海外事情

フォーカスライトJapanでは、Tnooz (tnooz.com) 並びにTravel Weekly (travelweekly.com)を含む海外主要旅行業界誌から、面白そうな業界ニュースを選別し日本語に意訳して、トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。この「海外事情 アーカイブ」では、TJのコラムに掲載したしたニュース以外の記事を、TJコラム発行日の3日遅れでアーカイブとして掲載しています。

海外事情 1016日号

 

Ø   航空付帯収入、10年で13

Ø   ウエブと店舗の融合加速

Ø   米政府、キューバ旅行に警告

Ø   KL、現地体験プラン販売

Ø   トリバゴ、トリプル買収

 

以上はトラベルジャーナル1016日号を参照ください。

 

 

Ø   Wego 新規資金調達

 シンガポールのメタサーチWegoが、最新の資金調達を実施した。調達額の総額は明らかにされていない。今回の資金調達先にはMiddle East Venture Partnersが参加した。その他の投資家には、中東の大手メディア企業のMBC, Tiger Global Management, Crescent Point Group, Square Peg Capitalが存在する。Wegoは、05年にシンガポールで設立、現在SINに加えDXBに2つ目の本社を置いている他、バンガロールとジャカルタに事務所を設けている。(TN 9/18 goo.gl/Kw8U1U)

 

Ø   航空会社付帯サービス運賃収入

 目的地は旅にとって最も重要であるが、航空会社の付帯サービス収入では、そう考えられていない。欧州・北アフリカ・中東の55目的地に路線を張るGermania航空は、目的地アクティビティーのアグレゲーターであるTrip Republicと提携して、ツアーからスポーツイベントまでの目的地ツアーとアクティビティー(T&A)の販売を開始する。Trip Republicによれば、現在T&A市場の50%がオンライン販売で、その45%が第三者予約システムを利用している。ここでは多種のT&Aプロダクトの集積とパーソナリゼーションが重要となる。家族連れなのか、ファーストタイマーなのかリピーターなのかによって、T&Aプロダクトの提案が異なるからだ。Trip Republicは、ホワイトレーベルのT&Aオンライン予約エンジン(OBE)を航空会社に提供する。オンライン予約の受付の他に、もちろんプロダクトの提案も実施できる。航空会社は、自社のネットワークがカバーする寄港地(目的地)のT&Aプロダクトを販売して、付帯サービス運賃収入を増加させることができるのだ。CarTrawlerIdeaWorksの航空会社付帯サービス収入番付の報告書では、トップ10航空会社の収入は280億ドルで、10年前の21億ドルから10倍以上も大幅に増加している。航空会社は、T&A収入のポテンシャルに未だ気がついていない。(TN 9/19 goo.gl/Y34xVp

 

Ø   ヒルトンポイントでお買い物

 ヒルトンのロイヤルティークラブHilton Honorsの会員が、貯めたポイントをAmazonでも使えるようになった。これは、Hilton Honorsの今年に入ってから第4番目の新プログラムで、Amazon Shop with Pointsと呼ばれている。ポイントを利用してAmazonで買い物をする場合は、Hilton HonorsアカウントとAmazon.comアカウントを一度だけリンクさせる必要がある。このプログラム以外には、Points Pooling: 10名までの会員のポイントをプールできる、Diamond Status Extension: Diamond Statusの更新に必要なポイントが不足する場合、1年間だけ延期してポイントの継続積算を可能にする、Points & Money Rewards: 褒賞を獲得するためにポイントと現金の併用を可能にする。

 他の大手ホテルも、Hilton Honorsと同じような少数ポイントの利用を可能している。ほとんどの大手ホテルは、ホテルのポイントの代わりに航空会社のマイレッジ獲得のオプションを設定している。Marriott Rewardsでは、ポイントを、北米の小売店や会員が知っているレストランのほとんどで使えるギフトカードに交換できる。Hyattでは、スパトリートメントやレンタカーに使える。IHGHoliday Innブランドでは、83年からポイント交換用の、フードプロセッサから自転車までの商品カタログを用意している。

 ホテルが他社の商品を販売するのには、至って簡単な理由がある。あまりにも多くのロイヤルティープログラムの利用により、無料宿泊券獲得に必要なポイント獲得が困難になっているからだ。航空のマイレッジの場合は、特定航空会社に集中して利用することが比較的容易であり、ホテルのポイントよりもずっと容易にマイレッジを貯めることができる。ホテルの場合は、多分に会議やイベント開催地に近いホテルを選定する傾向が強いので、特定ホテルを集中して利用するのがどうしても難しくなる。異なるホテルの宿泊が多くなれば、異なるロイヤルティープログラムへの参加が多くなり、どれも結局十分なポイントを貯めることができず、残った少数ポイントを無駄にしてしまうことになる。そこで、ホテルは少ないポイントでも使える方法を編み出したわけだ。ホテル以外でも少数のポイントを使えるようにしている。UA航空では、少ないポイントでも品質の良い商品との交換を可能した。またApple社と提携して、映画や音楽やMac商品との交換も可能にした。(TN 9/19 goo.gl/Y8jbFW)

 

Ø   エアビーのレストラン予約増加

 大手ツーリズム・レンタルプラットフォームであるAirbnbの最新のレポートによれば、同社の世界のレストラン予約が16年に65億ドルに達した。特にロンドンが大きくその観光消費が、169月から4.43億ポンドから5.22億ポンドに20%近く増加した。最近の傾向として、都心のホテル街から住宅地域へ滞在がシフトしているので、郊外のレストランの増収に繋がっている。Airbnbを利用する旅行者は、目的地の家庭に滞在して完全に地元住民の気分になることを望んでいるというのだ。このレポートによれば、43%の消費は顧客が滞在した施設の近くで消費されている。半分以上のAirbnb利用者が、安い施設に宿泊し浮かせたお金を滞在地のお店で食料や雑貨品を購入しているので、地域経済への貢献は大きい。レストラン予約増加は、Airbnbのレストラン予約アプリResyとの提携開始と符合する。このアプリは、現在の米国のレストラン紹介から地域の拡大に注力すると同時に、予約時における言語の問題も除去してくれる。(travelandtour.com 9/25 goo.gl/VWiYys)

 

Ø   パーソナリゼーションが重要

今日の旅行者は、シームレス且つパーソナライズされた体験を期待している。しかし全ての旅行ブランドがこの期待に応えていない。旅行サイトは、顧客の旅行履歴を勘案して宿泊施設や航空便や目的地のアクティビティーを提案してくれる。しかし、それはパーソナライズされた提案にはとってもなっていない。パリに行ったことがあるからと言っても、必ずしも欧州に行きたいわけでもないし、週末短期都市訪問旅行に出かけたからと言って、また同じような週末短期旅行をしたいかどうかはわからないのだ。それよりも、全く異なる旅をしたいのかもしれない。では、旅行ブランドはパーソナリゼーションを進めるにはどうしたら良いのだろうか?

 最良のパーソナリゼーションでは、単に顧客を知るだけではなく顧客が置かれている状況をしっかり認識することが必要だ。顧客サービスで航空便遅延の最新情報を知りたがっている顧客に、レストランやガイド付きツアーの提案をしても始まらない。顧客はどのような方法で旅行ブランドと関わっているのか?顧客はなんと言っているのか?どんなことを質問しているのか?これら全ての情報を集めれば、各顧客の真のニーズの全体像の把握が可能になる。顧客がソーシャルメディアで遅延便に不満を述べているのであれば、ブランドはその不満を察知してその対策を直ちに講じる必要がある。

それに加えて、顧客との価値あるそして意味深い会話も必要となる。構造化されていない顧客との会話記録の蓄積は、顧客を知るうえで金の山の宝庫となる。しかし、それを効果的に分析し理解しアクションに結びつけるためには、テクノロジーによる支援が必要となる。

 チャットボットやバーチャル・アシスタントは、顧客のセルフサービスを支援する有効なチャネルとなる。より進化したセルフサービスのテクノロジーは、自然言語を理解して顧客へ役に立つ的確な正確な案内をする。例えば、家族の緊急事態発生で来週の帰路便の取り消しが必要になった顧客が居たとしよう。待ち時間の長いコールセンターに連絡するより、航空会社のチャットボットにコンタクトして「来週のBOS便の予約を取消したい。どんなオプションがあるのか?」と問い合わせれば、チャットボットは予約記録の詳細を分析し、顧客に取消だけなのか再予約が必要なのかを問い合わせ、顧客が再予約を希望すれば、好ましい時間帯と座席クラスに配慮し、この特定の状況に相応しい代替便を自動予約してくれる。単にパーソナライズだけではなく、ストレスフルな個人的状況に置かれた顧客の強力な助けになってくれるのだ。

 スマートなチャットボットやバーチャル・アシスタントは、多くの場合有効なコミュニケーションの手段となるのだが、時々はヒューマンタッチを代替できない。質問が複雑過ぎる場合や、顧客が担当者と話したがっている場合がそれだ。従って、セルフサービスのツールの導入には、担当者へのシームレスな電話連絡への移行手段を設けなければならない。この場合は、担当者には状況を把握できる今までの全ての情報が連絡されて居なければいけない。顧客は何度も同じ質問をするのに飽き飽きしているのだ。多くの人にとって、手配や旅はストレスフルな時間だ。旅行ブランドが顧客とより良い関係を構築すれば、顧客のリピート率も一層向上し常顧客となってくれるチャンスもそれだけ増加する。単に旅の提案をするだけでなく、顧客を真に知ることを開始する時が到来している。(TN 9/21 goo.gl/4ejDwj)

 

Ø   アマゾン入門書、小売と航空予約

 IATA NDCと、航空会社がAmazonの様な思考方法を採用して小売業となるべきだという考えが、依然として業界人の間で話題に上っている。そして航空会社とITプロバイダーも同様に、航空便流通をAmazonと関係付けて考えている。IATAの報告書「将来の航空会社流通 2016年〜2021」は、2021年の航空会社は、テクノロジーとデータ分析と小売業の会社が、偶々航空機を運航している様な会社になると予測している。Pan AmTWAよりも、GoogleAmazonとより多くの共通性を持った会社となるだろうと言っているのだ。

 数十年にわたる、GDS経由による流通能力不在の管理と中核IT機能の外注化により、ほとんどの航空会社がデジタル時代への移行能力を欠いている。しかしこれだけが問題なのではない。航空便や付帯サービス販売に使われている今日の技術インフラは、極めて競争と経済的プレッシャーが限られている環境下で、しばしば国営の、フルサービス航空会社の、ほんの僅かだけの(IATA管理の)運賃と予約クラス販売用に設計されている。デジタル化が20年〜30年も遅れてしまっている。このテクノロジーでは、デジタル時代に十分に適合できていない。この結果、多くの航空会社が最先端のデジタルインフラを調達しインストールに必要なノーハウを持っていない。

 インタネットをベースとしたソフトウエアとハードウエアのテクノロジーが、消費者が完全に満足するデジタル・ショッピングの体験を提供している。レガシーのテクノロジーとの大きな違いの一つは、変化のスピードである。今日のテクノロジーは、新サービスが数百万のユーザーに数日間であっという間に使われてしまうスピードだ。消費者は直ぐに順応し、即座に新機能を採用し、その結果、以前に使用していたお気に入りや作業手順を捨て去ってしまう。柔軟性に欠けたレガシーなテクノロジーに縛られた企業は、大きなダメージを受けること必定である。幾つかの航空会社は、急速に変化する顧客の要求に同期を取れないリスクを抱えることになる。幾つかの航空会社は、テック開発促進に大胆に対応しているが、現在のペースに着いて行けない航空会社は、キャッチアップに大幅に遅れ取り残されてしまうかもしれない。

 Amazonは、最初の真のインターネット・ブラウザーが導入された1年後の94年に創立した。創立者のJeff Bezosは、デジタル化によって書籍のオンライン販売をすることを決めた。オンラインのコマースに必要となるテクノロジーが急速に変化していたので、成功するかどうかは分からなかった。Amazonの最初のホオームページは、明らかに現在のものとはかけ離れている。

 Jeff Bezosは、歴史に残る最も成功した経営者の一人であるが、営業の初日から試行錯誤しなければならず、事業の改革に1日たりとも休まず取り組まなければならない終わりのない旅が始まることを知っていた。であるから、彼にとっての「Day 1」は決して終わらない。

 今日、amazon.comでは、新しい製品や機能やアイディアが継続してリリースされている一方で、1日に数千の開発が存在する。テストが(そして真のテストに要求される敏捷性が)AmazonDNAだ。我々の業界との最大の違いは、ほぼ確実にほとんどのテストが失敗に終わるにもかかわらずそれを真摯に実行していることだ。コンサルタントや研究者やその他の専門家たちが「テストが重要だ」と言っているのとはわけが違う。実験と敏捷性とリスクを恐れない社内文化を作れない航空会社は、顧客を喪失することになるだろう。

 燃油価格が低下し、景気が回復し、需要が堅調なので、航空会社の幹部は安定経営に自己満足し始めている。これが危険だ。EU域内では、10年から15年の間に、LCCがほとんど50%のシェアを奪ってしまったことを思い出すが良い。小売業のeコマースに慣れ親しんだ消費者に対してデジタルのショッピング体験を提供し、域内の航空市場に極めて大きな破壊的な影響力を行使した。航空業界に対する次の破壊的影響は、巨大なものとなるだろう。それは、強力なブランド力とテック能力を備えた航空会社よりもずっと顧客を知り尽くした企業たちによってもたらされることになる。

 供給過剰に対応するか、またはこのような企業たちの強力な交渉力に直面する航空会社は、彼らのブランド名による在庫の明け渡しを余儀なくされるだろう。大手ツアーオペレーター、クルーズ船会社、ホテルのブローカー、あるいは完全に異業種のプレイヤーたちが、顧客データ管理と分析に関する詳細の専門知識を伴った総合テクノロジー能力をベースに、自社のブランド名で航空座席を販売し、自身の事業を強化することを想像してみたら良い。

 航空会社の対抗策の一つは、在庫や全データの提供に対する完全な管理権と、自由で制限されない流通チャネルの管理権を獲得することである。どのプロバイダーと提携するか、どんなテクノロジーを導入し利用するかの決定では、現在の運営の安定性と詳細に大きく焦点を当てるよりも、将来の難問に対処し支援してくれる信頼おける相手を選ぶべきである。既存の籠に多すぎる卵を入れるよりも、我々が理解していないか航空会社流通で未知の幾つかの(あるいは多くの)卵を複数のバスケットに取っておくことが鍵となるだろう。

 NDCがパーソナリゼーションの全てとは限らない。全米小売連盟は、パーソナリゼーションよりもセグメンテーションがより重要だと言っている。Amazonはパーソナリゼーションの小売の雄だと言われているが、16年に170億ドルもR&Dに投資し、そして「customers who bought this, also bought this」を考え出している。Wow、これは「貴方の購買履歴に基づき、次に購入するのはこれです」からは程遠い。Amazonはステップバイステップで

改革していることがわかる。航空会社もこれを見習うべきだ。NDCの原則は、自分が販売しているものを熟知し、顧客が自分の販売しているものを知る一方で自身の顧客をより理解し、シンプルな総合的な販売秩序を作り出してくれる、航空会社にとって付加価値創造の良き基盤となる。

 単純を維持して愚直になれ。何を達成したいのかを明らかにせよ。消費者が欲しがるものを作ることができるようになりたいだろう。消費者にショッピングとカスタマージャニー(顧客の購買行動)に沿っての時間、チャネル、デバイスを選択させることができるようになりたいだろう。消費者をよりよくより深く知りたいだろう。自身の商品提供を、販売促進と特別販売の要素を勘案して、容易に素早く調整できることができるようになりたいだろう。自身の商品やサービスを売ることができるソフトウエアや、あるいは商業的に実行可能な方法で売ってくれる第三者と契約したいだろう。まさにAmazonのように。多くの老舗の百貨店は、当初はオンラインのコマースを自分たちとは関係ない複雑極まるものだと考えた。それから数年してAmazonが登場して、小売のランドスケープを一変させてしまった。

航空便販売は複雑過ぎて、Amazon流の小売販売手法にはなじまないという一つの議論がある。そうかも知れないが、それは航空業界がそのように複雑にさせてしまっていからだ。航空便の購入がいとも簡単にできる時代がすでに到来している。「旅行のAmazonAmazon if travel)」が望ましいのかあるいは可能なのかどうかの議論も継続するだろう。しかし、全ての事業者はAmazonのアプローチから学ぶことができる。例えば、Jeff Bezosの「Day 1」アプローチを自家薬籠中のものとした航空会社は、より柔軟に、既存顧客に密着して新規顧客によりアピールするだろう。彼らは、次の破壊者たちの波の到来にもより準備良く対応できるだろう。この波はすでに形成しつつある。(TN 9/21 goo.gl/EB5AVo)

 

Ø   ウーバー、新規ライセンス停止

 ロンドン交通局は、922日、Uber(企業価値700億ドル)がプライベートのカーハイヤー事業者としての適格性に問題があるとして、新規ライセンス発行を930日から停止すると発表した。Uberは直ちに裁判所に控訴をすると言っている。控訴期間中は運営の継続が可能になるため、Uberの利用が即できなくなるわけではないが、Uberにとって利用者350万人と運転手4万人を数える都市におけるライセンス更新停止の措置は、利用者と運転者の双方にとって大打撃となるだろう。ライセンス更新停止措置の背景として、Uberが使っているGreyBallソフトウエアの存在がある。このソフトが、当局のフルアクセスを遮断して、行政的管理と法の適用を妨害していると言われている。法廷での争いの決着には数ヶ月間がかかるだろう。(Guardian 9/22 goo.gl/eimX4q)

 

Ø   航空便メタサーチ

 メタサーチが、大きな問題に直面している。航空便を探している多くの旅行者をサイトに引きつけているが、ユーザーが一度航空便を選択するとサイトを黙って去って行ってしまうのだ。彼らの横断検索機能は申し分ないが、実際に顧客データを所有していない。予約行為のトランザクションは、顧客データを保有しているサプライヤーかOTAで完結する。パーソナリゼーションの重要さが叫ばれている今日、それに将来のAIの進化を勘案すると、顧客のビッグデータを所有していないことは、メタサーチにとって大きな損失となる。サプライヤーである航空会社の機嫌を損ねてはならないメタサーチにとって、この状況を変えることは困難だ。それは心もとない均衡関係なのだ。

 航空便メタサーチは、競争力強化と差別化をするために革新的UXの開発に巨額の投資を行い運賃トレンド(つまり運賃のアップ&ダウンの“farecasting”)を追跡し、そして信じられないほどの確度の高い将来運賃の予測を実施している。それ故に多くのサイト訪問者を獲得し、彼らに効率良い運賃比較サービスを提供しているのは何も驚くことではない。

 しかし、旅行者は、検索結果のモバイルアプリ表示にちょっと時間がっかり待たなければならないことがあっても、メタサーチの最良のエクスペリエンスを楽しみ続けているのだろうか?また航空会社は、良いコンバージョン率と最適アップセリングの能力を伴ったディープリンクの常時アップツーデートを実施しているのだろうか?現在のメタサーチのモデルでは、持続可能でないと思う単純な理由で、旅行者は他のサイトにたやすく遷移してしまうことになる。しかし以下の4つの主要な影響力が、この不安定な均衡を解消しつつある。

 

   素早いモバイル体験が不可欠

 一度航空便が選択されると、予約するためのランディングページは、大抵は最適化から程遠い。検索から予約への移行は潜在的に緩慢で、面倒で、不統一で、時々は価格の不一致さえ存在する。価格、チョイス、ブランドなどの典型的な属性が、いつも消費者の選択の際の大きな役割を担うことになるが、モバイルが市場を席巻するようになってからは、スピードと単純さが、意思決定要因の鍵となる程大きな影響力を発揮するようになりつつある。しかし、ここには隠された機会が存在する。時間最適化が正しく実施されるならば、モバイルのかってないほどの制約があるにもかかわらず、メタサーチはいくつかのパーソナリズした商品計画を実施することができるだろう。

 

   スカイスキャナーがついに事業利益を立証

 最近、Skyscannerが新たなDirect Bookingのビジネスモデルで、コンバージョンをWeb20%、モバイルで50%向上させたと言っている。これは、航空会社に対するコンバージョンの貢献を立証しただけでなく、付帯サービスの販売を促進し伝統的モデルが破壊しつつあることを示している。

 ほとんどのメタサーチは、顧客の保有とサプライヤーとの友好関係の間の難しい均衡に対応するために、新たなビジネスモデルを考慮する必要性のかすかな気配を既に見せつつある。Skyscannerは、その先頭に立っている。Steve Hafner (Kayak 共同創立者兼CEO)は、この(OTA)動きはまだ始めていないが少し考慮する必要があると言っている。

 GoogleOTAになるつもりはないと言っているものの、LHVirgin Americaなどの提携航空会社の予約の代行支援をしている。その一方で、ExpediaPricelineの大広告主を遠ざけさせないように努力している。(ExpediaPricelineの両社合計で16年に35億ドルのオンライン広告費を使っている。)

 

   NDCが新たな商機を切り開く

NDCは、ゲームチェンジャーだ。BA, AYなどの幾つかの航空会社が、メタサーチにNDC APIを公開して先頭集団にいる。これは、SkyscannerKayakが彼らのアプリでサプライヤーのブランド名を使ってシームレスに予約することができることを意味している。このアプローチは、ネイティブのアプリ(ancillary teasersを含む)とほとんど見分けがつかない体験に導くだろう。また開発の観点からは、AirShopping, OrderCreateあるいはSeatAvailabilityリクエストなどのNDC動詞のおかげで、投資を保護することができるだろう。最終的にNDCは、幾つかのプレイヤーたちに古臭い「quick search」(主にcity-pairsと旅行日)を捨て去り、advance searchスクリーンを導入すること可能にする。そして超過手荷物、取消の可不可、アップグレードなどを含む全てのオプションの真の比較を目の前に表示してくれる。

 

   中国がモバイルの実行を証明

 モバイルオンリーあるいはモバイルファーストにより中国が一歩先んじて、世界基準(ベンチマーク)となっている。この大きな影響力を行使して西欧に進出し始めている。

中国大手OTACtripが、世界トップのメタサーチの1社であるSkyscannerを買収したのは驚くことではない。Ctripの予約機能を伴った新Skyscannerの立ち上げて新たなビジネスモデルの開発を目指しているのだ。中国最大手メタサーチQunarは、既にメタブッカーになっている。そのシームレスに迅速に完全管理の予約体験への延長は正しビジネスモデルの動きである。

 以上の4つの動きを念頭に置くと、一つのことが明白になってくる。それはオンラインのランドスケープが変わりつつあるということであり、航空会社とメタサーチは同様に事態の進展に順応し備える必要がある。その他のチャネルのコンバージョンやイールドに影響を与えることなくリーチを増加するためにNDCを使って選択的に(APIを)開示する必要がある。さらに重要なことは、もし航空会社がメタブッキング時代にも関係を持とうとするならば、エンドツーエンドの体験、すなわち - 旅行日の付帯サービス予約、全てのモバイルタッチポイントにおけるデータに基づくパーソナリゼーション、旅行途次におけるオプション変更を伴う先行サービス、頻繁旅行者やそうでない旅行者の両方に対する関連したロイヤルティーの提供(例えばアップグレードのマイレッジによる支払い) – などで革新し差別化しなければならない。しかし間違ってはいけない、サプライヤーは自身の在庫と顧客を依然として保有するだろうが、全ての関連するプレイヤーたちと、ますます共有するようになる。メタサーチ市場は変わりつつある。メタのプレイヤーや航空会社が強化されたビジネスモデルに対応するか失敗するかどうかは、たった1つ、即ちいかに早く新たな状況を受け入れて調整できるかだ。(TN 9/26 goo.gl/xjrLH2)

 

Ø   フィンエアー付帯サービス販売

 フィンエアー(AY)が、GDSベースの付帯サービス販売で中国TravelSkyと提携し、アリペイによる機内販売決済を導入した後で、今度はWeChatにチャットボットを組み込んで付帯サービス販売増収のための予測解析に活用することを計画している。

(注)予測解析(predictive analysis)とは、過去のデータを用いて次に起こりそうなことを予測する手法である。

 AYは、付帯サービス収入の20年までに倍増させることを計画している。16年の売り上げは1.25億ユーロ(前年同期比+21.6%)で、その内アジアの売り上げが2,750万ユーロと全体の22%を構成。最近ではAYが北アジアと欧州の架け橋になっており、中国や香港の付帯サービス収入が増加している。航空会社は、付加価値サービスからの利益最大を目論で、可能な限りの全てのチャネルのできるだけ多くの販売タッチポイントにおけるオムニチャネル販売を試みている。AYでは、Finnair.com, Finnair app, Nordic Sky Wi-Fiポータルで付帯サービス予約を可能している他、以下の増収策を導入しつつある。

      Amadeus DAPI(デジタルAPI)ベースの新モバイル予約エンジン開発(β版)

      NDC利用のSkyscanner接続

      FacebookのチャットボットFinnの立ち上げ

      WeChat利用とAIと人間のコンビネーションによる顧客サービス開始

      アリババの旅行部門Fliggyへの出店

付帯サービス販売以外では、Blacklaneハイヤーと提携したドアツードアサービスや、TripAdvisorの子会社Viatorの目的地T&A商品販売などにも手を出している。

 Amadeusは、オムニチャネル販売戦略により、世界の航空会社は20年までに550億ドルの付帯サービスの増収が可能だと言っている。そして予測解析などの旅行テクノロジーの改革により更に785億ドルの増収ができると言っている。(TN 9/27 goo.gl/Cp94Da)

 

 

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