「CAPA北アジアLCCサミット」開催

CAPA北アジアLCCサミット」開催

 

豪州の航空関連シンクタンクであるCAPA - Centre for Aviationによる航空業界の国際会議

CAPA LCCs in North Asia Summit 2016201667日と8日、成田で開かれた。

折しも、日本では、20163月末には、ほぼ20ミリオンの旅行者が日本を訪問したと言う史上最高記録を体験中で、LCCと言う名前もその実績も大きく拡大して居る。

 

この歴史的な背景もあって、CAPAの、LCCに絞った航空サミットは盛況のうちに開催された。

 

主催者であるCAPAは、1990年創設のシンクタンクで、世界的な調査研究、市場分析、データ情報提供の企業である。航空界の独立した市場情報収集、分析、報告そしてデータ提供を行い、世界規模の航空業界の動きを毎日つかんで、発信して居る。また、CAPAが、企業幹部レベルを集めて世界の主要都市で開催する国際会議は世界の民間航空業界の利害関係者を惹きつけて居る。

 

 

CAPA最高業務責任者スティーブン・ピアスの開会に続きスポンサーとなった成田空港株式会社(NAA)夏目社長の歓迎挨拶で始まった会議は、約300人の参加者を集めた。そのうち外国からの参加者が約4割。後出の会議日程表をご覧いただけばお判りの様に、多岐にわたる議論が行われた。

 



日本のLCC、ピーチ、バニラ、ジェットスター、春秋日本のトップが一堂に会し、それぞれの主張を語る、画期的な会合になった。


航空に関わる、各国から多くの業種の出席者が熱心に聞き入る。


空港がどの様に激増するアジアの旅行人口に対処するか、JCAB、関西空港、成田空港、SITAなどのパネル討議、そしてテクノロジーの進歩はどの様に旅を変えるかAirBlackBox、CHUBB、セーバー、トラベルポートの皆さん。


成田空港がスポンサーとなったガラディナーでは鏡割りや江戸囃子も好評。


エアアジア、セブパシフィック、春秋、べトジェットの討議、香港エクスプレス、タイガーエア台湾、そしてバニラエアのパネル討議も今後のアジアの航空界をどの様に変えるか、急上昇中の各社の意気込みが感じられる。


こちらも呉越同舟。韓国LCCのエアブサン、イースタージェット、ジンエア、T’ウェイエアの首脳達。いずれも元気な発言が目立った。 

また、最後にLCCを使った貨物輸送ビジネスの可能性を探る討議も行われた。

 

会議の前後にNAAによる、サミット参加者の為の成田空港第3ターミナル見学会が催され、多くの参加者がNAA担当者から、グッドデザイン賞を受賞したLCC専用ターミナル苦心の設計と現状についての説明に熱心に耳を傾けた。

 

CAPA LCCs in North Asia Summit 2016」の会議日程表

1日:201667日(火)

09:30

議長開会挨拶 CAPA:ピアス最高業務責任者

09:40

歓迎挨拶

成田国際空港株式会社(NAA):夏目社長

09:50

CAPAによる市場展望「北アジアのLCC革命」

   CAPA:ピアス最高業務責任者、CAPA:ホートン上級アナリスト

10:10

ANALCC戦略「LCC複数ブランドの構築」ANAホールディングズ:野中アジア戦略部副部長

11:00

日本のLCC各社の説明

ピーチアビエーション:井上社長

バニラエア:石井会長

ジェットスタージャパン:片岡会長

春秋日本:王会長

12:00

パネル討議 「日本のLCC市場」 司会 東京工業大学:花岡准教授

   アマデウス:テタズ副社長

   ジェットスタージャパン:片岡会長

   ピーチ:森COO

   春秋日本:王会長

   バニラ:山室次長

14:00

北アジアの管理規制の状況、国境を越えた共同事業を焦点に

           エンブリー・リドル航空大学アジア校:リー助教授

14:20

リース業界の状況:傾向と展望

           ドバイエアロスペースエンタープライズ:タラポアCEO

14.40

日本における空港民営化

           国交省大臣官房:平垣内審議官

15:30

パネル討議「旅客体験の改善-激増する旅客需要に対応して」司会エアビズ:マンロー部長

   国交省大臣官房:平垣内審議官

   関西空港:マントーCo-CEO

   成田国際空港:長田専務

   SITAアジア太平洋:ガトリン社長

   PwCストラテジー&:フー代表

16:30

パネル討議「科学技術の進歩は如何に旅を個性化するか」司会ブランドカーマ:シムCEO

   エアブラックボックス:オニールダン商品部長

   CHUBB:フォード副社長

   セーバー航空ソリューション:チャップマン アジア太平洋部長

   トラベルポート:ヒッキー副社長

 

 

2日:201668日(水)

09:20

議長歓迎挨拶

09:25

北アジアのLCCインタビュー CAPA:ピアス最高業務責任者

    ジェジュエア:チョイCEO

    春秋日本:王社長

 

パネル討議「北アジアに/北アジアから飛ぶ外国LCCにとっての商機」司会マッキンゼー:サクソン共同経営者

    エアアジア・グループ:エマム代表

    セブパシフィック:キングショット前顧問

    エクスペリアンスドエアライン:バール役員

    春秋航空ソシャルメディア担当:ハット部長

    ベトジェット:クオン取締役

11:30

パネル討議「目的地、観光そして小売に於けるLCCの可能性」司会マッキンゼー:小松原共同経営者

    アゴラホスピタリティ:麻生CEO

    観光庁:高橋観光戦略課長

    成田国際空港:浜田経営企画部門副部門長

    ピーチアビエーション:マーフィー取締役顧問

12:15

パネル討議「韓国のLCC市場」司会エンブリー・リドル航空大学アジア校:リー助教授

   エアブサン:パンホー副社長

   イースタージェット:シク社長&CEO 

   ジンエア:チョー上級副社長

   T’ウェイエア:ヒュンイー副社長

14:00

パネル討議「香港と台湾のLCC市場」司会ホートンCAPA上級アナリスト

   ハイドリック&ストラッグルズ:コフィアティス共同経営者

   香港エクスプレス:コーエンCEO

   タイガーエア・台湾:ユーCEO

   バニラエア:後藤社長

14:45

パネル討議 エアラインのクラウド9トラック「北アジアのOTAの爆発と旅行流通の課題」司会ウエブイントラベル:フーン編集長

   ブッキング.COM:ペラー提携戦略部長

   DeNAトラベル:中村CIO

   トラベルポート:フーン取締役

   ベンチャーリパブリック:柴田CEO

15:40

パネル討議「LCCの貨物輸送事業の可能性」司会東京工業大学花岡准教授

   エアロジスティックグループ:シン最高業務責任者

   IACT:塚原社長

   中村エアエクスプレス:川崎社長

 

 

また、CAPAでは、今年、以下のサミットを計画している。

CAPA 豪州太平洋航空サミット(83日〜5日ブリスベーン)

CAPA 世界サミット (1026日〜28日アムステルダム)

CAPA ジアサミット (1115日〜16日シンガポール)

                                                                                                        以上

 

    私ども航空経営研究所(JMAR)はCAPAの日本総代理店です。

                CAPA会員へのお申し込みは、お気軽にご相談ください。                                                                                                    

 

 

 

CAPAのスティーブン・ピアスと筆者

 

今回サミットを取り仕切ったのは、CAPA最高業務責任者のスティーブン・ピアスで、今年3月に創業者ピーター・ハービソンに業務刷新のためヘッドハントされた。前歴としては、英国のユナイテッド航空に入社、スターアライアンス立ち上げ、豪州に転勤してユナイテッドの9/11後の立て直しを行い、その後エミレーツに移り豪州乗り入れを果たし、次いでコンサルタントなどを経験して居る。

 

 


■4月5日 NEW!

 

日本や世界の航空事業について諸々のデータから読み解く「マラソン講座」

の掲載を開始致します。

どうぞご期待ください。 

 

TD(旅行流通)勉強会

旅行流通に関する世界のニュース

 

■4月16日  NEW!

 

 

「オフラインの世界に戻る Part 4(最終回)ハイテック対ハイタッチ ホテル」が、H.I.S.の「変なホテル」とForbes 5つ「Boston Harbor Hotel」の極端な2つのケースを比較していて面白い。宿泊業界は、ハイテックで割安なホテルと、高価であるがそれに見合う人的サービスを提供するホテルの2つのセグメントに別れるのだろう。航空業界におけるLCCFSAの違いと似通った話なのかもしれない。それにしても、Boston Harborの徹底したCRMは物凄い。

 

しかし宿泊施設では、これにホームシェアー(private lodgingとかalternative lodging facilityとも呼ばれている)の新経済が加わる。

 

 

Google 民泊拡大」は、GoogleHotel Searchにバケーションレンタル施設を加えたと報じている。

 

Expedia Groupなどの提携サイトの掲載施設をリストすると言う。これはバケーションレンタルのメタサーチ?Googleの旅行市場への参入はとどまるところを知らない。そのGoogleが、先々週、欧州委員会から独禁違反で14.9億ユーロの制裁金支払いを命じられた。これでGoogleの独禁違反は3回目となる。中核事業(特に個人情報集約)の先行きを案じて旅行業を含む事業の多角化を目指していると勘ぐる。

 

 

「エアビー5億人利用」によれば、民泊本家のAirbnbが累計で5億人の利用者獲得を達成し、600万軒の代替宿泊施設をリストしている。Booking.com570万軒を上回ったと言っているが、即予約(インスタント・ブッキング)できる施設数ではBooking.comが追い抜いていると理解している。Airbnbは、OTAHotelTonightを買収したと思ったら、今度はインドのOYO$150M~$200Mを投資したらしい。年内上場を睨んで、Airbnbの事業拡大戦略が継続している。

            (編集人)