CAPA分析:NEW HEADLINES  10月ー2019年

CAPAアナリストによる アジア・太平洋の航空業界のピックスは

今・そしてこれからの展望を紐解く大変興味深く、そして貴重なレポートです。

 

毎週幾つかのレポートをピックアップし、その序章をご紹介致します。  

10月13日掲載

デルタ航空:A220が性能と顧客体験の向上を実現する 

11-Oct-2019

 

Delta Air Lines: A220 delivers on performance and customer experience

 

デルタ航空のエアバスA220狭胴機保有機群の運航は、まだ日も浅いが、これまでの所、同機は、デルタの期待に応えて居り、最初のニューヨーク/JFKとラガーディアだけの使用からどんどん拡大し続けて居る。

 

デルタは、同機が取って代わった、より小さなリージョナルジェットに比べて、より優れた経済性を発揮する一方、卓越した顧客体験を提供すると、引き続き考えて居る。

 

2020年にジェットブルーが、最初のA220の納入を受けるまで、デルタは、米国で唯一のA220運航会社と位置付けられ、これはデルタのこの航空機に関する戦略は、引き続き緻密に検証される必要がある事を意味して居る。

 

Delta Air Lines: A220 delivers on performance and customer experience

Premium Analysis  

欧州のエアライン:IAGの業績下方修正は、循環的下振れのもう一つの兆候である 

11-Oct-2019

 

2019年9月26日、IAGは、2019年の営業収支目標を、2億1,500万ユーロ、6%下げ、業績の下方修正を発表した。

 

IAGはその原因を3つの主要な要素が下落したためとして居る。その内の2つは、一度限りのもので、これまで完全い数値化されて居ないものの、世界中に広く知られて居る、2019年9月の英国航空パイロットのストライキと、懸念されるヒースローのストライキである。然し、3番目は、それ程知られず、注目もされて居ない、潜在的な需要パターンのある種の変化である。IAGは先ごろ、2019年8月にブエリングとレベルでの事前予約の傾向の水準が、収益目標の打撃になるほど悪化して居るという、それまでの2019年の見通しを繰り返した。

 

IAGはかつて、今年の始め以来、2019年の営業収支目標を維持するとして居て、これは前年の実績に匹敵するのだが、明らかに他社にのしかかって居る重圧を、無視するものだった。2019年6月、ルフトハンザ・グループが収益目標を切り下げた。エアフランス-KLMは収益目標を公表して居ないのだが、同社の2019年8月の輸送実績報告が搭乗率の下降と予約の弱さを暴いて居る。

 

2019年、IAGは未だに、欧州の主要エアライングループ5社の中で最高の営業利益率を記録すると予想されて居る。にも関わらず、その業績下方修正は、欧州エアラインの収益サイクルの下振れの更なる証拠である。

 

European airlines: IAG profit cut another sign of cyclical downswing

Premium Analysis   

エアラインの性差の多様性:エアカナダとウエストジェットの試み 

11-Oct-2019

 

IATAは、加盟エアライン各社に、次の6年間で、重役クラスやまだ進出して居ない地位に、女性が進出する水準を上げることを促す、新たな「2025年までに25」方針を公表して、新たな一歩を踏み出したのだが、この公約は女性が地位を駆け上る事を阻止する障害を撃ち壊す様設計された、現実の計画で支えられる必要がある。

 

性の平等は、エアラインがその戦力の中に女性の人数を拡大する様、努力する方法を理解しようと試みる中で、航空業界に大きく広がる議論になって居る。

 

カナダ最大のエアラインである、エアカナダとウエストジェットは彼らの経営幹部クラスに進出する女性の数を増やす事の重要性を痛感して居るのだが、彼らの組織の中により多く性の平等を推進するために、割当てを決める事はメリットが無いと考えて居る。

 

Airlines' gender diversity: Air Canada and WestJet efforts

 

「飛ぶのは恥だ」とジェット燃料税の脅威 

08-Oct-2019

 

「気候変動によって発生するコストを賄う唯一の方法は、課税である。」スウエーデンの財務大臣マグダレーナ・アンダーソンの、2019年6月20日オランダが主催した炭素排出量の価格と航空税に関する会議でのコメントは、欧州の政治家や候補者の間に広がる見方を代弁して居る。会議はジェット燃料税を提案して居る。

 

スウエーデン語のflygskam、英語で「飛ぶのは恥だ」は、スカンジナビアから他の欧州各国に広がった、飛行に反対する運動を支える言葉である。これは、とりわけ先進国で、どんどん拡大する、飛行することは気候変動に与える影響から、罪悪と恥辱の源泉だと言う感情を反映して居る。

 

スウエーデンは、2018年、一旅行毎の航空税を導入したが、アンダーソン女史はジェット燃料税を導入したいと考えて居る。一方で、2018年の税と航空が気候変動に悪影響を与えると言う社会に広がる感情はスウエーデンにおける航空旅行への需要を圧迫して居る。

 

飛行機を使うのは、世界の人口で言えばほんの少しの割合でしかないのだが、飛ぶ人にとっては、一人一人が、とても大きな割合で二酸化炭素排出量の責任を問われるとも言える。

 

「飛ぶのは恥だ」の結果、少数だが、増加する数の人々が、自主的な航空旅行を減らしたり、一切辞めたりする事態が起こって居る。世界の航空業界は、スウエーデンの動向を注意深く見守るべきである。

 

‘Flight Shame’ and the Jet Fuel Tax Threat

 

CAPAニュージーランド・航空と業務渡航サミット:10月16日・17日於オークランド 

08-Oct-2019

 

CAPAの「2019年ニュージーランド航空サミット&CAPAニュージーランド業務渡航サミット」は2019年10月16日/17日、オークランド空港とニュージーランド航空の主催で開催される。

 

このイベントに集まるのは、エアライン、空港、航空ナビゲーションサービスの供給会社、観光組織、そして業界の技術関連提携企業の経営者クラスの人々である。

 

CAPA NZ Aviation & Corporate Travel Summit: Auckland, 16/17-Oct-2019

 

CAPA低コスト長距離世界サミット:10月10日・11日於ハンブルグ

07-Oct-2019

 

長距離LCC事業が継続可能か否かについての議論が続いて居る中でも、現実問題として、過去数年間で、この分野は劇的な拡大を遂げて居る。

 

何年もの間、近距離、地点間事業で展開した後に、LCC各社はそのビジネスモデルを高度化すべき地点に到達し、そして新しい航空機の科学技術とが、旅客の期待が変化してきて居るのと丁度相まって、長距離便の事業が正に成長分野になって来たのだ。

 

何が長距離低コスト事業かという議論とは別に、中心となる問題は、伝統的長距離市場の高い運賃、高級なサービスという概念は、成熟して今や改革の時が来て居る。当然の帰結として、空港や観光地は、先を争ってLCC各社が新たな直航路線を開発する様、誘致して居る。

 

然し、全てが上手く行って居る訳では無い。最近の欧州での幾つもの倒産騒ぎは、航空業界の利益率は、貧弱なままであり、今日の市場破綻の誘因は、明日、一体何をなすべきかのケーススタディである事を物語って居る。経済動向の悪化の雲行きも見えて来て、このビジネスモデルが嵐に耐えて行けるのか疑う人々も存在する。

 

2019年10月10日/11日、ハンブルグで開催される、CAPAの「低コスト長距離世界サミット」は、この低コスト旅行の新しい最前線を、一つの主要なトレンドとして検証する予定である。

 

CAPA Low Cost Long Haul Global Summit: Hamburg, 10/11-Oct-2019

10月6日掲載

Premium Analysis    

ウィズエア、ポーランドでライアンエアとLOTに圧力をかけ続ける 

05-Oct-2019

 

ウイズエアは、2020年夏季スケジュールで、15路線を追加、既存の13路線で増便を行い、ポーランドでの路線網を拡大しようとして居る。同社がポーランドに配置する保有機群は、4機増えて、30機となり、ポーランド路線の年間供給席数は20%増大する予定だ。

 

これにより、ポーランド第1位のエアラインになろうとする戦いの中で、ウイズエアとLOTポーランド航空、ライアンエア両社との間の格差は縮まるだろう。

 

ポーランドは、低コストである事が極めて重要な価格に敏感な市場である。ポーランドでは、2019年には超LCCのライアンエアとウイズエアが47%を占め、LCCが他の殆どの欧州市場より多い、国際線供給席数の55%の占有率を持って居る。これはLOTが過去4年間、毎年、ポーランドに於ける供給占有率を増やし、2019年にはライアンエアに並んだ、リストラの成功の証である。

 

ウイズエア、LOTそしてライアンエアの拡大はポーランドが引き続き、3すくみの激しい競争状態に置かれる事を確実なものにする筈だ。

 

Wizz Air keeps pressure on Ryanair and LOT in Poland

Premium Analysis    

欧州-南アフリカ間航空事情:バージン・アトランティック、ケープタウンを検討 

04-Oct-2019

 

バージンアトランティック航空の、拡張後のロンドン/ヒースロー空港に於ける新路線網計画は、ロンドンとケープタウン間の直航便を復便させる考えを確認させるものだ。以前、同社はヒースローからケープタウンに飛んで居たが2015年に撤退して居る。

 

この都市組み合わせは、現在、英国航空に支配されて居る。2020/2021年の北半球の冬季スケジュールに依れば、BAはロンドンとケープタウンの間に週間17便(ヒースローから14便、ガトウイックから3便)を飛ばして居るが、一方、2020年1月6日の週を見ると(出典:OAG)トーマスクックの退場により唯一の競争相手(週3便を運航する予定だった)が居なくなって居る。

 

より幅広く見ると、欧州と南アフリカ間の航空市場は、2012年から2016年の拡大ゼロの4年間の後、過去3年間、余りパッとしない時期を経験して居るのだ。

 

更なる刺激を経て、より成熟に向かうかも知れない。

 

Europe-South Africa aviation: Virgin Atlantic mulls Cape Town

 

インタージェットの課題拡大、メキシコ市場での競争が激化する中で 

03-Oct-2019

 

メキシコ第3位の規模のエアラインであるインタージェットは、同社にとっては恐るべき問題を生み出す、出来事の複合体に直面して居る。同社は、整備問題で悩まされるスホーイ・スーパージェット狭胴機を退役させようとして居るが、同時に同社が倒産の危機に瀕して居ると言う憶測を正すために躍起になって居り、また報道によれば人員配置の問題にも直面して居る。

 

これら全ての問題に立ち向かう中で、インタージェットは、同社の事業をメキシコシティに積み上げ、カンクーンに新たにハブを構築するなどの大規模な路線網の変更を行おうとして居る。最近の変化が成功するか否かは未だ判明しないままで、インタージェットは、同社の実収単価が下降し、コストが増大して居る時期に、路線網の再編を行おうとして居る。

 

インタージェットは常にメキシコの格安エアラインと自社を宣伝して来たし、同社の輸送量と旅客水準は成長し続けて居るのだが、より低コストなライバル達が、このラテンアメリカ第2の航空市場で激しく戦い続ける中で、収益性を取り戻す為には登らねばならない急坂に直面して居る。

 

Interjet's challenges rise as Mexico market competition intensifies

Premium Analysis   

バージン・アトランティック航空、拡張されたヒースロー空港で英国航空への挑戦を計画 

02-Oct-2019

 

英国航空の支配に対し、真向から挑戦する中で、デルタに支援されたバージン・アトランティック航空は、ロンドン/ヒースロー空港発の路線網の攻撃的な拡大計画を打ち出して居る。バージンは、低運賃と消費者にとってより幅広い選択肢を提供し、自らを英国にとって、第2のフラッグキャリアーであると自認して居る。

 

バージンの数々の計画はヒースローの長距離路線網を19から54路線へと拡大しようとして居る。また、その計画には、英国国内線(12路線)と近・中距離欧州路線(37路線)をも含まれて居る。それらは、baが飛んで居ない目的地、ヒースローにとって全く新たな目的地に加え、BAまたはIAGが独占して居るものをも含んで居る。

 

然し、バージンがこれら84の新たな路線を追加するのは、もしヒースローの第3滑走路が建設され、発着枠配分システムが変わったらの話になるだろう。バージンとその提携社たちは、ヒースローの発着枠の8.6%(バージン自身は3.5%)を持って居るが、一方IAGとその提携社たちは60%(51.1%がBA自身)近くを握って居る。バージンの路線網が拡大されるには、新たな供給が不釣り合いに配分される事が必要となるのだ。

 

然し、これによってバージンが、消費者の味方と言うお馴染みの役回りに自身を投じて、既存のエアラインに圧力をかけるのを止める事は出来ないだろう。

 

Virgin Atlantic Airways plans BA challenge at expanded Heathrow

 

トーマスクックの撤退が英国ーカリブ間の航空市場の勢いを変える 

02-Oct-2019

 

2019年9月23日、トーマスクックが、事業清算に入った事で、英国とカリブ海の間の定期航空便を運航する競合社の数は3社(全て英国が本拠地)に減った。

 

欧州最大の2つのツアーオペレーターグループの子会社が定期便の市場に参入する(2013年のトーマスクック・エアラインと2014年のTUI航空)までの英国航空とバージン・アトランティックの間の複占状態であり、英国=カリブ海はそれから、安定した4社の寡占状態に落ち着いて行った。

 

トーマスクックとTUIの参入は、数年間に亘り、成長を刺激したが、供給席数全体では、2015年以来、複合平均で毎年1.7%の伸びにしかなって居なかった。冬季ピーク期である2020年2月10日の週に運航して居る24路線の中では、僅か6路線でしか競争が無い。競合のあるこの路線でさえ、近年は、大きな供給や便数の変更は僅かしかない。

 

カリブ海はラテンアメリカの中では、供給席数で英国最大の市場であるが、他の地域のずっと大きな成長と比べて、その供給は安定したものだ。

 

トーマスクックは、年間の供給席数で見ると、ラテンアメリカで、およそ1/8と最小の運航会社だった。その退場は、他社には新規参入の機会を与えるのだが、既存エアライン各社にその残した間隙を埋める事を急がせるに過ぎないのかも知れない。

 

Thomas Cook departure shifts UK-Caribbean aviation dynamics

 

737MAX:ブラジルのGOL、長期的な強気を維持 

01-Oct-2019

 

ブラジル最大の国内線航空会社GOLは、18年前の創業以来、忠実なボーイングの顧客である。同社は、常に全機ボーイングの保有機群を運航して来たし、143機を発注した世界でも最大のMAXの顧客の一つである。

 

MAXの運航が再開できる時期が極めて不確実な事から、数多くのMAX運航社と同様にGOLも同機の運航停止に起因する、同社が補充するに充分な機材を確保する事などの問題に立ち向かって懸命に努力して居る。同エアラインは2019年遅くに始まり、2020年2月まで続く、ブラジルでのピーク 季をカバーするに充分な機材を確保して居る。

 

MAXの運航停止により発生した問題が有っても、GOLは、この機材が保有機群から削除される事に始まった障害があるにしては、称賛に値する、既に公表済のEBIT利益率目標を達成すると予想して居る。

 

737 MAX: Brazil's GOL maintains its long term bullishness

 

ライアンエア、ロシアの飛行禁止後のグルジアへ;ウイズエアと対決 

30-Sep-2019

 

ライアンエアは今年の冬季には3路線を、来年夏には4番目を開設し、その路線網に39番目の国としてグルジアを加える予定である。これは2019年7月8日、ロシアがロシアとグルジア間の直航便を禁止して以来、EUの目的地への新路線を開拓するのに懸命なグルジア政府との綿密な交渉の結果である。

 

禁止令の前には、ロシア=グルジア路線はグルジア航空と多くのロシアのエアラインが飛んで居た;ウラル航空、ポベーダ、S7、アエロフロート、ノーダビアそしてレッドウイングズである。

 

ロシアはグルジアの首都トビリシでの反ロシアの抗議活動に対抗する措置として飛行禁止令を課したのだが、安全とグルジア航空とずっと小規模なグルジアのエアライン、マイウエイ航空に関連した航行援助料の負債を名目に挙げて居る。2019年9月下旬、ロシアの外務大臣は航空便の復活を期待すると述べたが、具体的な日程枠には触れなかった。

 

ライアンエアの参入は、中欧最大の超LCCであるウイズエアと、欧州犀医大の超LCC、ライアンエアの間で、グルジアをもう一つの戦場にする事になる。2012年に参入して以来ウイズエアはグルジア航空の17路線に対して、今や27路線(2019年9月9日の週でウイズエアUKの1路線を含む)運航し、グルジアで主導的エアラインとなって居る。

 

グルジアの航空市場は、近年、強力い成長を享受して来たが、ロシアの飛行禁止令がこのトレンドを妨げて居る。ライアンエアの参入がグルジア政府にとって、政治的にも絶好の時期にやって来たのだ。

 

Ryanair to Georgia after Russia bans flights; confronts Wizz Air

 Premium Analysis  

海外事情

 

2. OYO、欧州で1,000人採用」、「5. OYO データサイエンスのダナミカ買収」と、インドのユニコーンOYO2013年設立)の威勢が良い。201810月には日本にも進出、20194月には、ソフトバンクと組んで合弁会社「OYO Hotels Japan合同会社」を立ち上げた。ソフトバンク・ビジョンファンドも、作9月に数億ドルを投資している。OYOは、Airbnbに次いで宿泊施設オンライン販売のグローバル プラットフォームになりつつある。“売り”(セールスポイント)はテクノロジーのサポート。 

 

10. グーグル、バケーションレンタルにVacasa追加」、「13. グーグルのホテル最低価格保証はあるのか?」を読んでみても、Google Tripの勢いも止まらない印象だ。Googleは、自身の事業のコアコンピタンスは、あくまでオンライン広告事業であり、旅行領域の拡大は、単にそれを保管するものだと言っているのだが・・・、タビマエ・タビナカ・タビアトのエンドツーエンドの旅行サービスをこれだけ多くシームレスに一気通貫に提供するとなれば、最早 立派な総合旅行会社となっていると言われても間違いない。(編集人)