海外事情

フォーカスライトJapanでは、Tnooz (tnooz.com) 並びにTravel Weekly (travelweekly.com)を含む海外主要旅行業界誌から、面白そうな業界ニュースを選別し日本語に意訳して、トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。この「海外事情 アーカイブ」では、TJのコラムに掲載したしたニュース以外の記事を、TJコラム発行日の3日遅れでアーカイブとして掲載しています。

 

   

 ■2018年4月2日 お知らせ 

 

TD勉強会のサイトをリニューワルしました。 

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海外事情 318日号 

 

2183月1日までの主要記事をまとめた海外事情を送付します。 

今回は、以下の通り中国関連記事が4つも有りました。

 

(1)Ctrip Hotel University 

(2)Yextの中国旅行者向けアプリの追加 

(3)途家CBOインタビュー 

(4)WeChatと旅行ブランド 

 

(4)の記事以外でも、10億人以上のアクティブユーザーを持つWeChatの話題が多く登場する。 

ここでは、航空では、ANAのコンテンツがAirAsiaに次いで良く閲覧されているようです。 

中国市場をターゲットにする海外旅行ブランドは、WeChat抜きには商売できなくなるかもしれません。 

(編集人)

 

 

Ø  シートリップがホテル大学 

Ø  旅行広告、デジタルが半数 

Ø  OYO日本で事業展開 

Ø  BKNG代替宿泊施設収入開示 

Ø  インターコンチ属性価格を導入へ 

以上のニュースは、トラベルジャーナル 318日号をご覧ください。 

 

 

Ø  ホテルに分散台帳技術の勧め 

現在のホテルシステムは2つの問題を抱えている。1つはキャッシュの問題、2つ目はレートパリティーの問題である。キャッシュは、CRSの負荷を軽減させるために使用されているが、常時直接接続されていない(同期が取られていない)ために、ホテルにとって価格・在庫データの正確な管理を困難にさせている。また現行のシステムでは、ホテルオンリーのネットレート販売の補足が困難であるという問題がある。特に2つ目の問題は、レートパリティーを無効にしてしまい、その結果ホテルに年間10億ドル(約1,100億円)の損失を与えていると言われている。(ホテルレートパリティーについては、218日号の「ホテルレートパリティーの危機」を参照ください。)

 

データの管理と可視化を妨げているこれらの2つの問題を解決するのが、エッジコンピューティングと併用する分散台帳システム(DLT=Distribution Ledger Technology)だ。すでにExpediaは、同社のEPS Rapid APIにこのシステムを利用して、アフィリエート契約者の販売を監視している。

 

(この記事は、ホテル分散型台帳システムプロバイダーのArise Travelが書いている)(PhocusWire 2/15 https://bit.ly/2VuLfq7)

  

 

Ø  ホームシェアリング第2章 

ホームシェアリングが急速に成長した。エアビー(ABB)がこの市場の成長を先導した。ABB2年連続で利益を計上、第1四半期末で累計5億人のゲストを獲得した。しかし、アナリストはこのような大きな成長は今後期待できないと言っている。市場が成熟期に入っているというのだ。競争も激化している。EXPEは傘下にVRBOHomeAwayのバケーションレンタルサイトを保有、BKNGABBを上回る500万軒以上のノンホテルをリスティングしている。反対にABBはブティックのホテルやBBの掲載を開始した。

 

昨年、ABBABB PLUS, ABB for Family, ABB for Workの品質良いコレクションを立ち上げたが、市場の急拡大ととともにホームシェアリングの均質な品質の欠如が問題になっている。清潔さ、トイレがバスルームについているのか、台所のストックは、近場の見どころやレストランの案内などに関して統一取れた基準が存在しない。すなわち業界標準が欠けているというのだ。

 

大手ホテルチェーンも対抗してホームシェアリングに手を出しているが余りうまく行っていない。Hyattは、17年にホームレンタルグループのOasisに投資したが昨年第2四半期に減損処理した。AccorHotelsも、16年に2.9億ドル(約300億円)で買収した豪華版ホームシェアリングベンチャーのOnefinestayを昨年第2四半期に減損処理した。Marriottは、ホームシェアリング管理会社Hostmakerと提携し、Tribute Portfolio Homesの試験的プラットフォームを昨年4月にロンドンで立ち上げて慎重な対応ぶりを見せている。そして最近パリ、ローマ、リスボンに展開した。ホテルチェーンは、代替宿泊施設市場が何であるかを理解できていないとコンサルタントは言っている。代替という言葉が良くない。代替ではなくて立派に独立した市場にすでに成長している。

 

興味深いことには、伝統的ホスピタリティープレイヤーのRoom Mate Hotels(スペイン)が14年に立ち上げたホームレンタルブランドのBe Mateが成功している。今年損益分岐となりメキシコシティー、セビリア、ベニス、ミラノ、マラガ、ラス・パルマス、カナリア諸島に進出する。

 

大手ホテルチェーンは、無視することができなくなったこの市場への再参入を計画するだろう。彼らのマルチブランド戦略とロイヤルティープログラム会員のための品揃えのためには、この市場のプロダクトがどうしても必要となるからだ。

 

一方で、ホテルとホームシェアリングの両者の良い所を取って、都市の不動産開発業者と直接提携して共同住居アパート全棟をホテルに転換するスタータップたちが存在する。彼らはこれらのアパートメントホテルをABB, HomeAway, BKNGやその他で販売する。ABBも開発業者のNidoと組んでナッシュビルとオーランドで、短期宿泊者にサブリースするテナント向けのアパートメントコンプレックスをオープンした。このような新たなハイブリッドモデルの新規参入者たちの中にはWhyHotel, Guild, Bode, Domio, Sonderなどが存在する。これらのスタータップに投資家たちの資金が流れ込んでいる。

 

短期レンタル物件管理グループのVacasは、多くのスタータップが都市に集中しているのに対して、ビーチや湖や山などの郊外の伝統的バーケーション市場に高品質のサービススタンダードの導入を試みる。米26州と16ヵ国に11,000軒のホームを管理、今までに2.1億ドル(約230億円)の資金調達に成功した。Vacasは、昨年、Hyattが投資したOasisを含む52の買収を実施した。

 

ABB18年後半に仏プロパティー管理会社Lucky Homesを買収して業界を驚かせた。OTAのようなリスティングモデルから将来はインハウスの大規模プロパティー管理事業を開始するとしたならば、ABBにリストしている物件を取り扱っている既存のプロパティー管理業者は致命的大打撃を被ることなる。

 

ホームシェアリング業界が、数年前の自宅の空き部屋を貸し出すモデルから、ホテルスタイルの特徴を有した、よりプロフェッショナルな運営をするモデルに変貌しつつあることは明らかだ。(PhocusWire 2/18 https://bit.ly/2SCrATj) 

 

 

Ø  TourRaderの新販売戦略 

オーストリアのTourRader2010年創立)が、宿泊旅行ツアー販売OTAとしてのブランド認知を高めるために新たなマーケティング戦略を展開する。旗持ちが率いる団体旅行のイメージを払拭させる「Tour the World」キャンペーンを5月から展開する。このキャンペーンは、5大陸の5ヵ国を旅行する見知らぬ二人の参加者を2ヶ月に渡ってビデオに収録、それをTourRaderSNSサイトやその他のマーケティング媒体に流すというもの。この企画作りはGoogle Zooコンサルタントと協業する。地上輸送やロジスティック管理はIntrepid Travel(オーストリア)と提携する。TourRaderは、1,000ローカルツアーサプライヤーと取引し200ヵ国30,000のツアーを催行した。18年には第3回資金ラウンドで5,000万ドル(約60億円)を調達した。(PhocusWire 2/18 https://bit.ly/2NEtGB9) 

 

 

Ø  航空会社の受託手荷物料金回避なるか 

航空会社のチェクドインバッゲジ料金が値上がりしている。米航空会社はこれで17年に46億ドル(約5,000億円)を稼いだ。2個の手荷物料金は $140にもなる。短距離では航空料金よりも高くなる場合もある。高い料金を払っても、ちっとも手荷物サービスは改善されていない。KIOSKにおける自動手荷物チェックインシステムが開発されたが、基本的には過去数10年間も非効率で煩わしくて完全には信頼おけないのが受託手荷物サービスだ。

 

タクシー業界が13年ごろにオンディマンドの配車サービスのUberLyftに脅かされたのとは異なり、航空の手荷物サービスの破壊者は残念なことには今の所は存在しない。AmazonUPSFedExを利用して商品を配達しているのを真似た手荷物宅配サービスの新興企業が生まれつつあるが、料金がべらぼうに高くて普及していない。しかし18年後半に、UPSFedExの超低料金を検索する専用エンジンを使って、最低料金 $15で手荷物を届ける最初の格安宅配ソリューションが登場した。このモデルが普及するかどうかは未だ分らないが、19年にはそのいくつかの回答を多分得ることができるだろう。(PhocusWire 2/19 https://bit.ly/2C2UpTk)

  

 

Ø  ロンリープラネット 

Lonely Planetが目的地スペシャリストのArrivalGuides(スエーデン)を買収した。ArrivalGuideは、コンテンツとマーケティングに加えHilton, Eurowings, Reantalcarsを含む旅行の会社に予約サービスを提供している。Lonely Planetは、2007年にBBC£130.2Mで買収、その6年後にBBCNC2 Media£50Mで売却した。ガイドブック編集者がオンライン世界における立ち位置確保に苦労している。英コンテンツサイトのCulture TripOTA設立を計画している。Rough Guideは、ガイドブック編集事業に加え旅行計画サービスの提供を計画している。(PhocusWire 2/19 https://bit.ly/2Eoehkq) 

 

 

Ø  トラベルポート決算 

トラベルポートの18年収入が25.5億ドル(+4%)、純益が7,500万ドル(-40%)となった。エアー収入は17億ドル(+0%)、ビヨンドエアーは7.5億ドル(+17%)であった。ペイメントソリューションeNettの収入は3.2億ドル(+63%)となった。トラベルポートは、今年上半期内にプライベートエクイティ〜のElliott Management Corp.とその他に売却されるので、この年次決算が上場企業としての最後の決算開示となる。非上場後にeNettの売却が噂されている。(PhocusWire 2/22 https://bit.ly/2EI4O8O) 

 

 

Ø  国境を跨ぐシームレス旅行 

UNWTOは、国際旅行者数が2030年に18億人に達すると予測している。現在の50%の大幅増加となる。旅行者の激増に伴い、手続き、スタッフ、インフラ、空港、その他の国境管理場所における大きな負荷が予想される。アクセンチュアはこの問題を解決するために、世界経済フォーラム、カナダとオランダ政府、Marriott Internationalと組んだ官民協業を編成し、Known Traveler Digital IdentityKTDI)コンセプトを共同開発している。

 

KTDIは、バイオメトリックと分散型台帳(DLT)の暗号システムによるシームレスで煩雑でなく、かつセキュリティーの確保に富んだ電子個人認証のプロトタイプのシステムを開発した。これにより旅券や入国書類などの紙のドキュメントが不要になる。テクノロジーはすでに開発されているのだ。問題は、クリティカルマスを達成するためにコンソーシアムを動員してKTDIの政策と標準をいかに世界に普及させて行くかだ。簡単にできる話ではないが、多くの様々なタイプの組織の協業が必要になるほか、政府の理解と参加が不可欠だ。(これはアクセンチュが書いた記事である。)(PhocusWire 2/22 https://bit.ly/2Td8hEx) 

 

 

Ø  アコーのエクスペリエンス 

AccorがロイヤルティープラットフォームAccor Live LimitlessAll)を立ち上げた。このプラットフォームはロイヤルティークラブ会員と宿泊客に、バーやレストランのオファーやスポーツイベントやライブのエンターテイメントのエクスペリエンスを提供する。このためAccorは、エンターテイメントイベントでAEG、食品に関するイベントでIMGと連携する他、サッカーチームのParis Saint Germainとも提携する。Accorは、この事業に225百万ユーロを投資する。22年にはEBITDA利益を60百万ユーロ増益させる計画だ。(PhocusWire 2/22 https://bit.ly/2HcLtOB) 

 

 

Ø  Yext、中国旅行者向けアプリ追加 

米国オンラインブランド管理のYextが、同社のプラットフォームに中国人気アプリのFliggy, Baidu Map, CK Map, PIRTを追加した。それ以前では10億人以上の中国人ユーザーを保有するWeChat17年に加えている。中国アウトバウンド旅行者の携帯電話は、国外使用時でも「Great Firewall(万里のファイアーウオール)」のアクセス規制がかけられているので、GoogleFacebookにはアクセスできない。企業がYext Knowledge Engineを使えば、自社ブランド情報を世界中の検索エンジンやソーシャルメディアに情報提供できるようになる。つまり中国人旅行者をターゲットすることも可能になる。中国アウトバウンド旅客は、16年に海外で2,610億ドル(26兆円)を消費している世界最大のビッグスペンダーだ。(PhocusWire 2/26 https://bit.ly/2EmbJTC) 

 

 

Ø  途家CBOインタビュー 

中国ホームシェアー途家(Tujia)のCBOChief Brand Officer)が、PhocusWireのインタビューで以下の通り語っている。(かなりの部分を割愛した。)

 

    16年にCtripのホームステイ事業を買収して以来、途家は現在全世界に140万のオンライン住宅(うち30万は高品質の海外住宅)を有するホームステイ業界最大企業となった。Ctripとは在庫共有など強力シナジーが存在する。

 

    海外事務所は、日本、シンガポール、韓国、台湾にある。中国人の海外旅行の主要目的地であるこれらの諸国と伝統的東南アジアの市場での事業拡大を計画している。

 

    1710月の3億ドル資金調達ラウンドで得た資金をテクノロジーと事業のイノベーションに投下した。

 

    Airbnbとの違いは、途家が主に中国人旅行者向けのホームステイと住宅短期賃貸のB2CB2Bを運営するのに対して、ABBは欧州と米国市場を主に対象としたC2Cのみの運営だ。ABBのホストが空き部屋をシェアーするモデルは、知らない人とシェアーして住むのを嫌う中国人には向いていない。

 

    途家は17年に、空き屋を積極的に利用させるためのエージェントビジネスを立ち上げた。これはワンストップのホスティングサービスで、賃貸準備、パッケジング、オンラインサイト立上げ、運営、販売、顧客歓迎、清掃をオーナーに提供する。

 

    ユーザーの43.2%は、国内検索エンジンとアプリ経由で途家を認知している。モバイルが主導する中国では、ユーザーはアプリやWeChatを含む各種のチャネルで簡単に予約ができる。

 

    16年にCtripのホームステイ事業、Qunarのホームステイ事業、Mayi17年にFishtripを買収した。そしてeLong Homestay, 58 Ganji, WeChat Hotel, Zhima Credit, Fliggyにも在庫を提供している。合計9つのサイトとnine-to-oneのマトリックスを編成している。

 

    途家ホームステイ大学(オフライン)では、オーナーたちにホームスティの運営方法を教える。また途家Super Meetingなど業界のオピニオンリーダーたちを集めるオフラインイベントを定期的に開催。

 

    世界ホテル業界の大手クラウドプラットフォームSiteMinderとの提携は、同期が取れたリアルタイム予約を可能にし、海外ホストのユーザーエクスペリエンスを改善させるのが目的だ。

 

    各国の当局とは協調関係を築いている。日本の大津と魚沼では、戦略的な提携関係を行政当局と結んだ。

 

    18年末の中国ホームステイ業界のトランザクション規模は145億元(約2,500億円)で前年より70.6%拡大した。現在、中国には5,000万件の空き家が存在する。ホームステイの貴重な資源となり得ることを勘案すれば、業界の大きな成長ポテンシャルが存在する。

 

    ミレニアル経済は強力だ。彼らは“モバイル利用”と“個人主義”の2つが特徴だ。ミレニアル向けに、ホームステー先の家具の販売や新たなマーケティングキャンペーンを展開している。

 

    昨年、主要プロジェクトMeishujiaを展開した。これは、KOL(中国SNSインフルエンサー)と共同編集した有名ホームステイ動画プロモーションである。Meishujiaのお陰でいくつかのホームステー住宅の予約ボリュームが10倍も増加した。 

(PhocusWire 2/26 https://bit.ly/2UiNSej)

  

 

Ø  ホテル客室スマートは要らない 

全ての宿泊客が客室内に据えられたAmazon Echoを利用している訳ではない。

 

Best Western Hotels & Resortsは、17年にAmazon EchoのバーチャルアシスタントAlexaを客室に試験的に導入したがうまく行かなかった。ほとんどの宿泊客がこのデバイスの接続を切ってしまったというのだ。また、深夜に誤作動して起こされたというクレームもあったそうだ。昨年、Amazonは、宿泊客のニーズをベースにしてホテルがEchoデバイスの幾つかの機能をカスタマイズできるように設計されたホテル向けのAlexa for Hospitalityプラットフォームを立ち上げた。このような努力にも関わらず、昨年、デジタルアシスタントに関する好ましくない報道が続いた。5月には、Echoに録音されたオレゴンの家族の私的の会話が、この家族のコンタクトリストの無作為の人たちに流されたという事件が発生した。昨年の冬にはドイツの男性が、他のユーザーの1,700Alexaによる音声録音を受け取ったという事件も発生した。

 

ホテルが盗聴する訳でもあるまいが、ホテルのEchoに関するプライバシーのポリシーを見つけ出すのに苦労するという問題がある。Echoの音声認識デバイスではポリシーを伝えるのには適していない。(このホテルでは、スクリーンを装着したEcho Showを使用していなかった。)

 

Amazon Echoの客室導入が成功しているホテルも存在する。Westin Buffaloでは17年にEchoを導入し、宿泊客のルームオーダーやリコメンデーションの問いなどに良く使われているという。

 

しかし、音声で作動させるバーチャルアシスタントは、ホテル業界で一般的に使われている訳ではない。ホテルは宿泊客とインタラクトする新たな方法を探しているのだろうが、多分コンセルジュの業務を軽減するためかもしれないが、何も音声でなければならない理由は存在しない。テキストとチャットか或いはアプリでできる話だ。ホスピタリティー業界における音声バーチャルアシスタントの評価には未だ時間が必要のようだ。(PhocusWire 2/27 https://bit.ly/2VwqIS9) 

 

 

Ø  WeChatと旅行ブランド 

10億人以上のアクティブユーザーを抱えているWeChatは、中国消費者にリーチを試みるブランドにとって最も人気のあるマーケティングチャネルの1つである。Dragon Trail Interactiveは、WeChatオフィシャルアカウントを持っている旅行ブランドの掲載記事の総閲覧数、総記事数、最も読まれた記事、記事の「Like」を17年以来調査している。最も新しい報告書では、航空会社(+7%)とクルーズ(+25%)の上位10社が、18年にポスト当たり平均閲覧数を大幅に増加させた。

 

航空会社ではAirAsiaがダントツ1位で800万弱の記事閲覧数を獲得し、2位のANA5.5倍も上回った。ポスト当たり10万以上の閲覧数を獲得したのはAirAsiaを除いてANA, Finnair, 大韓航空の3社であった。ANAの掲載記事のほとんどは日本行き割引航空券に関するもので、航空便に加え目的地のアピール記事についても掲載している。米国航空会社ではUAが第8位、50万閲覧数とポストあたり4,000の平均閲覧数(前年比-78.6%)であった。

 

クルーズでは、Royal Caribbeanが」2年連続でトップ、260万閲覧数とポスト当たり15,600平均閲覧数を獲得した。Costa Cruisesは昨年2位から7位に、Viking CruisesDream Cruises2位と3位であった。Vikingは平均閲覧数が218%増加した。記事掲載数を50%増加させたこと、ライン下りクルーズの懸賞付きクイズ、綺麗な写真などが閲覧数大幅増に貢献した。

 

Dragon Trail Interactiveは、18年第2四半期から博物館とアトラクション、およびホテルについても閲覧数把握を開始した。香港デズニーランドとOcean Park、ルーブル、メルボルンのnational Gallery of Victoria、ベルサイユがトップ5を形成する。ホテルでは、国際ブランドが海外ホテルではなくて中国で運営するホテルを掲載している。Marriott, Starwood, Hilton, Shanri-laが上位4で、ポスト当たり平均5,000~6,000の閲覧数を獲得している。単一ホテルではシンガポールのMarina Bay Sandsがトップ。ホテルは、マーケティングツールとしてではなく、WeChatをサービスとコミュニケーションのツールと考えているようだ。予約リクエスト、コンセルジェの案内、チェックイン、Wi-Fiやその他のオンサイトのサービスに利用している。

 

WeChatは、19年からLikeボタンをプラットフォームで友人と記事を共有できるgood lookingボタンに変更したので、旅行ブランド記事の閲覧は改善されるだろう。(PhocusWire 2/28 https://bit.ly/2C2POAR)

  

 

 

Ø  Amadeus2018年決算 

Amadeus18年決算が増収増益となった。収入は+6.6%4,495Mユーロ(約6,000億円)、EBITDA利益が2,041Mユーロとなった。エージェンシー予約は580Mユーロ(+12%)、Amadeus IT Solutionの搭乗旅客数は19億人(+12%)、収入は1,940Mユーロ(+13%)であった。

 

流通収入は30億ユーロ(+2.8%)、APAC+12%)と北米(+9%)は好調であったが欧州はマイナス(−7%)となった。新規を含む航空会社50社と契約ないし契約更新を実施した。AF/KLMとはプライベートチャネル経由の流通契約を締結した。ホスピタリティーITソリューションでは、IHGGuest Reservation SystemGRS)をロールアウトした他TravelClick米ホスピタリティーソリューションプロバイダーを15.2億ドルで買収した。スイス国鉄の予約ソリューション設計を請負った。191月から中国鉄道のコンテンツの中国大陸以外における流通を開始した。(PhocusWire 2/28 https://bit.ly/2tNiauf)

  

 

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■3月18日  

2183月1日までの主要記事をまとめた海外事情を送付します。

 

今回は、以下の通り中国関連記事が4つも有りました。 

(1)Ctrip Hotel University 

(2)Yextの中国旅行者向けアプリの追加 

(3)途家CBOインタビュー 

(4)WeChatと旅行ブランド 

 

(4)の記事以外でも、10億人以上のアクティブユーザーを持つWeChatの話題が多く登場する。 

ここでは、航空では、ANAのコンテンツがAirAsiaに次いで良く閲覧されているようです。 

中国市場をターゲットにする海外旅行ブランドは、WeChat抜きには商売できなくなるかもしれません。 

(編集人)