海外事情

フォーカスライトJapanでは、PhocusWire Daily (phocuswire.com) 並びにTravel Weekly (travelweekly.com)を含む海外主要旅行業界誌から、面白そうな業界ニュースを選別し日本語に意訳して、トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」とTD 勉強会(e-rtb.com)に掲載しています。TDTravel Distribution)勉強会の「海外事情 アーカイブ」では、TJのコラムに掲載したニュース以外の記事を、TJコラム発行日の3日遅れで掲載しています。 

   

 ■2018年4月2日 お知らせ 

 

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JAMR海外事情 120日号

 

「アメニティ」という言葉が目立った。

1.(TJ) シェアアメニティー増加」「2.(TJ)宿泊サイトもアメニティー強化」

3.(TJ) 新興ガイドツアーに1.3億円」の3 つのニュースだ。1.のニュースでは、ゴルフやビーチなどのホストの会員権のシェアリングが開始すると予測。2.では、HotelByDayが、稼働率が40%と低く、余り使われていないホテルのアメニティ(スパ・プール・キャバナ、ジム・フィットネスルーム)を販売する。

3.の記事は、新興企業のDomioがアメニティーそのものを専門に販売する。ここでのアメニティーは、アパートのリビングルームにおける、ミレニアルやグループ旅行者向けにアピールするアメニティー(娯楽)が販売対象となる。E2E(エンドツーエンド)の様々な旅行パーツをシームレスに繋いで、トラベルジャーニーの全てのタッチポイントで、パーソナル旅行の提案をするわけなので、当然、アメニティー販売も強化されるというわけだ。

 

今週号では、年の変わり目にあたるのか、2020年のトラベルの予想や期待の記事が多かった。「1.(TJ) シェアアメニティー増加」、「6. 2020年の旅行マーケティング進化」、「11. 2020年、エアビーの年」、「14. 2020年の空港」がそれらだ。いずれの記事も、トラベルテックのイノベーションの進化や進展に加え、新ビジネスモデルの誕生を予測している。旅行は、右肩上がりの持続的成長が約束されている数少ない産業の一つであるので、どの記事を読んでも将来の明るい展望と新たなイノベーションに期待をかけている。特に世界の人口の半分以上が集中するAPAC市場の期待は大きい。(編集人)

 

目次

1.     (TJ) シェアアメニティー増加へ

2.     (TJ) 宿泊サイトもアメニティー強化

3.     (TJ) 新興ガイドツアーに1.3億円

4.     (TJ) キュナードが寄港地観光強化

5.     (TJ) アメックスGBTが増資

以上は、トラベルジャーナル120日号FROM THE WORLD海外事情をご覧ください。

 

6.     2020年の旅行マーケティング進化

7.     エアビー、ホテルに影響

8.     アマゾンの旅行販売

9.     ビーチー、100万ドル調達

10.   トラベルファン、700万ドル調達

11.   2020年、エアビーの年

12.   ガイデッドウオーク、100万ユーロ調達

13.   バカサ、レゾートロッジングカンパニー買収

14.   2020年の空港

 

6.   2020年の旅行マーケティング

世界の旅行市場に流れ込む金は8.8兆ドルに上る。旅行のブランドや旅行会社が革新的なマーケティングを先取りしている傾向があるのは驚くべきことではない。旅行業界が、新たなテクノロジーと市場の変化を対応し利用し他の産業をリードしている。この傾向は2020年にも継続するだろう。トラベルマーケターたちは、以下の主要な6つの戦略と戦術のイノベーションの変化をリードしている。

 

(1)  ファンネル全体の観察 Taking a full-funnel view

予約発券の手配(トランザクション)に関わるメディアプランから、旅行計画ファンネル全体を包括的に捉える方向にシフトしている。メディアミックスを拡大し、ファンネル上部の旅行計画段階から顧客獲得に動いている。

 

(2)  コンテンツとインフルエンサーとの提携

Deepening content and influencer partnership

コンテンツ・パートナーとインフルエンサー重視が2020年にも継続する。旅行のインスピレーションや旅行目的地のアドバイスを求めている人たちへ訴求するため、適切な編集者と豊富な個性選びが重要視されている。トラベルマーケターは、彼らとの長期的な関係樹立に務めている。

 

(3)  顧客のクオリティーとコミッションの連動

Connecting commissions to customer quality

旅行ブランドとコンテンツ・パートナーとの提携が進化している。多くの数の顧客のリーチや獲得から、顧客のクオリティーとか究極的なライフタイムバリュー(LVT)に基づいた報酬の支払いに移行している。このシフトに対応して、LTV、グロスマージン、オキュパンシーなどに基づいたコミッションのシステムが開発されている。

 

(4)  モバイルのメトリックスの把握

Harnessing deeper mobile metrics

カスタマージャーニーにおける顧客の中で、エンゲージメントとコンバージョンをどのように追跡し、計測してアトリビューティングするかが再考されている。これは、今まで以上に、メディアやパートナーのプロパティで、旅のモバイル部分のデータを把握することを意味する。これは、ほとんどのブランドのアトリビューションプランに非常に欠けている領域だ。しかし、モバイル予約の増加と、パートナーマーケティングチャネルへの依存度の高まりを考えると、これらの接続は適切なキャンペーンの最適化に不可欠だ。

 

(5)  詐欺の撲滅 Cracking down on fraud

パートナーシップを含むデジタル旅行マーケティングの成功はエキサイティングであるが、それはまた不味いオペレーターの注目を集める事にもなる。

旅行ブランドは真のROIを理解し、最も収益性の高いパートナーに報いるため、このチャネル内で不正行為を排除するために協力する必要がある。 これにより、正当なパートナーがすべての正当な取引に対して信用を得られるようになる。

これは、アプリやその他の詐欺が世界で最も多い中国や東南アジアの旅行マーケティング担当者にとって特に重要。

 

(6)  ロイヤルティの体験化 Making loyalty more experimental

ロイヤルティプログラムを通じて顧客の生涯価値を高めることに関して常に先駆者であったトラベルマーケターは、これらのプログラムを新しい顧客のニーズに対応させることで引き続き他をリードしている。

旅行のロイヤルティプログラムは、単純なポイントベースのおまけや割引だけでなく、顧客のライフスタイルに対応する、より没入型のカスタマイズ可能なロイヤルティ報償プログラムにますます移行している。

2020年には、視野を広げ、新しいパートナーシップを構築し、デバイスをまたがる特性をきっぱりと 把握し、顧客とのより深い関係を構築する。

(著者はCustomer success director at Partnerize Lauren DeMetro(PWD 12/16 https://bit.ly/34Zc8Xy)

 

7.   エアビー、ホテルに影響

 

2018年にエアビーは、ホテルともろに競争する高級ホテル販売のAirbnb Plusを立ち上げた。豪華ホテルブランドは、エアビーと競合するホームシェアの領域に参入した。そしてエアビーは、同社の最も成功した領域であるExperiencesに踏み込んだ。2016年に立ち上げたこのサービスの予約は2018年には7倍に増加した。Gartner L2レポートは、豪華ホテルがエクスペリエンスの案内と目的地ガイドを編集して顧客のニーズに対応していることを報告している。Gartnerは、ホームページから目的地ガイドにアクセス可能したホテルが43%、エクスペリエンスの案内は31%それぞれ増加したと言っている。ホテルは宿泊サービスに止まらずに目的地のエクスペリエンスをますます重視している。

OTAもエクスペリエンスの領域を強化している。エクスペリエンスと目的地ガイドを彼らのサイトに追加し、旅行の全てのワンストップショップを可能している。TripAdvisorは、ホテル予約以上にエクスペリエンスと旅行コンテンツにフォーカスするために2018年にサイトを再設計した。豪華ホテルは、目的地のエクスペリエンスのオファーを強化することで、OTAやエアビーとの競争力を強化している。(Gartner.cim 12/16 https://gtnr.it/37mnJ4n)

 

8.   アマゾンの旅行販売

旅行マーケティングは、その歴史の中で非常に重要な瞬間にあり、業界のほとんどのブランドはある程度これを認めている。Googleは、検索、ショッピング、現在の予約をカバーするこの分野のパワープレーヤーとして成長を続けており、同様の規模の代替の顧客獲得チャネルがないことは、それに依存している人々にとって大きな関心事である。

インスピレーションのためのInstagramや検証のためのFacebookなど、顧客の「ファンネル」の他の部分で役割を果たすニッチチャネルは、時間の経過とともに影響力が見られたり減少したりすることがあるが、西半球の旅行者をターゲットにしたいブランドにとっては、否応無しにGoogleへの依存が存在する。

この状況を打破しようとする動きが活発になりつつある。現時点で明らかなのは、新しい旅行固有のサービスの創造ではなく、Googleの代替として出現する可能性が最も高いプラットフォーム(またはスーパーアプリ)になることだ。

Amazonは、これまでのところ(インドでのフライトサービスとバスパートナーシップを除いて)ほとんど手を出していないものの、最も有望な候補だ。

これには、旅行プロダクトの市場としての機能と、それ自体が巨大な広告プラットフォームとしての機能の2つの形式がある。Amazonをより広い旅行環境に導入しても、Googleを完全に損なうことはあり得ない。実際、検索の巨人が独自の戦略を直接販売に重点を置いた戦略に変える可能性がある。

先月のThe Phocuswright ConferenceでのPhocusWire Studioでのインタビューで、IntentRichard Harrisは、今後の選択肢と、旅行販売を確保するための新しいエコシステムでブランド、仲介業者、プラットフォームが直面する問題について説明している。(PWD 12/16 https://bit.ly/2Q8qGjD)

 

9.   ビーチー、100万ドル調達

Beachy – Phocuswrightカンファレンス2019でのSummit People's Choice Awardの受賞者 が、さらに100万ドルの資金を調達した。このシード2ラウンドにより、同社の現在までの総資金調達額は550万ドルになった。

Marc Saiontzによって設立されたSnowbridge Capitalがラウンドを支援した。

Beachy CEODavid Stangeは、2020年の利益計上の目標を達成すると語る。

米国のテネシー州に本社を置くこのソフトウェア会社は、リゾートの運営を合理化し、ビーチチェア、プールカバナ、ジェットスキーのレンタルを支援することで、ウォーターフロントの予約プロセスを改善している。同社は既に300以上の顧客を獲得、2020年には600に倍増することを望んでいる。新しい資金により、Beachyは新しい飲食のプロダクトに投資する。ホテルのプールやビーチでの飲食費チケット発行にかかる時間を50%削減することでゲスト支出を40%以上増加につなげることを目論む。(PWD 12/16 https://bit.ly/2Q2HIPT)

 

10.   トラベルファン、700万ドル調達

デジタルソリューション新興企業TravelFlan(香港)が、700万ドルの追加資金を調達した。シリーズAと合わせて990万ドルを調達したことなる。SPK AI Travel FundLazard Koreaが設立)がラウンドをリード、Linear Venture China, Radiant Venture Hong Kong, ITVSC Fund Hong Kong, SoSV, Chinaccelerator Artesian Capitalが参加した。調達資金は、IT開発とAPAC の新市場開拓に充当する。TravelFlan2016年に創立、現在3,000万の顧客を保有、2019年には5,000万顧客獲得を目標にしている。同社のコンセルジュ チャットボットのサービスは、旅行予約プラットフォームとしてユーザにリコメンデーションとエクスペリエンスを提供する。SamsungChina Mobileを含む10数社と提携、この地域の125社と提携協議をしている。(PWD 12/17 https://bit.ly/2u265EX)

 

11.   2020年、エアビーの年

過去10年間で、代替宿泊施設のセクターが大幅な成長を遂げた。Airbnbが先導、そしてOTAの爆発的増加と普及がこのセクターの成長のドライバーだ。より安価な、より快適なホテルの代替施設を求めている法人旅行者と、ホームアウエイホームを探しているツーリストと休暇旅行者の両方の消費者鬱積需要を極めて効果的に獲得した。これと並行して、施設のオーナーに対してハッスルフリーのサービスを提供するローカルの管理会社が激増した。正直言って、短期宿泊施設の予約、あるいは他人のプロパティの賃貸のどちらも決して容易なことではない。Airbnbが発表したIPOにより、2020年はこの業界のライフサイクルにおける決定的な瞬間となるだろう。規制環境の抜本的な変更から業界全体の専門化と標準化に至るまで、業界が克服しなければならない重要な課題があるが、以下は、次の10年で短期レンタル業界を特徴付ける5つの主要な傾向である。 少なくとも私の考えでは、この来年が代替宿泊業界の「ローリング・トウェンティーズRoaring Twenties(狂騒の20年代)」の到来を告げるのではないかと疑っている。

 

1. 2020年はAirbnbの年となり、代替宿泊施設業界の転換点となる

Airbnbの上場とオリンピックのスポンサーのニュースが、この業界に対する世界の耳目を注目させ、グローバルの旅行とホスピタリティーと不動産の破壊的勢力としての揺るぎない地位を確立した。そのため、このプラットフォームは世界中の新しいゲストやホストからの信頼と採用を獲得し、前例のない成長段階に拍車をかける。ただし、この業界は本質的にマルチチャネルであるため、Airbnbの成長と認知度の向上は、すべての主要なOTAのリスティングを促進させ、世界の業界全体に利益をもたらす。

 

2. ビッグバン、不動産とホスピタリティーと旅行の融合に拍車がかかる

Airbnbが上場し、FacebookAmazonGoogleEbayNetflixなどに加わると、プラットフォームに対する自信が高まる。新しいゲストとホストの採用を促進することに加えて、2番目の大きな結果は、不動産およびホスピタリティプレーヤーが代替宿泊施設および短期賃貸によって提供される多数の機会を受け入れようとする準備が整うことである。地元の短期レンタル需要をより有効に活用し、ポートフォリオ全体でより多様なレンタルチャネルを探索するために、主要なグローバル不動産プレーヤーが戦略を拡大することを期待する。同様に、大小さまざまな伝統的なホテルチェーンは、この急速に成長する代替宿泊施設セグメントの多様化と足場の獲得を目指す。

 

3. 形を整える:業界全体の標準化と品質管理を期待

代替宿泊施設の将来の成長の中核である消費者の信頼と信用が、Airbnbのビジネスモデルは潜在的なIPO投資家から精査される2020年の、主要なフォーカスエリアになると期待している。Airbnbは、最近の悲劇的なハロウィーンの銃撃事件に対応して、2020年末までに700万件のリスティングを確認することを公約したが、プラットフォームの持続可能な将来の成長を確実にするために必要な信頼のレベルの発展と維持のための長期的戦略は何かという差し迫った問題が存在する。Airbnbにスポットライトが当てられる一方で、投資家は、市場機会、競争上の脅威、最終的にはAirbnbIPOにおけるバリエーション評価をするために、競合他社(Booking.comExpedia / VrboGoogleなど)が追求する戦略とイニシアチブを評価する。OTAは、提供される宿泊施設の品質と安全性の向上と、より一貫したゲストエクスペリエンスを提供するために必要な標準化のための、彼らのプロダクト戦略に集中することを期待している。

 

4.規制2.0:より効果的な地域の規制とコンプライアンスの監視を強化するための専用の技術およびデータソリューションの台頭

Airbnbの将来の成長に影響を与えるリスクと課題のIPO前の精査は、既存のビジネスの正当性と、将来の規制の変更の影響を明らかにする。これにより、既存の規制上の課題と制限の解決に焦点を当てた新しいテクノロジーとデータソリューションの機会が開かれる。 2020年、規制当局は、代替宿泊施設が地域社会に及ぼす社会的および経済的影響を客観的に理解することができるソリューションの実験を開始し、初めて将来の規制に関する意思決定を経験的に知らせる。したがって、これらのツールは、ホストとそのプロパティマネージャーによるローカルコンプライアンスのより効果的な監視とポリシングへの扉を開く。

 

5. 申し訳無いWeWork:「マスターリース(転貸を前提とした賃借)」を利用する事業者の資金は枯渇する

WeWorkの価値低下と、WeWorkに追随する可能性が高い他の過大評価されているSoftBankの多数の資金提供企業を勘案すると、成長のために同様の「リースアービトラージ」プレイに依存している、収益性の危うい運用上複雑なビジネスモデルに対する投資家の投資意欲が衰退している。市場での不動産の供給が常に増加するにつれて、占有率を獲得するための競争が夜間料金を引き下げ、オペレーターのマージンをさらに圧縮する。 長期リース負債にさらされているため、これらのビジネスはすぐに適応または消滅する大きな圧力にさらされるだろう。

 

結論

将来、2020年を明確な転換点として振り返るだろう。世界が我々の生活と旅行の方法に根本的な変化を経験した年だと。代替宿泊施設セクターは成長し、これまで傍観者として動きを待っていた人々を活動家にするだろう。次の12か月は忙しいので、休暇期間中は十分に休んで欲しい。

(筆者:Guy Westlake, Lavanda創立者、Professional Host Alliance会長)

(PWD 12/17 https://bit.ly/2Q6gec7)

 

12.  ガイデッドウオーク、100万ユーロ調達

チップベースのガイド付きツアーのスペイン新興企業GuidedWalkがシードラウンドで100万ユーロ(約1.3億円)を調達した。新興企業アクセラレーターのSeedRocketが基本的な支援投資家で過去1年半シードラウンドをリードしている。このラウンドでは合計50万ユーロのparticipatoryローンを含む。

20208月にはシリーズAラウンドの資金調達を予定している。GuidedeWalkは、pay-what-you-please(或いは無料)のウオーキングツアーで、ツーリストがガイドにツアー終了時点で、ガイドの案内の満足度に呼応したチップを支払うシステム。2017年設立のGuidedWalkは、100ヶ国近くの国々に展開している。2019年のPhocuswright EuroppeBattlegroundPeople’s Choice Awardカテゴリー第2位を受賞。(PWD 12/17 https://bit.ly/35bw4q5)

 

13. バカサ、レゾートロッジングカンパニー買収

バケーションレンタル プラットフォームVacasaが、Resort Lodging Company(コロラド)を買収した。2020年春までには、RLCSteamboat Springs地域の在庫250プロパティがVacasaに統合される。またこの買収によりVacasa11のホームオーナー協会(HOAs)を追加する。RLCのホームオーナーは、Vacasaのダイナミックプライシング・マーケティング。ブッキングの専門知識の恩恵を受けることなる。(PWD 12/19 https://bit.ly/2tag0Ia)

 

 

14. 2020年の空港

我々は、空港旅客エクスペリエンスの新しい時代の先端にいる。それは、幅広い新技術とそれらの間の共生関係によって先導されている。

次の10年間で、デジタルネイティブの乗客と空港スタッフが革新的なテクノロジーを採用するにつれて、急激に変化するペースが変化する。空飛ぶタクシーから、自分で考える空港まで、今後10年間の予測を以下に示す。

 

1. セキュリティが、摩擦のない旅に統合される

次の10年間で、セキュリティを通過することは、廊下を歩くことを意味するくらいシームレスになる。 コート、靴、ベルトを脱いだり、小さなボトルを小さなバッグに入れたりする必要がなくなる。そしてキューもなくなる。乗客と荷物は、自動チェックポイントを通過するときに自動的に認識される。 ハードチェックポイントはセンサー回廊に置き換わり、物理的なドキュメントチェックは廃止される。

 

2. 乗客はデジタルIDを管理

デジタル自主アイデンティティ(self-soverein)と永続的な旅行トークンの採用により、乗客は旅行の際に、アイデンティティのどの側面を、どのような目的で、明らかにする必要があるかを制御できるようになる。

将来の空港では、乗客のデジタルIDを使用して、専門の人工知能(AI)によってリスクが常に評価される。このデータの機密要素は政府によってのみ使用される。政府は、自動化された共同システムを使用して、旅のさまざまなステップを承認あるいは場合によっては承認しない。航空会社は、国境警備のために乗客データを処理する責任を負わなくなる。

 

3.旅行のステップは分散化

すべてにタグがあります:人・バッグ・貨物、そして、それらは、それらが使用している輸送手段に関係なく、旅行全体を通して追跡される。

これは、フライトの前に渡航認証と税関チェックを行うことができ、空港での時間を節約できることを意味する。また、例えば鉄道駅など、乗客にとって最も便利な場所であればどこでも、リモートバッグのドロップオフと回収が提供される。

 

4.空港は高度に接続

接続された空港の新しい時代は、5Gを超えるすべてのデバイスによって供給される、ますます安価なセンサー、専用ハードウェアの削減、新しいデータレイクによって推進される。データはソフトウェア定義のネットワークを介してキャプチャされ、照合および分析されて、空港の効率が非常に高くなり、乗客にとってより良いエクスペリエンスになる。

 

5.空港は自ら考える

人工知能アルゴリズムは効率化の鍵となり、洗練されたAIは空港の秘密のソースになる。空港では、Digital Twinテクノロジーを使用して、すべての利害関係者にリアルタイムの運用を実現し、運用効率を向上させ、乗客体験を向上させる。Digital Twinは、高度なコンピューターシミュレーションであり、空港と航空会社のオペレーション全体からデータを取得して、次に何が起こるかを視覚化、シミュレーション、および予測する。その後、その予測データを使用してオペレーション活動を合理化し、可能な場合は自動化する。

たとえば、この線に沿った自動メッセージは以下のようになる

2台のA380が同時に着陸するのは、1台が遅れているため。入国管理デスクに十分な人数があることを確認してください。」

2階のトイレからのフィードバックが否定的。クリーナーを送ってください。」

情報の迅速な交換は、積極的な対応を意味し、したがって、航空会社と空港のより迅速かつ正確に計画された運用を意味する。

 

6.コラボレーションが重要

旅をするたびに、旅行を現実のものにする責任がある10以上の異なるエンティティが存在する。

この旅をシームレスにするためにすべてのデータを収集する唯一の方法は、空港で働くすべての人々、つまり空港自体・航空会社・政府機関・地上ハンドラー・レストラン・お店の間の緊密なコラボレーションを通じて実現する。

また、接続された空港のエコシステム全体にわたるコラボレーションも必要。

この幅広いネットワーク全体で、運用データは信頼フレームワークを使用して共有され、利害関係者は重要な運用に関する単一の真実のソースを共有する。これにより、ターンアラウンド管理のデジタル化など、空港の効率が大幅に向上し、できるだけ早く航空機を空中に戻すことに重点が置かれる。

ここで、ブロックチェーンなどのテクノロジーは、情報の安全な交換を促進する上で大きな可能性を提供する。

 

7.空港は高度に自動化

空港での高速モバイル接続は、ミッションクリティカルなパフォーマンスの中心になる。空港では、自動化とセルフサービスによりすべてがより効率的になるように、ジャストインタイムの運用がますます行われる。そして、接続され自動化された自律的な車両とロボットは、空港全体で一般的になるように設定される。自動化により、資産のより効率的な共有と使用も可能になる。手荷物や航空機のタグなど、さまざまなオブジェクトが5Gネットワークを介して接続され、大量のデータを提供し、空港運用のリアルタイムで予測的で履歴ビューを伴って提供される。

 

8.空港は乗客のニーズに適応

空港への高速な摩擦のない旅は、現在の収入源、たとえば駐車場の衰弱や陳腐化をもたらす。そのため、空港では、旅行体験を強化して新しい空港を置き換える方法を見つける必要がある。

空港でだけでなく、出発から終了までの旅のどの時点でも必要なときにパーソナライズが鍵となり、乗客に必要なものを提供するようになる。例としては、自宅・オフィス・ホテルでのバッグのチェックイン、通常の旅行者の迅速な承認と円滑化を含む空港提供のリムジンサービスがある。

 

9.モビリティはオンデマンドサービスになる

空港は巨大な飛行「パークアンドライド」(flying “park and ride”)センターになり、さまざまな交通手段へのアクセスを提供する。

空港との間のより効率的な輸送を提供するために、2030年までに航空タクシーなどのイノベーションが出現する。彼らは短距離路線での競争さえ提供するかもしれない。空港は本当に皆のために空の旅を提供する。

 

10. 空港のAPI

明日の旅行者はデジタルネイティブであるため、空港を運営する人もデジタルネイティブである必要がある。この技術的にリテラシーのある環境では、空港の複雑さが、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)として共有できるデータサービスのセットに分割される。コラボレーションとイノベーションを可能にするエコシステムを提供し、誰もが使いやすくなる。たとえば、AIと新しい構文(syntax)により、人間の観点から業界固有の洞察を求めることができる。「ゲートB34に持ち込むピンクのバッグはありますか?」

「到着コンコースAの路線が長すぎます。タクシーをもっと送ってください。」

明らかに、私の予測では、空港での経験のほぼすべての面で大きな変化が予測されている。今後20年間で乗客数が2倍になると予想され、空港の拡張が追いつかない可能性があるため、既存のリソースとスペースをより効率的に使用する必要がある。空港の未来は、接続された非常にインテリジェントで効率的な運用にあり、乗客に痛みのない摩擦のない旅行と豊かでパーソナライズされた体験を提供する。今日の運用上のサイロは解消され、デジタル信頼に基づくデータ共有、共有資産、AIからのリアルタイム計算につながる。

著者:Benoit VerbaereSITAビジネス開発ディレクター(PWD 12/24 https://bit.ly/2QuUwxv)

 

 

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海外事情

海外事情 120日号

 

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3.の記事は、新興企業のDomioがアメニティーそのものを専門に販売する。ここでのアメニティーは、アパートのリビングルームにおける、ミレニアルやグループ旅行者向けにアピールするアメニティー(娯楽)が販売対象となる。E2E(エンドツーエンド)の様々な旅行パーツをシームレスに繋いで、トラベルジャーニーの全てのタッチポイントで、パーソナル旅行の提案をするわけなので、当然、アメニティー販売も強化されるというわけだ。 

 

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出版物のご案内

好評発売中!

 

当研究所の丹治隆主席研究員がこの度本を出版しましたのでお知らせいたします。

 

著書名 :「どこに向かう日本の翼---LCCが救世主となるのか---

 

出版:2019/09/30 晃洋書房

定価:2600円+税 

 

好評発売中!

 

日本のオンライン旅行市場調査 第4版」 

 

フォーカスライトJapan(代表 牛場春夫)が、「日本のオンライン旅行市場 第4版」(全14章、220ページ)

を発行します。これは、2012年から2年おきに発行しているシリーズの最新版で、第4版ではダイナミックに変化し続けている2017年度の日本のオンライン旅行市場の概況をレポートしたものです。 

 

総合電子書籍販売サイBookWay―ブックウェイ―(https://bookway.jp/

 ・ BookWayヤフーショップhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/bookway/

 

定 価:

「電子書籍」販売価格13,900

「電子書籍+紙書籍」販売価格 18,500