CAPA分析:NEW HEADLINES  8月ー2020年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

8月30日掲載

Premium Analysis

米国の航空業界:体温検査について政府の動き無し

27-Aug-2020

米国の幾つかのエアラインは、政府が旅客の検査手続きの一部として、体温測定を制度化するよう、ずっと要請して来たのだが、監督官庁は、この制度を採用する事に、大きな関心を示して居ない。

結果として、幾つかのエアラインは、飛行への不安を和らげるために、体温測定が如何に効果的かを示すために、それぞれ独自の検査を実施して居る。

全米の航空システム全体に、体温測定を拡大させる為の動きが無い事は、米国のエアラインが、航空旅行は安全なのだと一般消費者に納得させるために直面する問題を反映して居る。ワクチンの実用化の時期が極めて不確実なままであるため、エアライン各社は、政府の支援なしで航空の安全に関する、そのメッセージを盛り上げるのを強いられることになるかも知れない。

US aviation: no government movement on temperature check 

Premium Analysis

インドの空港:より多くの空港が民営化され、100以上が建設予定

27-Aug-2020

インドは、遡ること2006年、コンセッションによる、空港民営化計画を開始したが、その時以来の進捗具合は遅々としたもので、数年前に第2期分が遅延し、1~2の当初からの投資家から不満が表明された。そのうち1社は、すっかり引き揚げてしまったが、その後、ニューデリーの空港計画の為に再登場して居る。

突然、内閣が6空港に於ける、新たなそして即刻のコンセッション計画の議論を始め、活動の嵐がやって来て、数百の空港が建設されると言う話が(再び)、またそれらが、多分最初から民営化されると言う話がなされて居る。

投資家の候補たちは、6空港のコンセッションについての成り行きに何を求めて居るのだろうか?

 

Airports in India: more airports privatised and 100s more to be built

アラスカエア・グループ、長引く不確実性に備える

27-Aug-2020

アラスカエア・グループは、COVID-19パンデミックが、殆どの地球上で継続し、需要のパターンはこれまで以上に予言し難い中で、その事業見直しの作業で、世界中のエアラインの仲間入りしようとして居る。 

現時点では、会社は、2020年第3四半期に、供給は対前年で50%近く落ちると言う、以前の指標に執着して居る様に見える。202010月に対前年35%も少なくなると言うアラスカの計画が現実のものになるかどうか、或は同社の供給計画は、長引く需要の不確実性に照らして再調整する必要があるのかは未だ分からない。

同社は、一般大衆の旅への蠢く欲望を解き放つ鍵となるのは、マスクを着用する事や、より迅速な検査手法の改善の様な行動を通じた、協力であるという、至当な結論に至って居る。

 

Alaska Air Group prepares for prolonged uncertainty

Premium Analysis

アラスカエア・グループ、長引く不確実性に備える

27-Aug-2020

アラスカエア・グループは、COVID-19パンデミックが、殆どの地球上で継続し、需要のパターンはこれまで以上に予言し難い中で、その事業見直しの作業で、世界中のエアラインの仲間入りしようとして居る。 

現時点では、会社は、2020年第3四半期に、供給は対前年で50%近く落ちると言う、以前の指標に執着して居る様に見える。202010月に対前年35%も少なくなると言うアラスカの計画が現実のものになるかどうか、或は同社の供給計画は、長引く需要の不確実性に照らして再調整する必要があるのかは未だ分からない。

同社は、一般大衆の旅への蠢く欲望を解き放つ鍵となるのは、マスクを着用する事や、より迅速な検査手法の改善の様な行動を通じた、協力であるという、至当な結論に至って居る。

 

Alaska Air Group prepares for prolonged uncertainty

Premium Analysis

アエロフロート社長、ロシアにLCC空港を求めるー必要だろうか?

25-Aug-2020

CAPAは常づね、低コスト空港とターミナルの現象について報じて来たし、2007年と2009年のこの問題のレポートが出た際には、大いに注目を集めた;殆どの大陸で、あるものは庭の物置き小屋の様に素朴な、一方、他ではタージマハルの様な(どこかのエアラインの経営者たちが好む例えを使えば)などのタイプが雨後のタケノコのように芽を出して居る例があった。

然し、最近では、これらの空港とターミナルは嘗てほど人気が無い。多くの新しい考え方が、フルサービス、低コスト、そしてハイブリッドモデルを同じターミナルビルの中でどの様に最適な扱いを行えるかに向けられて居るようて、そしてインフラの改変案は、ターミナル全体と言うより寧ろ、明らかに桟橋のそれである;空港については言うまでもない。

この様な背景の中で、エアラインのある高級幹部から、低コストの浸透が、いくら良く見ても穏やかなロシアに、新しい最小限主義的(minimalistic)な空港を建設せよという希望が出されて居る事は、アエロフロートは、ビジネス渡航が鈍化して居る中で、これが将来的な方向と見て居る事を示して居るのかも知れない。

Aeroflot chief calls for ‘LCC airports’ in Russia – are they needed?

Premium Analysis

カナダのエアライン各社、旅行制限緩和を心待ち

24-Aug-2020

カナダのエアライン各社と各空港は、COVID-19パンデミックを漕ぎ渡る、新たな政府の航空政策を歓迎して居るが、この国の旅行制限は、手つかずで、いつ変更がなされるかが全く示されて居ない。

これはエアラインにとっての現状維持がまだ続く事を意味し、カナダの2大運航会社は、パンデミックが、需要の継続可能な改善が不確実である事態を生み出し続けて居るため、米国の殆どのエアラインの仲間に加わって、秋の供給を削って居る。

最終的にこれらの制限をの解除を検討する中で、カナダ政府は、また、ICAOの策定する公衆衛生の進路に従い、接触を追跡する方法が、航空旅行でより活発に使用される途を探って居る。

 

Canada’s airlines wait for travel restrictions to ease

8月23日掲載

Premium Analysis

トルコ航空とペガサス:第2四半期損失、然し生き残りの体制を整える

20-Aug-2020

 

欧州の他のエアライングループと同様に、トルコの2大運航会社は2020年第2四半期に供給席数の膨大な減少に悩んで居る。トルコ航空(THY)のASKは、95.6%暴落し、ペガサスは95.3%(2020年第2四半期業績を発表した最初の8つの欧州エアライングループの合計94.5%の下落率に比べ、僅かにより大きい)。

 

ペガサスの収入は、殆どASKの下落に沿って、94.6%落ちた。対照的なのは、THYの収入で、主として90%伸びた貨物収入(輸送貨物郵便トンの7%の減少の上に)の影響で、71.7%「しか」落ちて居ない。

 

どのエアラインも、収入の下落と同じ率で、営業コストを削る事が出来て居ない。ペガサスのコストは70.3%下降し、THYのコストは63.6%落ちて居る。これは、営業実績の崩壊を意味して居た:ペガサスは2019年第2四半期の7,200万ユーロの営業利益から、2020年第2四半期は7,800万ユーロの営業損失となった;THYは1,000万ユーロの利益から2億3,200万ユーロの損失である。

 

にも拘らず、2020年第2四半期中は、ペガサスの流動性は増加し、トルコ航空は現状維持である。トルコの比較的大きな国内線市場は、その他の欧州に比べ、エアライン各社の復活を助けて居る。見通しは相変わらず不確実なものであるが、両エアラインは生き残りに向けた体制を整えて居る。 

 

Turkish Airlines & Pegasus: 2Q losses, but positioned for survival

Premium Analysis

アズール航空:積極姿勢、現実的保有機群管理が裏打ち

20-Aug-2020

 

ブラジルの航空会社アズールは、この国の需要が、2020年4月の底を離れて動き始めて居るため、殆どのエアラインより、比較的積極的な見方を維持して居る。2020年12月までに、同社は2019年12月の供給の、およそ60%を運航すると予測して居り、運賃設定と企業からの需要の双方に、いくらかの好要素の芽生えるのを感じて居る。

 

然し、また同社は、COVID-19が、すぐに変わりそうな兆候の見えない、新たな現実の到来を、エアライン業界に告げて居る事から、自ら充分な財政的資金を持つ状態を確保するための手を打って居る。アズールは、リース契約の再交渉をして居り、エンブラエルと、本来、向こう3年間の内に保有機群に加わる予定だった、ジェット機を延期するよう交渉した後、現在は、エアバスと航空機納入の時期を遅らせる合意に至って居る。

 

同エアラインは、COVID-19危機を乗り切ろうとして、楽観主義と現実主義の釣り合いを取ろうとして居る様だ。これは、今後、予見可能な将来に亘り、続きそうな戦略ミックスである。 

 

Azul Airlines: positivity backed by practical fleet management

アングラ・ドス・レイス空港拡張:「ブラジルのカンクーン」を開発

20-Aug-2020

 

国際標準のリゾートに飛躍したいと願いつつ、そのための空港機能が欠けて居るリゾートエリアは、世界中にある。


その一つが、美しい浜辺、島、歴史的なモニュメント、そして国立公園を持つ、ブラジルのアングラ・ドス・レイスである。それはブラジルの、2大都市の中間に位置して居るが、交通の便が良くない;旅客鉄道の路線も無く、道路は不便である。

 

現在、政府は、いつの日か、アングラ・ドス・レイスが観光の世界で、メキシコのカンクーンに対抗できる様になるために、充分な民間航空需要を惹きつける、と言う野心的な望みを持って、そこの小規模な汎用空港を拡張する計画を全力で支援して居る。

 

然し、そのゴールを達成するためには、途上に多くの障害物がある。

 

Angra dos Reis airport expansion: developing ‘the Brazilian Cancun'

Premium Analysis

欧州の航空需要予測下落。供給の回復、勢いを失う
20-Aug-2020

 

IATAのCOVID-19の影響に関する欧州航空需要予測の2020年8月の最新版は、2020年に、7億500万人の旅客、即ち60%が減少(2020年3月の▲46%の予想以来、3度目の下方修正)するのを予想して居る。これは英国がフランス、オランダ、モナコ、マルタ、タークス・カイコスとアルーバからの到着旅客に検疫隔離を再び課す事にする前の事であった。

 

欧州各国発着の旅行制限が揺れ動いて居る事は、航空旅行に対する消費者の信頼、そして需要に重くのしかかり続けて居る。

 

これは、エアラインのスケジュールから取り出した供給データで明確になりつつある。2020年8月17日の週には、供給席数は前週から僅か0.4%増加した。更には、欧州の供給席数は、3週間ほど、2019年水準のおよそ45%あたりに浮かんで居た。供給席数で欧州最大のライアンエアは、計画済の2020年9月/10月の供給席数を20%下げようとして居る。

 

欧州の対前年▲54.9%は先週の▲55.0%とほとんど変わらず、まだ、北米の▲53.2%から僅か下に居る。アジア太平洋は42.3%の減少で、依然として先導して居る。ラテンアメリカは未だに最大の減少で▲72.8%、次いでアフリカの▲69.5%、そして中東の▲67.8%である。

 

欧州の供給席数は対前週増加を11週間に伸ばして居るが、上昇傾向は次第に勢いを失いつつある。 

 

European air traffic forecast cut. Capacity recovery loses momentum

Premium Analysis

フロンティア航空、COVID-19が拍車をかけた不確実な現実に適応

19-Aug-2020

COVID-19パンデミックは、多くの歪み、曲折、全世界の航空産業にとっての不確実性を生み出し、世界中の運航会社は皆、旅行制限の変動に合わせ、リアルタイムでスケジュールを調整する事を強いられて居り、検疫隔離のいくらかは未だに頑強に続いて居る。

米国の超LCCであるフロンティア航空は、ある時点で、2020年7月にその稼働する保有機群の多くを、就役させようと目指して居たが、2020年6月に始まった、米国でのCOVID-19感染者の危険な急増により、同社のその期待を再調整せざるを得ない結果となり、市場から供給の幾らかを引き上げようとして居る。

米国で、需要の弱まるショルダーの期間が近づき、フロンティアの経営幹部は、航空旅行は依然としてリスクの低い活動であると主張して、一般消費者の飛行機に乗る不安を和らげるよう米国政府に対して、強く求めて居る。

Frontier Airlines adjusts to uncertain realities spurred by COVID-19

Premium Analysis

アルゼンチンの複雑な14億米ドル空港開発計画

18-Aug-2020


多くの国々で、政府によるか民間による(或は両方)ものかによらず、空港投資計画は、一旦停止になって居る。
アルゼンチン政府は、4年以上にわたり、14億米ドルを空港改善のために投資すると言う、驚きの発表をして居る。現在、多くのその様な計画が存在し、その全てが、これから2年以内に完成される予定で、しかも新たなセットに必要とされると想像される半分のコストで。

アルゼンチンでは、込み入った事情が沢山ある。国際観光はパンデミック前は、拡大しつつあったのだが、航空旅客数は違った。経済は、よくある事だが、恐ろしく混沌として居る。パンデミックはこの国が軌道を進む途中で引き留めてしまい、政府は都市封鎖からの出口戦略を持たない事を批判されて居る。政府は、過去5年間に達成した進歩を引き戻してしまう、保護主義的な航空政策を採ろうとして居る様だ。

これら全ての最初にあるのは、殆どの空港が、コンセッション契約の下で、民間の企業による運営である事で、その企業がやはり被害を受けて居る事だ。

どの位、自分自身の財布に頼らねばならないか?そして、同時に、政府はブエノスアイレスには空港が多過ぎ、このうち一つは無くならねばならないと考えて居る。

Argentina’s complicated USD1.4 billion airport development plan

Premium Analysis

アルゼンチン政府、LCCにとって不確実性を生み続ける

18-Aug-2020


アルゼンチンの政府は、ラテンアメリカの他の国々が再開するのと同様に、2020年9月に民間の航空便を再開することに疑問を投げかけて居る。この国は、2020年4月に民間航空便を止め、その結果、この国のエアラインは数カ月もの間、地上待機を余儀なくされて居るのだ。

この国の低コスト運航会社は、政府が課する制限、そして、COVID-19パンデミック以前にあった監督官庁からのある種の敵意の様なものもある中を、何とか漕ぎ渡って居る。

この低コスト運航会社を排除する動きは続いて居り、民間航空が再び動き出した際には、LCC各社は政府の課する障害に直面する可能性がある。

Argentina’s government continues to generate uncertainty for LCCs

Premium Analysis

コペンハーゲン空港会社:2020年上期業績;1億3,400万ユーロに迫る損失か

18-Aug-2020

コペンハーゲン空港会社の2020年上期財務報告、及び最近公表した、フラポートやグループADPなど、他の似たような規模の組織の報告との間に、基本的に、大きな相違は無い。彼ら全てが、継続すると見られる大規模な財政損失、支出の削減、そして雇用の喪失を報告して居る。

一つ違うのは、CPHは、カストルプ空港がこの地域の「選ばれたハブ」であり続ける事を確かなものとするため、環境持続可能性に対しての公約を守る積りであることだ。

ウイルス蔓延のために、継続する需要に対する反応の真っ先に来るのは、同社はその手の内に、大きな障害を持って居る。

Copenhagen Airports: 1H2020 report; could lose up to EUR134 million

Premium Analysis

欧州のエアラインの夏場の憂鬱。更なる流動性が必要

17-Aug-2020

夏場の季節の最初の3カ月は、通常、欧州のエアラインの収入と利益から見て、年間で2番目に良い四半期である。

2020年はそうでは無い。コロナウイルスのパンデミックは、欧州エアライン各社にとって記憶にある限り、最悪の四半期を齎して居る。

これまで8つのグループが、2020年第2四半期業績を発表して居る:ルフトハンザ、IAG、エアフランス-KLM、ライアンエア、イージージェットの5傑に加え、ウイズエア、フィンエアそしてアイスランドエアである。

8グループのASKの合計は、対前年で94.5%暴落し、収入は85.4%落ちた。然し、営業コストの合計は、64.2%しか落ちて居ない。彼らの営業損益は2019年第2四半期の26億ユーロの利益から、2020年第2四半期には54億ユーロの損失(収入の1.6倍)へと暴落した。

危機の中で、最も大切な財政的な指標は、キャッシュである。この8グループにより創出された営業フリーキャッシュフロー(営業キャッシュから資本支出を差し引く)は、マイナス69億ユーロであった。彼らには、国家の支援のお陰で(特にルフトハンザとエアフランス-KLM)、未だに流動性を確保して居り、堅固な期首キャッシュ残高(ウイズエア、ライアンエア、イージージェット)、信用ライン、そして資産売却がある。

然し、流動性は、四半期を通じて下落し、キャッシュ焼失は供給が戻るとともに増大するだろう。より多くの欧州エアラインが、新たな金融資本を求める事になると予想される。

European airlines' summer gloom. More equity needed

8月16日掲載

Premium Analysis

米国のエアライン、中間席をブロックしてNPS評価が上がると証言

13-Aug-2020

 

幾つかの米国のエアラインは、COVID-19パンデミックが、需要を失速させ、回復の時期がますます不確かになって居る今でも、*ネット プロモータースコア(NPS)が上がったと喧伝して居る。

NPSは2000年代初めに登場した、基本的には、顧客満足度の指標で、顧客が友人や親類にこの会社を推奨する可能性の度合に関する、質問事項に対する回答に基づいて居る。概して、50以上のNPSは、好意的な結果とみなされる。

多分、驚くまでもなく、NPS評点が上昇した運航会社は、自社の航空機内の中間の座席をブロックし続ける事にして居る。確かに、サウスウエストは2020年第2四半期の間、同社の評点が四半期の最高記録を作ったと言って居る。

これに加えて、評点が改善した、多くのエアラインは、また、彼らのキャッシュ焼失を2020年末までに、需要パターンの予測が立たず、明らかに弱弱しい旅行シーズンが到来する中で、依然としてとても良い目標である、プラスマイナスゼロにしようと努力して居る。この市場の趨勢の中で、前向きな顧客の感覚が、これら運航会社のキャッシュ焼失水準が加速したペースでプラスマイナスゼロに到達することに貢献するか否かは、依然予測不能のままである。

 

*ネット プロモータースコア(NPS):Net Promoter Score:正味推奨者比率

 

US airlines blocking middle seats cite their growing NPS scores

欧州エアラインの供給計画:不確実性が増大

13-Aug-2020

 

スペインに対しての同様の決定から程なく出された、英国のベルギー、アンドラ、そしてバハマからの入国者に対する、検疫隔離規則の再実施は、エアラインの供給計画者達が直面する不確実性を思い知らせるものだった。COVID-19感染者数は、またもや、どこでも増加して居る。

10週間連続で対前週の増加の後に、欧州の供給は、10週間前には世界のどの地区に比べても低い、2019年水準に対し14%から、今週は45%(2020年8月10日の週)と第3位の高さに上昇した。

対前年対比では、55.0%のマイナスは、今や殆ど北米の▲53.4%に並んだ、一方アジア太平洋は42.9%減(未だに2019年水準対比で50%以上の唯一の地区)。ラテンアメリカは▲74.1%で最大の減少率で、アフリカの▲67.6%と中東の▲67.3%が続く。

然しながら、欧州(そして全世界の殆どの地区)の供給曲線は、旅行規制の不確実性に影響されて、平準化の兆を見せて居る。更には、最近の四半期業績報告書にある、欧州の主要エアライングループの2020年の残りの部分の供給計画は、彼らが未だにOAGに登録して居るスケジュールに比べ、より慎重なものになって居る。

 

European airline capacity planning: uncertainty is increasing

パナマのコパ航空、便を再開=堅固な財政基盤に裏付けられて

11-Aug-2020

 

コパ航空は、限定的な運航を既に発表された2020年9月の運航再開に比べ、より限定的な運航として準備を進めて居る。同社は、母国パナマやラテンアメリカの他の多くの国々が基本的に国境を閉鎖して居る事から、2020年3月以来、ずっと地上待機状態となって居る。

2020年末までに、コパは、2019年実績供給の40%まで運航する可能性があるのだが、同社は向こう数年間、ずっと低い需要を賄う様に保有機群の規模を調整しようとして居る。

5か月間も地上待機として来たにも関わらず、コパは、ラテンアメリカのより規模の大きな同業社がチャプター11破産保護法の下で、リストラの途を辿って居る中で、賞賛に値する確固たる足場を保って居る。

 

Copa Airlines restarts flights backed by solid financial foundation

Premium Analysis

セントルイス・ランバート空港:今や民営化への動きが戻る

10-Aug-2020

 

ほんの数カ月前は、米国の空港リース計画にとっては恰も「great white hope(大成功間違いなし)」の様に見えたのだが、政治的な不一致に陥り、かつては支援して居た市長が結局はしごを外し、計画は失敗に終わって居る。然し、今や、計画の支持者たちにより、リースを認めるよう、市の条例を改訂する可能性のある投票が確保されて居る。

セントルイスのランバート国際空港はミズーリ州セントルイス市の玄関口で、州内で最も交通量が多い。同空港はまた、イリノイ州の南東部など、周辺の都市圏地域にも利用され、サウスウエスト航空をこの空港最大の運航会社として、この地域の重要な交通機能であり続けて居る。

2020年6月、セントルイス・ランバート国際空港(STL)は、官民連携(P3)で長期の空港リースを認めるべく市の条例を改訂する投票を、2020年11月に実施する法案を請願して居る。若し、必要数の60%以上の投票で法案が通れば、この認可により、少なくとも17億ドルを保証することで、空港は官民連携の運営者にリースされることが義務付けられる予定だ。

然し、落札に成功する入札者に必要な17億ドルを用意することは、たとえ50年以上のリースだとしても、余りにも厄介なことかも知れない。

 

St. Louis Lambert Airport: privatisation now back in play 

Premium Analysis

カナダの小規模エアライン:危機管理に、異なったアプローチ

09-Aug-2020

 

カナダの小規模なエアライン各社は、2020年3月以来、広範に設定された旅行制限の為に、彼らの国が閉鎖される間、事業に対する異なった対応を実施して来た。

ポーターエアラインは、その時以来、運航を取りやめて居り、そして2020年10月まで、再開する計画は無い。同エアラインの、主要な客体は、ビジネス旅客だったが、多くの企業で、従業員が家庭から仕事をする選択肢が広がって居るため、業務渡航がいつになったら回復するかは難しいと予測して居た。

超低コストエアラインであるフレア航空は、夏場のピークに便を再び積み上げしようとして居る。以前、このエアラインは2020年6月までには幾らかの需要の好転が見られるのを予測して居ると述べて居り、同社が路線を追加するのは、需要パターンが底を打とうとする動きから恩恵を受けつつある事;即ち、同社は低運賃で旅客数向上への刺激を狙って居る事を示して居るのだろう。

 

Canada’s smaller airlines: different approaches to crisis management

8月10日掲載

Premium Analysis

フラポート、2020年上半期財務報告=回復が始まるもゆっくり

09-Aug-2020

 

2020年、半年毎の空港の財務報告は、分厚くそして迅速になって居る。2019年の同じ頃、運営会社は、今年の同期間に、収入損失が50%以上、EBITDAは95%も減退、そして純利益が壊滅しようとは考えもしなかっただろう。

フランクフルトのハブとは別に、複数の空港を運営し、或は世界中での小売り事業の様な特定の分野の契約をするフラポートも、同じことである。

然し、これらの国際事業は、リマ空港は例外だが、概してドイツの活動の核心を引きずり落とした一方で、フラポートは他の運営会社と同様に、小売り事業はその他の収入の流れほど酷い影響を受けて居ないと報告して居る。

フランクフルトのターミナル3を除き、全ての計画された建設は停止され、一方で4,000に上る雇用が永遠に失われるだろう。

 

Fraport 1H2020 financial report - recovery begins, but slowly

Premium Analysis

GOL、ブラジルに2020年末までに業務渡航が戻ると予想

08-Aug-2020

 

ブラジル最大のエアラインであるGOLは、供給を路線網に足し戻し続けて居り、同社は企業の業務渡航が2020年9月~10月の期間に、ある程度回復を予期して居り、全便数及び市場は80%に戻ると見て居る。

同社は、ブラジルの州も地方自治体も再開し始めて居る事から、比較的大規模な企業顧客が、業務渡航を開始する可能性があると考えて居る。これにより、GOLは現在の所、短いままになって居る予約カーヴをより幅広く、最大で20日間まで広げる事が可能になる筈である。

ブラジルのCOVID-19感染者数が上昇を続けて居る現状でさえ、GOLは、需要が確実に回復して居り、同社の販売と輸送実績は、2020年4月に同社が落ち込んだ底辺を離れる動きを続けて居ると言う結論に至って居る。

 

GOL expects return of business travel in Brazil by end-2020

Premium Analysis

空港:グループADP、2020年上期業績に基づく計画を発表

07-Aug-2020

 

2020年上半期の業績が、パリの空港に加え、西アジア、中東そしてその他の場所も含めた運営会社であるグループADPなどの、空港の運営者により公表されて居る。

これらの業績は、必然的にパンデミックの悪影響を受けて居るが、負の兆候の中で、ある事業分野では他に比べて、厳しい影響を受けて居ない部分がある。

その中には、欧州の幾つかの空港では、早くも、営業を再開して居る、小売りのコンセッションからの商業的な収入がある。スペインの運営会社AENAが発表したデータもまた、この理論に重みを与えて居る。AENAの場合、一定程度の小売りの営業活動は、実際には2020年上半期に空港運営者の収入として得られたものである。

 

Airports: Groupe ADP outlines plans based on 1H2020 results

エアカナダ、資本支出抑制に動く、規制が事業を圧迫する中で

07-Aug-2020

 

COVID-19パンデミックは、世界中でエアラインに大被害を与え続けて居るが、エアカナダはそれに加えて、カナダが、規制解除時期の目標も無く、概ね旅行を排除したままなので、更なる不確実性の層に直面して居る。

エアカナダは、コストの削減、流動性の構築、保有機群から79機を退役させ、自社の路線網足跡を縮小する継続中の努力など、事業規模の適正化を続けて居る。

また、エアカナダは、同社の2021年に予定される、30億カナダドルの資本支出が、パンデミックの期間に事業運営の助けになる事は無いことから、航空機の発注台帳を調整する必要があることに疑問は余りない。カナダが一体いつになったら、旅行制限を緩和するか、不確実性が歴然として居る以上、同エアラインは既に、エアバスA220とボーイングのジェット機の発注をキャンセルする可能性があると警告し始めて居る。

 

Air Canada works to reduce capex as restrictions constrain business

Premium Analysis

ニューヨーク港湾公社、空港の資本計画再検討を強いられる

06-Aug-2020

 

トランプ大統領に、「第3世界」の標準だ、と手厳しい批判を浴びて居た、ニューヨークのラガーディア空港は、実質新空港となる、数十億ドルの官民共同再建プロジェクトの真っ最中であるが、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社(PANYNJ)の運営する他の2つの主要空港は、これもまた官民連携スキームを含んだ、それぞれの改造がなされようとして居る。

港湾公社は、パンデミックが拡大を続けて居る事から、米国連邦政府が資本建設計画のために、公社に対し30億米ドルを提供するよう求め、建設コストへの直接支援を与えるよう、請願を提出して居る。

PANYNJは、これに付け加えて、財政的支援なしでは、ニューヨーク・ラガーディア空港、ニューヨーク・ニューアーク・リバティ国際空港ターミナル1、そしてニューヨーク・ジョンFケネディ国際空港の再開発など、10年間の資本支出計画を再検討せざるを得なくなるだろうと述べて居る。

本質的には、PANYNJは現在、更に遠い将来を考えて居り、2024年、或は2025年まで「平常」が取り戻せ無い事が明らかになりつつある中で、連邦政府に、現行のマスタープランのずっと将来に向けて充分な資金を提供する様に請願して居る。

現下の環境の中で、この様な要求が正当化されるものだろうか、そして、他のどんなシナリオがひねり出されるのだろう。

 

New York Port Authority forced to reconsider airports capital plan

Premium Analysis

ハワイアン航空、縮小を準備=COVID-19が押し寄せる中で

06-Aug-2020

 

ハワイアン航空は、COVID-19パンデミックで、ハワイ州が、来訪する全ての人の14日間の検疫隔離を余儀なくせざるを得なくなった、2020年3月後半以降、その事業の半分以上を停止して居る。同社の長距離路線もまた同時に、旅行制限のため、立往生となって居る。

2020年第3四半期には、ハワイアンは昨年投入した供給の15%のみを運航する計画であり、同社の経営陣は同エアラインが2021年の夏季には、2019年の同時期に比べ15%~25%小さくなっているだろうと明言して居る。

同社が規模の適正化に努める中で、ハワイアンは、COVID-19危機を乗り越えるに充分な流動性を持ち、プラスの純キャッシュ創出を達成することに現実的であろうとして居る。

 

Hawaiian Airlines prepares to shrink as COVID-19 surges

Premium Analysis

ボラリスに幸先の良い兆し、メキシコ国内線市場

04-Aug-2020

 

メキシコの超LCCボラリスは、メキシコの国内市場が順調な回復を見せつつあることを利用しようとして居る。2020年年末までに、同エアラインは、同国内の需要は、友人家族訪問(VFR)分野を筆頭に、1年前の2019年の水準に対して、65%~75%の回復に達すると予測して居る。

VFRとレジャー旅客は、市場が引き続き回復する中で、ボラリスの旅客数の大半を構成し、これにより同社は好ましい評価をされて居る。同時に国内路線では競争はより少ない様だ。

パンデミック以前にはボラリスは、輸送旅客数で見て、メキシコ最大の国内線エアラインであり、同社はメキシコ国内で、支配的運航会社であり続ける準備が出来ている。

ボラリスは、競争相手各社が撤退する中で、メキシコシティ・フアレス国際空港での存在感を拡大する好機を活用する可能性がある。

 

Promising signs for Volaris in Mexico’s domestic market

Premium Analysis

リスボン・モンティジョ空港:法改正の計画、商業飛行開放へ

04-Aug-2020

 

全世界で、新たな空港計画がキャンセルされ、大規模な空港で、追加的なインフラが再検討される中で、最新の例は、シンガポール・チャンギとパリ・シャルルドゴール空港である。

然し、軋みを上げて居るウンベルト・デルガード空港が、多分、パンデミックがなかったとすれば、現在は全く動かなくなって居ただろう、リスボンの立場は、危機的な状況になって居ただろう。

新たなリスボンの空港は、何十年にも亘り、計画されて居り、モンティジョが、最終的に選ばれた。モンティジョ空軍基地は、リスボン首都圏のモンティジョ市に位置し、ポルトガル海軍の航空部門が使用して居る。

然し、未だになにも起こって居らず、反対勢力は盛り上がり続けて居て、いまや、政府は、法改正をして、軌道に乗せるべく、更なる試みを行う考えである。

 

Lisbon Montijo airport: law change planned, to open commercial flights

パンデミック第2波:日本の国内航空の再起にリスク

04-Aug-2020

 

日本の国内旅行の再活発化は、アジア太平洋地区で最も印象的な出来事の一つであった。然し、この国のCOVID-19感染者数が、その回復のペースにブレーキをかけようとして居る。

日本の国内線供給は、COVID前の平常水準に向かって、跳ね返って居た。国内旅行は、他国に比べ、同じ程度に完全シャットダウンにはなって居なかったのだが、それでも政府の移動制限により、劇的に削られて居た。

日本市場の転換点は、2020年6月19日、政府がこの国の緊急事態宣言を解除し、国内旅行の制限を緩和した時だった。これが、各社のサービス強化再開に拍車をかけた。

然し、現在、感染の第2波が、特に要となる東京市場で、懸念を呼んで居る。各社が2020年8月の夏休み期間が、需要を更に盛り立ててくれるのを期待して居た事から、タイミングは、理想からは遥かにかけ離れたものだった。エアライン各社は、予約が落ちて行くに連れ、供給拡大計画を元に戻す事を決めて居る。

政府は、大規模な旅行プロモーションで国内旅行の勢いが続いて行くように手筈を打って居るのだが、やはり、この計画もいくぶんか引き戻さざるを得なくなって居る。

 

Pandemic’s second wave: risk to Japanese domestic aviation revival

Premium Analysis

アラスカエアとジェットブルー、事業縮小の中で路線網の好機を活用

03-Aug-2020

 

COVID-19パンデミックが続く中で、流動性を支えながら、キャッシュ焼失を切り刻む事が、米国エアラインにとって最重要課題であるが、幾つかのエアラインはこの危機を使って、需要が最終的に立ち直った際に、競争力ある立場にしようと自社の路線網の加除調整をしようとして居る。

アラスカとジェットブルーはその路線網を検討し、パンデミックの結果として、幾つかの変更を決断して居る。

両エアラインは、アメリカン航空と深い提携関係を結ぼうとして居り、両社とも、歴史的に細分化され、極端に競争の激しい市場であるロサンゼルスを増強することを決意しようとして居る。ジェットブルーがロサンゼルスに抱く野心は、アラスカのそれより堅固で、これは既に圧迫された価格競争の環境の中で、価格の小競り合いと言う結果を招きそうである。

それでも、アラスカとジェットブルーの両社は、戦略的な変化が起こるとしても、米国でのCOVID-19感染者数が上昇を続け、既に需要の回復が極めて不確実な状況を、更に曇らせる中で、可なりの事業規模の適正化を計画して居る。

 

Alaska Air & JetBlue exploit network opportunities as they shrink

COVID-19、航空ストを中断させる=CAPAデータ

03-Aug-2020

 

英国航空は、ユナイト組合との新期の合意に失敗した後に、客室乗務員のストライキの脅威に直面して居る。BAは、幾らかのより新らしい乗務員は昇給するのだが、より多くの雇用を救うため、客室乗務員の大多数に対して給与削減を提案して居る。BAは、もし合意が達せられない場合は、従業員を解雇し、新たな契約の下で再雇用すると述べて居る。

エアラインの労使関係における、この圧力点にも関わらず、CAPAのウエブサイト上の、「ストライキ」という言葉に言及したニュースの本数は、殆ど気づかない程度に、ポツポツと干上がった状態である。CAPAが過去10年以上に亘って、追跡したこの指標は、幅広くエアラインの利益サイクルに従って居り、利益サイクルがピークにある時は、労働者側が明らかに、よりディマンディングであることから驚くべきことではない(逆もまた真)。

然し、両指標は、今年、その最低水準に暴落しようとして居る模様である。

労働争議の減少は、通常は歓迎されるべきものであるが、COVID-19危機による、エアライン業界に来襲した経済悪化の反映ではそうでは無いだろう。

 

COVID-19 suspends aviation strikes - CAPA data

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ライアンエアとウイズエア:欧州航空の再起動に先駆者利益

02-Aug-2020

 

ライアンエアとウイズエアは、主導的欧州エアライングループの中で、COVIDの四半期に於ける財務実績を最初に発表した。予想通り、2020年4月~6月期には両社とも劇的な輸送実績の崩落を、そして厳しい損失を経験して居る。より重要な事に、両社はキャッシュ残高が増加し、大きな流動性の緩衝材を持って居る。

COVID-19の深みで、殆どの保有航空機を地上待機とした後に、ライアンエアとウイズエアは、供給の復活を主導して居る。この不確かでリスクに富んだ期間を、競争相手達は未だに用心深いままなのだが、両社は、市場占有率を伸ばす好機と見て居る。

両エアラインは、強い貸借対照表、低コスト(結局、彼らは欧州の2つの主導的超LCCである)、そして大規模な新世代航空機の発注に裏打ちされて居る。また非常に重要な点は、両社が、かつては需要と路線の収益性に従って、たびたび市場を出入りして居た事だ。

今回の危機は、両社にとって、過去には大きく重複して居た、中欧で、充分なスペースを切り開いてくれさえしたのだ。欧州の航空業界は、再起動ボタンを押して居て、ライアンエアとウイズエアは現在、先駆者利益を模索して居るところだ。

 

Ryanair & Wizz Air: first mover advantage in European aviation's reset

8月2日掲載

Premium Analysis

CAPAエアライン収益見通し、史上最悪。エアライン各社、回復に用心せよ!

31-Jul-2020

2020年7月アップデート版のCAPA世界エアライン業界エアライン営業利益率モデルは、これはCOVID-19危機以来初の版であるが、2020年について前例の無いスケールのマイナス利益率を予測して居る。これが予想して居るのは、2021年には損失はより小さくなるが、ジェット時代になって以来、既に充分低い狙いだが、どの時代よりも低い営業利益率になると言うものだ。

このモデルの、世界のGDP伸び率、原油価格、輸送旅客数伸び率、そして保有機群の伸び率など、全ての主要な要素の視界は、極めて限られて居る。モデルの核心は供給の稼働率で、これがエアラインの収益性の要になる事は変わらない。

搭乗率、稼働航空機の占有率、日々の稼働時間、全てがエアラインの利益率に結びついて居る。3つの指標が一緒になって供給の稼働率全体の数値を創り出すのだが、その方がずっと利益率には近い関係を持って居る。

これが、そしてその3つの構成要素が崩壊してしまい、来年に向かって正常な水準以下に留まりそうである。燃油価格もまた役割を演じるが、2020年のその下落と、2021年に起こりそうな上昇は、供給の稼働率に比べて、エアラインの利益率にはより小さな問題にしかならないだろう。

現在の所、エアラインの生き残りは、危機の中でも高い位置にあるが、供給とコストが増大するに連れ、より大きな障害になって来るかも知れない。

 

CAPA airline profit outlook worst ever. Airlines, beware the recovery!

Premium Analysis

アンカレッジ空港、「航空貨物で傑出」を取り戻す

31-Jul-2020

「風が吹けば桶屋が儲かる」COVID-19は、深刻な悪い風を齎して居るが、航空業界で数少ない恩恵を受けて居る分野が、主演は航空貨物である。

アラスカのテッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港(ANC)は、その範疇のひとつである。COVID-19パンデミックはその「航空貨物で傑出」を再び強化した。

この空港は、2020年第2四半期に貨物の物量が、対前年で14.5%増加し90万トンとなり、2020年上半期には7.38%増加して150万トン以上となった。広胴機の貨物専用機による輸送量が、2020年4月の初め以来、週間平均で26.7%増加し、2020年としては現在までに9%近く増加した。

アンカレッジ空港の管理者、ジム・スチェズニアックは述べて居る:「ANCは航空貨物世界の中心であり、航空貨物機の需要拡大を掴み取るための、完璧な位置にある。」

 

Anchorage Airport regains its ‘prominence in air cargo’

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サウスウエスト航空の見通し暗いまま、COVID-19の勢いが止まらず

30-Jul-2020

COVID-19パンデミックに対する備えに於いて、その強力で増え続ける流動性を持つ事から、サウスウエストに勝るエアラインは少ない。同社は、米国の夏季旅行シーズンに向かって、良い位置につけて居り、需要は、依然強く圧迫されて居るものの、どん底からは浮かび上がろうとして居る。

然し、米国の感染者数が跳ねあがった事が、エアラインが手応えを得て居た、小さな需要の動きを失速させてしまい、現在サウスウエストは高い水準の不確実性に備えて居る。この極端な浮動性はサウスウエストに、幾つかの同業他社よりも高い水準になろうとして居た、供給を縮小させる結果となって居る。

サウスウエストは未だに2020年末までに、キャッシュの燃焼率を収支均衡に持って行こうと試みて居るが、同時に、需要の石灰化が起こり2021年第1四半期まで、その目標は達成できない可能性がある事も認識して居る。

Southwest Airlines’ outlook remains dim as COVID-19 rages on

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スピリット航空:需要の上昇の兆しは短命に終わった

30-Jul-2020

あらゆるエアラインのビジネスモデルが、現在、これまで見たことも無いCOVID-19危機によって齎された水準の脆弱性を経験して居る。

米国の超低コスト運航会社であるスピリット航空は、需要の傾向は力強く底辺から上り始めて居て、2020年5月と6月、エアラインの搭乗率は2020年4月に比べて明らかに改善して居るという、ある水準の楽観を抱いて、2020年第2四半期に踏み出した。

然し、現在、需要は米国のCOVID-19感染者数が上昇し、スピリットは他社には無い問題に直面して居る、それは同社の路線網の可なりの部分が、およそ442,000人の感染者と言う現時点のホットスポットの一つであるフロリダに発着するためだ。

スピリットは、現在はある程度供給を抑え、機材の受領を遅らせ、自社のキャッシュの焼失を望ましい水準にしようと努めて居る。然し、現在の需要パターンと一体いつになったら安定化が始まるかについての定まらない事が、スピリットに対する逆風を生み出して居り、そして殆どの米国の同業社たちは2020年末までに、キャッシュの焼失を均衡点に持って行こうと試みて居る。

 

Spirit Airlines: uptick in demand was short lived

 

英国がスペイン旅行に制限、欧州の航空回復への惧れを惹起

28-Jul-2020

英国がスペインへの旅行制限を再導入したことは、制限が欧州のどこにも戻って来るかも知れないと言う惧れを呼んで居る。

一方で、ライアンエアの最近の四半期の業績は、2つの大きな食い違いを明らかにして居る:即ち、エアラインの登録したスケジュールとその発表する供給方針;そして供給と需要の回復の速さである。

登録されたスケジュールに基づくと、2020年7月27日の週には、欧州の総供給は1,460万席で、2020年3月以来最大となって居る。対前年の減少率60.3%は、3月中旬以来最小の値である。

3地区が欧州より大きな減少となって居り、一方で2地区はより速やかに跳ね返って居る。ラテンアメリカは74.5%で最大の減少となり、次いでアフリカの71.5%減、そして中東の68.6%下落。供給席数は、北米で56.1%減、アジア太平洋で42.0%減(依然として2019年水準の50%以上を維持する唯一の地区)である。

登録されたスケジュールから得られる供給席数は、欧州の2020年8月で、2019年水準の51%、そして2020年9月には73%である。英国=スペイン間の旅行制限の前でさえ、その他のより広く広がった制限は別としても、これらの供給席数は有り得べき供給計画の先を行き、そして有り得べき需要を遥かに超えて居る。

 

UK hurdles to Spain travel raise fears for European aviation recovery

COVID-19:ユナイテッド航空、需要パターンについての考えを示す

28-Jul-2020

米国内でのCOVID-19パンデミックの進展を通して、ユナイテッドは、危機が同社の事業展開に如何に影響を与えるか、正直な評価を示して居り、しばしば最悪のシナリオをモデルとして居る。

同社は、概して、市場に供給を足し戻す事には、他の米国大手エアライン同業者に比べて慎重で、過去数週間、米国の感染者数の急速な増加が起こった際には、ユナイテッド、アメリカン、そしてデルタは全て、2020年8月の供給増加計画の幾らかを抑える事を余儀なくされた。ユナイテッドは、業務渡航需要が

厳しく圧迫されたままであるため、その供給の殆どを、レジャー及び友人親族訪問(VFR)市場に移行して居る。

ユナイテッドはまた、需要の減少は50%に達し、その時期を決める事が極めて難しいが、ワクチンが幅広く流通するまで、高原状態が続くだろうと言う結論に至って居る。

COVID 19: United Airlines offers insight on demand patterns

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ブルガリアのソフィア空港コンセッション締結=6億ユーロの投資

26-Jul-2020

新規の商談は、現在稀だとは言え、幾つかの空港関連の取引は続けられて居る。

その一つが、ブルガリアの首都に位置するソフィア空港の運営、改善を35年間に亘って行うコンセッションだ。ブルガリアの運輸省はルクセンブルグ/ドイツのソフィア空港コンソーシャムとコンセッション契約を締結した。

この取引の過程は極めて長きにわたる物だった;空港は最初10年も前にコンセッションを考えて居たが、そして以前の試みが為されたのだが、暫定政権によりキャンセルされた。更には、パンデミックによる休眠とは別に、最高条件の入札者に落札して居ない様だという入札敗者からのアピールが起こって、コンセッションには更に複雑な事情があった。

Sofia Airport concession signed – EUR600 million investment

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