海外事情

フォーカスライトJapanでは、PhocusWire Daily (phocuswire.com) 並びにTravel Weekly (travelweekly.com)を含む海外主要旅行業界誌から、面白そうな業界ニュースを選別し日本語に意訳して、トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」とTD 勉強会(e-rtb.com)に掲載しています。TDTravel Distribution)勉強会の「海外事情 アーカイブ」では、TJのコラムに掲載したニュース以外の記事を、TJコラム発行日の3日遅れで掲載しています。 

   

 ■2018年4月2日 お知らせ 

 

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2020330

 

 

 

海外事情 330日号

 

 

 

今回より、PhocusWire Dailyの週間最多閲覧記事ランキング5位までの記事を中心に編集する。

 

224日の週では、週間閲覧トップ5の中の3つもロイヤルティープログラムに関する記事があった。「(TJ) 3.ホテルのロイヤルティープログラム」は、ホテルのロイヤルティープログラムの現状を、「8. ロイヤルティープログラム」では、この問題の専門家の解説と意見を伝えている。これらの記事は、予約頻度の少ない“旅行ブランドに対するロイヤルティーは低い”という宿命的問題を抱えながら、そのレベニューモデルが見事に洗練化されつつあると説いている。

 

具体的には、多頻度購入プロダクトを販売するパートナーと提携し、複雑かつ不便のルールを作り変え、何時でも何処でも即座に使えるプログラムにし、そして、ユーザー(特に若い世代)のパーソナルなエクスペリエンスに対応するために、できるだけ多くの種類のアワードを用意していると言うのだ。それらの記事を読んで、航空会社の運賃ファミリーが、伝統的ロイヤルティープログラムを代替しているとか、“サブスク”が新たなロイヤルティープログラムの一種に加わっているとか、今まで認識していなかったことに驚かされた。

 

7. 旅行ロイヤルティープログラムとブロックチェーン」では、既に新興企業3社が、ブロックチェーンのテクノロジーをロイヤルティープログラムに応用している。暗号通貨を生み出すこの分散型台帳テクノロジーは、ロイヤルティープログラムの通貨であるポイントやトークンにも応用し易いと言うことなのだろうか。この記事は、使われないマイルやポイントの累積が進むプログラムは機能していない証拠だと断言している。

 

 

 

現代のロイヤルティープログラムは、おまけ欲しさのマイルやポイントの、我慢比べのごとくの長期間の積算の単純なものではなく、多面的なマーケティングプラクティスを抱え込んだ、使い勝手が良く魅力に富んだ誠に良いものに変化している。

 

閲覧数は多くはなかったようだが、翌週の「12. ロイヤルティーよりリテンション」は、旅行では、ロイヤルティーよりはリテンションが良いと言っているが、どちらが良いとか悪いとかの問題ではなくて、リテンションretention)、つまり既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動も、立派なロイヤルティープログラムの一種と言えるのではないだろうか。なぜならば、ロイヤルティープログラムそのものが、マーケティングの強力なツールの一つだからだ。

 

 

 

その他、COVID-19についての多くの記事が見つかった。その旅行へのインパクトは計り知れない。SARSよりもインパクトが大きいと言うのが現時点のコンセンサスのようだ。記事が述べている各種の予測は、今後の状況如何次第では、もちろん大きな見直しが必要となるのだろう。(編集人)

 

 

 

目次

 

(TJ) 1.  2OTAの広告費110億ドル

 

(TJ) 2. アメックスGBTが違反抑制策

 

(TJ) 3. ホテルが上客獲得へ特典強化

 

‘TJ) 4. グラブ、8.6億ドルの大型調達

 

以上は、トラベルジャーナル 330日号「FROM THE WORLD海外事情」をご覧ください。

 

 

 

5. 報告書「旅行業界の性別多様性」

 

6. 2020年の旅行広告に対する現実主義者の見解

 

7. 旅行ロイヤルティープログラムとブロックチェーン

 

8. ロイヤルティープログラム

 

9. コロナウイルス

 

10. APACの女性創業者

 

11. ツアー&アクティビティーズの経済

 

12. ロイヤルティーよりリテンション

 

13. エクスペディア、3,000人レイオフ

 

14. ロンリープラネット、8,000目的地とAPI接続

 

15. ホームレス救済の新興OTA

 

16. コロナウイルス、法人旅行市場直撃

 

17. IATA、コロナウイルスによる減収300億ドルと推定

 

 

 

5. 報告書「旅行業界の性別多様性」

 

多様性と一体性(diversity and inclusion = D&I)が企業価値の中核であると良く言われている。多様性と一体性の社員が、彼らが働く企業の競争力強化に貢献しているのだ。D&Iの定義はイマイチ定まっていない。業界や企業ごとに異なって理解されている。旅行業界は、ほとんどの他の業界に比べて性別多様性(gender diversity)にいくらか優れている。世界観光機関(UNWTO)が最近発表した観光の女性に関するグローバルレポートによると、経済全体では39%であるのに対して、世界観光労働力の大部分は女性で構成されている(54%)。しかし、まだ改善の余地がある。UNWTOのこの報告書によれば、女性が低レベルの雇用に集中し続けており、より高い職業レベルではほとんど着いていいない。PhocusWireは、Expedia Groupと共同で「旅行業界の性別多様性」に関する報告書をまとめた。この報告書は、性別の多様性だけに限定されず、旅行および観光業界の性別の多様性を検証する。そして業界の多数のブランドへのインタビューを取り上げている。報告書は download here.

 

(この記事は224日の週のPWD最大閲覧記事である。)(PWD 2/25 https://bit.ly/39EZIqM)

 

 

 

6. 2020年の旅行広告に対する現実主義者の見解

 

人工知能(AI)、機械学習、その他の自動化イノベーションに気を取られずに、目の前の基本的かつ広範囲な業界を形成している現実や、2020年に旅行マーケティングに影響する主要な勢力にもっと目を向けるべきだ。以下の4つは、旅行のブランドが効果的に広告する鍵となるトレンドである。

 

(1)モバイル予約を増やせ

 

誰もが、モバイルの重要性を認識しているけれども、旅行業界のモバイル予約が遅れている。これが、AIや機械学習のような先進最適化テクノロジーの採用を遅らせている一つの理由になっている。2020年は、モバイルのエックスペリエンスが、旅行業界の大きな勝利者と大きな敗者を分ける分水嶺となるだろう。目の前の50%の向上効果(モバイル)を捨てて、5%の最適化を約束するテクノロジー(AI、機械学習など)に焦点を当てるのは不可思議だ。

 

(2)プラットフォームがユーザーエクスペリエンスをリード

 

一般的に言って、過去数年間、Googleや今日のスーパーアプリが、全ての旅行ブランドの寄せ合わせよりもユーザーエクスペリエンスに対してより意味あるアップグレードを作り上げている。その結果、これら(Googleや今日のスーパーアプリ)が、人々が旅行計画したり予約したりする場所になっている。既に小売業界では、消費者はAmazon, Google, Facebookやその他のようなプラットフォームのショッピングエクスペリエンスを主に使用している。小売業者は、より多くの広告費とリソースをこれらの優先ユーザーエクスペリエンスにつぎ込み適応している。しかし旅行マーケターたちはゆっくりしていて、この動きに従っていない。しかし2020年以降も、ユーザーのGoogleやその他のプラットフォームへの利用シフトは継続する。このシフトを捉えて適応するブランドは、その恩恵を受けるだろう。

 

(3)プラットフォーム成長緩和

 

驚いたことに、人々がGoogleFacebookなどのプラットフォーム経由でより多くのビジネスをあてにしているが、これらのプラットフォームのアクティブユーザーの増加スピードは緩和しつつある。プラットフォームが依然として成長を求めるあまり、その当然の結果として広告費上昇や競争激化が起きているのだ。旅行ブランドにとっては、これらのプラットフォーム経由で獲得した全てのユーザー価値を、いかにして最大にするかを考え出さなければならない。かつてのボリューム志向ゲームからライフタイムバリューと包括的マネタイゼーションの改善にフォーカスする必要がある。

 

(4)企業は保守化する

 

最後に、マクロ経済の見通しについて述べる。経済学者は何時とははっきり言わないが、一つはっきりしていることは、未曾有の好景気はそんなに長続きしないということだ。これは、広告主にとって、よりコストの低い顧客獲得チャネル

 

再活性化(reactivation)に重点を置くことを意味し、彼らは主要なプラットフォームで感じられる競争の圧迫から解放されるかもしれない新しい試み(予算が限られているが)をしてみたいと思っている。旅行マーケターは、これまでと同じように広告の境界を押し広げ続けるが、健全な注意と、より広範な経済的勢力に対する現実的な見通しを備えている。

 

著者Nicholas WardKoddiの共同設立者であり社長。

 

(この記事は、224日の週のPWD3位の最多閲覧記事である。)(PWD 2/26 https://bit.ly/2vD1PNo)

 

 

 

7. 旅行ロイヤルティープログラムとブロックチェーン

 

Bond Brand Loyaltyの最新報告書によれば、ロイヤルティープログラムへの加入数は一人当たり14.8となる。2019年の世界のこの市場規模は3,230億ドルと推定されている。そしてより厳密な統計によれば、一人当たりのアクティブな加入数は6.7に半減以上も減少する。ほとんどのロイヤルティープログラムが、顧客の忠誠心の涵養に失敗しているのだ。旅行業界における満足度は最も低い。Bondが世界の20市場以上の55,000人の消費者を調査したところ、ホテルのロイヤルティー会員のたったの37%、レンタカーでは38%しか満足していない。航空の場合は、少し良くて42%だ。この報告書は、企業が現在提供するエクスペリエンスと顧客の期待の間には14%のギャップが存在し、この旅行における消費者の不満を解消すれば、50億ドルの増収が期待できると言っている。以下にロイヤルティープログラムにブロックチェーンを採用した新興企業3KornChainQiibeeLoyyalCEOの話を紹介する。

 

KornChain2018年設立)は、ロイヤルティーポイントの交換市場であるLoyalITを立ち上げた。IAGHanger 51グローバル・アクセラレーター・プログラムの新興企業13社のうちの1社である。ロイヤルティープログラムの世界では、テクノロジーの採用が遅れている。あまりにも多くの未使用のポイントが、貸借対照表上に負債として積み上がっている。償却をしなければならなくなるが、誰もそれを望まない。極めて多くのポイントが使われていないということは、プログラムが機能していない証拠だ。ブロックチェーンのスマートコントラクトを採用すれば、この問題の飛躍的な改善が可能だ。ビルトインのセキュリティーと透明性と規則を伴った提携者が使えるハブを立ち上げることによって、ロイヤルティー会員は、複数のプロバイダーで容易にポイントを集め、ネットワークでポイントのロス無くポイントの交換ができるようになる。その結果、プログラムの魅力を増加させることができる。DL航空で集めたポイントを使ってアイスランドエアーを利用する場合は、ポイントの70%が没収されてしまう。我々はこの現状をゼロにしたい。我々は、IAGやその他の大手に加え、20カ国以上で中規模企業のロイヤルティー会員のための新たなオプションを開発している。ローカルの喫茶店の顧客が、BAで貯めたポイントでコーヒーを飲めるようにする。

 

Qiibee2018年設立)は、ブロックチェーンを使用したプラグアンドプレイのソリューションを提供している。ポイントの代わりにトークンを作り、ネットワークでパートナー間の交換を可能にする。顧客は、Qiibeeワレットアプリで、トークンの保存、トランスファー、取引が可能。現在のQiibee顧客には、スイスのコーヒーメーカーLattesso、ドイツのレストラン/バーのチェーンSausalitosが含まれる。商談中のおよそ三分の一が旅行と何らかの関係がある会社である。旅行市場全体でより多くのコネクションを持たせ、旅に必要となる全てを結合させることに意義がある。一つのプログラムから他へ容易にトークンを交換できるようにするのが我々のビジョンだ。貯めた航空マイルでUberに乗車することができるようにする。完全に新しい世代の顧客を相手にしていることを理解するのが、とてつもなく極めて重要だ。FacebookInstagramを使う彼らは、貯めたトークン(ポイント)を即使いたがる。ポイント交換に12日も待ってくれない。

 

ブロックチェーンのロイヤルティーとリワードシステムのLloyal2014年設立、ブロックチェーンベースのロイヤルティーとリワードシステムの最も早い開発業者の1社)は、2018年から始めた実証実験を経た後に、Emirates航空との3年間の契約取得に成功した。このような大きなスケールのブロックチェーンの使用の成功は、このテクノロジー採用の転換点となり得るだろう。Emirates Group2,500万会員ためのより良いエクスペリエンスを開発するこの提携は、運営コスト削減に主眼を置いている。過去10数年、ロイヤルティープログラムに対するテクノロジーの採用が遅れ、古い旧式のデータベースにより運用しているので金を喰ってばかりいる。システムの運用にコストがかかりすぎて、肝心の顧客エクスペリエンス改善には資金が回っていない。我々は、運用コストを80%削減することができる。現在Emirates120の提携先を有している。それぞれがユニークな統合形態と照合プロセスを有しているので、最初のステップは、それらの提携先をLloyalのプラットフォームに統合することだ。全ての提携者は、Lloyalのブロックチェーン流通台帳を経由して同社のプロダクト群に繋がり、Emiratesはコネクションの一つのポイント経由でアクセスするようになる。我々は、我々のターゲットマーケットの大きな部分に到達することができ、このロイヤルティープログラム市場がブロックチェーンに動いていると確信をもって言うことが出来る。

 

今後510年で、すべてのロイヤルティシステムがブロックチェーンを利用したものになるだろう。 それが我々の信念であり、我々はそれに取り組んでいる。

 

(この記事は、224日の週のPWD4位の最多閲覧記事である。) (PWD 2/28 https://bit.ly/32Z3ngO)

 

 

 

8. ロイヤルティープログラム

 

以下は、ロイヤルティープログラムの専門家であるCollinsonの米州ロイヤルティー戦略社長Phil Sewardとのインタビュー記事である。

 

-        過去10年間で、旅行のロイヤルティにおける最大の革新は、コーブランドカードの出現である。10年以上前に、航空会社がコーブランドカードのスタンダードを設定、このカードが真のゲームチェンジャーとなった。銀行は自身の銀行ブランドプログラムを立ち上げ、交換可能なロイヤルティー通貨の概念を作って、それを航空会社やホテルや既存のプログラムで使用可能にし、そして同じ通貨で多くの種類の褒賞を獲得できるようにした。銀行が、このイノベーションにより、コーブランドカードのアピールに大きく貢献したと思う。

 

-        最近では、プレミアムカードのイノベーションが、ロイヤルティーのスペースに新たなベネフィットのセットを持ち込んだ。これらのトップティアのカードは、450ドルからのアップレンジで、特にChase Sapphire Reserve発売時のカードである。彼らは、頻繁に旅行する人たちの大きな豊かさ(裕福さ)を理解し、彼らにアピールするために真の意味あるベネフィットを提供している。

 

-        Chaseを含めて西側市場では、旅行者の裕福さが増していることを強く認識している。裕福さの増大は世代を超え、若い世代は旅行をライフスタイルの中核と位置づけている。銀行はそこに価値を見つけて、旅行に関わる全ての支払いとロイヤルティービジネスを結びつけた。支払いは、極めて裕福な旅行者であれ、平均的な旅行者であれ、本質的に全ての取引の絶対的中核である。中国やブラジルなどの中流階級の台頭が、さらにこの価値を大きくしている。

 

-        ホテルや航空会社は、ロイヤルティープログラムの持続可能性に関する経済、特にレガシープログラムの進化に着目している。かなり多くの主要なフリークエントプログラムが収益モデルに移行しつつある。そこでは運用モデルを維持するために、距離よりも価値の購入をより重要視している。

 

-        また、同時にこれらのプログラムの多くは、エリートレベル会員資格の基準を高めたりプログラムのいくつかの価値を低下させたりしなければならなかった。経済的自立のためであるけれども、彼らの顧客ベースを毀損させないために、経済性と会員に対するベネフィットの両立を維持させなければならない。

 

-        顧客データ収集は進展しているが、ブランドによっては緩慢な動きが存在する。旅行ブランドは、プロフィールデータの収集では良い仕事をするが、顧客体験の差別化にそれを利用するまでには至っていない。Forresterの調査では、プログラム運営者の65%がパーソナライズした顧客エクスペリエンス戦略が重要であるとするが、実際には3分の一以下しか個々の顧客セグメントレベルにパーソナライズしたコンテンツをダイナミックに提供できていない。そして61%は予測解析(predictive analytics)もまだ使用していない。データの重要性は誰しもが認識しているが、それを解析して実際のマーケティングに活用するのは非常に困難である。

 

-        若い世代は、ロイヤルティーに無関心と言われがちであるが、我々は、彼らがロイヤルティーの褒賞とベネフィットに価値を見出していると見ている。典型的若い世代、特にミレニアルやジェネレーションZは非常に特徴的で、差別化されたエクスペリエンスを求めている。これは大きな変化だ。彼らは、購入に対する褒賞以上に顧客エクスペリエンスを高めてくれるブランドを探しているが、同時に、明確なブランド戦略とそれに対する責任を有して自身のブランド価値に確信をもつ企業、それがホテルや航空会社やツアーオペレーター或いは運輸会社であろうと、そういう旅行のオペレーターを求めている。

 

-        若い世代が彼らのロイヤルティーを提供する企業の選択の要因は、単にブランド価値だけでなく、顧客とのエンゲージメントを通じたブランド価値の共有にある。

 

-        この他には、世代と有料ロイヤルティーのコンセプトよって動かされる、サブスク経済の爆発的な影響が存在する。ミレニアルとジェネレーションZが消費する大部分は、サブスク或いはそれが食料、衣服、TV、自動車であろうと月間料金で利用可能である。この世代は、旅行についてもブランドが提供する追加の特典やサービスとユニークなエクスペリエンスを伴ったサブスク(多分月間料金)を利用する。彼らは、従来のロイヤルティプログラムでポイントを稼ぐのではなく、サブスクリプションベースで支払う可能性を探している。

 

-        Amazonでものを購入するほど旅行の購入は頻度が多くないが、旅行ブランドでサブスクモデルを動くようにするのは、ロイヤルティープログラムの通貨自身(マイルやポイント)がその役割を果たす。本質的にサブスクのケースでは、反復コンポーネントは、月間ベースで通貨を購入することになり、その褒賞としてボーナスを得ることになる。南米では、大きな月間サブスクモデルが存在する。

 

-        コンセプトは、旅行に向けて節約するために加入することだ。そして旅行をする際には、より良いエクスペリエンスの恩典である他の利点を得ることができる。それは非常に重要な要素である。 通貨には、新しい要素が持ち込まれている。人々は実際に通貨を購入し、それを単に獲得するのではなく、サブスクリプションの貯蓄メカニズムとして使用することを検討しているのだ。 それは本当に興味深いアプローチである。

 

-        航空会社では、サブスクリプションのコンセプトを採用しているが、それを運賃ファミリーに変えたため、運賃を購入すると、プログラムでの獲得ステータスではなく、運賃に関連する特典のバンドルを購入することになる。 若い世代にこれが役立つのは、彼らが必ずしもプログラムに参加して、利益を得る前にエリートステータスを獲得するのに1年を費やすことを望んでいないためだ。彼らはその瞬間の満足を求めている。サブスクリプションまたは運賃バンドルのいずれかを介して、直ぐにそれらのメリットを得ることができるということは、プロセスの早い段階でそのより良いエクスペリエンスを経験できることを意味し、そのためには躊躇せずに支払うことなる。

 

-        検索や予約の段階に入っていない消費者に対しては、通貨がしばしば王様となる。毎日の購入で獲得し償還する能力だ。 これは、旅行の間にブランドを本質的に顧客の心の中心に置き、彼らにとって価値のある提案を提供する。 それは通貨がそれらのメンバーに本当の魅力を持っているところだ。

 

-        もう1つは、志を同じくするブランドとのパートナーシップ。他の旅行関連ブランドとの典型的なパートナーシップではなく、より予期しないパートナーシップとしてこれらを分類している。 実際には、同じブランド目的とブランド価値を共有する同様のライフスタイルブランドである予期しないブランドパートナーシップが存在する。

 

-        消費者との対話を持って、ライフスタイルに合わせるだけでなく、彼らが関心を寄せるブランド価値を反映するような何かをもたらす努力がなされている。 旅行などの比較的頻度の低いブランドにとって、日々の有意義な対話を維持するのに最適な方法である。

 

-        プログラムが成熟するにつれて、ナビゲートが本質的に複雑になる。 グループ全体がオンラインとブログを介して出入りするが、一般消費者にはあまり魅力的ではなく、非常に小さな割合の部分にしか魅力的になっていない。

 

-        一般的に言って、ロイヤルティプログラムは時折あと戻りして、プログラムを過度に複雑にしたり、メンバーに負担をかけ過ぎたり、制限をかけ過ぎたりしていないかのチェックをする必要がある。 場合によっては、シンプルなポリシーが最適だ。

 

-        ポイント払いは素晴らしいテクノロジーだ。 6か月間節約してからフライトと適切な日付を見つけるのではなく、日常生活で通貨をより流動的に利用できるようにすると、突然消費者にとって有意義になる。

 

-         私は、通貨自体をより流動的で利用可能にすることは、その通貨からより多くの有用性とより多くの価値が得られるので、それは本当に最終消費者の関心事だと思う。

 

-        基本的に、より多くの選択とコントロールを顧客に与えているが、 プログラムレベルでコントロールを保持し続けているプログラムが多すぎる。消費者が選択とコントロールをより自由に行えるようにすると、消費者との関係に遥かに大きな価値が生じる。

 

-        消費者にコントロールを与えた良い例として、ユナイテッド航空のアップグレードプロセスを含む驚くべき最近のいくつかのイニシアチブがある。エリート旅行者にとって明らかにアップグレード証明書は非常に価値のある利点だが、 ユナイテッドはそれを非常に複雑 証明書からポイントベースのプロセスに変更した。

 

-        異なるポイント数を使用して、アップグレードが必要かどうかを判断できるコントロールができることになる。 消費者により多くの選択肢を与えることは、より大きな費用がかかるような例を見始めているが、その選択肢を与えることは、消費者が自分自身でその価値決定を下すことを可能にする。

 

(この記事は、224日の週のPWD5位の最多閲覧記事である。) (PWD 2/27 https://bit.ly/38AGscO)

 

 

 

9. コロナウイルス

 

2020年春節開始前の1月末に、中国のホテル業界は45千万人以上の国内旅行者を見込んでいたが、COVID-19の突然の勃発でその予測は完全に吹っ飛んでしまった。今年の春節の旅行者は15,200万人にすら到達しなかった。42千万人を記録した2019年春節と比較して、中国のホテルの宿泊客は64%も減少した。損失額は5,500億元(800億ドル近く)以上に達している。Chinese Center for Recreation and Tourism Researchは、今年の中国観光業界の総損失額が3兆元になると予測している。これは、2003年のSARSの推定損失の10倍の規模になる。患者数や死亡率や感染期間などSARSとは比べ物にならないほどの大きなインパクトを抱えている。それ以上に、2003年に比べて中国のホテル軒数が50倍にも劇的に拡大していることも勘案しなければならない。

 

20037月には、中華人民共和国国家観光局(CNTO)は、国内旅行と海外旅行の制限を解除したがホテル業界の回復はスローであった。12月までは需要の回復は発生せず、SARS勃発から1年後になってやっと“バックツーノーマル”の状態に復帰した。この記事は、コロナウイルス 感染からの復興の道筋として、非常事態のホテルが収入予算を見直し適切な価格やチャネル管理の実行を求めている。そして、政府やコミュニティーや業界との緊密な連絡と消費者に対する的確な広報活動が必要としている。(この記事は、32日の週のPWD第2位および第3位の最多閲覧記事である。) (PWD 3/2 https://bit.ly/2VOiBDD, 3/2 https://bit.ly/2xkCAQm, 3/4 https://bit.ly/3aGmmiV)

 

 

 

10. APACの女性創業者

 

アジアのスタートアップシーンは、世界で最も活気があり、急成長しているものの1つとして賞賛されている。 東南アジアだけで、GrabGoJekTokopediaTravelokaなどの生まれ育った新興企業は、過去10年間で大成功を収めている。

 

それぞれの市場内の固有の問題を解決するために調整されたビジネスモデルにより、これらの新興企業は、この地域の創意工夫と可能性の典型 だ。GoJekがジャカルタの悪名高い輸送エコシステムに参入することで、10年以内に100億ドルの企業評価額を達成したことを考えて欲しい。

 

しかし、アジアの新興企業の全ての成果については、1つの問題が残っている。この地域では、女性のリーダーが依然としてひどく過小評価されている。 たとえば、過去10年間に東南アジアで生まれたユニコーンのうち、女性の創始者は、Tan Hooi LingGrabの共同創立者)は1人だけだ。これは、憂慮すべき世界的な傾向を反映している。 2018年には、10人の男性創業者ごとに世界的に女性起業家は7しかいないと推定されている。ジェンダーの政治は別として、APACのスタートアップシーンにおける女性のリーダーシップの欠如は、この地域のイノベーションの可能性とその長期的な成功を大きく妨げる可能性がある。

 

男女共同参画のビジネスケース The business case for gender equality

 

多様性は、企業にとってより良い財務結果をもたらすことが何度も証明されている。たとえば、少なくとも1人の女性創業者を持つスタートアップは、後期ラウンド(3番目と4番目の資金調達) でのベンチャーキャピタルの資金調達を、すべて男性のチームを持つ企業よりも21%増やす傾向がある。

 

最終的に、多様なチームを持つことは、より幅広いアイデアと問題解決へのさまざまなアプローチを意味する。そして、アジアの人口の約半分を女性が占めているため、スタートアップの世界で女性が不足していると、イノベーションが抑制される可能性がある。旅行業界では、すべての旅行の決定の83%が女性によって行われているため、バランスのとれたスタッフ配員の必要性は間違いなくさらに重要だ。Amadeusでも、女性人材の活用と雇用戦略を推進している。

 

ダイヤルをシフトする Shifting the dial

 

APACで真の進歩を遂げるには、スタートアップエコシステムの全てのレベル(投資家、コミュニティ、個人自身)で明らかに変化が必要だ。投資家や企業からのサポートが基本となる。より多くの女性が会社を始めるよう奨励する必要があるが、性別による資金調達のギャップを埋める唯一の方法は女性に投資することだ。最終的に、資金調達はイノベーションを生み出す それはほとんどのスタートアップに競争する能力を与える。

 

数字は、女性がまだそれを十分に得ていないことを示唆している。Crunchbaseによると、2019年には、女性のみが設立したスタートアップチームは、100ドルごとに3ドルを資金調達し、男性と女性の共同設立企業(10ドル)および男性のみのチーム(87ドル)よりも大幅に低いと推定されている。VC業界内で女性の代表を増やすことは、ソリューションの大きな部分になる可能性がある。 私は、ベンチャー側の女性がより広い投資コミュニティに与える影響を直接目にしている。全体として、VCと投資家は、継続的なトレーニングと教育を通じて、業界にまだ存在していると思われる無意識のジェンダーバイアスに積極的に対処するために、さらに多くのことができると思う。創業者の性別ではなく、才能とアイデアだけで選択が行われるようになる必要があるのだ。女性創業者にとって、自分が一人ではないことを知ることも重要だ。メンタリングは非常に貴重であり、女性だけでなく男性によっても提供されるべきだ。

 

最後に、そもそもより多くの女性をスタートアップエコシステムに取り込む必要性が高まっていると思う。 私個人の経験から、Amadeus Venturesイニシアチブを通じて支援する女性創業者のスタートアップの数をさらに増やしたいと考えているが、アジアの一部の地域では市場に十分な候補者が存在しない。

 

特に旅行テクノロジー業界では、若い年齢でより多くの女性をSTEM科目(《教育》科学・技術・工学・数学、理系〔教科の総称〕)に取り込むことは、今後数年間で女性創業者のより大きなパイプラインを確保するために重要だ。

 

「見えないものにはなれない」という格言を強く信じているので、Love, Bonitoの共同設立者であるRachel Lim;  ShopBackの共同設立者であるJosephine Chow;  ZilingoAnkiti Boseの、APACの道を切り開いている女性の創業者たちには勇気づけられる。できれば次の世代に刺激を与え始めることを願っている。一晩では変化できないが、より多くの女性がSTEM科目を受講するよう奨励し、メンターシップに投資し、金融へのアクセスを増やすことは、全て正しい方向への大きな一歩となる。APACの旅行スタートアップで女性のリーダーシップを高めることは、女性だけでなく業界全体に利益をもたらすため、真の変化をもたらすことは全員の責任であるべきだ。

 

著者Stephanie Strunkは、APACAmadeus Ventures投資マネージャー。

 

(この記事は、32日の週のPWD1位の最多閲覧記事である。) (PWD 3/5 https://bit.ly/39BHRkA)

 

 

 

11. ツアー&アクティビティーズの経済

 

過去24か月の間に、ツアーおよびアクティビティセクター市場における開発の可能性が主要な旅行小売業者や投資家の注目の的となっている。Booking HoldingsTripAdvisorSoftBankなどの投資家は、KlookGetYourGuideへ投資している。これらの動きはオペレーターと消費者の両方に多くの機会をもたらしたが、いつものように、変化はその犠牲者なしにはやって来ない。

 

一部のオペレーターは、流通業者と取引することになっており、そのような提携は、提携先がパートナーと競争相手の両方になり得ることを理解している。

 

一部のオペレーターは現在、オンライン旅行代理店で安売りしている。 Booking HoldingsTripAdvisorFareHarborBokunを買収して、垂直統合によるB2Bサービスを開始したことにより、状況はさらに複雑化している。 これらのB2B企業は、オペレーターの直接的なチャネル、つまり、彼らのWebサイト、価格設定、入手可能性、販売業者への接続を管理する。 これらのビジネスのB2BおよびB2C部分が独立して運営され、オペレーターの利益を優先していないことに、道徳的なジレンマを抱えている(詳細は後述)。 しかし、より単純なレベルでは、それは信じられないほど複雑だ。 オペレーターは、低レベルのOTA浸透から高レベルのOTA浸透へ、低オンライン浸透の時代から高オンライン浸透へと移行した。 これらのすべての変更の最中に、一部のオペレーターが窮地に陥らされているのは驚くことではない。

 

コスト構造を理解する Understanding cost structures

 

どのビジネスでも、固定ベースと変動ベースの両方のコストベースを理解し、負債をカバーするために利益マージンで価格設定し、株主に配当を支払うか、ビジネスに再投資できるかが重要だ。 
プロダクトを販売する場合、どこで販売するかを決定する必要がある。 たとえば、Ryanairは長年、旅行業界経由販売を回避してオンライン直販に専念することにより座席自体の98%を販売している。 しかしこれは全ての人、特に中小企業が多様な顧客ベースにマーケティングするためのリソースを見つけるのに苦労するツアーやアクティビティではうまく行かない。そのため、ツアーオペレーター、OTA、ホテルのコンシェルジュは、自分自身では幅広いユーザーに対するプロダクトを販売出来ないオペレーターのために販売機会を提供する。 これを行う場合、ネット料金と小売料金の違いを理解することが重要となる。

 

ネット料金=営業費用+利益率

 

  • これは、ビジネスを運営するためのすべての固定費と変動費、および販売ごとの利益率を合計して計算される。ネット料金は、プロダクトを販売しても利益を上げることができる絶対的な最低額となる。

 

小売料金=ネット料金+流通(手数料)

 

  • プロダクトの運用コスト(ネット料金)を確立したら、流通業者を使用してプロダクトを販売するコストを考慮する。これにより、小売料金が表示される。顧客と直接取引する場合、小売料金を提供する。小売料金は顧客が支払うものであり、流通ネットワーク全体で一貫している必要がある。

 

平均手数料を理解する Understanding your average commission

 

小売料金に適用される流通コストは、平均手数料率に依存する − ここが、物事を難しくする場所だ。 販売ミックスが直販から間接販売に急速に変化すると、平均流通コストは上昇する。小売旅行代理店の手数料率は、OTAが契約していると聞いている2030%の範囲ではなく、1015%の範囲である必要がある。 ツアーやアクティビティでは、卸売業者に販売していた伝統に倣って、OTAに対しても、プロダクトを複数回再販してマージンを共有する新しい代理店と同じ手数料を提供することを意味しているようだ。 これによりマージンがより魅力的になり、その後、OTAによる大規模な広告キャンペーンが促進された。 
平均手数料は、チャネルごとの販売比率にそのチャネルの手数料率を掛けて、チャネルごとの加重手数料率を合計することによって計算される。 
例えば80%を直販し、これらの予約に10%のコストを想定すると、加重手数料は8%になります。 残りが25%の手数料率で、OTAで販売された場合、このチャネルの加重手数料は5%です。 平均手数料は、2つの合計13%(8+ 5%)になる。
ただし、この比率が50:50に移動すると、平均手数料は17.5%に増加する。 したがって、同じ利益を維持するには、小売価格を45%上げる必要がある。 もちろん、これは流通コストが最初に追加されたと仮定した場合だ。そうでない場合、小売レートがネット料金と同じである場合、問題が発生する可能性がある。 予約シェアの変更は利益に大きく影響する。

 

ベストプラクティスに従う Follow the best practice

 

顧客や市場全般との会話に基づいて、これはかなりの少数のオペレーターのケースであることが心配であった。 この疑いを確認するために、我々は我々の事業全体およびそれ以上のオペレーターを調査した。 オペレーターが旅行の価格に流通費用を追加するかどうか尋ねた場合、3分の2が「Yes」と答えたが、3分の1は「No」と答えた。 オペレーターがツアーを実施するための固定費と変動費を知っているかどうかを尋ねた場合:70%が「Yes」と答えたが、再び30%が「No」または「Not really」と答えた。 装備(車両、ラフトなど資産)を備えたオペレーターの場合、40%はツアーの費用に装備(資産)の減価償却費を追加していない。 これを固定費と見なして年間のビジネスコストに割り当てる人もいるが、特に突然新しい車やボートを購入しなければならない場合、これは非効率性といくつかのコストの驚くべき高騰につながる可能性がある。 おそらく、このコホート(集団)の多くは、現在OTAで販売しておらず、実際、彼らに旅行の価格に対して流通コストを含んだ価格設定を行わなかった理由を尋ねた際、多くはコミッション率があまりにも高いためOTA経由では販売しなかったと回答した。 ただし、やがてOTAは市場により深く浸透し、オペレーターが価格設定と事業の経済性に無関心な場合、OTAがより多くのボリュームを販売し始めると平均コミッションコストが急激に上昇するため、キャッシュフローが困難になる可能性がある。 嵐の中で、提供するプロダクトの品質を損なうことなく調整を行うことは一般的に困難だ。

 

競合他社が請求しているものではなく、価値に基づいた価格

 

Price based on value and not purely what competitors are charging

 

これは、次の悩みのタネ、すなわち“純粋市場ベースの価格設定”に繋がる。 多くの場合、彼らの価格戦略は、単純に市場における競争価格を見てから、2つのプロダクトの相対価値をほとんどまたはまったく考えずに、わずかな割引、プレミアムまたは競合他社と同じ価格でプロダクトを提供することだ。 この分野はすべて経験に基づいており、当社のプロダクトを差別化し、お客様に価値を提供する無限の機会が存在する。 まず、ターゲットにしたい市場を知っていることを確認して欲しい。 学生市場なのか? 退職者なのか? 家族なのか?

 

次に、これらのグループが評価するプロダクトを作成し、提供するためのコストを計算し、合理的な利益と流通マージンを追加する。 プロダクトが好評を博している場合、顧客はそれを楽しむためにプレミアムを支払っても構わない。 オペレーターがこれを正しく行えば、手数料は価格の中に設定されるので、OTAを使用する心配はないはずだ。もちろん、平均的な手数料が持続不可能にならないように、期待している利益捻出のために値上げが必要なレベルにならないように、流通のバランスを見ることは重要だ。 そのため、より多くのチャネルに流通を広げ、直販チャネルを無視せず、どのプロダクトをパートナーとより積極的に販売するかを決定する。 例えば、ツアーの需要を自分で満たすことができると感じた場合、たとえシーズンの終わりに来たとしても、これらのツアーのすべての能力をOTAに提供するのは馬鹿げている。

 

ボリュームではなくユニット経済に焦点を当てる

 

Focus on unit economics rather than volume

 

ここで、B2C企業がB2B予約およびチャネル管理ソフトウェアを所有しているという道徳的ジレンマに戻る。 
TripAdvisor
は、最近、Bokunに最小カットオフ時間を指示した。その以前には価格を30倍に値上げして無料のサービスを廃止した。 さらに重要なことは、B2C企業の市場力はB2B企業の市場力よりもはるかに大きく、オペレーターはその関係にほとんど口を出せないことだ。 TripAdvisorは、ダイナミックプライシング設定の実験も開始し、オペレーターに対するネットペイアウトを固定した。 オペレーターがネット料金を正しく計算および契約していない場合、TripAdvisorに全ての利点が与えられ、増分予約のたびに利益が減少する。 コロナウイルスが蔓延するリスクがあるため、ユニットの経済性を確保することが重要だ。ボリュームが急激に低下した際にオペレータがオーバーヘッドを管理できない場合、純粋なボリュームゲームにはリスクが伴う。

 

著者Olan O'SullivanTrekkSoftCEO(この記事は、32日の週のPWD5位の最多閲覧記事である。) (PWD 3/3 https://bit.ly/2PURGSW)

 

 

 

12. ロイヤルティーよりリテンション
PhocuswrightAviasalesから委嘱された調査によれば、ロイヤルティープログラムが航空会社またはOTAの選択に影響するのは旅行者の場合25%しか存在しない。この背後にはさまざまな原因があるが、ほとんどの人が年に数回だけしか旅行しないことが原因している。 これらの顧客にとって、年数回だけの経験では、特定のブランドやサービスに対してロイヤルティーを提供することはほとんど困難となるからだ。
顧客データ調査会社Customer Thermometerでは、旅行ブランドに特別の感情を有している人は2%しか存在しない。家電部門では回答者の30%が特定ブランドを優先させている。驚くべき違いである。スマートフォンの場合はさらに酷くなる。Phocuswrightによれば、 オンライン購入の27%がスマートフォンで行われている。 それはアプリを利用して購入することを意味し、仮にAppleのような組織が 使用頻度の低いアプリを排除することを具体化する場合がある場合は、使用頻度の低い旅行アプリが削除されてしまうだろう。

 

それは忠誠心が不可欠になる場所である This is where loyalty becomes crucialだから、我々は、特定の旅行ブランドへの単なる純粋な愛着が向上する可能性は低いという結論に達した  つまり、これは業界にとってロイヤルティの概念と顧客エクスペリエンス全体を再考する極めて重要な時期であることを意味する。この対処にはいくつかの方法がある。1つは、 いわゆる「スーパーアプリ」を使用して関連性を維持することだ。Grabは、アジアの基本的にすべてのワンストップショップであり、素晴らしい例だ。Amazonのような会社でさえ同じことをしていて、旅行産業参入を狙っているようだ。 彼らはユーザーがインドで旅行チケットを購入できるようにするCleartripのサービスを試験している。ラトビアの航空会社airBalticは、ピンと呼ばれるロイヤルティシステムをほぼすべてに組み込んでいる。ユーザーはフライトでピン(ポイント)を収集して使用できるだけでなく、衣服、家庭用品、映画のチケットなどの日常の購入にも使用できる。非常に多くのオプションを用意することは、ユーザーを獲得し、時間の経過とともにロイヤルティを高めるための大きな方法である。

 

異なる方法で行う Doing it differently

 

たぶん、旅とはあまり関係ない道を利用する時が来たのだろう。旅行の調査と予約には見つけることができないパターンの中で、ロイヤルティーを見つけようとする行動だ。チケットを検索する時、それは通常ワンクリック体験だ。アプリを閉じて、次に旅行するまで忘れてしまう。この場合、別のアプリケーションに乗り換えるコストは文字通りゼロとなる。 顧客はプロダクトと個人的な繋がりを持たないため、アプリを終了してもその顧客には何の意味も持たない。 
旅行だけでなく、購入者の全行程にリンクするために、さまざまなアクティビティを調査しデータを分析した。 たとえば音楽がある。 データから、ユーザーの3分の1が、お気に入りのアーティストのツアー日程を探していることが判明した。音楽は1年に2回以上の購入が考えられているものなので、ユーザーがツアーの日程を閲覧できると同時に交通機関の価格も確認できる新機能を追加した。休暇の日程が大まかにしか分からない場合でも、ユーザーはAviasalesの関連イベントの強力なリストを取得できる。その関連性は、SpotifyApple Musicなどのストリーミングサービスに接続されているユーザーのメディアライブラリを分析することで得られる。別の似たような経験はフットボールの場合であり(米国の人々にとってはサッカー)、ほとんど同じように機能する。これは、アプリのワンショットゲームをパーソナルなものに変える方法である。もはや必要な時の場当たり的なアプリではなく、さまざまなことに使用するツールでありながら、それでいて、ここでは主な目的であるユーザーを旅行に向けることが実行される。旅行のロイヤルティーには疑問がある。曖昧な計測データ、高度の競争、非常に重要な価格はすべて重要な要素だ。ただし、改善できるパフォーマンスインジケータが少なくとも1つ存在する。これがリテンション(retention=既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動)だ。

 

これを支援する自身のエコシステムからのツールが沢山ある。 したがって、忠誠心をスキップしリテンションを追っかけろ。

 

著者Max Kraynovは、AviasalesCEO(PWD 2/21 https://bit.ly/2IqUEur)

 

 

 

13. エクスペディア、3,000人レイオフ

 

Expedia Groupは従業員の12%約3,000人を解雇したとGeekWireが報道している。Expediaは、従業員に加えて、プロジェクト、活動、およびチームを削減して、“組織を合理化し、集中させる”と述べている。従業員の削減に関するニュースは、12月の経営改革の後、Barry Diller会長が元CEO Mark Okerstromを更迭したことによりもたらされた。今月初めDillerは、会社を“非常に複雑”、“肥大化”、“明快さと規律を失った”と前CEOを非難した。このレイオフの結果、Expedia3億ドルから5億ドルのコスト削減を期待している。 (PWD 2/26 https://bit.ly/2THM9A8)

 

 

 

14. ロンリープラネット8,000目的地とAPI接続

 

Lonely Planetは、DMO、旅行ブランド、その他の企業が、Webサイトやその他のデジタルプラットフォームで使用するためにコンテンツに簡単にアクセスできるようにする。新しいLonely Planet Content LicensingAPIを介したアクセスの提供により、クライアントはこの出版社が現在提供している8,000以上の都市ガイドから、ニーズに合ったコンテンツをフィルタリングして選択できる。これは、Luis Cabrera1年前にCEOになって以来、同社による一連のイノベーションの最新のものだ。それ以来、この出版社はコンテンツスペシャリストのArrivalGuidesと、人工知能ベースの市場であるTRILL Travelを買収した。また、よりパーソナライズされたユーザーエクスペリエンスを提供するためにWebサイトを更新した。そして、1月にはLonely Planet Experiencesという名前で持続可能なツアーを提供するためにIntrepid Travelとのパートナーシップを発表した。

 

ファンネル全体に貴重な目的地情報が提供されると、旅行者は旅行を予約する傾向が強くなることが研究で示唆されている。Lonely Planetは、最大の旅行データリポジトリの最上位に位置しているため、パートナーがそのコンテンツをサービスとして利用できるようにすることは理にかなっている。Lonely Planet Content Licensingはカスタマイズ可能なコンテンツソリューションを作成し、クライアントが“dosee”、レストラン、ショッピング、バー、ナイトライフなどのカテゴリで情報をフィルタリングできるようにしている。また、このシステムは、冒険旅行、フェスティバル、ロードトリップ、家族の休日などのトピックスを網羅したテーマ別リストとコレクションも提供する。

 

Lonely Planetは、旅行で最も信頼できる声を提供することによって、B2Bスペースにおける流通コンテンツの世界最大のプログラマティックディストリビューターの1つになる。同社のPathfindersプログラムからインフルエンサーコンテンツをまもなく追加する。(PWD 2/27 https://bit.ly/3cLnEeq)

 

 

 

15. ホームレス救済の新興OTA

 

GoodBooker(20195月設立)Booking.comと提携して、2900万件を超えるリスティングのプラットフォームへのアクセスをユーザーに提供し、Webサイトで予約したすべての宿泊施設の予約手数料を困っている人々と共有する。ホームレスの人々をサポートするために、Depaul Internationalを含む世界大手のホームレス慈善団体と協力して、すべての部屋の予約手数料の一部(50%)を分配する。これは、社会的責任(CSR)をサポートするOTAを使用して、中小企業や個人に役立つ有益な旅行ビジネスを開発するための旅の始まりだ。GoodBookerを使用すると、旅行を社会的にオフセットすることが可能になる。次の目標は、法人旅行の顧客により良くサービスするためのプラットフォームの開発と、より多くの企業にCSRの機会を提供することだ。(PWD 3/3 https://bit.ly/2PZtq21)

 

 

 

16. コロナウイルス、法人旅行市場直撃

 

Global Business Travel Associationは、コロナウイルスの発生により、月に約470億ドル(約5兆円)のコストがかかる可能性があると推定している。

 

先週、メンバーに対して緊急アンケートを行ったこの組織は、この数字は2020年の業界の総予測支出の37%に相当すると述べている。調査では、メンバー企業の3分の2が“少数”の会議またはイベントをキャンセルし、18%が“多く”をキャンセルし、25%が“一部”をキャンセルした。COVID-19のために出張をキャンセルまたは一時停止した企業のうち、54%が旅行の再開時期について不確実だと答えている。調査では、31%が今後3か月以内に旅行を再開することを期待しているのに対し、14%は遅延が最大6か月続く可能性があることを示している。その結果、GBTAサプライヤ企業の4分の1が、このウイルスには“重大な”影響があり、31%は収益に“中程度の”影響があると報告している。

 

ウイルスのために、多くのGBTAメンバーは、43%が新しい出張承認ポリシーを導入し、51%が旅行ポリシーを変更している。(PWD 3/2 https://bit.ly/2TSDmvm

 

 

 

17. IATA、コロナウイルスによる減収300億ドルと推定

 

新しいIATAの予測によれば、COVID-19コロナウイルスは今年、世界の航空会社の収益を293億ドル(約3.2兆円)削減する。この低下は、2020年の世界的な航空需要の全体的な縮小に伴うものであり、2008年から2009年の世界的な金融危機以来初めてである。IATAは、COVID-19が今年のアジア太平洋地域の航空会社に対する旅客需要を、ウイルス前の+4.8%の成長率と比較して13%減少させると予測している。 その結果、前年比でアジア太平洋地域の需要は8.2%減少する。

 

IATAは、COVID-192003年のSARSウイルスと同様の軌跡をたどるシナリオに基づいて推定を行った。SARSは、アジア太平洋地域の航空需要を6か月間急激に減少させた。このドロップに続いて急回復が見られた。 その年、アジア太平洋地域の航空会社の有料の旅客需要は、飛行マイル数ベースで5.1%減少した。IATAが予想する293億ドルの減収のうち、278億ドルはアジア太平洋地域で発生し、そのうち128億ドルは中国国内市場だけで失われると予測している。アジア以外の収入は、15億ドル減少すると予測されている。世界的に、IATAは今年の民間航空旅客需要が4.1%増加すると予測していたが、現在、ウイルスの発生により2020年の純需要は前年比で減少(-4.7%)落ち込むと予測を変更した。(PWD 2/25 https://bit.ly/2IukvBD)

 

 

 

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海外事情

出版物のご案内

好評発売中!

 

当研究所の丹治隆主席研究員がこの度本を出版しましたのでお知らせいたします。

 

著書名 :「どこに向かう日本の翼---LCCが救世主となるのか---

 

出版:2019/09/30 晃洋書房

定価:2600円+税 

 

好評発売中!

 

日本のオンライン旅行市場調査 第4版」 

 

フォーカスライトJapan(代表 牛場春夫)が、「日本のオンライン旅行市場 第4版」(全14章、220ページ)

を発行します。これは、2012年から2年おきに発行しているシリーズの最新版で、第4版ではダイナミックに変化し続けている2017年度の日本のオンライン旅行市場の概況をレポートしたものです。 

 

総合電子書籍販売サイBookWay―ブックウェイ―(https://bookway.jp/

 ・ BookWayヤフーショップhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/bookway/

 

定 価:

「電子書籍」販売価格13,900

「電子書籍+紙書籍」販売価格 18,500