CAPA分析:NEW HEADLINES  6月ー2019年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のトピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

6月30日掲載

 

航空排気ガス問題:スウェーデンの「飛行する恥」;ジェット燃料税の可能性

 

28-Jun-2019

 

「気候変動が生み出すコストの資金を調達するための唯一の方法がある=課税である。」スウェーデンの財務大臣マグダレナ・アンダーソンによる2019年6月20日オランダの主催したカーボンの価格設定と航空税に関する会議でのコメントは欧州の政治家や選挙民に広がる考え方を代表するものだ。この会議はジェット燃料税を提案して居る。

 

スウェーデン語の"flygskam”は、英語では"flight shame”「飛行する恥(飛ぶのは恥だ)」はスカンジナビアから他の欧州諸国に広がりつつある、反飛行運動を支持して居る。航空旅行は、特に先進国の中で、気候変動に及ぼす影響から罪悪と恥辱の源である、と言う感情が拡大しつつあるのを反映して居る。スウェーデンでは、2018年に、旅行するたびに課税する方式を導入したが、アンダーソン女史はジェット燃料に対する課税を導入したいと考えて居る。一方で、2018年の税と航空業界が気候変動に与える影響に対する一般大衆の感覚は、スウェーデンでは航空旅行に対する需要を圧迫し始めて居る。

 

世界の人口の、ほんの僅かな割合しか航空旅行をして居ないのだが、それをする人々にとっては、二酸化炭素の排出に加担する割合が、一人当たりにすると大変大きくなり得るのだ。

 

「飛行する恥」の結果として、小さいながら拡大しつつある数の人々が、自ら航空旅行を減らしたり、取り止める現象を起こして居る。世界の航空界はスウェーデンを注意深く観察する必要があるだろう。

 

Aviation emissions: Sweden's 'flight shame'; possible jet fuel tax

 

メキシコシティ:未来の空港インフラ、悪しき決断で泥沼化

 

23-Jun-2019

 

メキシコの航空各社は相変わらず、大部分は米国からの関税の脅しに起因する、通貨不安と戦って居るが、国内線の高需要と国境越えの供給が合理化されつつある事から、全体としては順調である。然しながら、不確実性の巨大な暗雲がメキシコシティの空港のインフラの運命の上に沸き上がって居る。

 

メキシコ大統領アンドレス・マニュエル・ロペス・オブラドル(AMLO)が部分的に建設中の新空港を完成させるのを止めさせてから、彼はトルカ空港を推奨したり、メキシコシティに近い空軍基地に2本の新滑走路を建設するなど、とても魅力的とは言えない代替案を示して居る。

 

然し、滑走路建設は批判に直面し、プロジェクトは宙に浮いて居ると報じられて居る。

 

メキシコシティ・フアレス空港に第3のターミナルを作る計画が進んで居るが、既に収容能力をはるかに超えた空港の混雑状況を、拡張計画がどのくらい緩和してくれるかは、よく分からない。そして最終的には、メキシコシティが世界的に強力なハブになる可能性は、大きく縮小しただろう。

 

Mexico City: future airport infrastructure mired in bad decisions

6月23日掲載

CAPA LCCの生き残り計画12のポイント 

22-Jun-2019 

 

どんなビジネスでも同様だが、エアラインの経営は、落ち込んだ時にも、収益性と株主対価への打撃を最小限に抑える様、慎重に運営する事が期待される。

 

この業界では、今年か、来年かは分からないとしても、落ち込みが不可避である事から、この期待がより一層明白になる。

 

一般論として、LCCは、その低コストの基盤が強味となるのだから、価格指向が頂点を迎える時に、しっかり良い位置取りをしなくてはならない。然し、それだけでは不十分である。

 

今回のレポートでは、CAPAはLCC経営において、難しい時代が来た時に使える、鍵となる手法の幾つかを提示する。その多くは常識ではあるが、難しい時代には、その感覚が決して常識で無くなる。

 

レポート全体はここからダウンロード可能である。このレポートにある話題については、2019年6月24日~25日にセブで開催される、CAPAの年に一度の「北アジアにおけるLCCサミット」にて議論がなされる予定だ。

 

CAPA 12-Point Survival Plan for LCCs

 

フィリピン航空:長距離路線の調整、まずロンドン線を切る? 

22-Jun-2019

 

フィリピン航空(PAL)は、比較的小規模な東南アジアのフラッグキャリアー各社が立ち向かう課題の数々を上げ、ガルーダに続いてロンドン線を切ろうとして居る様だ。

 

PALは現在、その代わりとしてパリへの便を開設し、欧州のエアライン提携社によるロンドンや他の欧州目的地への乗り継ぎを確保しようと試みて居る。

 

このフィリピンの航空会社としては、多分欧州への野望を全て捨てて、その広胴機の保有機群の規模を縮小した方が経営は良くなるだろう。PALは旧モデルの777-300ERの代替機として、更なるA350を取得、或は777Xを発注する事を検討して居るところだが、それより、長距離路線の供給を減らし、収益性を向上させる好機としてもうすぐやって来るリース契約の期限切れを利用すべきである。

 

PALは2013年以来、ロンドンへの便を運航して居るが、この路線は、航空機、スケジュールそして便数を変えても、恒常的に不採算なのだ。ガルーダは、PALの後を追って2014年にロンドン線を開設したが、幾つかの結局不成功だった路線の整理に続き、2019年8月を以て、休止する予定だ。

 

Philippine Airlines: long haul adjustments - first, drop London?

 

デルタ航空、ハブ以外からのパリ便を変更へ 

18-Jun-2019

 

デルタ航空は、過去数年間、中規模の空港での機会をとらえ、興味深い路線網の変更をして来た。ローリーダーラムは同社の焦点都市になり、デルタが運航するパリ行き直航便を擁するハブ以外のいくつかの市場のひとつである。

 

2018年には、デルタはローリー、シンシナティ、そしてピッツバーグからの、米国ハブ以外の空港からフランスのハブへの直航便に追加して、インディアナポリスからパリへの便を開設した。10年間、運航した後、デルタは、特にこの大西洋横断路線での供給過剰を挙げて、ピッツバーグからパリへの季節便の運航を再開しない事にした。

 

インディアナポリスの市の役人たちは、ピッツバーグの状況と違って、デルタのパリ便の初年度について強気な様子であり、デルタは、当面長距離便を維持する事を支持してくれる筈のインディアナポリス、ローリーそしてシンシナティでは強い立場にある。

 

Delta Air Lines shifts its non-hub flights serving Paris

 

アメリカン、ユナイテッド、デルタ:プレミアム・エコノミー売り上げ順調 

18-Jun-2019

 

米国の3大グローバルネットワークエアラインは、それぞれの長距離路線でプレミアムエコノミー商品を採用する初期段階にあるのだが、アメリカン、デルタとユナイテッド各社は、ファースト/ビジネスクラスとエコノミーの中間専門のこのクラスの収入創出の潜在力に関して少なからず楽観的である。

 

アメリカンは、最近124機近い広胴機にプレミアムエコノミー専用キャビンを設けた改修を終え、提供するプレミアムエコノミーの席数について、更に前進して居る。

 

ユナイテッドとデルタは、長距離国際線でのプレミアムエコノミーの投入について、それぞれ異なった段階にあるが、全3社とも、自社の最近の細分化した商品についての価格設定の力と搭乗率に関する心強い統計数値を示して居る。

 

これらエアラインによるプレミアムエコノミーの投入は、アップセール(より高い運賃への誘導)を推進し、市場に参入、離脱する低コストの競合社に対してより有効に戦うために計画された、最も新しい各社の商品細分化戦略の展開の一つである。

 

プレミアムエコノミーは、長距離路線市場で、価値を見出そうとする旅客のグループに対し、配慮して居る事を確証するひとつの方法である。

American, United, Delta Air: premium economy results encouraging

 

世界のトップ空港ブランド、だが基準がおかしい? 

17-Jun-2019

 

「ブランド・ファイナンス」と言う会社が、世界のトップ25のリストとともに、最も価値ある、そして強力な「ブランド」空港についての初のレポートを発表した。

 

「ブランド」と言う言葉にはいくつかの定義がある:即ち、「資産と見なされる独特の個性やイメージ」などである。勿論、今や洗濯石鹸からポップグループや有名スポーツ選手まで、ほぼ全てがブランドであり、イメージが全てである。ある人々や組織は彼らが実際に何をして居るかより、そのイメージがより広く知られて居る。

 

このレポートでは、より小規模ながら、それなりに根拠のある空港は無視され、大規模な都市空港が君臨して居る、そして興味深い評価の中でも、ドバイとその他の中東の空港が除外されて居るのは謎である。

 

このリストを作成するにあたって用いた基準は理解できるのだが、それでもより厳密な見直しから得るメリットを必要として居るのかも知れない。

 

World's top airport brands, but odd criteria...?

6月16日掲載

Premium Analysis    

デルタ航空-対-労働組合:反労組の失言が炎の嵐を呼ぶ 

15-Jun-2019

 

デルタ航空は、商品の改善と常時優れた事業運営で、常に他社との差別化することで、恐らく北米で最も優れた経営をされて居るエアラインの一つだろう。

 

デルタをより規模の大きな同業他社に比べユニークにして居る、事業のもう一つの優れた特徴は、同社の従業員団体の中で労働組合の存在が低い水準にあることだ。同社のパイロットたちが唯一、組合化された従業員団体である。何年もの間、労働組合はデルタの他の大規模な従業員団体を組織しようと誘いかけて来て居て、IAM(国際機械技術者協会)はデルタの客室乗務員とランプ従業員を代表する組織となろうと動いて来た。

 

デルタが積極的にIAMがこれらの従業員グループを組合化しようとする動きを阻止しようと行動して居るのは驚くに足らないが、同社の反労組活動がつい最近、つまづいて、今や、デルタはソーシャルメディアでの批判に晒され、大統領選候補者たちから怒りを買って居る。

 

この影響は、また、ソーシャルメディアが企業イメージを曇らせる、そのスピードについての教訓にもなって居て、現在デルタは修復を図って居る。然し、デルタはブランドに被ったダメージがもしあるとすれば、これに永久に耐えねばならないのか判断するのは難しい。

 

Delta Air Lines-unions: anti-union gaffe creates a firestorm 

南米:ユナイテッド航空がアビアンカの不安を消す一歩を踏み出す 

15-Jun-2019

 

ラテンアメリカ第2の規模を誇るエアライン企業、アビアンカ・ホールディングズは現在、その100年の歴史の中で最も騒々しい時期を過ごして居る。

 

このエアラインは財政的な苦境と、大株主がいきなり会長の座を追われ、CEOと取締役会の改造という事態を漕ぎ渡ろうとして居る。そして、アビアンカ・ブラジルとは正式には繋がりの無いものの、このブラジルのエアラインの不幸から、アビアンカは両社の事業は完全に個別のものだと強調せざるを得なくなって居る。

 

今や、アビアンカはトリアージュの段階に入って居るが、将来の共同事業の相手と目され、アビアンカの生存と繁栄を保証しようと考えて居るユナイテッドの支援があるのだ。

 

恐らくユナイテッドのラテンアメリカ戦略はアビアンカの復活にかかって居るのだろう。

 

South America: United Airlines takes steps to rectify Avianca’s unrest

CAPA豪州太平洋航空サミット於シドニー、2019年8月7日~8日

13-Jun-2019

 

CAPA航空センターは、2019年CAPA豪州太平洋航空サミットが2019年8月7日~8日、シドニー・ハイアットリージェンシーに再た戻ってくる事を謹んでお知らせしたい。

 

このイベントは、もう一度、豪州と主要海外市場の主要なエアライン、空港そして旅行業界の幹部たちを惹きつける様に企画されて居て、この地域でのこの種の催しとしては最大の戦略イベントとなる。

 

カンタス、バージン・オーストラリア・グループ、JAL、エアアジアX、など主導的なエアラインの指導者たち600人以上の聴衆と、その他多くの幹部経営陣が業界が直面して居る「豪州の競争の激しい市場で一体何が本当に起こって居るのか?」「タスマン海峡市場の将来」「大議論:空港の規制、敵か味方か?」そして「ドローン:UAVの世界への順応、次は何が?」などの様々な問題について議論する事が予定されて居る。

 

この重要な航空サミットは、観光と大イベントのエージェントである「デスティネーションNSW」を通して、ニューサウスウエールズ政府の後援を得て居る。

 

CAPA Australia Pacific Aviation Summit, Sydney 07/08Aug-2019CAPA

Premium Analysis 

大韓航空:新CEOと大韓航空、ファーストクラス路線を切る 

13-Jun-2019

 

大韓航空は、ファーストクラスを無くすと言う、多くの主要国際エアラインの益々拡大するリストに加わる事を考えて居る。ファーストクラスを減らし、可能性としては撤廃する事は、2019年4月に亡くなった父親、趙亮鎬の後を継いだCEOウォルター・チョーの下での戦略としての商品改編を代表するものだ。

 

2019年6月の始めに、同社は、国際線27路線で、依然として同じ中型の広胴機(A330、777の旧型機、そして787)でファーストクラス座席装着の客室仕様で運航されて居るけれど、ファーストクラスサービスの販売を中止した。現時点では、この27路線のファーストクラス座席はビジネスクラスとして販売されて居るが、大韓航空が大規模な広胴機の改修プログラムを開始すると同時に取り外される予定である。

 

大韓航空は、A380、747-8そして777-300ER機材で運航されて居る全路線など、40近くの国際路線でファーストクラス販売を継続する。然し、同社はまた、これら3種の大型広胴機からも将来の改修作業の一部として、ファーストクラスを取り除き、同社の全国際線を通じて、全て2クラス商品とする結果になる可能性がある。

 

Korean Air: a new CEO and Korean cuts first class routes

チョンジュ(清州)空港:LCCエアロケーが新たなハブを開設 

12-Jun-2019

 

ソウルは世界最大の航空市場の一つとして台頭し、まさに1億人という記念すべき道標を2019年か2020年に達成しようとして居る。市場は、輸送旅客4,400万人だった2009年から、規模としては2倍以上になって居る。

 

ソウルの市場は、金浦と仁川を補完する代替空港の可能性の検討を正当化するに充分な大きさになり、そして充分なスピードで拡大して居る。

 

清州は、ソウルの南1時間半の位置にある軍民共用の空港であり、野心的なアエロポリス構想の一部としてのハブ空港の地位を熱望して居る。

 

低コストの起業組であるエアロケーは、自社の基地として清州を選んで居り、これが空港の拡大を大きく加速させる筈だ。清州は、最大のエアラインとしては、既に就航して居る韓国のLCCイースター航空、ジェジュエア、そしてジンエアが居り、エアロケーの参入、また競合他社の拡大するのに対応する為、LCCターミナルを加えるかも知れない。

 

LCCは、既に、仁川で旅客の30%を占め、その収容能力が限界に達しようとして居るため、代替空港の検討が必要となって居る。ソウルへの地上交通の接続が改善され、安価になれば、清州空港は、韓国とその三大国際市場である中国、日本、ベトナムの間を旅する、価格に敏感なレジャー旅客を惹きつける事ができるかも知れない。

 

Cheongju Airport: LCC Aero K launches its new hub

ノルウエーの空港:アビノール、2019年第1四半期の損失を踏まえコスト削減を検討 

11-Jun-2019

 

ノルウエーの国有空港の運営組織で、国中の殆どの空港の運営と、縮小しつつあるが航空管制システムに責任を持つアビノールは、2019年第1四半期に小規模ながら損失を計上して居る。エアラインにとっては、よくある事なのだが、空港にとっては些かそうでもない。

 

事実、収入は、特にある分野では大きく、向上して居る。更に、アビノールの空港は、費用を大規模に使った訳でもないにも拘わらず、顧客サービスの点で評判が良い。

 

然しアビノールは、将来、ノルウエーエアとSASの便が、種々の理由から無くなる可能性に直面して居り、そして現在はコスト削減に集中して居るけれども、もっと路線開発に投資する必要があるのかも知れない。

 

Norwegian airports: Avinor looks to cut costs after its 1Q2019 loss

ウイーン:フルークハーフェン、ウィーンの強力な成長とエアライン品揃えの微調整 

10-Jun-2019

 

何十年もの間、ウイーン空港は、西欧と東欧の間の最大の乗り継ぎポイントとして、エアラインと旅客を惹きつけ、フルークハーフェン・ウイーン・グループを成功した金融企業にして来たのだ。

 

同グループは、益々その事業活動を旅客需要が確実に伸びて居る、同社の母港、ウィーンに集中させて居る。2016年以来、同空港の旅客需要の伸びは急激であった。

 

その中で、ウィーン空港の経営陣は、低コストエアラインよりも多くを生み出してくれる、フルサービスエアラインと、その乗継旅客需要の方に熱心であり、しばしばそう発言して居る。

 

2019年第1四半期の最近の数字は、拡大は依然継続して居るのだが、同空港の経営陣は、他の多くの空港なら歓迎する問題:即ち、低コストエアラインが増え、その旅客が増える事(彼ら殆どは間違いなく歓迎して居る)に引き続き取り組まねばならないのだ。これは簡単には解決できない難問である。

 

Vienna: Flughafen Wien's strong growth and fine tuning its airline mix

メキシコの航空事情:国内線の占有率が変動、国境越えが合理化する中で 

10-Jun-2019

 

メキシコの国内線旅客市場は、2019年第1四半期も同国のエアラインでほぼ1,200万人が旅をし、引き続き堅調である。然し、輸送旅客数で見ると超LCCのボラリスがアエロメヒコグループを飛び越して、この国最大のエアラインとなり、旅客数の占有率は変化を見せて居る。

 

ボラリスは2019年の最初の3か月で、新たに16路線を導入し国内線で攻勢をかけ、一方アエロメヒコの方は想定外の、ボーイング737Maxの運航停止の対応をせねばならなかった。

 

然し、運航停止前でさえも、一方で超LCCの競争相手は2桁増の軌道に乗って居たのに対し、アエロメヒコは2019年に穏やかな供給増を計画して居た。

 

両社とも、米国との国境越え市場で、この路線での実収単価の快復を実現するに違いない、供給の合理化が引き続き進むのを目の当たりにして居る。然し、アエロメヒコは米国国境越え路線での取り組みについては、ボラリスが拡大を続けるのに対し、引き続き慎重である。

 

Mexican aviation: Domestic shares shift as transborder rationalises

6月9日掲載

Premium Analysis  

エアバスA321neoLR:現時点で、航続距離最大の狭胴機  

08-Jun-2019

 

エアバス社の、現在航続距離最長の狭胴機であるA321neoLRの、航続距離が更に長い新バージョンがパリ・エアショー(2019617日〜23日開催予定)で披露されると言う憶測がある。

 

現在のところ、A321LRが就航して居るのは5社で6機のみであるが、エアバスは昨年半ば以降、顧客に対してA321XLRの可能性をほのめかして居る。

 

A321LRは、現在運航停止中のボーイング737MAX-8を凌ぎ、あらゆる狭胴機の中で最長の航続距離を誇って居る。A321LRがリードする、競争の激しい長距離狭胴機の市場の展開と拡大は、純粋地点間輸送で、広胴機では経済的でない、新たな都市組み合わせを生み出して居る。

 

それはまた、長距離路線での伝統的エアラインの支配に挑戦する、LCCの様な新たなビジネスモデルの登場を促して居る。現在発注済み又は就航済みのA321LRの機数の半分以上は、単一クラスの客室仕様、即ち低コスト/ハイブリッドのビジネスモデルである。

 

今回のレポートは、2019529日現在、A321LRの発注済み又は就航済みの機数についてCAPAフリートデータベースからの数字に基づき、A321LRとそれを運航する主要エアラインに焦点を当てる。

 

Airbus A321neoLR: the longest range narrowbody, for now

Premium Analysis   

ベーシックエコノミー運賃:アラスカエアは恩恵を受ける;ハワイアンが間もなく導入 

07-Jun-2019

 

運賃の細分化は、米国の殆どの大エアラインにとって、今やビジネ戦略の一部となって居る。アラスカは、「セーバー運賃」を開始、ハワイアンは、同社のハワイから西海岸への市場で、競争の圧力が強まるのを目の当たりにして、「メインキャビン・ベーシック」のデビューを準備して居る。

 

アラスカは、同社のセーバー運賃の登場が、予想を超え、今年の運賃細分化による累積収入は1億ドル以上と期待されると述べて居る。

 

ハワイアンもまた、運賃細分化から期待される収入と、同社の予想が、事業の規模と目的を反映して居ると説明して居る。細分化された運賃が一定の成熟度に達するに連れ、エアライン各社は、如何に彼等の運賃種別の収入管理方法に、より高度な洗練を加えるかに努めるだろうし、またアラスカは、同社のセーバー運賃の収入管理が、ひとたび、より大きな好評を得た場合には、その方法に興味を抱いて居る様だ。

 

Basic economy fares: Alaska Air benefits; Hawaiian launches

ブラジルの航空事情:アビアンカ・ブラジルの倒産;奪い合いを待つ資産 

05-Jun-2019

 

アビアンカ・ブラジルが衰退して行くことがブラジルの国内線市場の趨勢に警告を発して居ることは間違いないが、この国の3大エアラインは、アビアンカ・ブラジルの倒産は、この国の残りのエアライン各社にとっては商機を生み出して呉れると考えて居る。

 

GOLLATAM航空ブラジル、そしてアズールは皆アビアンカ・ブラジルの資産を求めて先を争って居るのだが、政府は空港発着枠などの資産競売を中止させて居り、今やアビアンカ・ブラジルの運命は、神のみぞ知るである。政府は競売、或は何かしらの形での資産配分の日程の再設定に消極的である一方で、アビアンカ・ブラジルはブラジルの他の運航会社が同社の事業を休止状態にしてくれることを願い続けて居る。

 

アビアンカ・ブラジルの運命についての不確実性が、近い将来、解消する兆しが全く見えない中で、ブラジルのエアライン各社は、国内線の市場について、燃油価格の上昇と通貨の下落にも関わらず、かなり肯定的な見方を続けて居る。

 

Brazilian aviation: Avianca Brazil’s decline; assets for grab

Premium Analysis 

トルコ=北東アジア間航空事情:供給不足で成長可能性の高い市場

05-Jun-2019

 

トルコ大国民議会の、ある議員はトルコが日本と中国からネヴシェヒル・カッパドキア空港への直航便の開設を模索して居ると語って居る。OAGのデータに依れば、2019527日の週の供給席数で見ると、ネヴシェヒル・カッパドキアは、トルコで27番目の規模の空港で、イスタンブールの2空港発着で繋がって居るのは国内路線2本だけである。

 

北東アジア最大の2つの市場からの直航便を小さな地方空港に持って来ようという野望には特筆すべきものがある。これは、現在、北東アジアのどの国からもイスタンブール以外のトルコの空港への便が飛んで居ないことから特にそうである。更に、国際線座席数で世界第2の規模である北東アジアが、トルコ発着の席数では、ほんの第7位にランクされるに過ぎないのだ。

 

トルコと北東アジアの間の供給席数では、トルコ航空が、日本、台湾と香港を独占して、断然、最大のエアラインである。今夏、同社は拡大して居ないが、将来、日本と中国での拡大を計画して居る。競合他社の活動が、2019年夏、中国と韓国(トルコ=北東アジア間の2つの最大市場)での拡大を刺激して居る。

 

それでも、この市場地域は、未だに供給不足の模様である。

 

Turkey-NE Asia aviation: underserved market growth potential

大韓航空の新たなトップ、ウオルター・チョウ、脚光を浴びる=IATA AGMをソウルが主催する中で 

03-Jun-2019

 

大韓航空は、2019IATA AGM(IATA年次総会)を初めて主催して脚光を浴びて居る。同エアラインの筆頭株主である、趙一族は、近年複数のスキャンダルを生み出し、その家長である、趙亮鎬(チョウヤンホ)は、20194月に亡くなる時に業務上横領の嫌疑をかけられて居た。今年のAGMは、趙氏を偲ぶ機会となると同時に、大韓航空の新たな一章の始まりを記す事になる。

 

趙源泰、通称ウオルター・チョウは大韓航空の会長兼CEOを引き継いで居る。彼はまた、韓進グループの副CEOにも任命されて居る。韓進は大韓航空や、韓国最大の旅行会社の一つである韓進トラベルを含む、大規模なコングロマリットである。韓進と趙一族は、大韓航空の公開株式の33%を保有して居る。

 

若き趙氏は43歳で、既に大韓航空の取締役社長である。彼はずっと後継者と目されて来たが、20163月に社長を引き継ぐまで、短期間、旅客と貨物の部門の経営などを経験し、大韓航空の経営陣のランクを昇って来た。趙氏は又201961日スカイチーム・アライアンスの会長になって居る。

 

以下は、201810月済州で開催されたAAPA社長会総会の中で行われたCAPAなどのメディアとの円卓討議でのウオルター・チョウの声明である。趙氏の回答は韓国最大のエアライングループの為の彼の戦略と計画の一端を示して居る。

 

Korean Air new chief Walter Cho in spotlight as Seoul hosts IATA AGM

CAPA-カタール「航空、航空地政学そして規制サミット」は2020年に開催 

02-Jun-2019 

 

(CAPA発201962)

CAPA航空センターは、カタール航空との共同で、CAPA -カタール航空と航空地政学、規制サミットを202025/6日、ドーハにて開催するため戻って来る事を謹んでお知らせしたい。

 

中東で開かれるこの種の航空地政学の会議としては、20192月にその最初のものが開催され、もっと柔軟な国際航空輸送の枠組みを醸成するように、自由化の基本を、改めて、政治的にコミットする事を求めた方針を合意し、「ドーハ宣言」にまとめ、極めて好評のうちに終了して居る。

 

このサミットは、300人を超える地元及び国外からの代表者が、35人以上の航空界、法曹界そして各国政府関係の専門家から話を聞くために、結集させたのである。 

 

CAPA-Qatar Aviation Aeropolitical and Regulatory Summit returns in 2020

6月2日掲載

 

韓国の航空事情:LCCが牽引した急速成長の10年間

02-Jun-2019 

 

韓国はこの10年間、アジアで最も躍動的で、急速に拡大する航空市場を持った。市場を主導する大韓航空が新たな指導者のもと新たな一章を開始し、韓国第2のエアラインであるアシアナがリストラを行い、更なる新規起業組が創業の準備中で、この勢いに変化は無さそうである。

 

韓国の旅客需要は2008年の5,230万人から2018年委は1億1,750万人へと10年間で2倍以上に増えて居る。定期便を運航する地元のエアラインは2008年始めのわずか3社から、現在8社に増えて居る。

 

韓国の新規起業組3社が2019年下期か2020年には開業する計画である。旅客需要が一桁後半か二桁前半の数字で伸び続けたとしても、市場がこれだけ多くのエアラインを維持するのは、非現実的に思える。

 

然し、4社が新たに参入した10年前からの統合が起きるだろうという見通しは、現在7社の競う場が出来て居り、不正確だった事が証明されて居る。これは韓国が長期に亘って、普通でない数の競合社を維持できる、独特な市場である事を示して居る。 

 

South Korea aviation market: a decade of rapid growth driven by LCCs

航空と炭素排出量:純粋ゼロへの圧力強まる 

02-Jun-2019 

 

政府の気候変動への取り組みを支持する学生たちによる学校ストライキ;2019年4月に新たな、市民による環境問題キャンペーン(絶滅への反逆)が、11日間に亘ってロンドンの都心を占拠し;再近の欧州議会選挙で、みどりの党が40%近く選出議員を増やした事。

 

特に気候変動に対する、環境問題への懸念は、大きく広がりを見せ、大きな流れとなりつつある。

 

2019年6月1日〜3日、ソウルで開かれるIATAのAGMを前に、同組織のCEOアレクサンドルドゥジュニアックは、2019年を「継続可能性にとって、非常に大きな年」と呼んで居る。2019年1月、エアライン各社は、2020年に始まる航空界の相殺計画コルシアCORSIAに先駆けて、CO2排出の追跡を開始して居る。2019年10月には、ICAOの総会で、コルシアの開始を協議する。

 

この計画は、詳細を具体化し、実行開始するまでに何年もかかり、政府と航空業界からの参加者の間で膨大な協議と協働を要した。コルシアは、2050年までに排出量を半減させるのに必要な科学技術の大発見は懸案のままに、航空界の目標である排出量を2020年レベルに安定させるために重要な道具となるだろう。

 

然し、これが今や、国連のゴールである、2050年までに純炭素排出量を全削減すると言うのに比べ、弱腰に見える。気候変動に対する全社会的な懸念が募るが、航空業界の長期に亘る継続可能性を危うくする可能性がある。業界は、全力を挙げて、より大胆な目標に向け、完全に一致団結せねばならない。

 

訳注)CORSIA:Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation

 

Aviation & carbon emissions: pressure grows for net zero

アビアンカとLATAM、より地元へと焦点を移す 

31-May-2019 

 

市場の勢いの変化が、ラテンアメリカの2大エアライングループであるLATAMとアビアンカ・ホールディングズを、幾つかの路線網調整へ導いて居る。この2社は通貨の圧力と、上昇する燃油コストの中を漕ぎ渡り、結果として、それぞれの路線網の収益性を最大化しようと努めて居る。

 

LATAMはアルゼンチン行き長距離便の幾つかを切ることを決断し、

 

その代わり、域内国際線と競争相手のアビアンカ・ブラジルが縮小を続けて居るブラジルの国内線市場を伸ばそうとして居る。

 

アビアンカの調整には、ペルーの国内線市場を撤退し、ボゴタのハブからの米国便の幾つかを切ることなどが含まれて居る。同時に、同社はボゴタからコロンビアとチリの、より規模の大きな国内線への供給の追加を決断しようとして居る。

 

需要のパターンは変動する為、世界中のエアラインが、常時自社の路線網を精査して居る。当面は、LATAMとアビアンカは両社の最大のハブを強化する為には、ラテンアメリカ内に、より大きな商機があると見て居る。 

 

Avianca and LATAM shift focus more locally

航空貨物ACI:「貿易戦争の緊張」ゆっくりと高まる 

30-May-2019 

 

航空貨物の物量がマイナス成長の領域に入ると、経済の景気後退がやって来る兆候であるとはよく言われる。ACI World(世界国際空港評議会)が、その四半期レポートでこれを確認して居る通り、地域によって差異はあるが、2019年第1四半期にこれが起こって居る。

 

ACI Worldは、航空貨物の物量が、2019年3月に対前年同期比で1%、2019年第1四半期に2.1%減少したと報じて居る。これらの数値は、2019年第1四半期に、全世界の旅客部門が対前年同期比プラス4.1%と伸び続けて居るのと対照的である。

 

然し同時に、貿易戦争が激化し、イランを巻き込む軍事衝突の懸念が広がるこの時期に、貨物の物量の下降が起きたのにはそれ特有の理由がある。

 

貨物、旅客双方の将来の見通しについて、明確な定義は、原油価格が引き続き上昇して居り、容易に決める事は出来そうにない。

 

Air freight ACI: ‘trade war tensions’ slow growth

Premium Analysis   

ペルーの航空事情:LCC各社が拡大し、小規模エアラインが危機に瀕す 

30-May-2019 

 

ペルーは、過去数年に亘り、ラテンアメリカで、躍動する市場の一つだった。この国の比較的安定した経済成長と国民一人当たりの旅行回数が少ない事が、堅固な旅客数の伸びを牽引して来た。

 

これらの要素は、この国での低コスト運航事業者の誕生を後押しして居る。

 

ビバエア・ペルーは2017年に登場し、チリのスカイは、2019年に新たにペルーのエアラインを開設する計画である。

 

これらのエアラインが、成長への野望を達成しようと努める間に、アビアンカは長年にわたって、ずっと難しかった市場を扱った後に、ペルーでの国内線事業の一部を縮小する事にした。アビアンカ・ペルーは、歴史的にLATAM航空ペルーに次いで、この国第2の規模のエアラインだったのだが、2019年にペルー航空が2番目にのし上がると共にその旅客占有率は、滑り落ちて居る。

 

ビバとスカイが、ペルーで低コストのビジネスモデルを展開する中で、そしてLATAMが支配を維持しようとする中で、この国のエアラインの位置づけは、変化し続けるのだろう。

 

Peruvian aviation: LCCs are spreading and smaller airlines are at risk

Premium Analysis  

スコットランドのエアライン市場が縮小。地元のローガンエアは拡大 

30-May-2019 

 

OAGのスケジュールアナライザーによると、2019年にはスコットランドの全空港発の供給席数が3.0%減少する。これは、0.7%下落した2018年に次いで、2年連続の供給席数減少である。

 

この成長基調の逆転は、2014年から2017年の間の20.3%の上昇とは対照的である。エアライン(特にLCC)各社は、少なくとも、ある程度は、2015年のスコットランド政府の航空旅客に対する税の切り下げの約束により、成長するだろうと夢を膨らませて居た。SNP主導による政府の最近の心変わりも、供給席数減に貢献する要素の一つだった様だ。

 

今年もまだ成長を続けて居る、スコットランドに飛ぶ、主導的エアライン各社の中で、最も急速に成長して居るのがローガンエアである。

 

スコットランドのエアラインの体裁を採って、前身であるフライビーのフランチャイズ運航会社から、2017年9月に独自のブランドで立ち上がって来た。ローガンエアは、倒産した姉妹会社フライbmiから、2019年2月にエンブラエルのリージョナルジェットを引き継ぎ、自社のターボプロップ機材に追加した。

 

同社はスコットランド全体では第5位の規模(イージージェット、ライアンエア、BAそしてフライビーに次いで)のエアラインであるが、スコットランド内の路線網では第1位である。2019年の今夏、同社は多くの新路線を開設し、ニューカッスルに基地を開いて居る。 

 

Scotland's airline market shrinks. Its airline, Loganair, expands

ライアンエア、2019年度業績:欧州エアライン各社への警告 

29-May-2019 

 

2019年度のライアンエアグループの業績は、予期されて居たとは言え、欧州エアライン業界に対する警告を発して居る。

 

欧州で最高の利益率を誇るエアライングループが、今年は平均運賃が6%下がったことから、過去5年間で最低の収益を計上し、連結営業利益率では10pptの下落に悩んで居る。それに加え、ライアンエアは、2020年度には更なる航空券価格の下落と、またも利益率の下落の年が続くと予測して居る。

 

然し、ライアンエアはこの種の悪天候に対して上手い位置取りをして居る。昨年、利益が真っ逆さまに落ちたにも関わらず、依然として欧州5大エアライングループの中で、IAG、イージージェット、ルフトハンザグループ、そしてエアフランス-KLMの先を行く、最高の営業利益率を上げて居る。更にその付帯サービス収入は運賃の弱みを補うのに役立って居る。

 

更に、他の各社にとっては不吉な事に、運賃の下落はこの超LCCが、よりコストの高い、運賃競争に対応がし難いエアラインから需要を奪い、業界1位の搭乗率を維持するために仕掛けた、故意の策略だったのだ。

 

欧州エアライン業界が利益の循環では、下降の道を進んで居る中で、この手法はライアンエアが、結果として生じて来る統合に於いて受益者になる事を確実にするに違いない。IAG、イージージェット、ルフトハンザグループ、そしてエアフランス-KLMにもまた利がありそうではあるが、更に上を行くライアンエアの収益性の高さが、ますます利益率にのしかかる引き下げ圧力の中を漕ぎ渡るためのより大きな余裕を与える事になるだろう。

 

Ryanair's FY2019 results: a warning to Europe's airlines

フライドバイ、中央アジア、コーカサス市場での展開に成功 

27-May-2019 

 

フライドバイは、中央アジアとCIS(独立国家連合)の中で最大のエアラインの一つとして台頭して来た。最近のタシケント線、そして間もなく行われるソチ線の開設が続き、フライドバイはCIS内に21の目的地を持つことになる。

 

ドバイを基地とするこのハイブリッド・エアラインは、新たに加えたウズベキスタンそして、コーカサスの4か国全てなど、中央アジアの5か国全てに飛ぶ事になる。そのロシアの路線網は、今夏ソチの開設や幾つかの季節便の復便がなされ、全部で9路線となる。

 

今夏季に、CISはフライドバイの全供給席数に対して、僅か15%を占めるに過ぎないが、殆どの市場が供給不足であり、成長を続けて居るため、この地域での路線網は戦略的に重要である。

 

フライドバイは嘗てはドバイからの便の無かった、アフリカ、東欧など他地域と共に、CISでの新市場開拓に優れた実績を残して来て居る。

 

Flydubai thrives on developing new markets in Central Asia, Caucasus

アゼルバイジャンの航空事情:供給不足=エアラインにとっての商機 

27-May-2019 

 

2019年5月29日、英国のプレミアリーグのフットボールチーム、アーセナルとチェルシーは欧州リーグの決勝戦をバクーで戦う予定だ。この二つのロンドンのチームのファンたちは水曜日の夜の試合のため、アゼルバイジャンの首都までの旅に挑戦しなければならないのを嘆いて居る。ロンドン=バクー間の唯一の定期便を運航して居るのは、2019年5月には僅か週3便、2019年8月の

 

夏季繁忙期には週5便に増えるアゼルバイジャン航空である。

 

アゼルバイジャンはロンドン・ヒースロー以外に、西欧発着の直航便があるのは5路線だけである(パリ・CDG、ベルリン・テーゲル、フランクフルト、ミラノ・マルペンサ、そしてジュネーブ)。ルフトハンザはこの国に飛ぶ、唯一の西欧のエアラインである(フランクフルトから)。アゼルバイジャンは2015年以来、供給席数と路線数の堅実な伸びを享受して居るが、これは、東・中欧と中東への乗り継ぎ需要に牽引されたものだった。近隣諸国から先への乗り継ぎ可能性は低い。直航の長距離便路線は僅か3本(ニューヨーク、北京、そしてウルムチ=最後は長距離便とは言い難いが)で、近・中距離の以遠地点については、他のハブに頼らねばならない。トルコ航空、ルフトハンザ、アエロフロート、カタール航空、エティハドそして中国南方だけがアゼルバイジャンに飛ぶ世界的な路線網を持つエアラインである。

 

欧州リーグの決勝戦の開催は、アゼルバイジャンが観光地図に登場するよう協調した努力の一部である。 

 

Azerbaijan aviation: capacity shortage = airline opportunities

 Premium Analysis  

海外事情

 

84~16日の主要ニュース19本のうち、いつもはPhocusWire Dailyにはほとんど表れない法人旅行に関する記事が7本(目次の下線箇所)もあった。取扱高ベースで米国市場のおよそ3割が法人旅行市場にあたり、そしてそれに加えておよそ2割程度のunmanaged business 旅行市場が存在すると言われている。つまり米旅行市場のほぼ半分あるいはそれ以上が、法人旅行で構成されていることになる。それだけ大きな市場にもかかわらず、業界ニュースが少ないのに驚かされる。(尤もこれにはPhocuswrightの親会社であるNorthstar Travel Mediaが、法人旅行市場専門誌であるBTN=Business Travel Newsを編集していることも影響している。)

 

7本の記事を読むと、この市場のセルフ予約ツールの使い勝手が極めて劣悪で、法人旅行管理会社(TMC)のサービスに対しても出張者の不満が多く、その上企業の出張規定のかなり厳しい遵守の要求のために、出張者のモラルと生産性の低下が発生している可能性がある、という何やら暗い話が連続する。要するに観光旅行市場の方が法人旅行市場よりも、旅行の計画や手配のプロセスで、テックを含めてずーっと先進洗練先行しているというのだ。

 

しかし、最近になって、この遅れた法人旅行市場に目をつけた新規参入者たちが参入しつつある。そして彼らは、企業のコスト削減最優先に変えて出張者ファースト、出張者セントリックの戦略を敷いている・・・というようなことが、これらの記事に書かれている。観光旅行のベストプラクティスを法人旅行が真似ようとしている。これはFSCLCCを真似て、FSCLCCの境界線がぼやけ始めている話と似ている。出張先で仕事の前後に休暇旅行までしてしまうブレイジャーの拡大も、法人旅行のセルフインベンションの一つのきっかけとなっているのだろうか。

 

11. OTA4つの神話」は、“高い手数料をふんだくっている悪者OTA”の評判(風評?)に対するOTA の恨み節が書いてあって面白い。(編集人)

 

 

海外事情 916日号B 

 

81923日のニュースに加え、法人旅行に関する特集シリーズ3部作の第1部を掲載する。(お盆休みのために、1週間のニュース配信となります。)

 

前々号の楽天キャピタルの都市エクスペリエンスプラットフォームFever(ロンドンとマドリッドベース)出資に引き続き、「3. 楽天、東南アジアのバジェットホテルに投資」した。

 

2. 電子IDと旅行」は、プライバシーの問題について何も触れていない。生体情報は、整形手術をしない限り究極的個人情報なのでプライバシー保護には細心の、最善の、最大限の注意が必要だ。

 

6. 米司法省、セーバーのフェアロジックス買収を否認」は、この買収が実現しない場合は、SabreNDC開発に遅れが生じる可能性がある。これは、FarelogixGDS代替システムの能力に、DOJが“お墨付き”を与えたということか。(編集人)