納入を長い期間に広げようと試みて居る一方で、インディゴなどの数社は計画通りに受領する予定である。

パンデミックを通じて、ある程度の発注の延期をしない予定のアジア太平洋のエアラインは多くない。多くの例で、これらの交渉は、より広範囲のエアラインのリストラ努力の主要な局面となって居る。

受領延期は、退役、リースバックそして発注取消しと並んで、エアラインにとって、拡大をいったん止め、保有機群の経費を抑える、主要な手段の一つである。発注を止める事に比べ、延期する事は、特にアジア太平洋のエアラインが、他のどの地区よりも、彼らの受注残リストの多くを占めて居る事から、航空機メーカーにとっては、明らかに好ましい。遅れを許すことはまた、顧客の生き残りを助ける事になる。

 

Aircraft deferrals will play a key role in Asian airline recover

Premium Analysis

イスタンブール空港、湾岸の諸空港との将来の戦いに備える

26-Feb-2021

イスタンブールの空港は、これまで湾岸の諸空港と、特に欧州ーアジア間乗継需要について、欧州の他の空港とよりも大きな競争状態にあるものと自認して来た。そしてイスタンブールの新空港は、その点では、前任者が持って居たと同様の地理的、そして運営上のある種の優位性を持って居る。

現在、同国が都市封鎖から抜け出す道を見出そうと対策を打ち、そして夏場の観光シーズンが近づく中で、この戦いは再び始まろうとして居る様だ。

イスタンブール空港のCEOは、将来の見通しについて、強気であるり、政府の首相からゴーの合図を貰って居るに違いないが、空港と国営航空の双方とも、パンデミックの期間中に殆ど花咲いて居る、若返りを果たしたカタール航空、そしてドーハ空港からの挑戦に立ち向かわねばならない。

 

Istanbul Airport positions for future battle with Gulf airports

Premium Analysis

フィリピンの10億ドル・プロジェクト廃案:政治か?

26-Feb-2021

マニラは、大きな人口が依存して居るにも拘わらず、軋んだ音のするニノイ・アキノ空港がシンガポール、バンコク、クアラルンプールそして香港の同業に比べ、遥かに少ない旅客しか運んで居らず、長く航空業界の言葉では目標未達者であると見なされて来た。

ニノイ・アキノや元米国空軍基地だったクラーク国際の拡張工事は、この問題を幾らか正そうとして居る。然し、それから各々毎年1億人以上の旅客を取り扱う、新たな空港の一つのみならず、二つの提案が、やって来た。

その内の一つ、サングレー・ポイントのものは、新たな引き受け手が居るだろうに、ずっと後回しにされて居る。

然し、本来の過程がキャンセルされた、隠された理由が示唆して居るのは、中国の企業は、特に国営企業は、外国の空港の開発契約を確保するのが、より困難である事が分かりつつあるのかも知れない。

 

Philippines’ USD10bn airport project scrapped: politics?

Premium Analysis

欧州エアラインの弱い価格設定、傷ついた消費者の信頼を反映

26-Feb-2021

ユーロスタットの旅客航空輸送のデータによると、2020年下期の欧州での可なりの価格設定の弱さが、特に国際線で示されて居る。COVID-19パンデミックの間に、価格設定は、全体としてエアラインの供給席数が最も絞られた時に最高値となり、エアラインが市場に供給を戻そうと摸索した際に、もっと急速に落ちて居る。

この価格設定の弾力性は予期されるものだった。数カ月に亘る政府の規制が不確実だったことや、ウイルス感染への懸念に起因して、航空旅行に於いて、消費者の信頼が傷ついた時には、再び供給が戻ろうとする際は、需要は強い価格の刺激を求める。ビジネス旅行が払底したことが、価格の下方への圧力を追加した。

2021年2月22日の週、欧州の総供給席数は75.4%下落し、期待される夏場の回復の前に、底辺にぶつかり、そして依然として他地域に後れを取って居る。

中東は57.1%の下落、アフリカは54.0%の下落、北米は46.9%、ラテンアメリカは45.9%、そしてアジア太平洋は40.9%の下降だった。

危機の間を通じて、欧州の旅客数は、供給席数よりもひどく下落した。回復を現実のものとするためには、消費者の信頼を取り戻す事が大きな課題になるだろう。

European airlines' weak prices reflect damaged consumer confidence

アルバニアの企業、ティラナ・リナス空港のコンセッション引き受け

24-Feb-2021

ティラナのリナス空港の昨年の業績は、多くの人々に驚きを持って迎えられたに違いない。同空港は2005年に初めてコンセッションを導入して以来、アルバニアへの観光客が増加する中で、旅客数を着実に伸ばして居る。

旅客輸送量のデータが2009年~2019年の間の一年(2012年)だけが、旅客数マイナス成長の年である。他の全ての年で低い年では+3%から+19.8%までに亘って居て、この11年間の平均成長率は;9.4%である。欧州でもこの着実な成長に対抗できる空港は僅かしかない。

今や、既に一つのコンセッショネアが交代した後、中国の共同事業を含め、大きな国際的ファンドなど、コンセッションは所有者が変わって居る。

今回、同空港は、政府との結びつきの強い、地元のコングロマリットに立ち戻って居る。

Albanian company takes on the concession for Tirana Rinas Airport

Premium Analysis

マドリッド・バラハス空港:継続可能なハブへ分野を超えたチームワーク

24-Feb-2021

環境、社会そしてガバナンス(*ESG)と言う、非財政的な要素が、取締役会の物質的なリスクと拡大の好機に対する思考法をますます支配しつつあり、航空輸送業界もその例外ではない。確かに、これらの要素は最前面にあり、業界がする事の全てが今や、排出量の観点で測られて居る。

スペインでは、業界を横断した代表者たちが、政府がスポンサーとなった、スペイン航空分野を支援する試みに集結して、マドリッドを特にラテンアメリカの市場を念頭に置いて、旅客と貨物双方について、世界のハブと位置づけて居る。

同時に、継続可能な労働慣行と新たな産業が、ある種、自然環境に優しい空港都市という環境の中に導入される計画だ。

それは、公的及び民間の分野を巻き込み、所要投資額は大きい、野心的なプロジェクトである。

*ESG=Environmental, Social, and Governance

 

Madrid Barajas airport: cross-sector teamwork for a sustainable hub

Premium Analysis

英国の航空業界:欧州第1の市場、第6位に下落=ロシア、トルコが主導する中で

22-Feb-2021

COVID-19パンデミック以前は、長い間、欧州で確固とした最大の航空市場だった英国は、2021年2月15日に始まる週の週間供給席数で第6位に沈んだ。

以前は週間供給席数で、欧州の5大国(英、独、西、仏、伊)より小さかったロシアとトルコが、今や欧州の2大市場だ。

英国は、新たな変異種も含め、COVID-19の高い感染者数、その結果としての海外旅行に課される、より厳格な制限に悩まされて来た。更には、欧州7大航空国家の中で最小の国内線市場が、国際線市場が全て閉鎖された時に、大きな助けにならない状況に陥って居る。

英国政府の慎重な取り組みから見て、世界で最も進んだワクチン接種計画にも拘らず、制限は短期的には撤廃されそうにない。
それでも、そのワクチン接種の進展は、他の欧州諸国に比べても高い航空旅行への指向性、そしてLCCが主導するダイナミックな航空業界の存在とともに、制限が本当に緩和された時に、英国航空業界が強烈に逆襲するだろうと言う現実的な希望を与えて居る。

UK aviation: Europe's #1 market falls to #6 as Russia and Turkey lead

CAPA Live: ハワイアン航空、財政的に強靭;新たな国内線複数路線

22-Feb-2021

ハワイアン航空は、彼らが危機を生き延びる流動性を確保するために、可なりの負債を抱える事になって居る。それらは求める以上に集まり、そして良好な位置付けに収まって居る。

同社はワークサイトラボと協力して、旅行前に全ての旅客の感染検査をしようと作業をして居る。これは長期に亘る計画では無いが、彼らは、市場には人々が必要な時に感染検査ができると言う対策を創るべきであるとの勢いがあることを確実なものとしたかったのだ。

国内には種々の規制のパッチワークがあるが、旅客が何が必要なのかを理解できるような一貫したアプローチに期待が寄せられて居る。

同社は3月と4月に新たに国内線4路線を開設する。オンタリオ州のカリフォルニアからホノルル、そしてロングビーチからマウイ島へ。また、新たに就航するオースティンとオーランドからも。

2021年2月10日に開催されたCAPA Liveでハワイアン航空のピーター・イングラム社長兼CEOは、CAPAの米州担当シニアアナリスト、ロリ・ランソンと対談した。

主なハイライトは以下からご覧いただける。

 

CAPA Live: Hawaiian Airlines financially strong; new domestic routes

Premium Analysis

アエロフロート、欧州最大の供給を回復;ライアンエアは最小

22-Feb-2021

COVID-19から回復する上でで、欧州のエアラインにとって、2つの要素が明白である:即ち、大規模な国内線市場と低コストのビジネスモデルが有利だと言う事だ。

2021年2月15日の週の供給席数のデータは、この事を強く物語って居る。欧州の主導的なエアライングループの中で、アエロフロート・グループとトルコ航空は、主としてロシアとトルコが欧州最大の国内線市場である事から、2019年供給水準に対して最も高い率で回復して居る。

アエロフロートも、また、この危機の殆どの期間、2019年供給水準を100%以上を維持して居るLCC子会社ポベーダを持って居る。

LCCライアンエアとイージージェットは、主導的なエアライングループの中で、2019年供給水準に対し、最も低い率である。これは、彼らが需要に従って供給を柔軟に変える事に長けて居るからで、現在は国際線旅行への制限が重くのしかかって居る。これまでのピークの月である2020年8月には、彼らの供給は、西欧の主導的エアライングループの中で、最も高い水準であった。

欧州全体としては、国内線市場は比較的に小規模で、その総計供給席数は、2019年に対して75.2%落ちて居て、他の地域に比べ、遥かに悪い。中東は56.8%下落、アフリカは52.7%下降、北米は45.9%下降、ラテンアメリカが45.7%落ち、そしてアジア太平洋が42.5%落ちて居る。

 

Aeroflot highest capacity recovery in Europe; Ryanair least

2月21日掲載

Premium Analysis

ベルギー・リエージュ空港の2020年、貨物にとって記録的な年;カタール航空#1

20-Feb-2021

医療用器具を世界中で輸送するのに参加する中で、貨物専門に取り扱う、欧州の小規模な空港には、急速に拡大して居るe-コマースの分野で、新たな役割が見つかった。

多くの場合、関係するエアラインは、日常的に活動して居る普通のエアラインではなく、パンデミックによって持ち上がった問題のために立ち上がったものである。

その一つが、ベルギーのリエージュ空港である。

リエージュは、20万人の人口を持ち、人口が110万人を少し越える、同じ名前の県の中にあるベルギー第5の規模の市である。

リエージュ空港はベルギー最大の貨物空港であり、欧州では7番目に大きな空港である。

同空港は、2020年は、110万トンの貨物物量で対前年24%増を記録し、貨物の輸送活動では、「記録的な年」となったと報告して居る。

Liège Airport's 2020 record year for cargo; Qatar Airways #1

Premium Analysis

タイ・エアアジア、タイ・ベトジェット、タイ国内線回復を主導;その他は苦闘

20-Feb-2021

タイのエアライン各社は、アジアで最も人気の高い観光市場の一つへの送客を停止させたCOVID-19パンデミックで厳しい痛手を負って居る。2つのエアライン、タイ航空とノックエアは、破産法廷を通じて、リストラを試みて居る。然し、この地域の他の幾つかの国と同様に、強力な国内線の復活は、特定のエアラインが他よりも、上手く回復しつつある事を意味する。

LCC各社は、タイの国内市場での支配力を強めて居る。全体的に、2020年を通じて、各市場の需要はCOVID前の水準を回復して居り、各社は国内線供給を概ね取り戻す事が出来た。

タイ・ベトジェットの様な幾つかのエアラインは、実際に国内線分野で自社の存在感を拡大する好機を掴んで居る。最近の新たなCOVID-19感染拡大の波にも拘らず、彼らは2021年を通じて、この国の強い国内需要から恩恵を得る筈である。

これとは対照的に、タイ航空の国際路線はCOVID-19危機のためにほぼ全て運休となって居る。このフラッグキャリアは、保有する広胴機が大量に地上待機となって居る間、キャッシュが出血を続けて居て、債権者及びその他の利害関係者と、リストラ計画について交渉を行って居る。タイ航空は、これらの努力が順調に進行中で、間も無くコストを削減し変容した国際線市場に、自らを再位置づけする計画を提示する予定であると報告して居る。

Thai AirAsia, Thai Vietjet lead Thai domestic recovery; others suffer

CAPA Live:フライアディール、便数90%を回復;国際線「今年中に」

20-Feb-2021

サウジアラビアのLCCであるフライアディールは、2020年9月に3年目を迎え、パンデミック前には、輸送旅客1,000万人を達成するところだったが、需要の後退にも拘らず、国内線を飛んで既に便数の90%を回復して居る。

国際線を開始する計画は、2021年の夏に延期されて居る;フライアディールは、まずは域内に留まる予定だ。

姉妹航空会社のサウジアとの重複がありそうだが、顧客の特性が大きく異なるため、彼らは両航空会社それぞれに役割を見出して居る。

このLCCは、成長を推進するために、将来の納入としてA320neoを受領する予定で、この航空機はより燃料効率が高く、言わば顧客にとって運賃が下がる事になる。

フライアディールのCEOであるコン・コーフィアティスは、2021年2月10日にCAPALiveに登場し、CAPAのEMEAコンテンツディレクターであるリチャード・マスレンと対談した。

主なハイライトの幾つかを以下に収録する。

CAPA Live: flyadeal frequency back to 90%; int'l "this year"

CAPA Live. カンタス:NDC導入は一時停止、然し将来へ強固なロードマップ

18-Feb-2021

2021年2月10日のCAPA Liveで、カンタス航空の流通責任者であるナディーヌ・ダウッド・モーガンは、パンデミックが事業運営をひっくり返し、優先順位が変更されたため、同社のNDC展開が一時停止されたと説明した。

2019年8月、カンタス航空とトラベルポートはNDC(New Distribution Capability)展開の旅の中で重要な里程を記した事を祝ったが、それは全く異なる環境下だった。

当時、トラベルポートは、カンタスのNDCに対する継続的なサポートの重要な部分として、IATAのNDC標準を使用して、この豪州のフラッグキャリアとの最初の予約の処理を開始した。

カンタスへのこのNDC接続は、GDSによる航空会社へのものとしては最初であり、テストプログラムに参加して居る、選ばれた代理店パートナーが、NDCコンテンツのライブ予約を行うことを可能にしたが、その後展開される、より幅広い代理店コミュニティへの投入に先立つものだった。

この開発は、旅行者のニーズに合わせて調整され、強化され、パーソナライズされたコンテンツを通じて、改良された顧客体験を提供する専用サービスである、カンタス・ディストリビューション・プラットフォーム(QDP)の為の同社の計画の一部である。

これは、GDSを経由した最初の航空会社のライブNDC予約ではなかったかも知れない(2018年10月にはもう始まって居た)が、今や10年目を迎えようとするNDCの歴史の中では、両者にとって重要な瞬間であり、アジア太平洋地域では初めてのことだった。

しかし、今や世界は大きく異なった様相を呈して居り、CAPA Liveで提起された質問は:NDCへの移行は航空輸送の回復を助けようとして居るのか、それとも妨げるのかというものだった。

 

CAPA Live. Qantas: paused in NDC rollout but robust roadmap ahead

CAPA Live. エミレーツのティム・クラーク卿:「エティハドと作業は続いて居る」

18-Feb-2021

国際線の回復には、エミレーツ航空社長、ティム・クラーク卿が最初に考えたより長い時間がかかるだろう。現在、焦点は蔓延を封じ込める事にあり、保有機群を彼が望んだ水準まで稼働させようと考えるのは不可能である。

ティム卿は、米国以外で、完璧な良い事業に向けられ、彼らの生き残りを助ける必要のある、事業分野に特化した支援の例が無いと見て居る。彼らには適確なビジネスモデルがあるのに、ただ旅客が居ないのだ。

ティム卿は、今は長い間悩まされて来た、多くの問題を摘出する良い機会だと考えて居る。自分たちの事業のそれら特定の局面への対処方法を改善するにはどうすべきか考える好機がある。

ティム卿は、若し、ビジネスモデルがパンデミック以前に目的に合致して居たのなら、多分パンデミック後の目的にも適合するだろう。若し、それ以前に基本的な問題が有ったならば、自分の失敗をパンデミックの所為にするのは的外れだと考えて居る。

エミレーツ航空社長、ティム・クラーク卿は、2021年2月10日のCAPA LiveでCAPAの名誉会長ピーター・ハービソンと語った。

主要点の幾つかを以下に収録した。

CAPA Live. Emirates' Sir Tim Clark: "work going on with" Etihad

Premium Analysis

米国の航空業界支援パッケージ、勢いを得る。狙いは的確か?

17-Feb-2021

米国の政権交代は、新たな政権がCOVID-19パンデミックを掌握し、更に多くの支援パッケージを、未だによろめいて居る、経済の多くの分野に手渡して行くことを意味する。

運輸分野の全体としては、昨年の(CARES)パッケージの結果は、そう悪くは無いし、今回分は、エアライン、空港そして製造業界など全てが対象となり、総計1兆9千億米ドルの中から、500億米ドルまで貰える。

然し、前回パッケージの1兆米ドルは、未消化のままであり、懸念は、若し政府が支援資金を印刷し続ければ、それに続いて来る可能性のあるインフレが、COVID後の将来、航空旅行をするのを難しくするかも知れない。これはCOVID-19ワクチンが、統計を見ると、危ぶまれたより高い接種率を示して居る中でやって来る。

US aviation relief package gains momentum. Is it well targeted?

CAPA Live:英国のLCCイージージェットCEO、夏場へ前向きな見通し

17-Feb-2021

イージージェットのCEO、ヨハン・ルンドグレンは、2021年第一四半期には、2019年水準の10%以上の運航ができるとは見積もって居ない。ルンドグレン氏は、需要は充分にあるのだから、我々は柔軟に対応しなくてはならない、然し各種の制限は除去されねばならないと慎重である。

欧州中を運航して居る事は、同社にとって、需要のある場所に資産を移して飛ぶことが出来る事を意味する。ルンドグレンCEOは、同社が幾つものシナリオを持って居るが、売りに出す前に可能な限り待ちたいと報告して居る。

彼は、人々は互いに会いたがって居るし、旅をしたがって居るから、構造的に大きな変化が起こるとは考えて居ない。1月に行われた調査研究では、人々が旅をしたい最大の目的は、休暇をとる事であり、2番目の友人親族訪問の遥か上だった。

ルンドグレン氏は、欧州での空港発着枠の懲罰免除を、夏のシーズンまで延長するのは反競争的であると言う苦情に論駁して居る。

イージージェットCEO、ヨハン・ルンドグレンは、2021年2月10日のCAPA Liveで、CAPAの上席財務アナリストであるジョナサン・ウーバーと語った。

主要点の幾つかを以下の講話録に収録した。

CAPA Live: easyJet CEO has positive outlook for summer

CAPA Live: エチオピア航空、キャッシュ黒字。中国へ週間50便

17-Feb-2021

アフリカの航空会社は、2020年3月から9月までの期間、地上待機となり、また援助が無いため、多くの航空会社にとって困難なものだった。その結果、「アフリカの航空業界は深刻な痛手を受けた」。

エチオピア航空は、貨物需要に商機があることが判ったので、供給を増やすことを迅速に決定した。これが、同社は、財政援助や借入金を使わずに、また一時解雇や給与を減らすことなく、キャッシュフローをやり繰りするための役に立って居る。

同社は、中国への運航を平均して週50便の広胴機で行って居り、加えてPPE(個人用防護具)やその他の医療用品を欧州へ、或は欧州経由で運航して居る。

有効な提携関係が無い中で、エチオピア航空は西アフリカ、マラウイ、チャド、そしてザンビアとハブを設立しようとして居る。彼らはまた、モザンビークに航空会社を設立した。

2021年2月10日のCAPA Liveで、エチオピア航空のグループCEOであるテウォルド・ゲブレマリアムは、CAPAの名誉会長であるピーター・ハービソンと対談した。

対談のハイライトの幾つかを以下に収録した。

CAPA Live: Ethiopian Airlines cash positive. 50 flights/week to China

世界の航空業界:前世紀に逆戻り

16-Feb-2021

最早、COVID-19パンデミックが、大々的に、そしてどんどん悪化する衝撃を世界の航空業界に与えて居ることを報じるのは、ニュースとは言えない。それでも、2020年の業界の規模について、種々の指標を検証すると、歴史的な背景を見せてくれる。それが示して居るのは、この成長産業が、どの程度遠くまで後戻りさせられて居るのかだ。

 

CAPAの保有機群データベースに依れば、世界中のエアラインで2020年末に就航中のジェット旅客機の数は2008年の水準に逆戻りして居る。

然し、この12年間の後退は、輸送量に比べればずっと小さなものである。昨年2020年に、旅客数は2003年水準に後退し、一方RPKは1999年の数値に戻って居る。旅客の搭乗率は、1980年代と1990年代初期以来見られない水準に停滞して居る。

航空貨物の物量は、失ったのは5年間の拡大だけで、それ程ひどく影響を受けて居ない。

2021年始めは、未だ如何なる改善も見当たらないが、航空業界の歴史的な成長の過去の実績(track record)は、経済成長に於けるその役割と、世界とその人々を結びつける事の上に築かれたのだった。ワクチン接種プログラムがスタートし、これらの要素が、航空業界は成長を取り戻せると言う楽観主義に名目を与える事になる。

 

World aviation: back to the last century

Premium Analysis

香港のエアライン、新たな規制の衝撃を受ける

15-Feb-2021

世界中のエアラインがCOVID-19危機を生き延びる為に苦闘する中で、香港のエアラインは取り分け大きな衝撃を受けて居る。パンデミックとその結果としての国境封鎖は、国内線の市場が無く、国際線乗継旅行に強く依存して居るエアラインにとっての完璧な大嵐を意味して居た。

最大のエアラインであるキャセイパシフィックは、需要の勢いを取り戻そうと苦闘し、今は、運航の柔軟性を低減し、更に多くの路線の休止を余儀なくされてしまう、厳格な乗員の検疫隔離規定により、ほんの少し芽生えた進歩が脅かされて居る。

ここ数年、地元の航空業界はキャセイが地場LCCである香港エクスプレスを継承し、結果として子会社ドラゴンを廃業させ、統合が進んで来た。同社の本当の意味での地元のライバルである香港航空は、パンデミック以前に既に、再建モードに入って居た。今や香港航空の将来は、主要な所有者であるHNAグループの破産リストラの為に、新たな暗雲の下にある。

然し、弱体化した香港のエアライン業界はまた、好機も見せて居る。今年、世界中でも数少ない起業組として出現が期待される、新規参入の大湾区航空(Greater Bay Airlinesが香港からの便の開設を目指して居る。

Hong Kong’s airlines dealt another shock by new restriction

Premium Analysis

空港とサウジアラビアの新リゾート:NEOMはドバイに挑戦出来るか?

14-Feb-2021

2021年2月初旬、一見したところ新しい観光地と思われる、中東のNEOM(「新しい未来」)の美しさを称える、芸術的な広告が英国やその他の国々に登場し始めた。

この広告は、ソーシャルメディアで新しく興味深い観光地として、サウジアラビアの広範な宣伝に後押しされて居る。

新しい休暇の機会を(確かに、どんな機会でも)渇望して居て、「whatistheline.com」へのインターネットリンクを追いかけたユーザーは、遥かに大々的な提案を見出だすーサウジアラビアの北西に建設中のメガシティ、この国を世界的に重要な国として位置付けようと模索し、石油への依存を減らそうとして居る。実際に、そこは完全に代替エネルギーで運営されて居る。

即座に、2つの疑問が湧いて来る。

まず、NEOMは主要な地域センターとしてドバイに挑戦できるのか?そして第二に、サウジアラビアが、これまでよその世界に対し「ビジネスのために開かれた」ことは殆どなかった事実を考えると、そこに旅行し、滞在するのは、一体、簡単なのか難しいのだろうか?

Airports and Saudi Arabia’s new resort: can ‘NEOM’ challenge Dubai?

2月14日掲載

 

CAPA Live:ハワイアン航空、米国政府融資の再構築に成功

13-Feb-2021

世界中の航空会社は、COVID-19危機の間に前例のない水準の流動性を構築して居り、これらの事業者たちが、長期的に貸借対照表管理にどのように取り組むかはまだ明らかでは無い。

然し、短期的には、一部の航空会社は、パンデミックの際に引き受けた債務、特に従来の資金調達手段よりも制限の厳しい政府融資を、より有利な条件で再構築するために取り組んで居る。

ハワイアン航空は、長期的にはより最適な流動性水準を決めようと試みて居る事業者の1つだが、短期的には、米国政府からの融資を返済するための手立てを求めて市場を開拓し、その債務を管理する上で自社を、より有利な立場に置こうとして居る。

CAPA Live: Hawaiian Air successfully restructures its US govt loan

Premium Analysis

ウクライナ=空港コンセッションの可能性の見直し

13-Feb-2021

多くの東欧および西アジアの国々は、可能であれば空港を民営化したい、どちらかと言えばコンセッションでと考えて居る。多くの場合、彼らを押し留めて居るのは、自国のフラッグキャリアによる便の運航が不規則であること、外国のフルサービス航空会社による非常に慎ましやかな便の就航、そしてどの航空会社であれ低コストの便が無い事だ。

ウクライナは、2017年から幾度となくコンセッションについて協議して居るのだが、そんな国の1つで、この問題が2020年に再び浮かび上がった。

全体的な印象としては、パンデミックが十分に治まったら、ウクライナ政府はその瞬間を捉え、勇敢な新世界の「先駆者」になろうとするだろうということだ。

このレポートでは、空港の主要な候補の3つを取り上げる。

 

Ukraine – Review of potential airport concessions

Premium Analysis

ロンドン・シティ空港:数少ない旅客;大きな(しかし継続可能な)計画

11-Feb-2021

全ての空港は、既に基本計画を持って居るか否かに拘らず、パンデミックが展開しようとして居る今、急いで自らの足許を考えねばならなくなって居る。

その一つが、2020年に一時完全に閉鎖した、極めて専門化したロンドン・シティ空港である。その間、同空港はインフラ計画を完成し、既に工事に取り掛かって居た。

同空港は、また、2019年からのコンサルティングの実施に基づく基本計画を集約した。それはこれからの10年に向けて、インフラの追加建設は極めて小規模とする結果になって居り、既存の施設の継続可能性に、間違いなく的を絞ったものだ。

これは、全ての空港にとって新たなマントラ(真言)となり得るかも知れない。

London City Airport: few passengers; big (but sustainable) plans

Premium Analysis

欧州の航空業界、国際線依存の対価を払う

11-Feb-2021

欧州の国際線市場への依存は、パンデミックからの回復に向けて、常に脅威になろうとして居たし、大陸全体の旅行制限の水準とタイミングの違いを考えると、さらに深刻だった。

最後のCOVID前の年である2019年には、欧州の供給席数の3/4以上が国際線であり、航空業界の他の主要な地域よりも遥かに多かった(アジア太平洋地域では1/3強、北米では1/4)。

然し、欧州での海外旅行に対する制限は2020年11月以降急速に拡大し、現在、アジア太平洋地域(回復もまた停滞して居る)に次ぐ厳格さの水準になって居る。

2021年2月8日の週の欧州の供給席数は2019年と比較して75.4%減少して居る。これは、4週間でこのパーセンテージポイント以内だが、先週より1.0ppts悪く、他のどの地域よりも遥かに悪い 。

中東は56.7%減少し、アフリカは52.2%減少し、アジア太平洋は52.4%減少し(2020年7月以来初めて50%以上減少)、北米は46.4%減少し、ラテンアメリカは43.8%減少して居る。

 

European aviation pays the price for its international dependency

米国の格安航空会社、転換点を探るが不確定要素が満載

09-Feb-2021

米国の格安エアライン各社は、より大規模な競争相手達と同様に、需要の転換点は、ワクチンの普及、接種管理がより広範に及ぶようになる2021年の後半に起こると考えて居る。

アラスカは米国の夏の旅行シーズンまでに、2019年の供給の可なりの回復を目指して動いて居ると言明し、一方、ジェットブルーとサウスウエストはその期間の見通しを示して居ない。米国政府が国内線航空旅行にCOVID-19感染検査を求める事を検討して居ると報じられて居る事から、更なる不確実性が出現しようとして居る。

当面は、これらのエアラインは、刺激策で、旅客物量を伸ばそうと試みる積りだが、同時に2021年第1四半期にはパンデミックの問題は需要を鈍らせ続け、このシナリオは直ぐには変わりそうにない。

 

US value airlines look for inflection point, but uncertainty abounds

CAPA Live 展望:エアライン業界はもう二度と元に戻らない

09-Feb-2021

CAPAの創始者で名誉会長のピーター・ハービソンは、それはCOVID-19パンデミックの前に私たちが知って居たものとはすっかり違うものになるだろうと、世界のエアライン業界に対する厳しい評価を発出して居る。

この分析は、月例の催しシリーズCAPA Liveにてハービソン氏が行う、今週のCAPA展望発表の一部である。

2月版は、2021年2月10日、世界中にライブ配信され、その他にはエミレーツ社長ティム・クラーク卿、イージージェットCEOヨハン・ルンドグレン、そしてエチオピア航空グループCEOテウォルデ・ゲブレマリアムへのインタビューが予定されて居る。

CAPA Live Outlook: The airline industry never the same again

Premium Analysis

バーレーン空港の新ターミナル、この地域での地位を高める

07-Feb-2021

計画されてから随分長い時間が経過し、締切期限は何度も守られなかったが、バーレーン空港の新ターミナルが漸く開業しようとして居る。

バーレーンはドーハ、アブダビそしてドバイと言う隣人たちと同じ仲間として語られる事は稀で、原油が枯渇し始める中で(それに、未来のグリーンな世界にそれが必要とされるのだろうか?)、その経済は過渡期に入って居る。

パンデミックにも拘らず、当局は、新ターミナル竣工を延期しなかった。彼らは、世界が数年後にどの様になって居ても、歓迎する新空港ターミナルを持つことは同国の見通しにとて決して害になる事は無いと理解したに違いない。

現在の疑問は、ウイルスの来襲の前に、既にRFP(提案書提出依頼)の段階に入って居る、新空港計画は一体どうなるのだろうと言うものだ。

Bahrain Airport’s new terminal to raise standing in the region

HNAグループ(海航集団)のリストラ第2部:外国の空港への野心

07-Feb-2021

中国のHNAグループにとって、経営陣は長い間、特に2017年以降、風にさらされて来て居り、それは偶然同グループの空港案件への関心のピークと重なって居る。

2021年1月29日、中国のHNAグループ(航空輸送、空港運営、ホテル、ロジスティクス、不動産、小売、観光、その他の関連事業をカバーする巨大な多業種企業)は、長期にわたる財政的苦闘と横領の告発のさ中で、破産と再編を申請した。同グループが債務を期限通り返済できなかったため、債権者は破産手続きを裁判所に申請した。

HNAは、中国国内では主に小規模な地域空港、そして国外には1つしか持って居ない空港よりも、航空会社の資産目録でよく知られて居る。

同グループが中国の一帯一路構想を利用しようと試みて居たことから、状況は大きく異なって居た可能性がある。

 

HNA Group restructuring Part 2: Foreign airport aspirations

2月7日掲載

Premium Analysis

HNA(海航集団)のリストラ、中国のエアラインにとって所有者の変更を意味するかも知れない

06-Feb-2021

中国のHNAグループ(海航集団)の破産手続きは、この巨大な航空会社の厩舎にとって重大な結果をもたらす可能性がある。同グループのリストラの過程で何が発生するかはまだ明確では無いが、更に多くの同グループの航空会社を売却しなければならない可能性がある。このような動きは、混雑した中国本土市場で、またそれほどでは無いとしても香港でも、ある程度の統合を促す可能性がある。

HNAグループは清算を行って居ないが、裁判所の監督下でリストラを行う必要がある。 COVID-19危機が始まって以来、自発的であれ非自発的であれ、この窮状に陥ったのは、いくつかのアジア太平洋の航空会社の最新の例である。勿論、HNAグループの財政難と不安定な状況はパンデミックの以前からの話だが、突然の需要と収入の下落が最後の藁*となった。

*最後の藁(the final straw):It's the last straw that breaks the camel's back.駱駝の背を折った

 
HNA restructuring may mean ownership changes for China's airlines

2020年、破綻したエアラインはほんの僅か(特別号参照)

05-Feb-2021

2020年について驚くべきは、一体いくつの航空会社が、何らかの形で、倒産または破産したかでは無い。合計数千社のうち、わずか約30社だった事だ。

驚きは、想像を絶する程恐ろしい年に、国際線の供給が以前の水準のほぼ10分の1に暴落し、多くの国内線運航も少しましだったに過ぎないのに、廃業した航空会社は殆どなかった事だ。

そして同時に、多くの新しい航空会社が、市場に参入する事が相応しいと考えたのだ。 

Only a few airlines collapsed in 2020

ライアンエア、イージージェット、ウイズエア:欧州のLCC各社、厳しい時期の後、第4四半期に回復と睨む

05-Feb-2021

ライアンエア、イージージェット、ウイズエアの2020年第4四半期のカレンダーの業績は喜ばしいものでは無かった。 3つのLCCは、COVID-19パンデミックの下、欧州を代表する伝統的エアライングループよりも優れた業績を示したため、その実績は、報告される伝統的エアライン各社の予想される業績の上限を示す事になるだろう。

LCC3社の収益の下落は、2020年第3四半期から加速し、イージージェットが最も大きな落ち込みに見舞われた。その全社で2020年第4四半期に収入全体のシェアとして、付帯サービス収益が改善したが、イージージェットはこの分野で、3社の中では最も弱い。

欧州全体で旅行制限は引き続き厳しい中で、3社とも、最小限の供給で運用して居るが、現金を生み出すための運航だけに焦点が当てられて居る。ただし、需要が回復すれば、全社が市場占有率の拡大を予測して居る。

ライアンエアとウイズエアの、より積極的な成長計画と、より低い単位コストは、イージージェットに比べより有利になる可能性があるが、回復は3社全てにチャンスをもたらす筈である。

イージージェットのCEOであるヨハン・ルンドグレンは、2020年2月10日のCAPA Liveでインタビューを受け、彼の航空会社の戦略的立場を強く擁護すると予想される。

Ryanair, easyJet, Wizz Air: Europe's LCCs eye recovery after tough 4Q

ダボス会議、COVIDと航空界に関する重要な疑問を避ける

04-Feb-2021

 

惰性やCOVIDの感染者数の増加、検疫隔離、都市封鎖が、人々を空に戻そうとする試みを台無しにして居る中で、2021年1月の最後の週にスイスのダボスで開催された、毎年恒例の世界経済フォーラムに(実際にまたはバーチャルで)各国の要人著名人が参加した。

 

航空業界にとって、益々深刻化する危機、COVID-19について、及びどの様にそれから抜け出すかについての実質的な議論が無かった事は、一体誰がその目的を達成するための地球規模の政策を策定できるのかという疑問を投げかける。 自分たちの「遺産」に関心を持ち、国の自己利益に駆り立てられて居る政治家たちによって動かされて居る個々の国々は、この挑戦に立ち向かうつもりは無いし、また、明らかに、欧州連合のような国家の集合でも無い。

唯一の救済策は、知識を持った航空業界および観光業界の組織と協力して、国連とその機関から確実にもたらされるに違いない。

このレポートでは、これらの機関が回答すべきだが、まだ回答して居ない質問のいくつかを検証する。 

Davos conference avoids critical questions on COVID and aviation

欧州の航空業界:底を打つが急速な上昇は無さそう

04-Feb-2021

欧州の航空会社の供給が、再び底を打とうとして居るかも知れない兆候がいくつかある。 2021年2月1日の週の供給席数は2019年と比較して74.4%減少して居り、この傾向は3週間に亘ってこの数値以内にある。

但し、欧州航空航法安全機構(EUROCONTROL)から発表された新しい短期交通量シナリオでは、エアラインの活動は2021年第1四半期まで低調のままであり、2021年4月或は2021年5月に漸く上昇し始めることが示唆されて居る。

更に、欧州の供給席数は今週も世界の他の地域を下回って居る。中東は55.6%減少、アフリカは50.5%減少、北米は47.8%減少、アジア太平洋は44.7%減少、ラテンアメリカは42.1%減少して居る。

EUROCONTROLの2つのシナリオはどちらも、現在の景気のサイクルでは、2021年第2四半期に緩やかに上昇するだけで、平らな底を描いて居る。どちらも、早くても2021年第2四半期の終わりまでに、昨年の夏のピーク水準(2020年8月に到達した、対前年で欧州の*ATMが▲51%、供給席数が▲55%)を予測して居ない。*ATM:air traffic movement

各国の旅行制限が緩和され始めれば直ぐに、航空交通は改善するだろう。これは遅れて居るものの、2021年の夏のピークは、2020年に比べ改善する可能性を提示して居る。

European aviation: bottoming out, but no sharp rise likely

米国の空港、資金不足=官民連携が解決策か?

04-Feb-2021

米国は、最初の空港民営化プログラムが開始されてから約25年以上、空港ターミナルを民間部門に賃貸するという考え方を売り込むことに失敗して来たが、様々な出来事から、官民連携(PPPまたはP3)が地方自治体の空港所有者により人気を博すようになった。

現在、P3は他の運用分野にシフトして居り、利用客の移動と統合されたレンタカー施設がリストのトップになって居る。

今回のCAPAレポートは、リーズン・ファウンデーション(Reason Foundation)によるいくつかの短い記事に基づいて、ニューヨークでの画期的な金融取引や、この動きが次にどこへ進む可能性があるのかなど、様々な例を検証する。 

U.S. airports' funding crunch – are P3s the answer?

 

Premium Analysis

TAVエアポーツ社、新シルクロード投資の好機に惹かれる

03-Feb-2021

トルコのTAVエアポーツは世界的に有名な空港運営会社だが、関連するトルコ内の6つの空港(或は合計13の空港)を除いては、主に東欧と西/中央アジアの狭い範囲内で運営をして居る。

しばらくの間、特にバルカン半島、及び中央アジアに焦点を当て続けて来て居り、これらの地域を横断する中国の「一帯一路」計画、別名新シルクロードから利益を得ることがその願望であることがますます明らかになって居る。

TAV Airports attracted to New Silk Road investment opportunities

 

Premium Analysis

欧州のLCC保有機群:ノルウェーエアとイージージェット縮小、ウイズエアとライアンエア拡大

03-Feb-2021

ノルウェーエア・グループの最新のリストラ計画には、2021年夏に向けて、保有機群から全ての広胴機を削り、狭胴機を53機(予備機3機を含む)にほぼ半減させることが含まれて居る。これは、つい最近の2019年夏には160機以上、2020年末には131機以上の保有機群総計とは、実に対照的である。

2022年の夏に、ノルウェーエアは68機の狭胴機を、更に2機を予備機として運航することを目指して居る。これらのうち、40機はノルウェーを基地とし、28機は欧州の他の地域に配備する予定である。

ノルウェーエアは、2020年後半に欧州でLCCとして3番目に大きい独立した保有機群の座をウイズエアに追い抜かれて居る。 イージージェット・グループは、欧州で2番目のLCCとしての地位は引き続き安定して居るのだが、保有機群は2021年に11%削減する計画である。

ウィズエアは、4社の中で唯一、今回の危機を通じて保有機群拡大を続けた。また、この4つの独立したLCCグループの中で、2021年と2022年に最も明確な成長計画を持って居る。

ただし、ボーイング737 MAXの運航再開を規制当局が承認した事により、欧州第1位のLCCライアンエアが成長軌道を再開できるようになる筈である。

Europe LCC fleets: Norwegian & easyJet shrink, Wizz Air & Ryanair grow

CAPA Live:ハワイアン航空、強固な感染検査網を迅速に構築する

03-Feb-2021

ハワイアン航空は、州の検疫規制が課したことから、ほぼ6か月間基本的に休眠状態になり、COVID-19パンデミックの間、実にユニークな経験をして居る。

しかし、これらの障害にも拘らず、同社はひとたびハワイ州がCOVID-19感染検査が検疫隔離の代替として受け入れられると判断した後のため、強固な感染検査システムを構築することが出来た。

明らかに、ハワイアンはハワイ州の旅行規制の変更を歓迎して居る;しかし、同社は、島嶼間路線のさまざまに異なる制限のパッチワークを切り抜け続けて居る。

COVID-19の制限中にハワイアンが直面した障害にも拘らず、同社は、長期的には、ワクチンが需要を歴史的な水準に再構築するための触媒になると言う、前向きな見方を持って居る。然し、短期的には、同社は、ワクチンと感染検査に関してある程度の確実性が明確になるまで、依然、荒波が続くのに備えて居る。

CAPA Live: Hawaiian Air swiftly builds up a robust testing network

Premium Analysis

米国のエアライン、2021年下期の変化の前の厳しい時期に身構える

02-Feb-2021

 

米国の3大グローバルネットワークエアライン(アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空)の間には、ワクチンの継続的な流通と管理が、歴史的な水準へと需要が近づき始めるための重要な触媒であると言う、広範なコンセンサス/希望がある。

 

しかし、当然のことながら、これらの航空会社の間には、本物の持続的な需要の上昇がいつ起こるかに関して微妙な違いがある。

 

デルタは最も楽観的な見方をして居て、2021年の夏に黒字に戻る可能性があると明言して居る。アメリカンは需要の大幅な回復の具体的な時期を語って居ないが、ユナイテッドは回復がS字曲線を示すと考えて居る。そして、2021年下期にいくらかの改善が現れる可能性があると考えて居る。

 

今のところ、2021年の前半を通じてこれらの運航会社が厳しい状況に備えて居る中で、需要の停滞の現状は続いて居り、今年の後半に勢いが本当に改善するかどうかを判断するのはまだ先のことである。

 

US airlines brace for tough times before an inflection in 2H2021

アジア太平洋の新規起業組、COVID-19にも拘らず開業へ前進

01-Feb-2021

COVID-19のパンデミックにより、多くの航空会社が財政破綻に陥り、この業界最大の危機を生き残れない航空会社もある。

しかし、アジア太平洋地域の一握りの新規起業のエアラインは、厳しい環境に立ち向かい、開業する計画をやり抜こうとして居る。

香港、ベトナム、韓国、そしてパキスタンでは、新しい航空会社が市場参入に突き進もうとして居る。殆どの場合、彼ら自身の準備の中断か、規制当局の承認の遅れ、または航空機の納入スケジュールの変更のいずれかの理由で、パンデミックがその計画を遅らせて居る。

非常に厳しい市場環境の中で彼らが事業を開始しようとして居ることは間違い無い。然し、いくつかの利点もある事は確かだ。

航空機は今では遥かに安価に入手でき、航空会社は落ち込んだ需要に適した規模で出発できるし、これは、パンデミック前の世界に見合うように考えられた保有機群を持つ、既存のエアラインにはない贅沢である。また、至近の将来に向けて、競争はそれほど激しくなく、新規起業組に、足場を固めるため、いくらか息継ぎする余地を与える事になるだろう。

Asia-Pacific start-ups push ahead with launch plans, despite COVID-19

ベトジェット、第4四半期に1,200万米ドルの利益計上;付帯サービス収入が50%

01-Feb-2021

ベトナムのLCCベトジェットの親会社であるVietjetAviation Joint Stock Companyは、2020年通年で利益を上げた数少ない航空会社の1つとなった。

ベトジェットは、2020年第4四半期の税引き後利益が1,190万米ドル、通年の純利益が300万米ドルであると報告した。

同社によると、付帯サービスは総収入のほぼ50%を占めた。

ベトジェットは、また、この一年で60,000トンの貨物を輸送して居る。

Vietjet reports USD12 million profit in Q4; ancillaries earned 50%

Premium Analysis

バイデン 大統領の最初の航空関連大統領令、主にCOVID関連

01-Feb-2021

余りにも多くの国で、COVIDのパンデミックに対する政府の対応、そしてそれが航空輸送分野に与えた影響の仕方に対する政府の対応は、ひどく不十分だった。

血みどろの大統領選挙戦と選挙後の出来事にまだよろめいて居る米国では、どちらかの候補者が大統領になった場合に、この分野の進展をどのように助けるかについて、選挙の前に示される事は殆ど無かった。

未だにそれが実態であるように見える。バイデン政権が就任して最初の週に発行した無数の大統領令のうち、航空関連のものは2つだけであり、どちらの場合も当然のことながらCOVID-19に特定された関連のものである。

しかし、これら2つの命令から、危機の終わりまで、そして重要な事に、その先まで、業界を支援する統合特別委員会を創設すると言う上院法案の原案が生まれて居る。

これは、他の人々が参考とするのに、そして多分、追従するのに役立つモデルとなる可能性がある。

President Biden's first aviation-related orders mainly concern COVID