コロンビアの航空事情=課税が国家の競争力を損なう

当分析はCAPAが2018年4月16日に発表した  

  

 Colombia aviation: taxation to hurt national competitive stature

 

   

をJAMRが全文翻訳したものです。

コロンビアの航空事情=課税が国家の競争力を損なう

16-Apr-2018

 

コロンビアの国内線旅客数は、2017年、一部には同国最大のエアラインであるアビアンカのパイロットのストライキの影響から、水準を下げて居る。然し、この国の国内線旅客数の水準は、2011年から2017年に60%を超え拡大し、過去7年もの間素晴らしい伸びを続けて来た。

 

この国の航空業界は、LATAMコロンビアが新しい運賃体系をデビューさせ、コパコロンビアが、低コストエアライン、ウインゴへと移行し、過去数年間で大きく変わった。これらの変化は、ラテンアメリカのエアライン各社が、この地域の低コストエアラインの拡大に適応しようとする中で起こって居る。

 

コロンビアの国内線、国際線市場で、旅客を刺激する方法はまだ幾らでもあるのだが、他のラテンアメリカ諸国同様、コロンビアは、ボゴタ市長が提案した、道路インフラへの投資に資金調達する為、旅客に新たな税を課す、旅客費を通じて、航空旅客の拡大を危うくする可能性がある。

 

概要

l    2017年の国内線旅客数の収縮にも拘わらず、コロンビアの市場は過去数年間に可なり成長を遂げて居る。

l    コロンビア国内線市場の市場占有率の水準は、LATAMとコパによるビジネスモデルの進化にも拘わらず、安定を保って居る。

l    ボゴタの航空旅客に対して課税する提案は、コロンビアの航空輸送産業の競争力にとって脅威になる。

 

 

コロンビアの国内線旅客の伸びは下落、然し、長期的には引き続き堅固なものだろう

 

コロンビアは、2017年に、51日間も続いた同国最大のアビアンカのパイロットストの影響に一部引きずられ、国内線旅客数で稀に見る3.3%の減少を記録した。

 

アビアンカの国内線旅客数は対前年で6.4%落ちたが(コロンビアのDGACによれば)、同エアラインはこの国の国内線旅客数の58%の占有率を保ち、コロンビアでの支配を維持した。LATAM航空コロンビアの旅客水準は、対前年維持、一方ビバコロンビアは、2.5%伸ばして320万人となった。

 

小規模なエアラインであるイージーフライとサテナは、コロンビアの国内線旅客数のより小さな占有率しか持たないが、それぞれ、2.8%と5.3%の伸び率を記録した。 

 

コロンビアのエアライン別国内線旅客占有率:2017年

 

Avianca

58%

LATAM Airlines Colombia

19%

VivaColombia

13%

EasyFly

4%

Satena

4%

Wingo

1%

Source: CAPA - Centre for Aviation and Colombia DGAC.

 

コロンビアの旅客水準は、2017年に下落したものの、この国の国内線部門での旅客数は、過去7年間、大きく伸びて居る。

2011年には、コロンビアのエアラインは、1,600万人を運んだ。

 

コロンビアの国内線旅客水準 2011年〜2017年

 

2011

16 million

2012

19 million

2013

21 million

2014

23 million

2015

25 million

2016

27 million

2017

26 million

 

 

Source: CAPA - Centre for Aviation and Colombia DGAC.

 

LATAMとコパ、コロンビアでの競争力維持のため環境に順応

 

ウインゴの変身、ペルーにもう一つのビバ系列社を創設、そして新たな超LCCであるジェットスマートのチリでのデビューにより、LATAM航空グループは、チリ、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、エクアドルそしてコロンビアの南米6か国の国内線市場に商品の細分化を実現して居る。

 

このプロジェクトは、2017年に始まったが、同社は、20%安く、南米各国の国内線路線に2020年までに50%の旅客増を見込んだ、ベーシックエコノミーに似た運賃をこれらの市場に提供しようとして居る。

 

コロンビアは、LATAMの収入ベースPOS(同社の2017年9月までの12ヶ月の企業データに依る)で凡そ4%を占めて居るが、ビバコロンビアが市場占有率を伸ばし続けて居る事から、LATAMにはコロンビアの国内線市場で旅客数を伸ばす戦略が必要である。LATAM航空コロンビアの旅客数は2017年に3.3%の供給増と搭乗率が80.8%から83.4%へと上昇したために、6.6%伸びた。

 

 

コパがウインゴに託したのは、赤字経営のコロンビア事業を変容させる事で、会社はその成果に喜んで居る。ウインゴの事業は、国際線の運営へと繋がって居り、コパの経営陣は、この新たなブランドが、総収入の2%を占め、このエアラインの業績は財政的にも、事業運営上も、コパの予想を超えたものだと述べて居る。

 

 

ウインゴの路線図2018年4月

Source: Wingo. 

 

ボゴタでの旅客への課税提案は、コロンビアの競争力を害する可能性有り

 

4,900万人近い人口を持つ国で、2017年には、2,600万人の旅客が国内線便で旅をして居り、コロンビアの航空市場の成長には、多くの上向きの要素がある。2016年、コロンビアの一人当たりの旅行回数は0.7回で、ブラジル、メキシコ、そしてペルーの0.6回を僅かに上回って居る。対照的に、成熟した米国市場での一人当たり旅行回数は、2016年、2.9回に達して居る。

 

然し、コロンビアのエアライン各社は、道路インフラ整備の資金作りのために、エルドラド国際空港を通る、国内線旅客には、一人2.88米ドル、同様に国際線旅客には、5米ドルを課すと言うボゴタ市長の提案により、後退に直面するかもしれない。

 

ラテンアメリカのエアライン協会ALTAは、この動きは、ラテンアメリカに於けるコロンビアの競争力を台無しにし兼ねないと既に警告して居る。エルドラド空港は、この地域で3番目の規模の空港であり、年間3,000万人以上の旅客を取り扱って居り、「空港税を上げる事は、パナマの様な近隣諸国の空港に比べて、この地域のハブになろうとする(エルドラドの)競争と潜在能力に悪い影響を与えるだろう」と協会は述べて居る。

 

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、最近の研究の中で、国際支出はボゴタの観光収入の41%を占めると計算して居り、この都市は、ブエノスアイレス、リオデジャネイロ、リマ、サンチャゴ、そしてブラジリアなど、他のラテンアメリカ諸都市よりも大きく国際訪問客に依存して居ると結論して居る。

 

ALTAは、2015年にカルタヘナで空港税を削るのに「コロンビア民間航空宇宙協会」が担った役割など、コロンビア政府がかつてこの国の航空旅客の利益を牽引する事を達成した成功例を挙げて居る。「この税の削減により、カルタヘナ市では航空需要と観光開発が飛躍的に伸びた。」とALTAは言って居る。「結果として更なる供給と需要を生み、より多くの人々が飛行機を利用するようになり、コロンビア経済に直接の利益を齎した。」カルタヘナの旅客数は2015年と2016年にそれぞれ15%16%伸びて居る。

 

カルタヘナ/ラファエル・ヌニェス国際空港の年間旅客数 2011年~2018年2月

 

Source: CAPA - Centre for Aviation and Colombia Civil Aviation Authority.

 

ビバコロンビアは、ボゴタを通る旅客に課税する事に対し、この料金が旅客数の水準を年間90万2,000人も減少させる可能性ありと警告し、公式に反対の意を表明して居る。同社は、「コロンビアはラテンアメリカ諸国の中で、航空券に対する税額が、ベネズエラ、アルゼンチンに次いで、3番目に高い国である。」と言うIATAの声明を繰り返して居る。

 

ボゴタでの最近の動きは、課税に対するラテンアメリカの頑固な姿勢を示して居る

 

ラテンアメリカの多くの市場と同様に、コロンビアでも、その政治的、経済的に新たな水準の安定が達成される中で、多くの旅客の潜在需要が、手つかずのままになって居る。

この国は、2017年に国際線旅客が対前年で6%伸び、外国人訪問者の堅実な伸びを記録し続けて居る。

 

然しながら、この国のエアラインと航空旅客に対する高い課税は、コロンビアの航空業界と、そのコロンビアのGDPへの経済的貢献を脅かそうとして居る。ボゴタの航空旅客に対して課税すると言う、最近の提案は、航業界がこの地域に齎す恩恵に如何に貢献できるかを、ラテンアメリカ各国政府に説得するのに未だ課題が残って居る事を如実に物語って居る。

 

(以上)

 

Colombia aviation: taxation to hurt national competitive stature

海外事情

 

エアビーが上場を延期した「14. エアビー上場延期」。オフイスシェアの米デカコーンであるWeWorkの上場延期の直後の出来事である。918日付の日経は「事業モデルや企業統治への懸念が払拭できず、投資家からの評価が高まらなかった」と書いてある。1月には470億ドル(約5兆円)の想定時価総額を半値に落としたが投資家の懸念は払拭できなかったと言う。

 

5月に上場したカーシェアのUberの株価も何とか$40台をキープしていたが、最近では $30台前半におよそ▲25%も下がっている。3月上場のLyftの株価も冴えない。上場初値 $78は、920$4659%も値を下げた。加州ではUberの運転手のようなギグワーカーを従業員として雇用することを義務付ける法案が準備されている。この法案が施行されれば、Uberのコストは20%も増加すると言われているのだから、ここでも事業モデルそのものが懸念されてしまうことになる。エアビーの事業モデルに懸念はないのだろうか・・・。この会社は、WeWorkUberとは違って、少なくとも2017年と2018年にはEBITDA利益をちゃんと計上している。

 

5. トラベル マーケティング、ミッドファンネルへの注力必要」は、アトリビューションマーケティングが重要だと言っている。旅行流通モデルの進化と共に、新たなマーケティング手法が生まれている。そういえば、カンバセーションマーケティングも登場していたっけ。

 

8. 旅行計画 3.0」は、タビマエ → タビナカ → タビアトの全てをシムレスにカバーするソリューションが必要だと問うている。タビナカにおけるイレギュラリティー発生時には、ライブの自動旅程再予約が必要だと言っている。旅行流通モデルの進化が進んでいる。(編集人)

 

海外事情 中国特集

海外事情 中国特集

 

これは、PhocusWire Daily が今年の2月、中国正月である春節のタイミングで編集した4つの記事にまたがる中国特集である。中国市場は、その巨大な人口をバックに2019年に1,900万人が国際旅行すると予測している。その49%が中華圏の香港・マカオ・台湾行きの旅行で、残りの51%がその他の海外旅行となる。最近の香港の社会的混乱と台湾への個人観光旅行の実質的全面禁止により中国人の海外旅行比率はますます高まるだろう。海外旅行では、韓国への旅行が韓国THAAD配備による影響で減少を余儀なくされており、日本旅行が漁夫の利を得る形で大きく中国人の訪日需要を伸ばしている(1月〜8月前年同月比 13.6%増)。

 

中国は、巨大なアウトバウンドを外交上のカードに使い始めている。日本だって、日中関係が何らかの影響でこじれたりすれば、あっという間に中国人の日本旅行が減少することになるだろう。事実、日韓関係悪化で訪日韓国人需要は8月に48%減少した(1月〜8月前年同月比 9.3%減)。

 

訪日4,000万人への道のりは国際政治の問題も介在して厳しいものがある。

(編集人)

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10月15日 NEW!

 

全国一宮 第28回 「美濃一宮 南宮大社」