Phocuswright Inc.は、旅行とホスピタリティー業界に関する調査研究の権威として知られている米国の旅行の調査会社で、旅行者・サプライヤー・仲介業者が相互にダイナミックに連携する旅行バリューチェーンにおける流通/Distributionに関する世界の最新情報をお届けしています。

 

Phocuswrightは、(1)調査レポートの発行、(2)イベントの開催、(3)市場調査、の 3つのサービスをお客様に提供しています。

 

旅行流通の方法は、まさにインターネットによって大きく変わりつつあります。欧米の旅行市場では、オンライン販売が全体のグロス販売額の50%近くに達しています。日本のオンライン旅行市場でも、最近、およそ40%に拡大しています。そして、拡大するオンライン旅行市場では、モバイルAppSNSの広がりとともに、MCT (Mobile Chat Travel)の新たなモデルが出現し始めています。

 

Phocuswrightが提供する 刻々と変化し続ける世界の旅行流通に関する情報とデータは、必ずやお客様の競合他社に対するベンチマーキングや流通戦略立案に貢献することでしょう。

 

                                       Phocuswright Director and Senior Analyst Japan

                                           フォーカスライJapan 代表   牛場 春夫

 

フォーカスライトJapanでは、Tnooz (tnooz.com) 並びにTravel Weekly (travelweekly.com)を含む海外主要旅行業界誌から、面白そうな業界ニュースを選別し日本語に意訳して、トラベルジャーナル(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。この「海外事情 アーカイブ」では、TJのコラムに掲載したしたニュース以外の記事を、TJコラム発行日の3日遅れでアーカイブとして掲載しています。 

 

■2月20日

 

[海外事情 220日号]

 

Ø   中国の海外旅行FIT、女性が54

Ø   米旅行会社、在宅が半数超え

Ø   旅行サイト離脱率81.6

Ø   ワオ、宿泊予約で運賃割引

Ø   ホテルのロボット導入一般化

以上は、トラベルジャーナル220日号の「海外事情」を参照ください。

 

Ø   中国クルーズ船客倍増

16年の中国のクルーズによるアウトバウンド旅行者数は、前年比91%増の2.12百万人となり初の2百万人の大台越えとなった。中国クルーズとヨット業界協会(CCYIA)によると、クルーズ入国者数は8%増の138千人であった。中国10大港である大連・天津・煙台・青島・上海・舟山・廈門・広州・海口・三亜へのクルーズ船寄港数は996回で、そのうち913回(69%増)が母港船による寄港で、83回(8%減)が訪問寄港によるものであった。中国最大のクルーズ港である上海港は16年に509回寄港により中国クルーズ船客合計の65%を取扱った。2位は天津港で128回寄港と16.3%の船客を取扱った。CCYIAは、現在は韓国と日本へのクルーズが主流であるが、今後は新ルートがもっと開発されるだろうと予想している。(China Travelnews 1/20 goo.gl/wZQzAt)

 

Ø   途牛、Cトリップと競争

 創立10周年を迎えた中国OTAの途牛(Tuniu, NASDAQ上場企業)が、中国のアウトバウンドの豪華パッケージに照準を当てて18年の収支均衡を目指している。161月の中国コングロマリットHNAグループエアから5億ドルの出資を受けており、最近のエアオンとホテルオンリー販売の在庫をHNGグループのサプライヤー各社からソーシングしている。HNAグループは、1610月にヒルトン株25%を取得している。途牛のCFOは「Cトリップやトーマスクック中国との競争はあまり気にしていない」と語っている。彼は「中国観光旅行のオンライン旅行販売比率は10%強程度なので、Cトリップや途牛やその他のOTAは、オフライン旅行会社販売からシェアーを奪っている」と言っている。(TN 1/24 goo.gl/ZuLCs1)

 

Ø   スクート、スカイスキャナーで予約可

 シンガポール航空(SQ)のLCC子会社スクート(TZ)が、スカイスキャナーのインスタント予約(ダイレクト予約)の利用を開始する。スカイスキャナーがナビテア(Navitire)予約システムを統合したことにより可能になった。ナビテアはアマデウスが157月に8.3億ドルで買収している。ナビテア予約システムはIATANDCに対応しているので、NDC接続が可能なサプライヤーとの接続が可能になるほか、付帯サービス運賃販売にも間も無く対応可能となる。(TN 1/24 goo.gl/Se9nMH)

 

Ø   検索の半分がホテル

 旅行者は、グーグルなどの検索エンジンを利用する時は、ほとんどの場合、航空券よりもホテルや目的地の情報やインスピレーションを探している。レビューの検索プラットフォームのトラストユーの調査によると、全旅行検索の場合では、米消費者の57%がホテルを、49%が目的地を、そしてほとんど三分の一がホテルと目的地の両方を検索している。最初のインスピレーションでは、グーグル利用が48%、旅行会社が43%、そして興味深いことにはフェイスブックが42%となる。(TN 1/25 goo.gl/RwTOVx)

 

Ø   中国から学ぶ7つのトレンド

 中国で今起きている7つのトレンドから、世界の旅行市場の2017年以降を予想することができるかもしれない。

(1)モバイルの将来

 西欧では、旅行会社→PC→ラップトップ→スマホと予約チャネルがシフトしたの、中国では多くの開発途上国と同様に、多くの消費者がダイレクトにスマホにシフトしてしまいWebサイトには接続していない。小米科技(Xiaomi)や華為技術(Huawei)などが素晴らしい携帯を製造している。中国ではインターネット利用者が66800万人(156月)にのぼり、そのうちほとんど90%がモバイル経由でインターネットに接続している。13億人以上の人口を考えると、中国のインターネット利用者数はまだ序の口の段階で、これからもますます大幅に増加するだろう。

(2)ソーシャルの将来

 微信(WeChat)の利用者は76800万人(2016年)存在する。前年比35%増加した。微信のユーザーの50%は、1日に90分アプリを利用し約80のメッセージを発信している。微信をよく知らない人は、フェイスブックとツイッターを一緒にしたものと考えれば良い。微信の普及は、西欧ではあまり使われていないQRコードの普及とリンクしている。アリババ・百度・新浪微博などの中国の主要インターネット企業は、自身のアプリにQRコードリーダーを組み込んでいる。微信には、800万もの多くのオフィシャルアカウントが登録されている。微信は、ユーザープロフィールを格納して企業と消費者間の間をとりもつCRMプラットフォームとなっている。

(3)コマースの将来

 中国ではモバイルが通信メディアとしてばかりでなく生活手段に広く使われている。中国のほとんどの企業は、製品やサービスの販売だけではなく消費者の毎日の生活を支援するパートナーとしての役割を果たすことを自覚している。消費者は、会話し、テキストし、買い物し、食事の出前を注文し、決済し、銀行に入金し、株式を売買し、送金したりしている。中国の全てのEコマースのおよそ半分がモバイルで取扱われており、米国の20%、英国の33%をはるかに超えている。全てのタッチポイントやチャネルで、販売だけに照準を当てるだけでなく、しばしばVR3Dイメージを利用して、企業のブランド体験の全てを提供することを考えている。

(4)決済の将来

 微信で決済や送金ができるので、WeChat Pay経由で友人への振込や電子請求書への支払いが可能となる。微信のオフィシャルアカウントに登録した企業は、QRコードを利用して顧客からの支払いを受取ることが可能になる。中小の小売店や露天商では、専用支払い端末などを設置せずともスマホの微信のQRコードリーダーを使って、いとも簡単に顧客の決済を完結させることができるのだ。このような便利なキャッシュレスの電子テクノロジー取引の方法により商売の大幅拡大が可能になるだろう。

(5)旅行の将来

中国が米国を抜いて世界最大の国際旅行者のソースマーケットになっている。所得増と中間所得層拡大が、中国人のより遠距離の海外旅行を増加させている。海南航空などの中国航空会社の急成長が、中国アウトバウンドの大幅増加を支えている。中国アウトバウンド旅行者を受け入れる世界の目的地のサプライヤーでは、微信(WeChat)による航空便やホテルの予約、支払い、音声やテキストによる顧客サービスなどの便利な機能を提供している。ボーイング社は、次の20年間で39,600機の新造航空機が必要になると言っている。国際旅行者の堅調な増加に対応して気が遠くなるような膨大な旅行インフラの整備が必要になっている。

(6)競争の将来

 エドワード・ツエの著書「アリババ・小米・騰訊とその他の中国企業が、どのようにして事業の経営方法を変えたのか」は、中国企業間の競争の現状に触れている。1990年代後半のITビジネスについて書いた、ブラウンとアイゼンハートの「崖っぷち の競争」は、既存の異業種間の垣根が消滅した現在では高度の競争環境が企業の浮沈を左右すると指摘している。その結果、企業が成功するためには、以下の3つの条件が必要だと言っている。①新規の競争有利の継続的創造、②戦略更新・単純な一般化の回避・幅広い選択肢の勘案・環境変化に伴う計画変更、③改革をすべての企業活動の基礎に、効率化よりも新アイディアの創造を重視。

ほとんどすべての中国主要企業は、中国市場が複数の開発段階にあるので、これらの3つの条件を実証している。このことは、5カ年計画の経営強化委員会による意思決定ではなくて、すぐ目先の将来の新規プロダクト立ち上げと、その繰り返しが必要となってくる。

(7)経営者の将来

馬運(Ma Yun、ジャック・マー)のアリババは、中国のEコマースと電子決済を席巻し14年に史上最大の250億ドルの上場を成功させた。アリババの多くのサイトは、中国のEコマースのおよそ80%を構成しEベイとアマゾンを合計したよりも大きな企業価値を生んでいる。馬化騰(Pony Ma)の騰訊はメッセジング(WeChat)を支配。李彦宏(ロビン・リー)の百度(中国のグーグル)は、中国の検索エンジン市場の60%以上のシェアーを有している。これら3社は各社の頭文字をとって「BAT企業」と呼ばれている。西欧で「GAFA」(Google, Apple, Facebook, Amazon)と呼ばれているのに似ている。華為(Huawai、ファーウエイ)の任正非Ren Zhengfei、レン・ツェンフェイ)は、エリクソンやノキアに対抗するモバイルとテルコの世界大手メーカーの一社である。小米の雷軍(Lei Jun、レイ・ジュン)は、巨人アップルやサムスンと競争するブランドを創立した。これらの経営者は、強烈なパーソナリティーを発揮して、熾烈なグローバル競争に立ち向かう中国企業を創造している。

TN 1/27 goo.gl/365YRp

 

Ø   トリアド、オンラインのトップ

 トリアドが、引き続き旅行のグローバルトラフィックの世界一となった。ウエッブマーケティング会社のシミラーウエッブの調査によると、トリアドの世界49サイトの月間ユニークビジター数の合計は推定39000万であった。16年の米国トラフィックは、およそ11億ビジットで、米旅行業界のトップ100サイト合計の11%シェアーとなる。モバイルウエッブサイトは、合計66億ページビューの24%を構成。サイト滞在時間では、デスクトップが平均6分に対してモバイルウエッブの場合は234秒。ビジットあたりのページビュー数では、デスクトップ9.7に対してモバイルは2.8であった。デスクトップとモバイルの大きな差は、トリアドのモバイルアプリがカウントされていないためである。トリアドのトラフィックの70%は、グーグルなどの検索エンジンから流入している。(TN 1/30 goo.gl/EU0XFP)

 

Ø   アルゴリズムか旅行会社か

 旅行業界における消費者とのインタラクションが、ボットの出現により完全なオンライン販売となるのか、それとも旅行会社のエージェントによる支援が必要なのか?ボットの利用は拡大するけれども、それと同時に人間と機械のハイブリッドも生き残り続けるだろう。ボットは、依然としてアクセス可能な情報が制限され、複雑な問いに対して回答できないためだ。新たなテクノロジーが、人間の知識とデータのギャップを埋めつつあるが、ボットが使われるようになればなるほど消費者のイモーショナルな面(特に旅行の場合はこのイモーショナルなファクターが大きい)を理解できる人間のエージェントの出番が増すことになる。両者は補完し合って迅速かつ効率的なしかも要約されかつパーソナライズされた情報を提供して、新たな顧客エクスペリエンスを構築することになる。つまりテック装備エージェントのハイブリッド型がますます必要になる。しかし、中国におけるウィーチャット(微信)利用の拡大を見ると、ハイブリッドの適用には地理的ファクターを考慮する必要がありそうだ。(TN 1/31 goo.gl/lFS5LQ)

 

Ø   エクスペCEO、大統領令に反対

 エクスペディアCEOが、28日に発出された「イスラム圏7カ国からの難民と旅行者の入国一時禁止」の大統領令に強く反発している。そして30日にワシントン州の連邦裁判所提訴を支持する声明を発表し、これをワシントン州西部地区地方裁判所にファイルした。ワシントン州にあるアマゾンやマイクロソフトも州の提訴に賛同している。エクスペディアは、この大統領により同社の今年度の主要目標である「Go Global」が影響を受けるとともに経済的損失を被ると言っている。それに加えて道徳上と憲法違反の問題があると語っている。

エクスペディアは、大統領令が一時的入国を禁止するイスラム7カ国が含まれる旅行予約を保有する顧客が、同社のサイトでは現時点で少なくとも合計1000人に及ぶと言っている。(Skift 1/31 goo.gl/ozQxbn)

 

Ø   ヒルトン、ポイント利用拡大

 直販拡大ためにホテルがロイヤルティー プログラムに積極的だ。ヒルトンは“ヒルトン・オーナー”のロイヤルティープログラムを抜本的に強化する。具体的には、ポイントと現金の組み合わせ、複数会員のポイントの合算、アマゾンでのポイントが流用である。これらの新制度は今春から順次開始される。(TN 1/31 goo.gl/vOVqp5)

 

+++++     +++++     +++++

TJ17 海外事情 2月6日号.pdf
Adobe Acrobat ドキュメント 338.7 KB
TJ17年 海外事情 2月20日号.pdf
Adobe Acrobat ドキュメント 325.6 KB

TJ17年 海外事情 1月2日号.pdf
Adobe Acrobat ドキュメント 217.9 KB
TJ17年 海外事情 1月23日号.pdf
Adobe Acrobat ドキュメント 387.5 KB

最近のプレゼンテーション

Phocuswright Japanの最近のプレゼンテーションを掲載しています。

 

201641日 Aクライアント様向けPRMOスライド







 

66日に、Hyatt International様の社内セミナーで「Japan Online Travel Overview」のプレゼンをさせていただきました。このプレゼンに使用されたPPTスライドは、 Phocuswright のホームページからダウンロードできます。

 

http://pcwi.phocuswright.com/rs/850-PFS-245/images/Hyatt_Tokyo_H.Ushiba%20_060616.pdf?aliId=35480510

 

をご覧ください。

 

 

+++++     +++++     +++++

 

 

■JAMRレポート 

 

  2月6日掲載しました。

 

 

 

 

 

 

 

■CAPA分析 NEW!

    

  2月20日掲載しました。

 

 2017年

   特別号② 2月21日掲載

 特別号① 2月5日掲載

 

 

 

 

 

 

  

フォーカスライトJapan 海外事情  

                               

   2月20日更新しました。

 

     好評発売中!

日本のオンライン旅行市場調査
             第3版        

 

Qantas Safety Video 2017