CAPA分析:NEW HEADLINES  7月ー2020年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

7月26日掲載

Premium Analysis 

英国の航空旅客税:航空路線を守るため税の廃止要求

26-Jul-2020

航空輸送業界が史上最大の危機にあえぐ中で、エアラインの代表者グループが、この種の税の中でも世界一高額な、英国航空旅客税(APD)の中止を要請して居る。

英国のコンサルティング会社が、英国エアライン協会の依頼で実施した研究は、英国政府に対し、COVID-19パンデミックの影響により、さもなくば失われる英国発の航空路線の45%を救済できるという論拠から、航空旅客税(APD)を、少なくとも12カ月間中止することを求めて居る。この政府の介入無しでは、英国の空港は、まず600本の路線を失い、状況が改善する事によって市場が回復し、2021年7月までに約130本の路線が減ると言う事になるだろう。

域内航空会社は、最も最近では、2020年3月4日に運航を止めたフライビーの消滅など、近年、極めて強い圧力に晒されて来た。

これは、危険な領域である、何故なら、政府でさえ手を触れる事が出来ないと考える税を、無きものにしようとする試みには、目下冬眠中の環境保護運動が、飛びかかるのを待って居るからだ。然し、背に腹は代えられない。

一方、英国エアライン協会は、税がこのまま続くと最も困るのは域内空港(そこは政府が方針として守ろうとして居ることから、政治的に敏感な領域である)である、と言うその主張に関して、幾つかの想定が、全く正確では無いかも知れない。

 

UK’s Air Passenger Duty: call to scrap duty to save air routes

Premium Analysis 

デルタ航空のスケジュール波動、パンデミックの課題を表す

26-Jul-2020

2020年4月に辿り着いた、底の水準からゆっくりと動いて居たが、2020年6月になって西部、南部諸州で急増し始めた、米国でのCOVID-19感染者数の増加が続いて居る事で、航空旅行への需要が基本的に止まってしまって居る。
米国のCOVID-19ホットスポットでは、感染数が悪い方向に進みつつあり、需要への連鎖反応が、殆どのこの国のエアラインは短期的な供給計画のを抑制を余儀なくさせて居る。
COVID-19危機によって始まった、極端な変動性を示す様に、デルタ航空は当初2020年8月にスケジュールして居た170路線の復便を延期しようとして居る。その大部分は、現在2020年10月に再開すべくスケジュールされて居るが、需要パターンが極めて視界不良なため、これらの便の復活は、更に後倒しになる可能性がある。
然し、デルタは2020年晩くには、いくらかの需要の回復があると考えて居る;それでも同社は、全体として、COVID-19からの回復は依然として波乱含みのままだと言う自らの結論に従おうとして居る。

Delta Air Lines schedule flux illustrates pandemic challenges

Premium Analysis 

COVID-19。コロンビアはその空域再開要求を気に留めるだろうか

25-Jul-2020

南米各国は、OCVID-19感染者数のランクを上昇中であり、そしてコロンビアがこの地域では他より上手く行って来たのに、その数値が悪い傾向に向かいつつある。

この事は、隣接する各国が国内線の再開手続きを進める中で、コロンビアが一体いつになったら同国の空域を再開するのだろうと言う長引く疑問を残して居る。業界はコロンビアが航空輸送を再開することを促して居るが、政府は未だに運航再開の明確な期日を示して居ない。

パンデミック以前は、コロンビアはラテンアメリカ最大の航空市場であって、長期的な拡大予測は堅固なものだった。然し、ラテンアメリカの回復のペースは予測し難く、この地域の経済が劇的な減退に直面して居る事で、需要は当分の間、圧迫されたままの可能性がある。

COVID 19. Will Colombia heed calls to reactivate its airspace?

Premium Analysis 

アンカサ・プーラII、メダン空港のハブ展開のためRFPを探る

25-Jul-2020

世界中には、空港の管理者が国際線のハブに変貌する事が出来ると考えて居る、多くの小規模な空港があり、CAPAは過去に彼らを記録にとどめて来た。

現在、インドネシア第4位の繁忙空港であるメダンのクアラナム国際空港(KNO)が、同様の目標を宣伝して居る。PTアンカサ・プーラIIは、メダンの空港を国際線の乗り継ぎハブにするために、戦略的な提携相手を探して居る。同空港は5,000万人の人口の地域を持ち、2019年には1,200万人の旅客を取り扱ったと宣伝して居る。

然し、メダンの空港は、他のどの空港とも同様に、乗り越えねばならない同じ問題を抱えて居る。

 

Angkasa Pura II seeks RFPs for Medan airport 'hub' development

スリランカ、「世界一空虚な空港」での共同事業を中止

24-Jul-2020

多くの政府、国家、地域、地方は、空港の建設については、良識を持って居る。理論的には、彼らは地域の経済面を改善してくれる。

然し、その空港が、結局民間エアラインを惹き寄せる事が出来ず、何度も白い象(厄介者)に変わって居る。スペインには幾つかその良い例がある。

新しいマッタラ空港開発のための、スリランカ政府との共同事業を凍結したとインド空港局が報告して居り、スリランカで、同様のことが起ころうとして居る様だ。これらの開発を支援し、同時に中国を排除することで、政治的にはインドの利益になるのだから、これは驚きである。

 

Sri Lanka suspends joint venture at ‘the world’s emptiest airport’

Premium Analysis 

ブラジルのカンピナス・ヴィラコポス空港のコンセッション、正式に再入札へ

24-Jul-2020

ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領は、2020年7月17日、カンピナス・ヴィラコポス空港を再入札とする命令書に署名した。

命令書は、インフラストラクチャー省が、新テナントに対するアエロポルト・ブラジル・ヴィラコポスの資金負債を転換する可能性について、評価するために90日間の猶予があるとして居る。

ブラジルがコンセッションの手続きを、多くの小規模空港を一括して競売にかける事で終結させようと試みて居る、一方で、これらの初期のブラジルの空港コンセッションの幾つかは依然として展開を続けて居る。

Brazil's Campinas Viracopos airport concession officially re-tendered

Premium Analysis 

欧州エアラインの供給拡大、需要に同調せず

23-Jul-2020

欧州のエアライン各社は、2019年水準より90%近く下がった傾向のあった、2020年4月/5月水準から上昇を続け、市場への供給を拡大し続けて居る。

登録されたスケジュールに基づき、欧州の供給総計は2020年3月中旬以来最大となった、2020年7月20日の週で1,330万席である。別の見方では、対前年の減少率63.8%は、2020年3月以来最も小さな値となった。

3地区では、欧州以上の供給減となったが、一方ふたつの地区ではより早く立ち直って居る。アフリカが最大で、74.9%減少、次いで、ラテンアメリカの74.8%減、そして中東の落下率は69.8%である。供給席数は北米で56.1%の減少、そしてアジア太平洋では42.6%減(依然として2019年水準の50%を超えた唯一の地区)である。

今週はじめに登録されたスケジュールで見る欧州の供給席数は、一週間前に見た今週のスケジュールに比べ、低い数値になって居る。以前、危機の間には、直前の週になってこの様な変更は無かった。欧州のエアラインは、需要の不確定なパターンを反映させ、供給の柔軟性を最大にする為に、最後の最後までスケジュールにしがみ付いて居た。

それにも拘らず、需要は依然として、供給に沿って戻って来ては居ない。

European airlines' capacity growth out of sync with demand

Premium Analysis 

英国のマンストン空港、遂にゴーがかかる、然し、今必要なのか?

23-Jul-2020

航空便があった頃から5年後、英国のマンストン国際空港では、その将来は開発同意審決が出されたのに従って、定まった様に見える。

ラムズケートの町に近い、東ケントの海岸線にあるマンストン空港は、この国で、最長の滑走路の一つを持って居り、初期段階で立ち消えとなってしまったが、その拡張が「空港委員会」のロンドン地域の更なる滑走路としての必要性、そして地理的位置に関する疑問の一部として提示されて居た。

米国企業リバーオーク戦略パートナーズ(RSP)は英国の運輸省が、ケントのマンストン国際空港を国際貨物便のハブ、そして旅客便の空港に改修することに対する、開発同意審決を与えたと確認して居る。建設工事は2021年に開始され、空港が最初の貨物便を取り扱うのは2023年第1四半期になる予定だ。RSPは、空港を国際貨物のハブとして再建するのに3億ポンドの投資を約束して居る。

マンストンは、基本的に国際航空貨物ハブとしての役割を取り戻す計画だ。然し、この5年間で多くの事が変わって居て、オーナーたちはその様な機能が今でも必要なのか証明する必要があるだろう。

 

UK's Manston Airport gets go-ahead at last, but is it needed now?

 

Premium Analysis 

ビデオ会議、エアラインビジネスに挑む。今回は痛手になるだろう。

22-Jul-2020

各種の航空旅行は、現在入手可能な幾つかの種類のビデオ会議システムにより、打倒されるだろうかと言う議論は、何十年も前から起こって居る。この問題は、現在まで、繰り返し、過大に評価されて来た。今回は、話が違うが、その変化がどの位の大きさで起こるのかの判断は、未だに可能とは言えないだろう。

コロナパンデミックは、これまでのつり合いを間違いなく変化させる、3つの要素を現実のものとして提示して居る。

ー科学技術の標準、それは人工知能の技術がますますその役割を担い、急速に進歩して居る。

ー旅行の恐怖。それはCOVID-19パンデミックが長引き、ますます状況が悪化して居る;そしてー大きなコスト節減。コスト削減が至上命題であるこの時期に、テレビ会議により各企業が実際に実現して居る。

ビデオ会議業界の数々の改善は、エアラインのレジャー旅客、そして資金的には最重要なビジネス旅客の双方に影響を与えるだろう。ビデオコミュニケーションが決して旅行に取って代わる事は出来ないとしても、COVID-19パンデミックの最中に、それは新たな力を見出し、この数カ月で獲得した地歩を返還する事には大きな抵抗を示すだろう。

Video-conferencing challenges airline business. This time it will hurt

ペルー国内航空市場開放、新たな参入が可能に

22-Jul-2020

ラテンアメリカにとっては朗報である、ペルーの国内線航空市場が開放された。然し、この地区の他の地域と同様に、この国も依然としてCOVID-19感染者数の上昇と戦って居る。

感染者数の増大にも拘らず、ペルーの低コストエアラインは、航空便の再開については、どちらかというと楽観的な様だ。この国の国内線市場は、昨年、LATAM航空ペルーと2つの規模の大きな低コスト運航会社を残して、大規模なエアラインが運航を止め、変化を遂げて居る。

ジェットスマートが、この国に新たな子会社を開設する野心を語って居り、また一つのエアラインが、ペルーの市場に参入を目指して居る。これらの評価はラテンアメリカの長期的に見た潜在能力に対する楽観主義を反映して居る。

 

Peru domestic airline market opens and new entrants possible

Premium Analysis 

アメリカンとジェットブルー、危機の間に長期戦略を策定

20-Jul-2020

アメリカン航空の、アラスカエアグループとの提携を深め、デルタに挑戦するためにシアトルでの存在感を強める決断は、何かクーデタの様なものと思われ、アメリカンにとっては革新的な動きである。COVID-19危機が、提携協議を遅らせ両社ともそれぞれのタイアップに縛られたままになりそうだ。

現在、アメリカンは、ニューヨーク地域とボストンと言うアメリカンが競合社に比べ小さな足跡しか持たない2つの地域からの路線で、コードシェアという提案を通して、ジェットブルーとの同盟を形成することを決意して居る。ジェットブルーは、旅客により広い範囲の路線網を浸透させる事で、デルタとより効率的に競争する能力を獲得する。

両社にとって、COVID-19パンデミックが引き金になって大きく落ち込んだ需要から回復する試みの中で、包括的に路線網を提供する事は、リスクの低い方法であり、米国の格安エアラインと提携を結ぶ事に利があるとするアメリカンの結論を固める事になる。

 

American and JetBlue craft a long term strategy during crisis

Premium Analysis 

AENA、空港の革新的商業起業者に5万ユーロを提供

19-Jul-2020

英国の人気TV番組「竜の巣(Dragon's Den)」、その背後にある考え方は世界中で配信されて居る。4人の立派な、成功したビジネスマンが、コンテスト出場者の新しいビジネスのアイディアを審査し、もし、そのビジネスに妥当性あり、そして金儲けになると考えたら、彼らはそれに投資する。殆どのコンテスト出場者は、厳しく質問されて、恥をかいて帰ることになる。

スペインの国営、一部民間の空港運営企業AENAは、世界最大級の一つ(そして、2019年の旅客数で測るとインドネシアの総人口を超える2億9,340万人で最大である)だが、類似の計画を、スペインに限定せず実施する模様だ。

AENAは、空港に関連した商品を持つ新規起業家や、商業企業に、起業促進の「AENAベンチャーズ」への登録を呼びかけて居る。

 

AENA offers EUR50k to airport commercial start-up innovators

7月19日掲載

デルタ航空、キャッシュの焼失目標達成へ逆風に直面

19-Jul-2020

 

COVID-19危機の間、デルタ航空は19カ月分相当の流動性を積み上げて居り、来年までに生ずる債務支払いも管理可能なものと考えて居る。

同社は、また、依然として先に発表した2020年末までに損益分岐のキャッシュ焼失日額に到達するという目標を達成しようと努めているが、米国内のCOVID-19感染拡大が需要を圧迫して居るため、2020年7月のキャッシュ焼失日額は2020年6月と同様になる様だ。需要環境が不明確である事から、デルタが年末までにキャッシュ焼失をゼロとすることは不可能な模様だ。

他のエアラインと同様に、デルタは同社最大の航空機供給元であるエアバスと自社の発注リストの将来について協議を続けて居るが、当然の事ながら、数百機の自社機が地上待機中である今、如何なる航空機も必要としないと明言して居る。

 

Delta Air faces headwinds in meeting cash burn goals

ブリーズ・アビエーション登場、激動の中、開業準備OK

18-Jul-2020

 

COVID-19のパンデミックの間、視界不良のままの一つの領域は、2020年または2021年にデビューを計画中の米国の新規起業エアラインの予定表である。理論的には、需要が払底して居るのだから、これらの計画は凍結され、そして徐々に復活へ動き始めるでも良かっただろう。米国での感染者数が増え続ける中で、幾つかのエアラインは、供給拡大を調整して居る。

然し、デービッド・ニールマンは、ブリーズの開業に向けて前進しつつあり、米国の消滅した地域航空会社であるコンパス航空の事業免許を入手する取引に辿り着き、2020年10月にチャーター便を、次いで6か月後に定期便を開始する事を目指して居る。

ブリーズはまた、殆どのエアラインは流動性を支えようと先を争い、かなりの事業規模縮小を警告して居るこの同じ時期、2020年7月中に数百万ドルを調達する取引を成立させようとして居る。

これまでの所、需要が未だに極めて不安定なのに、ブリーズが何故市場に急ぎ飛びこもうとするのか、憶測の段階だが、多分、同社は危機の中に好機を見出して居るのだろう。

 

Breeze Aviation emerges, ready for launch during tumult

Premium Analysis 

欧州のエアラインの供給回復。路線別では便数減

18-Jul-2020

 

欧州の航空業界では、供給の回復が続くが、その路線網は形を変えつつある。

便別の平均供給席数は、近距離路線が、長距離を超えて居る事を照らし出し、路線別の平均便数の下落は、ビジネス旅行に比べ、レジャー便が強調されて居る。国内線市場の比較的な重要性は、増大し、現在欧州のトップ20路線の内10路線はロシアの国内線であり、4路線はトルコの国内線である。

欧州の総供給席数は、今週(2020年7月13日の週)、3月半ば以来最大となる、1,340万席とスケジュールされて居る。対前年比では63.6%の減(3月以来最小の率)は、路線数の40.1%減少と対照的である。

ラテンアメリカは、供給席数で73.8%と最大の減少となり、次いでアフリカの68.3%減である。供給席数は、中東で67.4%、北米で55.8%、アジア太平洋で43.6%の減少である。全地域とも前週対比では供給が増えて居る。

今週は危機の期間中初めて、欧州の今後の削減は、無かった。エアライン各社が夏場のピーク需要に自信を持ち始めて居るのか、或は最大限、スケジュールの柔軟性を保持しようとして居るのかどちらかだろう(その両方の組み合わせと言うのがより有りそうだ)。

 

Europe's airline capacity recovers. Lower frequencies per route

Premium Analysis 

COVID-19:「波乱」の復旧、米国エアラインの保有機群の規模縮小を意味する

17-Jul-2020

 

COVID-19パンデミックが、全地球を覆い、エアライン業界を立往生させる間に、大量の航空機が、激しく劇的な需要の下落に対応するため、突然地上待機とされて居る。

米国では、地上待機となった航空機の数は、2020年6月にこの国のピーク季が始まり、需要の僅かな上昇が起こった直前、2020年5月に底を打った模様である。需要と同様に、航空機が仕事に戻る、どん底からの動きがいくらか起こって居る。

然し、新たなCOVID-19感染者数の大波が起こり、この国の大手エアラインが向こう数カ月の内に、従業員リストを縮小する必要があると警告する中で、この国の現役保有機群は、見通せる将来に亘って、危機前の水準を遥かに下回ったままとなるだろう。

 

COVID-19: “choppy” recovery means downsizing US airline fleets

Premium Analysis 

新マニラ空港プロジェクト発進、然し過当競争?

17-Jul-2020

 

フィリピンが東南アジアの航空業界の最先端という訳では無かったが、長い間、マニラは不充分な航空輸送取り扱い能力しか持たなかった。

巨大な新空港の開発は、パンデミックに関わらず、依然として期待されて居る。

然し、他にも3つあって、現存のそして計画中の空港のそれぞれが成功するには、競争が、余りにも大きくなることが懸念されて居る。

 

New Manila Airport project to go ahead, but – too much competition?

Premium Analysis 

COVID-19:ブラジル、依然としてパラドックスのまま。パンデミックの渦中で

17-Jul-2020

 

ブラジルはCOVID-19パンデミックの渦中で、依然としてまさに対照的な例であり続けて居る。

この国の感染者数は爆発して居るが、この国の2大エアラインは、2020年6月、堅固な前年同月対比輸送旅客数実績を記録し、2020年8月まで、便数を追加復活させ続けて居る。

ブラジルがCOVID-19パンデミックの苦しみの最中にあってさえ、幾つかのデータが可なり大きな割合の国民が、2020年の年末前に旅行することに関心を持って居る事を示唆して居る。そして、この国のCOVID-19パンデミックへの対処を精査した方がよいと思われる中でさえ、ブラジルはこの地域の他の国々に比べ、自国のエアラインに、より多くの支援を与えて居る。

 

COVID 19: Brazil remains a paradox during the pandemic

COVID-19後、空港の収入を回復するには

16-Jul-2020

 

空港の旅客交通量、従って空港の収入がコロナウイルスの蔓延が世界のエアライン保有機の半分以上(2020年7月12日現在で、60%近くが休止中である)を地上待機させてしまってからずっと落ち込んで居る。

5年~10年以内にCOVID前の空港の収入水準に完全回復すると言う見込みは少ない。そして、市場が開放しつつある中で、国際路線の完全回復は最後になるだろう。多くの空港にとって、国際線運航は空港収入の大半の源泉であることから、明らかに新たな計画が必要だろう。

同時に、空港はずっと継続するコスト、殆どが長期に亘る、と対決して居る。空港はまた、COVID対策、例えばソーシャルディスタンスを取ることや消毒の必要項目が導入される事で生ずる追加的なコストの負担を余儀なくされるだろう。

収入の流れが回復しない限り、全ての空港が、運営を継続する事が出来る訳ではないだろう。

伝統的な収入源泉が、経済の運営を回復させ、投資を惹き寄せるには充分ではないだろうから、何か新たな形が必要だろう。

今回のレポートは、空港にとって、収入の将来像とこれからの時代がどの様に変わり得るかについて検証する。

 

Restoring airport revenues post COVID-19

Premium Analysis 

COVID-19、アジア太平洋エアラインの保有機戦略を阻む

15-Jul-2020

 

ほんの4~5カ月の範囲で、COVID-19はエアラインの保有機群計画を、全く市場の現実に不適格なものにしてしまった。今やアジア太平洋のエアラインは、業界の暗澹たる見通しに、彼らの戦略を再調整しようとする中で、今年の航空機納入を遅らせ、長期的な発注計画の再検証に殺到して居る。

極めて多くの彼らの保有機、特に国際線機材が、長期間に亘り地上に駐機したままになりそうなことから、この地域のエアラインは、もしそれが避けられるものなら、新たな航空機を追加しようとする食欲は余り無い。また、大きな機材は予測可能な将来に亘り、早めに退役、或は地上待機となる事から、現在の保有機群の構成にも可なりの変化があるだろう。

アジア太平洋のエアラインが、拡大を後退させる動きが既に起こって来て居たところへ、今回の危機によりそれが加速、増幅されて居る。然しながら、この主流の動きの傾向にも関わらず、幾つかのエアラインは未だに納入を受ける計画であり、或は稀な例では、新たなタイプを追加することを検討して居る。

 

COVID-19 disrupts Asia-Pacific airline fleet strategies

航空機リース業者の保有機数、不釣り合いに下落;リース料率が暴落する中で

15-Jul-2020

 

CAPA保有機データベースの分析によると、COVID-19危機は、全体の現役の機数合計に比べ、現役リース機材に対して、比率から見るとずっと大きな影響を及ぼして居る。更には、危機の発生以来、航空機の月間リース料は、航空機の価値に比べずっと大きく落ち込んで居る。

2020年7月15日のCAPAマスタークラスは、COVID-19危機の中で、航空機資金調達の分野についての現在の状況を、そしてその回復の見通しについて考える。

今回はエアリース・コーポレーションの取締役会長であり、40年以上に亘り航空業界の主導的な人物であるスティーブン・ユドバー-ハジー;独立アドバイザーでありDVBの航空業界活動と鉄道への融資を担当した、前理事バートランド・グラボウスキー、そしてCAPAの名誉会長、ピーター・ハービソンを招く。

議題には航空機の供給/需要のバランス、価格とリース料、エアラインに対する航空機リース企業の比較的な重要性、そして、リース業者の資金調達についてなどが含まれて居る。

航空機の資金調達分野の見通しを考える事には、航空業界に影響する全ての要素が必然的に含まれる。今回のマスタークラスは、航空業界の将来に興味を抱く全ての人々にとって極めて重要なものになるだろう。

 

Aircraft lessor fleet falls disproportionately; lease rates plummet

エアアジアは破綻するには大き過ぎる?そうあるべきだ

14-Jul-2020

 

世界中の、他の殆どのエアライン同様に、エアアジアは財政的な逆風の中に突っ込んで居る。これからの数週間のうちに何が起こるのかが、その将来の形を決定する;それは間違いなく現在の形とは異なるが、アジアの航空と観光のためには、同社が生き残る事が極めて重要である。

2020年7月8日、EY(アーンスト&ヤング)は「企業として事業を継続する点で、大きな不確実性がある」と通知した。

エアアジアは、現在、今の株主たちからある種の形での資金集めも含め、投資家を探して居る。

エアアジアは2019年に3,500万人を超える旅客を運んで居り、この地域を主導するLCCを一撃で失うことは、この地域の大部分で観光産業を脅かすことになるだろう。

 

Is AirAsia too big to fail? It should be

エアアラビア・アブダビ、エジプトへLCC運航開始

14-Jul-2020

 

エアアラビア・アブダビは、2020年7月14日、アレクサンドリアへの便、そして翌日ソハグへの便の運航を開始する。

アブダビを基地とするエティハド航空とシャルジャを本拠とするエアアラビアの間の新しいUAEの共同事業は、アブダビ基地から運航される最初のLCCである。

成功したエアアラビアのLCCは2003年に開業し、ほぼ比類の無い、黒字の事業年度を続けて来て居た。

パーティーを台無しにする様に、ウイズエアがほぼ同時期に長年計画して居たウイズエア・アブダビの事業を発表して居り、それは2020年10月1日に開業する予定である。

 

Air Arabia Abu Dhabi begins LCC operations to Egypt

Premium Analysis 

欧州の長距離路線復活、国内線と近距離国際線に後れを取る

14-Jul-2020

 

欧州航空業界の供給回復はまだ極めて初期段階にあるが、2020年7月は旅行制限が、他のCOVID-19危機の間のどの時期よりも、大きく緩和されて居る。

供給は、欧州域内の市場でより速く回復して居る。これは特に、2020年7月6日の週で昨年の50%を超える水準となって居る国内線市場でそうだが、国際線市場は2019年にはもっとずっと大きな供給席数占有率を持って居た。

今回レポートは、欧州と世界の他地域の間(及び欧州域内市場)の各市場の供給拡大の率について、データと分析を示して居る。また、欧州発着の主要市場の供給席数で、どのエアラインが主導して居るかも検証する。

 

Europe's long haul recovery lags domestic and international short haul

COVID-19:フロリダの感染者数拡大、夏の旅行シーズンに影を落とす

14-Jul-2020

 

米国のエアラインは、正にやって来る旅行の最盛季を迎え、需要が上り調子になるのを目にして居た時に、過去7日間(2020年7月13日現在)で最大の新規感染者数を記録したフロリダなど、国中で最も人気の高い休暇目的地で、COVID-19感染者数が増大して居る。

フロリダの感染者数にも関わらず、ディズニーワールドなど人気の休暇目的地は、「家に待機」命令が解除され、ある種平常化の感覚を取り戻したいと望む旅行者を惹きつける事を期待して、2020年7月に再開を予定して居る。

然し、フロリダが新たなCOVID-19ホットスポットの状態となった事から、同州の大規模な観光やビーチの目的地への需要は、人々が感染者数が急速に増加して居る地域に旅行する事の安全性に疑念を抱き、弱まって行く可能性があり、これでエアラインが彼らのスケジュールを調整する結果になる可能性がある。

レジャーエアライン各社はフロリダの最大規模の空港の幾つかを支配して居るが、感染が悪い方向に進む傾向のある地域に顧客を誘いこもうと、市場に更に低い運賃を注入することになるかも知れない。

 

COVID 19: Florida’s case spike casts shadows over summer travel

Premium Analysis 

アリタリア:再国有化そして再出発(またも)

14-Jul-2020

 

アリタリアは、2020年6月下旬、長い一連の再出発の中でも最新のものを経験して居る。かなりのソフトローンチで、戦略の詳細は未だ明らかでない。国家の所有と言う身分に戻ることを容易にする手段としての、アリタリアSAIからアリタリアTAI*への法的な名称変更だけが、同社の新たな出発を現わして居る。(*SAI:Societa Aerea Italiana→TAI:Trasporto Aereo Italiano)

このイタリアの、長年損失を出し続ける地元エアラインは、30億ユーロと国家の資金と新たな経営を手にして居る。通信と銀行業の経営者でポステ・イタリアーネ(イタリアの郵政公社)を率いたフランチェスコ・カイオが、社長に指名され、ファビオ・ラッツェリーニがチーフビジネスオフィサーからアリタリアのCEOに昇格した。

国家の資金投入の点で、EUは「新生」アリタリアが、本当に新たな活動なのかを調査することになって居る。競争コミッショナーであるマルグレーテ・フェスターゲルに依れば、国家の資金援助のためには、過去の事業との「経済的非継続性」が無くてはならない。

2019年、アリタリアは2,130万人の旅客を輸送したが、これは大まかに言って2009年と同様である。低コストの競争相手がイタリアでの市場占有率を伸ばす間に、同社は10年間の成長を逃して居たのだ。

近距離ではコスト効率に欠け、長距離では規模を欠いて居ることから、アリタリアにとって2022年に収支トントンと言う目標を達成する事には大きな障害があるだろう。 

 

Alitalia: renationalised and relaunched (again)

Premium Analysis 

デルタ航空とLATAM、マイアミへの大胆な野心を宣言

13-Jul-2020

 

世界中のエアラインが、COVID-19パンデミックによって生み出された目の前の危機を越えた彼方を見つめる暇は余り無い。彼らは、完全な復旧がやって来るまで、流動性の積み上げを続け、事業の適正な規模を見極めようとして居る。

然し、デルタ航空とLATAM航空グループは、現在提示されて居る共同事業(JV)に対して、危機によって生まれた不確実性の彼方にかなり関心を向けて居る。

エアライン各社は、正式に米国運輸省(DoT)に申請を提出して居り、現れる主要なテーマの一つは、新たなゲートウェイハブを構築して、南フロリダと南米の間のアメリカンの支配に挑戦するために、マイアミ国際空港から大規模な拡大に取り組むと言うデルタの計画である。

 

Delta Air and LATAM declare bold ambitions for Miami

S&P、COVID-19の影響について:空港は回復へ長い道のり

13-Jul-2020

 

世界的な信用格付機関であるスタンダード&プアーズ(S&P)は、空港事業に対するパンデミックの影響について、幾つかのレポートを発表して居る。

この格付機関に依れば、世界中の空港が、COVID-19パンデミックによる都市封鎖と旅行制限による需要と収入の崩落から回復するまでには長く、ゆっくりとした上昇に直面する。

S&Pは、これに加え、長期的な空港インフラの重要性にも関わらず、かれらの財政的な強みと柔軟性は、空港分野の封鎖、貧血症的な回復、供給のリストラ、そしてエアラインを協力相手とする事のリスク(カウンターパーティー・リスク)の高まりなどの、重大さとそれが長く続く事により、見通せる将来に亘り、蝕まれるだろうと述べて居る。

ほとんどの国々が、認められた路線に便を復活させ、「角を曲がる」事が出来る地点にたどり着く中で、最も新しいこれらのレポートを、CAPAのコメントと関連するCAPAのレポートへのリンクを加え、ここに収録する。

CAPAの自社独自のエアライン業界回復モデルとともに読んでもらいたい。

 

S&P on COVID-19 impact: airports' long haul to recovery

7月12日掲載

 

ブリスベーン空港の新滑走路開設、「転機」

11-Jul-2020

 

CAPAの最近のレポートが、欧州の主要ハブで滑走路の再開を報じて居る。

南半球では、クイーンズランドのブリスベーン空港が、2020年7月12日、数十年もの長い期間計画され、その何十年間で、たぶん最も必要とされないこの時期に新たな滑走路を開設した。然し、空港は将来を、そして強く待望される「平常」の回復を見つめねばならない。

折しも、ブリスベーンに於いては、2番目に大きなエアラインであるバージン・オーストラリア(同社の主ハブである)を救おうとする試みと、新たな滑走路で初便を飛ばす事を選択した事から、同社は倒産から救われて、新たなオーナーシップの下で、まさに空に戻って来られる模様である。

 

Opening of Brisbane Airport’s new runway “a turning point”

Premium Analysis 

  欧州の航空旅行への障害、不均等に緩和=供給は上昇する中で

 

09-Jul-2020

 

2020年7月、欧州への国際航空旅行の障害物は、更に緩和されて居るが、依然として混乱して居る。

 

英国は、同国の検疫隔離規制から、多くの国々(いくつかの長距離も含め)を除外しようとして居る。然し、スコットランド、ウエールズ、そして北アイルランドは追従するか検討中であるため、これはイングランドへの到着だけに適用される。EUもまた、幾つかの非EU諸国間の、旅行に関する規制を、幾つかの長距離を含め解除される。

 

IATAによれば、検疫隔離、旅行禁止は、運航便数に似たような後ろ向きの影響を及ぼす。

 

感染数がうなぎ上りの米国の名前は、英国の検疫隔離免除リスト及びEUの旅行禁止解除リストのどちらにも載って居ないため、北大西洋市場は、ピークシーズンに殆ど閉じたままになる。

 

一方で、欧州のエアラインの総供給席数は、2020年7月6日の週に対前年で69.3%減とスケジュールされ、危機の期間中初めて70%を下回った。

 

アフリカは、78.1%と、再び最大の削減率となり、次いでラテンアメリカの75.6%減である。供給席数は中東で72.7%、北米57.1%、そしてアジア太平洋で53.1%の減少となった。

 

欧州の航空業界は、旅行制限と検疫隔離の双方がより幅広く解除される事を必要として居る。

 

Europe air travel hurdles reduce unevenly as capacity grows

Premium Analysis 

  COVID-19:米国のエアライン経済、中間の座席のブロックは不要と裁定するだろう

 

08-Jul-2020

 

幾つかの米国エアラインは、COVID-19感染者数が警戒すべき状況で上昇する中、とても不幸なタイミングで、機内の中間座席をブロックする方針の、切り下げ、或は明確化をしようとして居る。

 

アメリカン航空はその決断について、米国疾病管理センター(CDC)から批判を受けて居り、一方ユナイテッドは、中間座席をブロックすることでは、どうやっても旅客間の距離を6フィート創り出す事にはならないと主張して居る。

 

現実は、これらの、中間座席をブロックし続けて居るエアラインが、これを無期限に続けつつ、収入を支える事は不可能である。ある時点で、米国の全ての運航会社は、損益分岐搭乗率(現在は100%を超えて居る)に到達しようと、各便に於ける販売座席に上限を設けることを止めるだろう。

 

COVID 19: US airline economics will dictate unblocking middle seats

Premium Analysis   

COVID-19:ハワイは免疫隔離を調整。旅行者は来るだろうか?

07-Jul-2020

 

米国のハワイ州に入国する際の、旅行者に対する、免疫隔離14日間の義務付けが、COVID-19検査陰性の証明を見せる事で、間もなく緩和されそうだ。この厳格な規則は、同州がウイルスの蔓延を封じ込めるために、2020年3月以来導入して居る。

この検疫隔離により、ハワイアン航空はほぼ立ち往生だったが、旅行制限緩和で、2020年6月半ばには島嶼間路線で運航便数が増える結果になって居る。

ハワイ州の再開は、現在、他の多くの州でCOVID-19感染者数が急速に増えて居る中で行われるが、既に押しつぶされた需要を更に弱める可能性がある。然し、ハワイアンは、目前に横たわる問題に盲目と言う訳では無く、流動性を構築し、暫く続くだろう不確実な時期に耐える事に集中して居る。

 

COVID-19: Hawaii adjusts its quarantine. Will the tourists come?

ロンドン・ルートン空港:英国で最も「持続可能な」空港を目指す

07-Jul-2020

 

世界中のCOVID-19パンデミックの間、環境保護運動は、目下暫定的に、ある程度、脇に置かれて来た。然し、それは長期にわたる問題ではなかった。

多くの空港が、これを機会に環境問題への懸念について自らの立場を再検討して居る。そして、英国で最初に飛び出したのが、第5位の繁忙空港である:首都の北に位置するルートンは、英国で最も「持続可能な空港」になると言う決意を表明して居る。

ルートンは、旅客数から言って、東に50マイル(80キロ)離れたロンドン・スタンステッドに次いで、英国で5番目に繁忙な空港である。

ロンドン・ルートン空港は、向こう20年間で、英国で最も持続可能な空港になると言う野心を説明して居る。ロンドン・ルートン空港会社(LLAL)は既に、空港拡張が、パリ協定と気候変動委員会双方の勧奨事項の規定に、どの様に適合するかを検討して居る。

世界的なパンデミックの問題については、現在、LLALは、ロンドン・ルートンを使って行われる安全な旅と乗継により、運営会社とエアラインを支える為に作業を進めて居る。同時に、ルートン地方議会では、空港関連及びその他の収入の損失、およびコロナウイルス対策のために必要となったコストに対応するための緊急予算を準備して居る所だ。

 

London Luton airport: aiming to be the UK’s most ‘sustainable’ airpor

Premium Analysis  

 COVID-19:大きな不確実性、ラテンアメリカの潜在能力を曇らせる

06-Jul-2020

 

アエロメヒコの最近の破産申請は、ラテンアメリカをCOVID-19蔓延と戦う地区としての暗い見通しを反映して居り、この地区の各国政府は、概ね自国のエアラインには財政支援をしない事を決めて居る。

アエロメヒコはラテンアメリカで、正式なリストラを行い、事業規模を適正化する事を強いられた、フルサービス運航会社のアビアンカとLATAM航空グループに次いで、チャプター11を申請する、第3のエアラインである。

ラテンアメリカでの需要は、世界の他の地域に比べ、回復までに、より長い時間がかかるだろう、然し、長期的に見た好機は依然強固であり、危機から無傷で再起したエアライン各社は、リバウンドが起こった時にはそれを利用する最善の位置に居る可能性がある。

 

COVID-19: major uncertainty clouds Latin America’s potential

Premium Analysis 

  成功した欧州の低コスト空港:パンデミックに対処する

 

05-Jul-2020

 

一般メディアは、彼らの見立てを裏付けるどんな証拠にも飛びついて、このパンデミックが低コストエアラインの終焉を告げるのでは無いかとしきりに尋ねて居る。

 

LCC各社は、このビジネスモデルの供給席数の50%以上を迎え入れて居ると言う意味で、概ね自らも「低コスト」と考えられる空港に支えられて居る。その中の幾つかは、専用の低コストターミナルも持って居る。

 

今年早くに、ブリュッセル・南シャルルロワ空港に焦点を当てたレポートで、CAPAは、年間500万人から1,650万人の旅客と言う最大規模の総旅客数を持つ、欧州の8つのその種の空港を分析した。

 

今、その空港たちを見直してみると、彼らもこの業界の他の部分と同様に苦闘を続けて居るけれども、その現況は、全体として「一流」の水準の同業たちより悪いとは言えない。

 

Successful European low cost airports: dealing with the pandemic

7月6日掲載

Premium Analysis   

欧州2大空港、滑走路を再開;更に続くか?

 

05-Jul-2020

 

コロナウイルスのパンデミックの間、多くの空港が全面的に閉鎖したが、大きな空港は、個々のターミナルと滑走路を閉鎖し、過去3カ月の間、しばしば駐機場として使われて来た。

 

この状況の一つの改善の兆候として、幾つかの欧州大規模ハブで、滑走路を再開し始めたことで、これはまた、その上に駐機して居た航空機が、新たな居場所を、出来れば空中が良いのだが、見つけねばならない事を意味する。

 

2020年6月24日、アムステルダム・スキポール空港は2020年7月6日から、滑走路18L-36Rを民間機に使用再開すると発表し、フランクフルト空港の北西滑走路(07L/25R)は2020年7月8日水曜日に運用を開始する予定だ。

 

フランクフルト空港は5月中旬から航空機運用を段階的に戻して来て居た。フランクフルトの空港運用会社フラポートは、ターミナル1の現在使って居る区域で、保健衛生当局の規則に則った感染予防の対策を幅広く開始して居る。

 

フランスは、1か月前に全面的な都市封鎖を解除し、フランス国内の旅行は既に戻って居る。スペインは、国際的観光産業に極めて大きく依存して居るが、選ばれた国々と検疫隔離を必要としない双方向の旅行を認める一連の「空の橋」により、国境を再び開放して居る。

 

Two major European airports reopen runways; more to follow?

 

欧州、旅行制限を緩和。エアラインにとって夏場の見通しは不透明

 

04-Jul-2020

 

世界観光機関(UNWTO)によれば、欧州の航空産業にとって伝統的な書き入れ時に踏み込もうとして居る中で、旅行制限の緩和について、他の地区に先んじて居る。更には、世界保健機関(WHO)のデータの欧州のCOVID-19感染者数が、2020年4月のピークから落ちて来て居る。

 

CAPAの保有機群データベースの客室座席仕様と組合わせたOAGスケジュールによれば、欧州エアラインの供給席数合計は、2020年6月29日に始まる週には、対前年71.9%減少するとスケジュールされて居た。

 

アフリカが今や最大の削減率で77.4%下降、僅かにラテンアメリカの77.1%減より率が大きくなって居る。供給席数の削減率は、中東では65.2%の、北米では62.9%、アジア太平洋では45.7%だった。

 

欧州の削減率は前週より7.7ポイント小さく、79.7%減で、削減率が小さくなる傾向は4週連続となった。

 

然し、欧州のCOVID-19感染者数の曲線は、もはや落ちて居らず、2020年6月のIATAの調査は世界の旅行者の安心感は2020年4月以来ずっと滑り落ちて居る事を示して居る。

 

2020年夏のスケジュールは、引き続き間引かれて居り、今年の夏場のピークは欧州エアラインにとって、他のどの年にも似ないものになるだろう。

 

Europe eases travel restrictions. Summer outlook opaque for airlines

Premium Analysis   

ノルウェーエアのキャッシュ:ボーイングへの発注取消し、補償請求

 

03-Jul-2020

 

ノルウエーエアは未受領の92機の737MAX機材と、5機の787をキャンセルしようとして居る。ボーイングとの契約交渉が遅々として進まないのに痺れを切らし、ノルウエーエアは、受領前支払いの返還とMAXの運航停止、及び787エンジン問題に関連する補償を要求する法的な訴えを起こした。

 

同社の2020年4月の事業計画には、2021年3月迄、保有機群の大多数を地上待機、回復後の、より小規模な「新ノルウエーエア」が盛り込まれて居る。

 

幾らかの近距離路線の供給は、幾つかのスカンジナビア=欧州路線の復旧に加え、ガトウイックとエディンバラからオスロとコペンハーゲンへの復便で、ノルウエーエアの基本的シナリオに先だって、回復しようとして居る。OAG/CAPAデータによれば、2020年7月、ノルウエーエアの供給席は、2020年第2四半期の6%に比べ、2019年水準の15%と設定されて居る。

 

然し、資本リストラや国家の支援の後でさえ、ノルウエーエアの持つ流動性は欧州で最小としてリストされて居るエアライングループである。この発注取消しをしても、未受領の航空機発注数で、ノルウエーエアは未だに欧州で第9位にランクされて居る(ウイズエアに次いで第2位から下降)。

 

同社には機材発注は不要だが、正にキャッシュが必要である。

 

Norwegian Air cash: cancels Boeing order, seeks compensation

 

CAPA:米国エアライン市場、重要な向こう2週間に直面

 

03-Jul-2020

 

世界第2位の大航空市場である米国は、COVID-19感染者数が全国で跳ね上がり、もう一度曲がり角を迎える可能性に近づいて居る。米国の国中の経済と自宅待機命令の解除により、僅かながら旅行需要が上向きに刻み始め、エアラインは、旅行へ誘う低運賃を提供し、予想以上に至近時点の供給を増加させて居る。

 

然し、COVID-19感染者数は、最近大幅に増え、将来の見通しを更にまた不確実なものにして居る。他の国内市場での経験からは、感染者数の大幅増は供給の拡大の鈍化を引き起こす。

 

新たなCAPAのモデル試算では、米国の供給席数は、8月中旬の夏のピークには対前年で60%減、そして11月の感謝祭までには、去年の水準からほぼ半減と予想して居るのだが、供給のこの水準も米国内でのウイルスの激しい蔓延に阻まれる可能性がある。

 

CAPA: US airline market faces critical two weeks ahead

 

アラインとギャンブラー、ラスヴェガスに戻る;他は苦戦する中で

 

03-Jul-2020

 

世界で随一のギャンブルの都市とそれを支える空港は、彼らの知る全ての演算規則(algorithms)からは全く予測し得なかったもの、コロナウイルスの来襲と急速な蔓延に巨大な痛手を被って居る。

 

ラスヴェガスは、旅客数実績がギャンブル活動に強く影響される、世界中の幾つかの空港の一つである。競合するネバダリゾートシティのレノ、ニュージャージーのアトランティックシティ、地中海のモンテカルロ(モナコ)、そして東南アジアのマカオなどその他ある中で、世界第1位のギャンブリングシティと見なされて居る。

 

然しギャンブラー達は、したたかな集団であり、ラスヴェガスの様なリゾートシティは、需要も供給も上向いて居るのを体験して居る。今回のレポートはそこで、そして米国、欧州、そしてアジアの他の比べられる都市/空港では今何が起こって居るかを見てみる。

 

Airlines and gamblers return to Las Vegas; others struggle

Premium Analysis   

COVID-19:カナダのウエストジェットとオネックス、嵐に耐えようとする

 

02-Jul-2020

 

ほんの1年ちょっと前、オネックス・コーポレーションがカナダ第2のエアライン、ウエストジェットの買収計画を描いて、航空界で民間としては史上最大の資本取引の一つが出現した。

 

それは過去数年にわたり、業界にとって、驚くべき展開のひとつだったが、ウエストジェットは、民間になる事が、アナリストや投資家たちからの短期的な需要のなすがままになるのではなく、より長期的な戦略に集中する事が出来ると言う結論に至ったのだった。

 

勿論、それ以来、世界は劇的に変化し、オネックスとウエストジェットにはCOVID-19パンデミックを予想する術もなかったし、彼らの望んだ取引から得る恩恵は将来に先送りとなって居る。そして今の段階では、パンデミックが世界中の航空業界に及ぼす影響が悪化するのに、ひたすら耐えようとして居る。

 

COVID 19: Canada's WestJet and Onex work to weather the storm

 

アエロメヒコ、より大きなラテンの同業社たちの運命から逃れられず

 

02-Jul-2020

 

COVID-19パンデミックの間のエアラインに対する政府支援がまだ疎らであり、危機が進展するに連れ、持てる者と持たざる者が顕わになって来た。

 

ラテンアメリカ各国は、地域内にウイルスが急速に蔓延する中で、エアラインに対する財政支援パッケージの提供にぐずぐずして居り、その結果、2つの地域最大のエアラインであるアビアンカとLATAM航空グループがチャプター11破産保護を求めて居る。

 

ラテンアメリカ第2の市場であるメキシコの政府は、自国のエアラインに支援の手を差し伸べる様子は無さそうで、今やメキシコで唯一のフルサービス運航会社であるアエロメヒコが、チャプター11の下で再建を目指す模様だ。

 

Aeromexico fails to escape fate of its larger Latin peers

Premium Analysis   

COVID-19:米国の状況悪化、エアラインの回復を曇らせる

 

01-Jul-2020

 

米国のエアラインにとって、この国の最も繁忙な夏季ピークの間、需要が底辺から何がしかの動きを見せようとして居る最中に、今度は米国が期待して居たより悪い景気後退に直面して居る:職を求めるアメリカ国民の数は拡大し続け、COVID-19の感染者数は驚くべき率で増えて居る。

 

現在、米国北東部の3州が特定の州外からの旅行者に対し、検疫を設定して居り、ディズニーランドは再開の日程を延期し、そしてテキサス州は同州の開放を停止した。

 

最近の悪いニュースの来襲の前には、夏季ピークの先の航空旅行需要についての視界は、良く無かったが、今や、直近の落ち着かないニュースは2020年の残余の期間への見通しを更に曇らせて居る。

 

COVID 19: deteriorating US conditions cloud airline recovery

Premium Analysis   

COVID-19:ペルーの感染者数上昇、エアラインが復便しようとする中で

 

30-Jun-2020

 

COVID-19の蔓延は、ラテンアメリカには、世界の他の地域に比べ、遅れてやって来て、この地域の国々は未だ危機の深みに残されて居る。ペルーはパンデミックの早い段階で「自宅待機」命令を発令したが、感染者数は南米でブラジルに次いで第2位と高いままである。

 

ラテンアメリカの他の国々と同様に、ペルーはパンデミック前には、低コスト運航会社がその一部を牽引して、強固な旅客数の拡大を記録し続けて居た。

 

然し、過去数年間、市場はその力学を変化させつつあり、事態が落ち着いた時には、ペルーには3つの支配的な国内線エアラインが残ることになるだろう。

 

この国は向こう数週間で、その空域を再開する準備をして居り、利害関係者たちはペルーの航空業界には緊急に財政的支援が必要であることを力説して居る。

 

COVID 19: Peru’s cases climb as airlines work to relaunch

Premium Analysis   

COVID-19:アラスカエア、流動性を積み上げ、キャッシュの焼失を切る

 

30-Jun-2020

 

アラスカエアグループは、バージンアメリカを買収し、そして統合合併する為に借り入れた資金を殆ど返済し終え、COVID-19危機に突入した際には、幾つかの同業他社に比べ、より堅固な足場を持って居た。

 

然し、世界中のエアライン同様に、アラスカは熱っぽくキャッシュの焼失を抑え、流動性を積み増そうと必死である。

 

同社は、月間のキャッシュの焼失を2020年末までにゼロにする事を目指し、目標を達成するために着実な進展を描き続けて居る。そして、アラスカが他の米国エアラインと同様に、需要が底辺を打って幾らかの動きを見せるのを感じて居る一方で、殆どの米国の運航会社は、回復が短期間でやって来ると言う幻想を抱いて居ない。

 

COVID 19: Alaska Air builds liquidity and cuts cash burn

 

IATA:航空界業界は管理対策と均衡の取れたインセンティヴを必要として居る

 

30-Jun-2020

 

IATAは、航空旅行の最中に、病気が蔓延するのを阻止する為の対策について幅広く、コメントして居る;特に、実質的に世界の航空輸送の管理者であるICAOと世界旅行観光評議会(WTTC)の提示したものについてだ。

 

加えて、各国政府は、未だに大半が国有である空港内を含め、こぞってマスクの着用やソーシャルディスタンスなどの対策を宣伝して居る。

 

IATAは、人々が旅行を始めることに対し、多様な検疫対策への取り組みと同様の重みで、経済的なインセンティヴを与える事を推奨して居る。

 

IATAの事務局長は、この産業の長期的な将来については、「人類の繋がる事への必要性を満たす」と言う理由から、依然自信を持って居る。

 

IATA: aviation needs incentives balanced with control measures

 

マンチェスター空港、初の予約可能なセキュリティ時間枠を提供

 

 

29-Jun-2020

 

 

各空港は、旅客を「安全に」空港に惹き戻すための、斬新な道を求めて苦闘して居る中で、英国マンチェスター空港は、セキュリティチェックの手続きの時間枠の事前予約を試行する計画で、これはマンチェスター空港グループの他の2空港にも拡大する可能性がある。

 

空いた時間枠に予約を入れる事で、旅客は、既に使われて居る「ファーストレーン」の様に、セキュリティチェックポイントまで専用レーンを使って直行することが出来、出発ラウンジまでより早く到達出来る。これにより、空港はセキュリティを通過する旅客の数をより効率的に管理する事が可能で、行列をより短く保つのに役立つと言うのだ。

 

このトライアル手続きは「安全な空の旅の新たな標準」の一部として、「特に近い将来、旅行需要が再び伸び始める時に、旅客がより安全で、空の旅をする事に、より信頼を置くのを確かなものとする」ために、提供されて居る。

 

第一印象では、意味のあるものであるが、ある種、実用的でない面があるかも知れない、またこういった環境には最適と思われる、最近開業したばかりの「民間」ターミナルでは、フルにそして適時に利用されないのである。

 

 

Manchester Airport first to offer bookable security timeslots

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